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70 ルーヴェべデル兵
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空に駆け上がったディーノは高い位置から巨獣系モンスターを探すと、領域の深部とも思える位置にその姿はあった。
昨日描いた地図と照らし合わせると、それがクランプスが群れを成していた場所と一致する。
これが巨獣とクランプス群との戦いであればまだこの巨獣系モンスターがただのモンスターとも思えるのだが、戦闘する様子はなく巨獣がただその場で腹這いになっているようにも見える。
遠目からでは何をしているかまではわからないが、複数のクランプスが人間と行動を共にしているようで、林の中へと行ったり来たりと何かしらの目的を持って行動しているようだ。
あの人間達が獣王国の兵隊と考えれば、クランプスが群れを成しているのではなくテイムスキルにより飼い慣らされているだけという事になるのだが、敵側はクランプス程の強力なモンスターを十体以上も捕獲する事ができるだけの力があるという事でもある。
それならばとディーノは敵の様子を伺おうと陰から接近を試みる。
◇◇◇
木の上に潜んだディーノは腹這いになるティアマトを見下ろしながら、このまま無抵抗のまま殺してしまうべきか、または動きだしてから殺すべきかを考えつつルーヴェべデル兵の話に耳を傾ける。
「まだ竜種の捕獲が終わっていないんだぞ。本当に撤退するつもりか?」
「仕方ないだろ。ティアマトとまともに相手にできる冒険者がいたとなれば確実に邪魔が入る。巨獣を六体捕獲できただけでも良しと思うべきだ」
「しかしここにいるのは黄竜なのだ。王がお求めになっておられるのに撤退など……」
「別に今じゃなくていいだろ。本国から応援を呼んで確実に捕獲するべきだって言ってるんだよ俺は。それにクランプスだって大量に捕獲できたんだから褒美の一つも貰えると思うぜ?」
「しかし……」
どうやらディーノが先程一戦交えた巨獣はティアマトと呼ばれるモンスターのようだ。
そして彼らの目的は竜種の捕獲であり、ワルターキという街にいるという竜種が狙いのようだ。
このまま彼らを見逃せば竜種の討伐をする必要はなくなるのだが、その後竜種をどのように利用するのかは考えれば容易に想像がつく。
そしてすでにクランプスや他の巨獣も多く捕獲していると言う事は、今見えるクランプスは全てテイマーにより飼い慣らされた個体だろう。
まだ捕獲からそう時間も経っていないと考えれば野生のクランプスよりも能力は劣るはずである。
「いい加減諦めろよ。あんたは竜種を誰よりも早く捕らえて出世の足掛かりにしたいんだろうが、俺が受けてんのも王命でな。確実に竜種を捕らえよとのご命令だ。あんたの欲につられて危険な真似はできない」
「だが王は一日も早く攻め入りたいとお考えなのだ。今すぐにでも竜種を献上してこそ忠義ではないのか」
「バランタインには竜種も狩れる冒険者がいると聞く。黄竜とはいえたった一体捕らえたところで攻め入るのは危険だろ。準備が整うまで待つしかねぇよ」
話の内容から獣王国ルーヴェべデルはバランタインに攻め入る用意があるようだ。
それも多くのモンスターや竜種を従えてとなると、バランタイン王国の被害は甚大なものとなるだろう。
そしてここ以外にもモンスターや竜種の捕獲に向かっている隊がいるとなれば、他の場所でも様々なモンスターが溢れている事になる。
危険領域と呼ばれる場所は他にも多く存在する為、情報がなければどこにどれだけの兵が送り込まれているのかわからない。
しかしそれもバランタイン王国内ではなく、他の国の可能性も大いに考えられるのだが。
その後も二人の問答が続き、撤退する方向で話がまとまったところでディーノもルーヴェべデル兵の処遇を決定する。
逃してもまた来るのであれば今のうちに倒せるだけ倒した方がいい。
まだクランプスの制御が甘いうちに全て殺した方がいいと判断する。
十を超えるクランプスとティアマトの相手を同時にするのはディーノとしてもそう簡単な事ではなく、最初のうちにある程度のクランプスを狩ろうと再び陰に潜む。
◇◇◇
林の中に消えていくクランプスと人間の行動を観察し、クランプス一体に人間一人が共に行動している事から、彼らがテイムできるのはクランプス一体のみ。
