追放シーフの成り上がり

白銀六花

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 魔核を取り出してナディアクラ領まで戻ったディーノ達四人は、アローゼドラゴンの処理を頼みにギルドへとやって来た。
 洞窟内の状況を伝えてギルドから出ようと歩き出すと、ロザリアは唐突に話を切り出した。

「アリス。今後はディーノに同行するのをやめろ」

「そうだよ!あんな戦いをしてたらいつか死んじゃうよ!?ディーノは自分がS級だからAA級のモンスター相手にも問題なく戦えるのかもしれないけど、他のメンバーにまで強要するのは良くないと思う!」

 続けてルチアがディーノを非難する。
 アローゼドラゴンとの戦いは確かに危険なものであり、命がけの戦いだった事はまぎれもない事実である。
 それにも関わらずディーノ自身は戦う事をせず、元はアリスを一人で戦わせるつもりでいた事も二人は知っている。

「そうだな。報酬の事もあるから二人の意見を聞かずに今回の戦いをさせてしまったのはオレだ。申し訳ない」

 二人はAA級モンスターがどれ程強いかを理解していない状態で、アローゼドラゴンという超凶悪なモンスターと戦わせてしまったのだ。
 この場で最も強いディーノが危険を承知で戦いに参加させてしまっている為、強要するなと言われれば詫びるしかない。

「ディーノ。あんたは実際にとんでもなく強いのかもしれないけど、あんな戦いをさせてたらいつか仲間を殺す事になるぞ」

「今日はたまたま三人共生き残れたけどね。でももう私はあなたと一緒にクエストは挑めない。アリスにも同行するのをやめてもらうよ」

 ロザリアもルチアも真剣な表情でディーノに訴える。
 実際に命がけの戦いをさせられた後ともなれば、ディーノとの同行がどれだけ厳しいものかよくわかる。
 アリスもこれまで何度も危険な目に遭ってきたのだと考えれば言わずにはいられないのだ。

「それは嫌よ。私は自分の意思でディーノに同行しているの。それに……これ測定料。ロザリアのステータス測定をお願いするわ」

 アリスは皮袋から大金貨一枚と金貨五枚を取り出して受付カウンターに置いた。
 今は金欠であるアリスにとって大きな出費となるが、ディーノが詫びる事も自分が同行するのをやめろと言われる事も看過できない。

 ギルドの奥の部屋へと案内されたロザリアはステータスを測定され、計算が終わるまで受付カウンター前で待っている間に以前の評価値を聞いておく。
 ロザリアの最後の測定値は半年程前になるそうだが、C級18ポイントのシーフであり、この半年でB級まで到達しているとは思えないとの事。
 そして受付嬢から渡されたロザリアのステータスは。

 名前:ロザリア=エスポージト
 攻撃:1168
 防御:354
 俊敏:1218
 器用:463
 魔力:141
 法力:53
 評価値:26(B級シーフ)

「え……なにこれ、あたしの?え?ええ!?本当にこれあたしのか!?B級26!?」

 驚愕するロザリアだが、受付嬢がコクリと頷いて以前のステータスも調べて出してきた。

 名前:ロザリア=エスポージト
 攻撃:856
 防御:241
 俊敏:731
 器用:294
 魔力:102
 法力:51
 評価値:18(C級シーフ)

 各ステータスの伸び具合から見てもロザリアのステータスで間違いないだろう。
 やや俊敏の伸びが大きいのはディーノのギフトによる影響が大きいのかもしれない。
 このロザリアのステータスの上昇に驚いたのは本人だけではなく、ルチアも自分のも測ってほしいとアリスに強請るが、「ごめん、今はお金ないの」と断られてしまう。
 実際に今夜の食事代を払えば明日の昼食代すら残らなそうな程に困窮している。

「えっ、と……このステータスは今回の戦い、で?」

「ああ。限界まで追い込まれたんだろうからこれくらいは伸びててもおかしくないんだけど。無理をさせて悪かったな」

 再び頭を下げるディーノにムッとするアリスはさらにこの戦いの補足をする。

「言っておくけどね、ディーノは今回参戦しなかったけど私達が致命傷だけは受けないようしっかり警戒してたのよ。命だけは保証するって言ってたの忘れた?」

 アリスはディーノが必ず守ってくれると信じているからこそ恐怖を押さえ込んで前に進む事ができる。
 自身の全力を振るってモンスターに挑み、それでも届かないと知ればディーノが助けてくれるのだ。
 これ程までに限界に挑戦できる機会が他にあるだろうか。
 アリスの最終目標はディーノと肩を並べられるまでに成長する事であり、今はまだ遠いその背中を追うだけでしかないのだが、ディーノの庇護下で限界まで挑戦する事でその距離を縮められると信じている。

