追放シーフの成り上がり

白銀六花

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33 鍛冶屋【ファイス】

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 ギルドで待ち合わせをしていたディーノとアリスは、二人連れ立って属性武器職人の元へと向かう。
 本当はこの日クエストに向かう予定ではあったのだが、今回は討伐ではなく殲滅依頼であり、百体を超える虫系モンスターと戦う事になる為、アリスには武器が必要になるだろうと先に職人に会いに行く事にした。
 この殲滅依頼はまだ人里に被害が出ているわけではなく、管理されていない草原に出没している為、ある程度は期間に余裕がある。

「いいの?私を置いてディーノ一人でも討伐しに行けるのに」

「エルが選んだクエストだからな。たぶんアリスも同行すればいい経験になるだろうってこれ紹介してくれたんだと思う」

「どうしてそう思うの?」

「いつも変な事を言ったりもするけど、エルは優秀な受付嬢だよ。オレがその時望んでるようなクエストをしっかり選んでくれてるし。他の奴らもエルに選んでもらえばいいのにさ、やっぱ欲が勝るのか条件のいいのばっか選びたがるんだよな」

「信頼してるのね……美人だし……」

 ふいっと横を向くアリスだが、ディーノはエルヴェーラを食事に誘う事はなかったなと思い返して(おや?)と思う。
 冒険者に恋愛感情を持たないようにしてると言っても、ギルドの受付嬢であれば問題はないはずだ。
 実際にディーノが言うように他の冒険者達から恨みを買わないようにしているのかどうかはわからないが、アリスはそんな軽薄な行動を取らないディーノには少し好感が持てる。
 なんとなく気分が良くなったアリスは足取りも軽くなった。



 属性武器職人のいる店として紹介された鍛冶屋は、ラフロイグの東通りに面しており、鍛冶屋【ファイス】と書かれた看板がありすぐにわかった。
 鍛冶屋という事で金物を扱っているのだが、武器や防具だけでなく鍋やら金属製の家庭用品なども棚に積み上げられている。
 奥からは金属を打つ音が聞こえ、今も仕事をしているのがわかる。

「こんにちは~」と声をあげると、入り口から近い位置にある部屋から一人の老人が顔を出す。

「んん?研ぎの依頼か?」

 ディーノとアリスを見て冒険者というのはすぐわかる。
 鍛冶屋を訪れるとすれば研ぎの依頼に来る者は多いのだろう。

「いえ、アルタイルの紹介で来たんですけど、属性武器を相談したくて……」

 アリスが答えると老人が部屋に入れと手招きする。
 部屋の中にはソファーとテーブルがあり、ここは綺麗とは言い難いが接客する為の部屋なのだろう。

「で?そっちの兄ちゃんは……そいつぁユニオンじゃねぇか!?驚ぇた。そいつを買うような冒険者がいるたぁな。とんでもねぇ金額だったろ。まぁ俺からすりゃ納得の金額だけどよぉ。買う側からすりゃわかんねぇもんだ」

 カラカラと笑う老人は作り手であり、魔鋼の加工の難しさから、それだけの金額を付けなければ割りに合わないという理由もわかっている。
 しかし買い手にとってはそんな苦労など知る由もないのだ。

「いや、これには金額以上の価値はあるよ。オレの命を預けられる最高の剣だ」

 そう答えるディーノにとって、ユニオンは斬れ過ぎる剣でもある。
 ギフトにより全ステータスを上昇させる事のできるディーノだが、スラッシュやエアレイドなどの特化したスキルに比べて、突き詰めていった場合にどうしても劣ってしまう。
 しかしこのユニオンの切れ味は並の剣を遥かに凌駕し、不足した攻撃力を補って余りある性能を持っている。
 さらには風の属性スキルにより素早さを補い、超威力の斬撃を放つ事も可能だ。
 それこそ相手の剣を斬り落とす事も可能な程に。

「ほぉ。なかなかわかる兄ちゃんじゃあねぇか。俺ぁこの店の主人で【ファブリツィオ】っつーんだ。兄ちゃんの名前も聞かせてくれよ」

「ディーノ=エイシスだ。よろしくな、ファブ爺さん」

「ガッハッハッ。ファブ爺さんか。まぁそれでいい。んで今日の俺の客ぁそっちの嬢ちゃんかい?」

 ギロリと睨みを利かせた目を向けるファブリツィオは、アリスがどんな人物かをこれまでの経験から読み取ろうとする。
 その視線や仕草、雰囲気その他全てがその人間を構成する一材料となる為、見ればある程度の人間性が読み取れるというもの。

「嬢ちゃんは何がしてぇんだ?臆病なウィザードにぁ属性武器なんざ必要ねぇだろ」

「むっ、確かに臆病かもしれませんけど……近接武器が欲しいんです。私も強くなりたくて」

「どう強くなりてぇんだ。言ってみろぃ」

 どう強くなるかと問われてアリスは答える事ができない。
 それはやはり自分が強くなるビジョンが見えていないという事であり、武器をただ購入したところで強くなるとしてもたかが知れている。

「んん、ダメだなぁ嬢ちゃん。それじゃ嬢ちゃんの望む武器ぁ作ってやれねぇ。だがよぉ、俺もせっかく来てくれた客を虐めてぇわけじゃねぇ。俺の提案に嬢ちゃんの要望を加えたもんなら作ってやってもいい。まずはそこに立ってそいつで構えてみな」

 アリスはファブリツィオから言われるままにロッドを構えて立ち、その後も指示を受けながら体を運ぶ。
 うろ覚えではあるものの、基本的な棒術は習っている為多少の真似事はできる。
 ファブリツィオに型を修正され、時々腕や足をぷにぷにとされながら顔を真っ赤にして耐える。
 しかしファブリツィオはアリスの筋肉のつき方を確認しているだけであり、アリスがただ勝手に顔を赤くしているだけなのだが。