テイマーは何体ものモンスターを飼い慣らすと聞いていたのだが、クランプス程強力なモンスターともなれば一体が限界なのかもしれない。
彼らは何か目的を持って動き回っているのだと考えていたのだが、どうやら指示通り動かす為の訓練をしているようだ。
彼らの最後尾を進む一体と一人に的を絞り、ディーノは木の上から音もなく飛び降りる。
クランプスの脳天にユニオンを突き立てる事で一撃で仕留め、クランプスが漏らした呻き声に振り返ろうとした人間の背後に回り込んで気絶させた。
クランプスを草の中に投げ入れ、気絶させた人間は着ていた服で後ろ手に縛ってクランプスと一緒に転がしておく。
やはりクランプスとはいえ暗殺となれば抵抗する事もできないようだ。
また同じように先に進んでいるクランプスに向かい陰に潜んで駆け出した。
六体目のクランプスを倒したところでそれをテイムしていたルーヴェべデル兵にディーノの存在が気付かれてしまう。
林の中ではなく拓けた場所であり、このまま進めば最初のティアマトのいる位置に戻るよう迂回を始めたところだった為、危険を冒してでも討伐を優先する事にしたディーノ。
声を発した瞬間に腹を抉るように殴り付け、気絶させてから縛っておくのだが、やはりわずかな声でも前方を進んでいたクランプスの耳には届いてしまう。
唸り声で異変を主人に知らせたクランプスは振り返り、元来た道を戻り始める。
これに共に行動する人間が前方を進む者達に声を掛けて戻るよう指示を出し、ディーノはクランプスと人間を草むらに投げ込んだ後に林の中に潜む。
しかしクランプスを斬り殺している為血の跡までは隠す事ができず、敵が潜んでいる事を悟られてしまった。
周囲を警戒するテイマーのうち一人とクランプス一体が、迂闊にもディーノのいる真下へと歩み寄り、草むらを掻き分けるようにして探し出す。
他の者の注意を無視して探す愚かな兵士。
ディーノは人の言う事を聞かない奴が兵隊にもいるんだなと思いながら、その愚かな行為の代償を支払わせる為木の上から飛び降りた。
クランプスの首を斬り落とし、人間を木に叩きつける事で気絶させ、残りの兵を前に歩み出るディーノ。
兵士の一人が警笛を鳴らした事でこの先にいる者達にも知られる事になっただろう。
「ルーヴェべデルの兵隊さんって事でいいんだよな。不法入国って事で捕らえさせてもらうよ」
「冒険者……まさかティアマトと戦ったという者か!?」
この言葉に笑顔で返すディーノに身構えたルーヴェべデル兵達。
「狼狽えるな。ティアマトと戦えたとしてもクランプスを複数相手にできるものか。行け!クランプス!」
兵士の指示で動き出すクランプス。
やはり一人一人の命令で動くあたりはテイマー一人につき一体のクランプスという事なのだろう。
最初の一体目の右の突きを逆手に持ったユニオンで受け流し、前方に回転しながら跳躍してその背後にいたクランプスへと斬り掛かる。
それを両手を重ねるようにして防いだクランプスの顔面を蹴って進路を変え、ディーノの左にいたクランプスの脇腹へと斬りつけて後方へと抜けていく。
地面を滑りながら向きを変えたディーノと、斬られた事で倒れるクランプス、その倒れた個体に躓くクランプスを踏み付けて後方の一体と斬り結ぶ。
もう一体がディーノの左後方から右腕を真横に薙ぐも、風の防壁を膨らませる事でそれを回避したディーノ。
斬り結んだ個体に払い除けられ、ふわりと着地するとユニオンを右手に、左にダガーを握りしめて再びクランプスに臨む。
転がる二体が立ち上がると唸り声をあげてディーノに歩み寄り、一体が吠えると同時に駆け出した。
これに対して爆発的に高めた魔力で加速するディーノは左の二体の間をすり抜けて同時にその首を斬り裂く。
さすがにダガーで斬り付けた方は首が落ちる事はなかったものの、首筋がバッサリと切り開かれた事で血を噴き出して地面に倒れていく。
残る二体が接近するも、ディーノの素早さと斬撃の鋭さに対抗する事ができないクランプスは、全身を斬り刻まれて地面に倒れ伏した。
残る人間達などディーノの敵ではない。
一瞬で意識を刈り取られ、後ろ手に縛られて転がされて終わりだ。
このレベルのクランプスであればアリスに任せても良かったかもしれないと思うディーノ。
身体能力はクランプスのそれとは変わらないものの、テイムされているせいかスキルを発動する事はなかったのだ。
