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71 ティアマト討伐
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全てのクランプスを討伐したディーノは鳴り響く足音を聞きながらティアマトの到着を待つ。
おそらくは先程会話をしていた二人のうち撤退しようと言っていた男がティアマトの主人か何かだろう。
スキルの届く範囲内にいるはずなのだがその気配は感じられない。
もう一人の貴族風の男もテイマー系のスキルを持つと思われるのだが、どのようなモンスターを操るのかは今のところわかっていない。
ディーノがいる拓けた場所までそう時間もかかる事なく到着したティアマトは、ディーノの姿を確認すると凶悪に顔を歪めて咆哮をあげる。
「さて、第二戦といこうか」
順手に持ったダガーと逆手に持ったユニオンを構えてティアマトに向かってそう告げたディーノ。
ギフトを発動する事で全てのステータスを五割上乗せしてティアマトに臨む。
それに応えるように身構えたティアマトは、足を屈めて一気に加速する。
ディーノは爆風を放ってやや右寄りに駆け出し、互いの距離が迫るとティアマトは左爪で掬い上げるように薙ぎ払い、瞬時に方向を左に変えたディーノは飛び上がりながら顎下にダガーを突き立てる。
そのまま左腕を軸に回転するようにしてティアマトの顔面を斬り裂くディーノ。
鼻横から下唇にかけて深い斬り傷を負ったティアマトは後方にひっくり返りながら後ろ足でディーノを蹴り上げる。
しかしそれを防壁を広げながらさらに回転する事で衝撃を和らげたディーノは地面へと降り立ち、転がったティアマトへと再び接近。
体勢を立て直そうとしているティアマトの背中へとユニオンを突き立て、爆風を体内で炸裂させた。
爆風により距離が離れたディーノは地面を滑りながらも防壁を足場に空を駆け、ティアマトは背中の表面を大きく抉られた事で激しく悶える。
しばらく苦しみ暴れ回ったティアマトが唸り声をあげながら起き上がるも、ディーノの姿を見失い周囲を見回すと、遥か上空まで駆け上がっていたディーノが加速度を加えて後頭部から背中に掛けて一直線に斬り裂く。
そこから防壁を爆発的に膨らませる事で衝撃を緩和し、着地と同時にユニオンを真横に薙ぎ払って足の内側の肉も斬り裂いた。
両足を斬られた事で後方に向かって倒れ込むティアマトはディーノの姿を目で追う事ができず、ただひたすらに攻撃を受けるのみ。
体を傾けながらもその攻撃に抗おうと左右の手を振り回すも、その腕はディーノの体を捉える事はない。
倒れたところに脇腹へとユニオンを突き立て、爆風により体表を抉り取っては加速して空を駆け、加速度を加えてティアマトの胸へとユニオンを突き立てようと下降するディーノ。
そこに狙いを定めたティアマトは手のひらを打ち付けてディーノを挟み込もうとするもディーノの素早さは以前のものとは隔絶するものであり、ティアマトの速度を以ってしても捉える事はできない。
挟み込もうとした両手をすり抜けてユニオンを突き立てると、全出力の爆風により胸部を大きく抉り取る。
ディーノにも相当な負荷が掛かるものの空を叩き割る程の爆音が鳴り響き、逃げ場のない地面に倒れたままのティアマトにも絶大なダメージを与える。
口内から血を吐き出しながら絶叫し、打ち付けた両手が開かれ倒れていくのを確認しながらも、ティアマトがまだ諦めてはいない事にディーノは気付いている。
ユニオンを引き抜いて立ち上がると、やはりと言うべきか拳を打ち付けようと腕が動き出した瞬間に再び胸部へとユニオンを突き立てる。
魔力を増大させて爆破をする事でヒビの入った胸骨を打ち砕く。
防御力の高い体表と胸骨を抜ければ残るは強度としてはそう高くはない内臓のみであり、続く爆破では空気の大量に入った右肺が爆散。
泡立つような叫び声が響き渡り、短くなる呼吸音と死を前に諦めの表情を向けるティアマト。
最後に自分を倒す人間の姿を確認しようと顔を起こすと、ディーノはその目に向かって別れを告げる。
