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36 仲間
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この日の旅路は長く、リカーノの街に到着したのは空も暗くなった夜二の時。
馬車を預けて宿を取ろうと思いいくつか回ったものの、カンパーダ領との中間に位置するこの街は旅人が多く、宿に空きがない状態だ。
唯一空いていたのがこの街でも高級な宿の一人部屋一室のみ。
早いうちに見つけたこの一室は宿泊を決めて荷物やバーンを置き、他にもあるだろうと全ての宿を回ったのだが、残念ながらどこにも空きがなかったのだ。
安い宿であれば寄相部屋などもあるのだが、どこも人や荷物が多くて寝るスペースなどどこにもない。
「まあ仕方ないか。とりあえずご飯食いに行こうぜ。腹減ったしな」
「仕方ないって?え?え?どういう事?宿一人部屋……え?え?」
動揺するアリスだがディーノは気にする事なく酒場を探して歩き進む。
宿に空きがなかった事からやはりどこの店も賑わっており、食事をするスペースを探すのも大変だ。
すでに周りは酒が入っており、どこのテーブルも盛り上がっている中、先客が支払いを済ませた席に着く事でようやく場所を確保。
従業員が先客の使用した皿やグラスを片付けている間にメニューを選ぶ。
この街の名物料理を一通りと地酒も注文してテーブルに並べられるのを待った。
「じゃあ今日は移動だけだったけどお疲れ~」とアリスとグラスを打ち付け合い、グイグイと飲んでプハッと嬉しそうな表情で料理に手を伸ばすディーノ。
アリスは酔う前から顔が赤くなっているものの、到着が遅くなった事で腹は空いている。
酒を飲んで料理を楽しみ出すと自然と会話も弾んでいく。
腹も満たされ酒がすすんでいくのだが、明日はまた早くからカンパーダ領へと向かう必要がある為、酒もそこそこに宿に戻る事にした。
宿の前に着くと、部屋を一つしか取れなかった事を思い出すアリスは固まり、顔を真っ赤にしてプルプルと震え出す。
「よし、アリス」
「ひゃ、ひゃい!」
声も裏返るアリスは緊張のあまり視線も定まらない。
「宿はアリスが使ってくれ。オレは馬車で寝るから。じゃあまた明日な~」
アリスの想像とは裏腹に、ディーノは馬車で寝るからと歩き出す。
するとアリスの緊張が一気に緩み、酔いが回った体に緊張の緩急が重なり……
「待って!ディーノは冒険者には手を出さないんでしょう?そ、それは本当かしら」
「んん。一応な。自分で決めた事だけど」
「じゃあそれを証明してみせてよ」
アリスも自分で何を言っているのかわからないのかもしれない。
視線がまた泳ぎ出す。
「これまで一緒にいても変な事してないだろ。それじゃ証明にならないのか?」
「そのっ、部屋、広かったから……同室しても手を出さないって、し、し、しょぉ明してみせてよ」
無理をしているのだろうフラフラしながらアリスは同室でもいいと言うが。
「無理すんな。男が苦手なんだろ?苦手な事を無理して克服しなくていいからさ」
「無理してるんぢゃなくてぇ!証明してみなさいよぉぉぉ!……あ、ら?」
そのままバタンと倒れてしまうアリス。
再び高まった緊張のあまり酔いも一気に回ったのだろう。
「酔っ払ってんのか。仕方ない奴だな。ま、アリスも同室していいって言うしソファーもあったしな。そこで寝よ」
ディーノはアリスを抱えて宿へと入り、受付で鍵を受け取るついでに体を拭く為のお湯と布を頼んで部屋へと向かった。
ベッドにアリスを寝かせてブーツを脱がせ、毛布を掛けてやる。
ディーノはもらったお湯で体を清めてから、荷物を枕にしてソファーに横になり眠りについた。
翌朝、目を開けたアリスは見知らぬ天井を不思議に思い、目を擦りながら起き上がる。
昨夜は酒場で食事をしながら酒を飲んで、宿へと向かうところまでは覚えている。
すると部屋の中で寝息が聞こえるのに気が付き、体を強張らせるアリス。
目を見開いて何故か急に固くなった首を寝息の聞こえる方へと向けると、ソファーで眠るディーノの姿があった。
(なんでここにディーノが!?え?ええ!?私……ディーノと!?んん……そんなはずは……ないわよね。ディーノは仲間に手を出さないって言って……)
自分の体を確かめるアリス。
ブーツが脱がされているものの、それ以外に着衣の乱れはない。
体にも違和感を感じない事から何もなかったのだと確信する。
ホッと胸を撫で下ろすアリスだが、少し不満を覚える自分もいる。
(私って仲間と思われてるのかしら。同行は許してくれてるけど仲間って言われた事なかったような?)