「ふん。まぁ長物なら鍛えりゃやれなくもねぇ。嬢ちゃんの属性ぁなんだ?」

 確認を終えたファブリツィオはまたソファーへと腰掛けて問いかける。

「ひ、火属性ですっ」

 フルフルと震えながらもソファーに座って答えるアリスは今も顔が赤い。

「おい、ディーノ。この嬢ちゃんに近接やらせるって事ぁある程度ぁ考えがあるんじゃねぇのか」

「ん?なんか全力でフレイム放つと手が消し飛ぶとか言うからさ、武器の先っぽから吹き出すように出したら良いんじゃないかな~と。槍じゃなくロッドでも良いかと思うんだけど突きしかできないのも微妙かとも思ってみたり?」

 ディーノも自分が使う武器ではない為それ程深くは考えていない。
 ただ全力のフレイムに手が消し飛ぶ程の威力があるとすれば、突きに乗せて前方に放出すれば相当な威力がありそうだと思っただけ。

「ああ、槍でいいだろ。普通ぁ槍の穂の部分を魔鉄でコーティングするんだがよぉ。ディーノの言う吹き出すって武器ならおもしれぇもん作ってやるよ」

「え?作ってくれるんですか?でもお金、用意できるか……」

 アリスは自分の預金を全額持って来ているが、白金貨一枚と大金貨で八枚であり属性武器を購入する為には全然足りない。
 属性武器ともなれば安くとも白金貨三枚以上は必要であり、店で見た槍ともなれば白金貨六枚以上は必要だろう。

「風の属性リングも付けてんなら槍に属性ぁ要らねぇだろ?ある程度ぁ安くなるが……おいディーノ。まさかお前が貸してやったりぁしねぇよな」

 ディーノを睨み付けるファブリツィオだが。

「いや、金の貸し借りは誰ともしない。貸すくらいならそいつにやった方がいい。けどこれは自分の命を預ける武器を買うんだし、アリスが自分で払わないと本人にとって武器としての価値が下がるだろ」

 仲間でも金の貸し借りはするなというのもザックの教えだ。
 やはり金でもめる冒険者は多く、ディーノもこれまでに何人もの金銭トラブルを起こす者達を見てきている。

「そういう事だ。んで、どんなもん作るかぁ全て俺が決める。それと属性武器じゃねぇ魔鉄武器だ。白金貨五枚で最高のもん作ってやるがどうするよ」

「所持金は白金貨一枚と大金貨八枚しかない……頑張って稼いで来ないと」

 購入する意思はあっても金額が全然届かない。
「そいつぁまだしばらく掛かるなぁ」とこぼすファブリツィオだが。

「それならAA級を五回も行けば足りるんじゃないか?アリスの受け持ち分増やしてやるから頑張ろうぜ」

「え、AA級に行くの!?二人で!?」

 AA級クエストと聞いて驚くアリスだが、これまでもアリスやソーニャを連れてAA級クエストには行っている。
 しかしBB級モンスターが複数体の討伐となっていた事でAA級という扱いだ。
 本来のAA級モンスターはBB級とは比べ物にならない程に強い。
 そして驚いたのはファブリツィオも同じだ。
 ディーノがユニオンを持っている時点で相当な実力のある冒険者とは気付いていたのだが、それはある程度裕福な家庭に生まれた為に購入できたと思っていた。

「ああ。二人でクエスト受けるんならポイントも足りるし」

 ちなみにディーノはエルヴェーラにお願いしてSS級モンスターにも挑戦しており、緊急クエストであればAA級クエストに出る事も少なくない。

「ディーノ。悪いがお前さんの評価値を聞かせてくれねぇか。それとその嬢ちゃんのも」

「結構前の測定だけどいいよな?ウィザードシーフセイバーでS級102だった」

 ガタリと立ち上がるファブリツィオ。
 アリスも驚愕の表情でディーノを見る。

「ラフロイグにもS級がいるたぁ聞いてたがまさか……102たぁまいったな。んでその嬢ちゃんぁどんなもんだ」

「おそらくはA級35くらいか」

 ステータス測定をしたわけではない為、ディーノの予想でしかないが。

「んん、S級102なんて化け物と一緒にいるって事ぁ……不躾な話だがお前らぁ男女の関係か?」

「いいや」と否定するとじゃあなんで一緒にいるのかを問われるディーノ。

「アリスはウィザードでありながらBB級モンスター相手にソロで勝てるんだ。今後S級になるのは確実だ」

 ディーノのこの言葉に呆けた表情をするアリスと、少し考え込むファブリツィオ。
 S級102ポイントなどファブリツィオも聞いた事がない程の評価値であり、俄かには信じがたい。
 しかしディーノの動作や仕草、話し方や目の配り方その他もろもろを含めても、嘘を吐くどころかただの数値としか思っていないようなそんな印象だけが読み取れる。
 間違いなくこの男は強いと、そう思わせるだけの雰囲気がディーノにはあるのだ。

「よし、決めた。まずは嬢ちゃんの名前を聞かせてくれや。そしたら分割払いで売ってやる。今日ぁ手付けとして持って来た分置いてってもらうがよぉ」

「アリス……アリス=フレイリア!ねぇディーノ、本当に私はS級になれるの!?」

「ああ。ラフロイグで誰もが知るウィザードに……いや、ソーニャにも負けられねぇだろうしな。最強のウィザードランサーになれるだろ」

「ガッハッハッ!最強かぁ!そいつぁいいや!よぉし、創作意欲が湧いてきたからよぉ、二日で作ってやる。明後日また店に来い」

 アリスは金の入った皮袋を渡し、魔鉄槍の注文を済ませたのだった。
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