「本当はもっと強いだろうに……残念だ。じゃあな」
左肺と心臓を爆散させてトドメを刺した。
ティアマトを倒すと気になるのは主人の存在その位置である。
顎下に刺さったダガーを引き抜いて血を拭い、索敵に意識を向けるとティアマトの下の方に人間の姿を捉える。
ティアマトから飛び降りて地面に降り立つと、その後頭部付近からズルリと滑り落ちる人間の姿があった。
息を荒げて這い出てくると、胸を押さえて蹲る。
どうやらテイムスキルを持つのではなく寄生するようなスキルを持つ男のようだ。
ディーノも知らないスキルである為後程拷問にでもかけて聞き出せばいいだろう。
抵抗されるのも面倒だと気絶させ、両手を縛りあげてから捕らえたテイマー達の元へと運び、全員集めてからこの者達をジャダルラック領へと連れて行く事にする。
先に草むらに捨ててきた者達を集め、クランプスの魔核も回収してから残る一人の事を思い出す。
貴族然としていた男である為、もしルーヴェべデルとの交渉の際には役に立つかもしれないとここで捕獲しておくべきだと判断する。
しかしこの者達が意識を取り戻して逃げられても困るだろうと木に絡まる蔦で全身を縛りあげ、両手足を揃えて仰反るような姿勢で吊るしておく事にした。
◇◇◇
ディーノとティアマトとの戦いは離れた位置にいるアリス達にもすぐにわかった。
やはりディーノの戦いを見たいアリスは、フィオレやアークトゥルスを連れて高台へと移動しており、道中複数のモンスターと戦う事にはなったものの、クランプス程の強敵はいなかった事からディーノの戦いを見守る事ができたのだ。
咆哮をあげながら小さなディーノに襲い掛かる巨獣。
その戦いは圧倒的なものであり、翻弄され続けた巨獣は地面に倒れ、危険領域全てに轟く爆音と絶叫。
周囲に蔓延するモンスターは逃げ惑い巣穴へと隠れ、飛行するモンスターは全てが飛び去り姿を消していく。
「あいつ……ほんとめちゃくちゃだな。危険領域で一番危険なのぁディーノじゃねぇか」
「まさか人間の中にあんな化け物がいるたぁ思わなかったぜ……」
カルロとコルラードがそう溢せば「違いない」とネストレやロッコも頷く。
誰もが驚愕の表情ではなく何故か結果がわかっていたような「あー、やっぱり」といった呆れにも似た表情をしている。
それに対してアリスは恍惚とした表情でディーノの戦いを見ており、今夜は無理としても伯爵邸に戻ったらとクネクネと妄想を膨らませ始めた。
そしてディーノの強さをよく知らないフィオレはその戦いに驚愕し、規格外の強さを見せつけたディーノに戦慄する。
そしてディーノの普段の優しさや自信あふれる姿を思い出し、畏怖と同時に憧れに近い感情が芽生えてくる。
「ディーノ、かっこいいね」と思わず言葉に出してしまう程にフィオレにとっては大きな存在として映ったようだ。
「なぁおい、どうやらこの周囲一帯モンスター共がいないみたいだぜ。ディーノも戦い終わったんなら行ってみねぇか」
索敵に注意を注いだネストレの提案に、誰も否定する様子はない。
危険領域の深部まで進む事も、あれ程の巨獣を間近で見る機会もそう何度もあるものではなく、今がその絶好の機会であるならば行く以外に道はない。
そうと決まれば一行はディーノの元へと駆け出した。
◇◇◇
陰に潜むディーノはあの貴族然とした男を探して元いた場所を覗き込む。
しかしそこに貴族男の姿はなくモンスターなどの気配もない。
もしかするとティアマトが倒れた事で逃げ出した可能性もあるのだが、国に帰すよりはここで捕まえてしまった方が我が国の為と、ディーノは林の中を散策する事にした。
最初に見た彼らはティアマトとクランプスに人間達……そして話の中にあった巨獣を何体か捕まえたという言葉を思い出し、巨獣の一体を貴族男がテイムしていると考えればこの危険領域の中でも逃げられるだろうと判断する。
もし武器も持たずにこの領域内を歩き回ってはそう時間をかける事なくモンスターの腹の中に収まる事になる。
今はティアマトとの戦いから周囲のモンスターは逃げ出すか隠れるかしている為、そう遠くない位置を逃げているのが貴族男のテイムするモンスターだろう。