アリスの記憶ではソーニャの事やオリオンのメンバーの事は仲間と呼んでいたはずだ。
しかしアリス本人が仲間と呼ばれたような記憶はないのだ。
そう思い返すとまた少し不満を覚えるアリス。
(でも仲間って認識でいいのかしら。何もされてないみたいだし。でも仲間に手を出さないっては言うけどディーノから見て私はどうなの?無防備に目の前で寝てたのに……もしかして魅力がないって事!?)
悶々とアリスが考える中、寝返りをうったディーノが目を開く。
「んん……おはよ。大丈夫か?」
目を擦って起き上がったディーノは両手をあげて伸びをする。
それを見たアリスはディーノがここで寝ている理由がわからないという事を思い出し、また顔を赤くして震える声で問いかける。
「え、え、えっと……私、ディーノと同じ部屋、で……」
「なんだ、覚えてないのか。アリスが言ったんだからな。同室でも手を出さない事を証明しろって。オレは何もしてないし証明できた……覚えてないから証明にならないとか言わないよな?」
「しょ、証明できたわよ。うん、今後も……大丈夫……って事ね」
微妙な表情を見せるアリスにディーノもなんだよと言わんばかりの表情で返し、身支度を整えて部屋を出る。
「ふふふっ。昨夜はお楽しみできましたか?」と問う宿の女将に苦笑いを返し、お湯と布を頼んでアリスのいる部屋へと届けてもらう。
しばらくアリスが準備を整えるのを待ち、リカーノの街で少し買い物をしてから出発する事にした。
◇◇◇
カンパーダ領にはまだ日が沈む前には到着し、少しいいシャワー付きの宿を取って酒場で夕食中。
「やっぱ男女二人だと誤解されるな。ソーニャと二人の時もそうだったしな」
「そ、そうなんだ。三人だとそうでもなかったものね」
年頃の男女パーティーともなればやはり誤解を受ける事も多くなるのだと初めて知った二人。
ディーノはソロになる前は四人のパーティーであり、アリスも同じようなもので、臨時パーティーでも女性の多いパーティーにだけ参加していた。
二人は思う(宿の女将は下世話な人間が多い)と。
だが世間一般的に男女の冒険者はそういうものかもしれないと溜め息を漏らす。
しかし本人達は気付いていないが、ディーノもアリスも見た目が良く周りから見ても相当目立つ為、普段から視線が向けられる事が常な二人はどのように見られているかもわかっていない。
残念な事に周りからの視線も宿の女将と同じなのだが。
「明日はマンティス倒したら野営になるから食料も買っておかないとな……ってアリス。昨日からだけどそのソワソワすんのやめろ。本当に何もしてないからな?信じろよ」
「信じてるわよ!いや、その、なんだか意識したら落ち着かないってだけで……」
アリスの言葉にようやく自分を男と認識したかと少し安心したディーノ。
以前の男が苦手宣言を受けた側としては少し気にしていたりもする。
「んー、なるほど。でも誤解されないようにってなると誰かまた同行させるのか……男の仲間をって思ってもアリス苦手だしな。女をってなってもまた女かよとか言われそう」
「誤解されるだけなら別にいいわよ。変に仲間を……ところで私ってディーノの仲間なの?」
このタイミングで引っ掛かっていた事を聞いてみるアリスだが、ディーノの方は衝撃を受けたような表情をして言葉を返す。
「え、違うのか?ソロになってからこんなに一緒してるのに……オレだけ仲間だと思ってたのか……これは辛い」
「違う違う!私はディーノの仲間なのね?直接言われなかったから私も気にしてたのよ!」
「お、おう。悪いな。オレもちょっと仲間不信みたいなものなんだ」
顔を赤くしたディーノは、オリオン脱退以降は仲間というものを受け付けていなかったせいもあり、少し恥ずかしそうな表情をしてみせる。
それはアリスも同じであり、これまで臨時パーティーに参加する事はあっても仲間を作る事はなかったのだ。
二人揃って顔を赤くして横を向く様は、周りから見れば異様に映るだろう。
『オレ達、友達だろ』に近い恥ずかしさがある。
しかし二人にとっては互いに仲間という認識を持った事は素直に喜ぶべき事だろう。
改めて「よろしくな」とグラスを打ち付け合うディーノとアリスだった。
その後のアリスの言い分としては今は他の仲間は要らない、ディーノとソーニャだけでいいとの事で、誤解を受けるのは平気なのだと仲間を増やす案は却下された。