一体でも強敵となるクランプスがスキルを使えない状態で相手にできるとすれば、これ程いい訓練相手も他にいないだろうと思いつつ、何体か残すんだったなと少し後悔するディーノだった。
昨日描いた地図と照らし合わせると、それがクランプスが群れを成していた場所と一致する。
これが巨獣とクランプス群との戦いであればまだこの巨獣系モンスターがただのモンスターとも思えるのだが、戦闘する様子はなく巨獣がただその場で腹這いになっているようにも見える。
遠目からでは何をしているかまではわからないが、複数のクランプスが人間と行動を共にしているようで、林の中へと行ったり来たりと何かしらの目的を持って行動しているようだ。
あの人間達が獣王国の兵隊と考えれば、クランプスが群れを成しているのではなくテイムスキルにより飼い慣らされているだけという事になるのだが、敵側はクランプス程の強力なモンスターを十体以上も捕獲する事ができるだけの力があるという事でもある。
それならばとディーノは敵の様子を伺おうと陰から接近を試みる。
◇◇◇
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「まだ竜種の捕獲が終わっていないんだぞ。本当に撤退するつもりか?」
「仕方ないだろ。ティアマトとまともに相手にできる冒険者がいたとなれば確実に邪魔が入る。巨獣を六体捕獲できただけでも良しと思うべきだ」
「しかしここにいるのは黄竜なのだ。王がお求めになっておられるのに撤退など……」
「別に今じゃなくていいだろ。本国から応援を呼んで確実に捕獲するべきだって言ってるんだよ俺は。それにクランプスだって大量に捕獲できたんだから褒美の一つも貰えると思うぜ?」
「しかし……」
どうやらディーノが先程一戦交えた巨獣はティアマトと呼ばれるモンスターのようだ。
そして彼らの目的は竜種の捕獲であり、ワルターキという街にいるという竜種が狙いのようだ。
このまま彼らを見逃せば竜種の討伐をする必要はなくなるのだが、その後竜種をどのように利用するのかは考えれば容易に想像がつく。
そしてすでにクランプスや他の巨獣も多く捕獲していると言う事は、今見えるクランプスは全てテイマーにより飼い慣らされた個体だろう。
まだ捕獲からそう時間も経っていないと考えれば野生のクランプスよりも能力は劣るはずである。
「いい加減諦めろよ。あんたは竜種を誰よりも早く捕らえて出世の足掛かりにしたいんだろうが、俺が受けてんのも王命でな。確実に竜種を捕らえよとのご命令だ。あんたの欲につられて危険な真似はできない」
「だが王は一日も早く攻め入りたいとお考えなのだ。今すぐにでも竜種を献上してこそ忠義ではないのか」
「バランタインには竜種も狩れる冒険者がいると聞く。黄竜とはいえたった一体捕らえたところで攻め入るのは危険だろ。準備が整うまで待つしかねぇよ」
話の内容から獣王国ルーヴェべデルはバランタインに攻め入る用意があるようだ。
それも多くのモンスターや竜種を従えてとなると、バランタイン王国の被害は甚大なものとなるだろう。
そしてここ以外にもモンスターや竜種の捕獲に向かっている隊がいるとなれば、他の場所でも様々なモンスターが溢れている事になる。
危険領域と呼ばれる場所は他にも多く存在する為、情報がなければどこにどれだけの兵が送り込まれているのかわからない。
しかしそれもバランタイン王国内ではなく、他の国の可能性も大いに考えられるのだが。
その後も二人の問答が続き、撤退する方向で話がまとまったところでディーノもルーヴェべデル兵の処遇を決定する。
逃してもまた来るのであれば今のうちに倒せるだけ倒した方がいい。
まだクランプスの制御が甘いうちに全て殺した方がいいと判断する。
十を超えるクランプスとティアマトの相手を同時にするのはディーノとしてもそう簡単な事ではなく、最初のうちにある程度のクランプスを狩ろうと再び陰に潜む。
◇◇◇
林の中に消えていくクランプスと人間の行動を観察し、クランプス一体に人間一人が共に行動している事から、彼らがテイムできるのはクランプス一体のみ。
テイマーは何体ものモンスターを飼い慣らすと聞いていたのだが、クランプス程強力なモンスターともなれば一体が限界なのかもしれない。
彼らは何か目的を持って動き回っているのだと考えていたのだが、どうやら指示通り動かす為の訓練をしているようだ。