耳を済ませて索敵範囲を広げ、足音や草木の折れる音を聞き分け、動くモンスターを見つけたところでディーノは走り出した。
おそらくは先程会話をしていた二人のうち撤退しようと言っていた男がティアマトの主人か何かだろう。
スキルの届く範囲内にいるはずなのだがその気配は感じられない。
もう一人の貴族風の男もテイマー系のスキルを持つと思われるのだが、どのようなモンスターを操るのかは今のところわかっていない。
ディーノがいる拓けた場所までそう時間もかかる事なく到着したティアマトは、ディーノの姿を確認すると凶悪に顔を歪めて咆哮をあげる。
「さて、第二戦といこうか」
順手に持ったダガーと逆手に持ったユニオンを構えてティアマトに向かってそう告げたディーノ。
ギフトを発動する事で全てのステータスを五割上乗せしてティアマトに臨む。
それに応えるように身構えたティアマトは、足を屈めて一気に加速する。
ディーノは爆風を放ってやや右寄りに駆け出し、互いの距離が迫るとティアマトは左爪で掬い上げるように薙ぎ払い、瞬時に方向を左に変えたディーノは飛び上がりながら顎下にダガーを突き立てる。
そのまま左腕を軸に回転するようにしてティアマトの顔面を斬り裂くディーノ。
鼻横から下唇にかけて深い斬り傷を負ったティアマトは後方にひっくり返りながら後ろ足でディーノを蹴り上げる。
しかしそれを防壁を広げながらさらに回転する事で衝撃を和らげたディーノは地面へと降り立ち、転がったティアマトへと再び接近。
体勢を立て直そうとしているティアマトの背中へとユニオンを突き立て、爆風を体内で炸裂させた。
爆風により距離が離れたディーノは地面を滑りながらも防壁を足場に空を駆け、ティアマトは背中の表面を大きく抉られた事で激しく悶える。
しばらく苦しみ暴れ回ったティアマトが唸り声をあげながら起き上がるも、ディーノの姿を見失い周囲を見回すと、遥か上空まで駆け上がっていたディーノが加速度を加えて後頭部から背中に掛けて一直線に斬り裂く。
そこから防壁を爆発的に膨らませる事で衝撃を緩和し、着地と同時にユニオンを真横に薙ぎ払って足の内側の肉も斬り裂いた。
両足を斬られた事で後方に向かって倒れ込むティアマトはディーノの姿を目で追う事ができず、ただひたすらに攻撃を受けるのみ。
体を傾けながらもその攻撃に抗おうと左右の手を振り回すも、その腕はディーノの体を捉える事はない。
倒れたところに脇腹へとユニオンを突き立て、爆風により体表を抉り取っては加速して空を駆け、加速度を加えてティアマトの胸へとユニオンを突き立てようと下降するディーノ。
そこに狙いを定めたティアマトは手のひらを打ち付けてディーノを挟み込もうとするもディーノの素早さは以前のものとは隔絶するものであり、ティアマトの速度を以ってしても捉える事はできない。
挟み込もうとした両手をすり抜けてユニオンを突き立てると、全出力の爆風により胸部を大きく抉り取る。
ディーノにも相当な負荷が掛かるものの空を叩き割る程の爆音が鳴り響き、逃げ場のない地面に倒れたままのティアマトにも絶大なダメージを与える。
口内から血を吐き出しながら絶叫し、打ち付けた両手が開かれ倒れていくのを確認しながらも、ティアマトがまだ諦めてはいない事にディーノは気付いている。
ユニオンを引き抜いて立ち上がると、やはりと言うべきか拳を打ち付けようと腕が動き出した瞬間に再び胸部へとユニオンを突き立てる。
魔力を増大させて爆破をする事でヒビの入った胸骨を打ち砕く。
防御力の高い体表と胸骨を抜ければ残るは強度としてはそう高くはない内臓のみであり、続く爆破では空気の大量に入った右肺が爆散。
泡立つような叫び声が響き渡り、短くなる呼吸音と死を前に諦めの表情を向けるティアマト。
最後に自分を倒す人間の姿を確認しようと顔を起こすと、ディーノはその目に向かって別れを告げる。
「本当はもっと強いだろうに……残念だ。じゃあな」
左肺と心臓を爆散させてトドメを刺した。
ティアマトを倒すと気になるのは主人の存在その位置である。
顎下に刺さったダガーを引き抜いて血を拭い、索敵に意識を向けるとティアマトの下の方に人間の姿を捉える。