馬車を預けて宿を取ろうと思いいくつか回ったものの、カンパーダ領との中間に位置するこの街は旅人が多く、宿に空きがない状態だ。
唯一空いていたのがこの街でも高級な宿の一人部屋一室のみ。
早いうちに見つけたこの一室は宿泊を決めて荷物やバーンを置き、他にもあるだろうと全ての宿を回ったのだが、残念ながらどこにも空きがなかったのだ。
安い宿であれば寄相部屋などもあるのだが、どこも人や荷物が多くて寝るスペースなどどこにもない。
「まあ仕方ないか。とりあえずご飯食いに行こうぜ。腹減ったしな」
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動揺するアリスだがディーノは気にする事なく酒場を探して歩き進む。
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すでに周りは酒が入っており、どこのテーブルも盛り上がっている中、先客が支払いを済ませた席に着く事でようやく場所を確保。
従業員が先客の使用した皿やグラスを片付けている間にメニューを選ぶ。
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「じゃあ今日は移動だけだったけどお疲れ~」とアリスとグラスを打ち付け合い、グイグイと飲んでプハッと嬉しそうな表情で料理に手を伸ばすディーノ。
アリスは酔う前から顔が赤くなっているものの、到着が遅くなった事で腹は空いている。
酒を飲んで料理を楽しみ出すと自然と会話も弾んでいく。
腹も満たされ酒がすすんでいくのだが、明日はまた早くからカンパーダ領へと向かう必要がある為、酒もそこそこに宿に戻る事にした。
宿の前に着くと、部屋を一つしか取れなかった事を思い出すアリスは固まり、顔を真っ赤にしてプルプルと震え出す。
「よし、アリス」
「ひゃ、ひゃい!」
声も裏返るアリスは緊張のあまり視線も定まらない。
「宿はアリスが使ってくれ。オレは馬車で寝るから。じゃあまた明日な~」
アリスの想像とは裏腹に、ディーノは馬車で寝るからと歩き出す。
するとアリスの緊張が一気に緩み、酔いが回った体に緊張の緩急が重なり……
「待って!ディーノは冒険者には手を出さないんでしょう?そ、それは本当かしら」
「んん。一応な。自分で決めた事だけど」
「じゃあそれを証明してみせてよ」
アリスも自分で何を言っているのかわからないのかもしれない。
視線がまた泳ぎ出す。
「これまで一緒にいても変な事してないだろ。それじゃ証明にならないのか?」
「そのっ、部屋、広かったから……同室しても手を出さないって、し、し、しょぉ明してみせてよ」
無理をしているのだろうフラフラしながらアリスは同室でもいいと言うが。
「無理すんな。男が苦手なんだろ?苦手な事を無理して克服しなくていいからさ」
「無理してるんぢゃなくてぇ!証明してみなさいよぉぉぉ!……あ、ら?」
そのままバタンと倒れてしまうアリス。
再び高まった緊張のあまり酔いも一気に回ったのだろう。
「酔っ払ってんのか。仕方ない奴だな。ま、アリスも同室していいって言うしソファーもあったしな。そこで寝よ」
ディーノはアリスを抱えて宿へと入り、受付で鍵を受け取るついでに体を拭く為のお湯と布を頼んで部屋へと向かった。
ベッドにアリスを寝かせてブーツを脱がせ、毛布を掛けてやる。
ディーノはもらったお湯で体を清めてから、荷物を枕にしてソファーに横になり眠りについた。
翌朝、目を開けたアリスは見知らぬ天井を不思議に思い、目を擦りながら起き上がる。
昨夜は酒場で食事をしながら酒を飲んで、宿へと向かうところまでは覚えている。
すると部屋の中で寝息が聞こえるのに気が付き、体を強張らせるアリス。
目を見開いて何故か急に固くなった首を寝息の聞こえる方へと向けると、ソファーで眠るディーノの姿があった。
(なんでここにディーノが!?え?ええ!?私……ディーノと!?んん……そんなはずは……ないわよね。ディーノは仲間に手を出さないって言って……)
自分の体を確かめるアリス。
ブーツが脱がされているものの、それ以外に着衣の乱れはない。
体にも違和感を感じない事から何もなかったのだと確信する。
ホッと胸を撫で下ろすアリスだが、少し不満を覚える自分もいる。
(私って仲間と思われてるのかしら。同行は許してくれてるけど仲間って言われた事なかったような?)