「あわわっ!さっきの無し!さっき言った事忘れてっ!」

「あたし達の方こそ何も知らずに、ごめんなさい!」

 ルチアとロザリアがディーノに頭を下げた事で満足したアリスは笑顔を見せ、「じゃあこの話はこれでおしまい。ご飯に行きましょう」とギルドを後にした。



 クエスト後の打ち上げにナディアクラでも人気店の個室を借りて乾杯する。
 この日は勝利のお祝いにとディーノが驕るつもりだったのだが、失礼な事を言った詫びにとルチアとロザリアが支払いを持つとの言ってきた。
 そしてディーノはロザリアのステータス測定代をアリスに渡そうとするも、それも受け取らないと断られてしまう。
 お金がないはずなのにいいのかと問うと「私の意地で測定代を出したの」と返され、ディーノも無理に渡す事はできない。

 料理で腹を満たして酒を煽ると今日の戦いを振り返り、誇張された表現をするロザリアをアリスが訂正し、ルチアの戦闘分析にも様々な方向から意見が飛び交う。
 やや豪快さのあるロザリアはどうしても話を盛る癖があるらしく、何度も訂正しながら今日の戦いを記憶に深く刻み込んでいく。

 次第に今後に活かせる内容がまとまり出すと、ルチアとロザリアはアリスの事をいろいろと詮索し始めた。

「アリスは男が嫌いって言ってたじゃ~ん。それなのにぃ、ディーノといい感じにクエストに行っちゃってぇ」

「なんでかな~?お姉さんはアリスの口から聞きたいな~」

 完全に酔っ払いの迷惑な絡み方だが。
「えっとぉ、最初はぁ……」と酔っているのはアリスも同じであり、過去を振り返って語り出す。
 最初は同行したいと言っても全て断るディーノに冷たい印象を感じていたようだが、元オリオンのパーティーに同行して酷い目にあった事でさらに印象を悪くしたそうだ。
 しかしクエストが終わってディーノとまた会うと、一緒にいた子(ソーニャ)がすごく楽しそうで頭にきたとの事。
 ダメ元でクエスト連れて行けと言うと思いの外あっさりいいよと返された為、少し嬉しかった微笑む。

「だって今までずっとパーティー組まなかった彼が一時的にでも組んでくれるって言うのよ?やっぱり嬉しいでしょ」

「うんうん、で?」

 顔を綻ばせるアリスはどうやら話が乗ってきたようだ。
 ディーノはソーニャを大事に思っているようでいつもアドバイスをしており、戦いの後には褒められる姿を見て羨ましく思ったとの事。
 同じように自分も頑張って認めてもらいたいと思い、ディーノに追い付きたくて背中を追っているのだと真剣な表情でそう語る。
 それから魔鉄槍バーンを注文した際に聞いたディーノの評価値を語る際のアリスは、とびきりの嬉しそうな表情を見せる。

「ディーノの評価値いくつだと思う?」

「さあ?二人でAA級クエスト受注できるって事は80とか超えてそう……」

「102よ!!私も職人さんも目玉が飛び出るかと思ったわ!そして私もS級になれるって言ってくれて……」と夢見心地のように語り出したアリスは酔いもいい感じに回ってとても幸せそうである。
 その後のソルジャーマンティス殲滅の話やリッパーキャットとの戦いを振り返り、その戦いの後に褒めてもらえた事が嬉しくてと語るアリスは口が軽やかで何でも答えそうだ。

「もうこの時惚れちゃったのね?」

「そうなのよ~っ。きゃっ」

 このように簡単な誘導に引っ掛かるほどに酔っ払っている。
「素直だな」というロザリアはフフンと嬉しそうであり、「惚れてんのか?」とディーノから問われると「あ、あぁぁぁあっ!」と顔を真っ赤にして自分の失態にようやく気付いたアリス。

「男苦手なんじゃないのか?」

 アリスの自爆による好意に気付いたとはいえ普段と変わらない冷静なディーノ。

「そ、そうよ!男は苦手!あなたは私に興味がなさそうだからっ!んん、言ってみたらなんかムカつくわね……それにその態度!なんでそんなに冷静なの!?私が惚れっ、ほっ、惚れてるって知って、なんなのよぉ!」

「うん、まぁ好かれるのは素直に嬉しいけど」と肉を頬張って酒でクイっと流し込む。

「もっと動揺してほしいのに……」と落ち込むアリスを見て「噂とは真逆なんだな」というロザリアと、「真っ赤になっちゃって~アリス可愛いっ」と結構酔っ払っているルチアはアリスの恋愛話に楽しそうだ。

「ま、アリスもオレといれば男にも多少は慣れるだろうしな。あまり揶揄わないでやってくれよ」

 自分好みの見た目に寄せてきたうえ好意を向けるアリスに対し、ディーノは平静を保つ為にも兄ちゃんキャラで通す気なのかもしれない。
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