ティアマトから飛び降りて地面に降り立つと、その後頭部付近からズルリと滑り落ちる人間の姿があった。
息を荒げて這い出てくると、胸を押さえて蹲る。
どうやらテイムスキルを持つのではなく寄生するようなスキルを持つ男のようだ。
ディーノも知らないスキルである為後程拷問にでもかけて聞き出せばいいだろう。
抵抗されるのも面倒だと気絶させ、両手を縛りあげてから捕らえたテイマー達の元へと運び、全員集めてからこの者達をジャダルラック領へと連れて行く事にする。
先に草むらに捨ててきた者達を集め、クランプスの魔核も回収してから残る一人の事を思い出す。
貴族然としていた男である為、もしルーヴェべデルとの交渉の際には役に立つかもしれないとここで捕獲しておくべきだと判断する。
しかしこの者達が意識を取り戻して逃げられても困るだろうと木に絡まる蔦で全身を縛りあげ、両手足を揃えて仰反るような姿勢で吊るしておく事にした。
◇◇◇
ディーノとティアマトとの戦いは離れた位置にいるアリス達にもすぐにわかった。
やはりディーノの戦いを見たいアリスは、フィオレやアークトゥルスを連れて高台へと移動しており、道中複数のモンスターと戦う事にはなったものの、クランプス程の強敵はいなかった事からディーノの戦いを見守る事ができたのだ。
咆哮をあげながら小さなディーノに襲い掛かる巨獣。
その戦いは圧倒的なものであり、翻弄され続けた巨獣は地面に倒れ、危険領域全てに轟く爆音と絶叫。
周囲に蔓延するモンスターは逃げ惑い巣穴へと隠れ、飛行するモンスターは全てが飛び去り姿を消していく。
「あいつ……ほんとめちゃくちゃだな。危険領域で一番危険なのぁディーノじゃねぇか」
「まさか人間の中にあんな化け物がいるたぁ思わなかったぜ……」
カルロとコルラードがそう溢せば「違いない」とネストレやロッコも頷く。
誰もが驚愕の表情ではなく何故か結果がわかっていたような「あー、やっぱり」といった呆れにも似た表情をしている。
それに対してアリスは恍惚とした表情でディーノの戦いを見ており、今夜は無理としても伯爵邸に戻ったらとクネクネと妄想を膨らませ始めた。
そしてディーノの強さをよく知らないフィオレはその戦いに驚愕し、規格外の強さを見せつけたディーノに戦慄する。
そしてディーノの普段の優しさや自信あふれる姿を思い出し、畏怖と同時に憧れに近い感情が芽生えてくる。
「ディーノ、かっこいいね」と思わず言葉に出してしまう程にフィオレにとっては大きな存在として映ったようだ。
「なぁおい、どうやらこの周囲一帯モンスター共がいないみたいだぜ。ディーノも戦い終わったんなら行ってみねぇか」
索敵に注意を注いだネストレの提案に、誰も否定する様子はない。
危険領域の深部まで進む事も、あれ程の巨獣を間近で見る機会もそう何度もあるものではなく、今がその絶好の機会であるならば行く以外に道はない。
そうと決まれば一行はディーノの元へと駆け出した。
◇◇◇
陰に潜むディーノはあの貴族然とした男を探して元いた場所を覗き込む。
しかしそこに貴族男の姿はなくモンスターなどの気配もない。
もしかするとティアマトが倒れた事で逃げ出した可能性もあるのだが、国に帰すよりはここで捕まえてしまった方が我が国の為と、ディーノは林の中を散策する事にした。
最初に見た彼らはティアマトとクランプスに人間達……そして話の中にあった巨獣を何体か捕まえたという言葉を思い出し、巨獣の一体を貴族男がテイムしていると考えればこの危険領域の中でも逃げられるだろうと判断する。
もし武器も持たずにこの領域内を歩き回ってはそう時間をかける事なくモンスターの腹の中に収まる事になる。
今はティアマトとの戦いから周囲のモンスターは逃げ出すか隠れるかしている為、そう遠くない位置を逃げているのが貴族男のテイムするモンスターだろう。
耳を済ませて索敵範囲を広げ、足音や草木の折れる音を聞き分け、動くモンスターを見つけたところでディーノは走り出した。
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