彼らの最後尾を進む一体と一人に的を絞り、ディーノは木の上から音もなく飛び降りる。
クランプスの脳天にユニオンを突き立てる事で一撃で仕留め、クランプスが漏らした呻き声に振り返ろうとした人間の背後に回り込んで気絶させた。
クランプスを草の中に投げ入れ、気絶させた人間は着ていた服で後ろ手に縛ってクランプスと一緒に転がしておく。
やはりクランプスとはいえ暗殺となれば抵抗する事もできないようだ。
また同じように先に進んでいるクランプスに向かい陰に潜んで駆け出した。
六体目のクランプスを倒したところでそれをテイムしていたルーヴェべデル兵にディーノの存在が気付かれてしまう。
林の中ではなく拓けた場所であり、このまま進めば最初のティアマトのいる位置に戻るよう迂回を始めたところだった為、危険を冒してでも討伐を優先する事にしたディーノ。
声を発した瞬間に腹を抉るように殴り付け、気絶させてから縛っておくのだが、やはりわずかな声でも前方を進んでいたクランプスの耳には届いてしまう。
唸り声で異変を主人に知らせたクランプスは振り返り、元来た道を戻り始める。
これに共に行動する人間が前方を進む者達に声を掛けて戻るよう指示を出し、ディーノはクランプスと人間を草むらに投げ込んだ後に林の中に潜む。
しかしクランプスを斬り殺している為血の跡までは隠す事ができず、敵が潜んでいる事を悟られてしまった。
周囲を警戒するテイマーのうち一人とクランプス一体が、迂闊にもディーノのいる真下へと歩み寄り、草むらを掻き分けるようにして探し出す。
他の者の注意を無視して探す愚かな兵士。
ディーノは人の言う事を聞かない奴が兵隊にもいるんだなと思いながら、その愚かな行為の代償を支払わせる為木の上から飛び降りた。
クランプスの首を斬り落とし、人間を木に叩きつける事で気絶させ、残りの兵を前に歩み出るディーノ。
兵士の一人が警笛を鳴らした事でこの先にいる者達にも知られる事になっただろう。
「ルーヴェべデルの兵隊さんって事でいいんだよな。不法入国って事で捕らえさせてもらうよ」
「冒険者……まさかティアマトと戦ったという者か!?」
この言葉に笑顔で返すディーノに身構えたルーヴェべデル兵達。
「狼狽えるな。ティアマトと戦えたとしてもクランプスを複数相手にできるものか。行け!クランプス!」
兵士の指示で動き出すクランプス。
やはり一人一人の命令で動くあたりはテイマー一人につき一体のクランプスという事なのだろう。
最初の一体目の右の突きを逆手に持ったユニオンで受け流し、前方に回転しながら跳躍してその背後にいたクランプスへと斬り掛かる。
それを両手を重ねるようにして防いだクランプスの顔面を蹴って進路を変え、ディーノの左にいたクランプスの脇腹へと斬りつけて後方へと抜けていく。
地面を滑りながら向きを変えたディーノと、斬られた事で倒れるクランプス、その倒れた個体に躓くクランプスを踏み付けて後方の一体と斬り結ぶ。
もう一体がディーノの左後方から右腕を真横に薙ぐも、風の防壁を膨らませる事でそれを回避したディーノ。
斬り結んだ個体に払い除けられ、ふわりと着地するとユニオンを右手に、左にダガーを握りしめて再びクランプスに臨む。
転がる二体が立ち上がると唸り声をあげてディーノに歩み寄り、一体が吠えると同時に駆け出した。
これに対して爆発的に高めた魔力で加速するディーノは左の二体の間をすり抜けて同時にその首を斬り裂く。
さすがにダガーで斬り付けた方は首が落ちる事はなかったものの、首筋がバッサリと切り開かれた事で血を噴き出して地面に倒れていく。
残る二体が接近するも、ディーノの素早さと斬撃の鋭さに対抗する事ができないクランプスは、全身を斬り刻まれて地面に倒れ伏した。
残る人間達などディーノの敵ではない。
一瞬で意識を刈り取られ、後ろ手に縛られて転がされて終わりだ。
このレベルのクランプスであればアリスに任せても良かったかもしれないと思うディーノ。
身体能力はクランプスのそれとは変わらないものの、テイムされているせいかスキルを発動する事はなかったのだ。
一体でも強敵となるクランプスがスキルを使えない状態で相手にできるとすれば、これ程いい訓練相手も他にいないだろうと思いつつ、何体か残すんだったなと少し後悔するディーノだった。
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