アリスの記憶ではソーニャの事やオリオンのメンバーの事は仲間と呼んでいたはずだ。
しかしアリス本人が仲間と呼ばれたような記憶はないのだ。
そう思い返すとまた少し不満を覚えるアリス。
(でも仲間って認識でいいのかしら。何もされてないみたいだし。でも仲間に手を出さないっては言うけどディーノから見て私はどうなの?無防備に目の前で寝てたのに……もしかして魅力がないって事!?)
悶々とアリスが考える中、寝返りをうったディーノが目を開く。
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目を擦って起き上がったディーノは両手をあげて伸びをする。
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「え、え、えっと……私、ディーノと同じ部屋、で……」
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「しょ、証明できたわよ。うん、今後も……大丈夫……って事ね」
微妙な表情を見せるアリスにディーノもなんだよと言わんばかりの表情で返し、身支度を整えて部屋を出る。
「ふふふっ。昨夜はお楽しみできましたか?」と問う宿の女将に苦笑いを返し、お湯と布を頼んでアリスのいる部屋へと届けてもらう。
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◇◇◇
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ディーノはソロになる前は四人のパーティーであり、アリスも同じようなもので、臨時パーティーでも女性の多いパーティーにだけ参加していた。
二人は思う(宿の女将は下世話な人間が多い)と。
だが世間一般的に男女の冒険者はそういうものかもしれないと溜め息を漏らす。
しかし本人達は気付いていないが、ディーノもアリスも見た目が良く周りから見ても相当目立つ為、普段から視線が向けられる事が常な二人はどのように見られているかもわかっていない。
残念な事に周りからの視線も宿の女将と同じなのだが。
「明日はマンティス倒したら野営になるから食料も買っておかないとな……ってアリス。昨日からだけどそのソワソワすんのやめろ。本当に何もしてないからな?信じろよ」
「信じてるわよ!いや、その、なんだか意識したら落ち着かないってだけで……」
アリスの言葉にようやく自分を男と認識したかと少し安心したディーノ。
以前の男が苦手宣言を受けた側としては少し気にしていたりもする。
「んー、なるほど。でも誤解されないようにってなると誰かまた同行させるのか……男の仲間をって思ってもアリス苦手だしな。女をってなってもまた女かよとか言われそう」
「誤解されるだけなら別にいいわよ。変に仲間を……ところで私ってディーノの仲間なの?」
このタイミングで引っ掛かっていた事を聞いてみるアリスだが、ディーノの方は衝撃を受けたような表情をして言葉を返す。
「え、違うのか?ソロになってからこんなに一緒してるのに……オレだけ仲間だと思ってたのか……これは辛い」
「違う違う!私はディーノの仲間なのね?直接言われなかったから私も気にしてたのよ!」
「お、おう。悪いな。オレもちょっと仲間不信みたいなものなんだ」
顔を赤くしたディーノは、オリオン脱退以降は仲間というものを受け付けていなかったせいもあり、少し恥ずかしそうな表情をしてみせる。
それはアリスも同じであり、これまで臨時パーティーに参加する事はあっても仲間を作る事はなかったのだ。
二人揃って顔を赤くして横を向く様は、周りから見れば異様に映るだろう。
『オレ達、友達だろ』に近い恥ずかしさがある。
しかし二人にとっては互いに仲間という認識を持った事は素直に喜ぶべき事だろう。
改めて「よろしくな」とグラスを打ち付け合うディーノとアリスだった。
その後のアリスの言い分としては今は他の仲間は要らない、ディーノとソーニャだけでいいとの事で、誤解を受けるのは平気なのだと仲間を増やす案は却下された。
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