追放シーフの成り上がり

白銀六花

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21 ソーニャの戦い

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 ケーキを堪能してギルドに戻ると、レナータとソーニャ連れたディーノが戻って来た事に他の冒険者達が騒つく。
 しかしディーノはそれも気にする事なく受付へと向かい、ケイトから選んでもらったクエスト情報を聞く。

「また人気のない依頼で申し訳ないんですけど……【キリングラクーン】討伐をお願いできますか?」

 キリングラクーンとは牛に近い大きさを持ち、獰猛な性格で人間や多種族を容赦なく襲い掛かるモンスターだ。
 雑食で家畜や野菜を食い荒らし、人里に現れては周囲に被害をもたらす害獣である。
 複数体で行動する事が多い為、討伐難易度も自ずと高くなる。
 しかし素材としての価値は低く、報酬が少ないのが人気のない理由なのだ。

「丁度いいクエストだな。やるよ」

 今回はディーノにとっては実験が目的であり、ソーニャにも戦わせる事になる為複数体のモンスターであれば都合がいい。
 ケイトから説明と場所の地図をもらって出発する。
 少し距離があった為、馬車も準備してもらった。



 馬車に揺られる御者席のディーノ。
 荷台にはレナータとソーニャが乗っており、今この馬車に満足そうに座っている。

「なにこれすごい!乗りやすい!」

「お尻が痛くないよ!」

 喜ぶ二人を見て微笑むディーノ。
 実は昨日のダリアンを同行させたクエストの帰り道に、馬車の乗り心地が悪すぎるとロバートが工夫したのを真似している。
 馬車の中央に木箱を乗せ、荷車の端から端にかけて布を張ってクッション性を持たせているのだ。
 馬車の振動を受けても衝撃が和らぐ為快適だ。
 のんびりと陽の光を受けながら目的地へと向かって馬車を走らせる。



 しばらく進むとファングボアが馬車の前に現れる。
 ボア系のモンスターの中でも獰猛な種類の為、対処する必要がある。

「手綱を頼む。まずはオレがやるよ」

 そう言って馬車を降りたディーノはダガーを抜き、走り出すと同時にボアも駆け出した。
 充分に引き付けると、こめかみへとダガーを突き立てると同時に跳躍する。
 自身への反動を極力抑える為、ボアにダガーを刺した後は手放すのがディーノのやり方だ。

「相変わらず綺麗に倒すな……」とこぼすレナータにソーニャも頷く。
 ソーニャもボアの突進に対して跳躍して躱す事が多いのだが、やはりボアが振り返ろうとして動きを止めた直後が攻撃のチャンスである。
 向かって来るボアに対して攻撃と同時に回避をするには相当な度胸が必要だろう。
 しかし今この時にディーノの手本を見ているのだ。
 このたった一回でも得るものはあったと言える。
 そしてディーノはボアへの自分の攻撃や速度から、ギフトとしてステータスが贈られていない事を確認した。

 その後目的地に着くまでにボアに二回遭遇し、ソーニャが望んだ為そのどちらも任せてみた。
 一回目では一撃で倒す事ができなかったものの何度か練習し、二回目のボアにはディーノと同じような動きであっさりと倒す事ができた。
 少し力みはあったものの、これまでとは全く違う自分の技に満足そうだ。



 目的地に到着すると、畑を掘り起こして野菜を貪るキリングラクーンが三匹すぐに見つかった。
 大きな個体が二匹に一回り小さな個体が一匹と、どうやら親子ラクーンのようだ。

「じゃあ実験って事でソーニャには協力してもらうんだけど……大丈夫か?怖いんならやめとくか?」

 キリングラクーンは見た目の可愛さとは裏腹に、危険極まりないCC級モンスターなのだ。
 毛皮に耐刃性がなく比較的倒しやすい部類である為CC級のモンスターではあるのだが、その凶暴性、攻撃性からへたなBB級モンスターを相手にするよりも危険度は高い。

「ん……いや、やるよ」

 両手で握り締めたダガーに力を込めて自分の震えを抑え込もうとするソーニャだが、体が強張ってしまえば柔軟性を失ってしまう。
 速度に特化したシーフであれば、危険な時ほど平常心を保つべきである。

「ソーニャはよ~く見ておけよ」

 軽い調子のディーノは属性剣ユニオンではなく、シーフの装備であるダガーを片手に駆け出した。
 三体のラクーンを相手にソロで挑むディーノの動きを見逃すまいとソーニャは構えるが、レナータは落ち着いた様子でソーニャの肩を抱く。

「広く見てね。ディーノだけ見てると目で追えないから」

 レナータの言葉の意味は理解できなかったが、注視するのではなく全体を見るように意識する。
 ソーニャに見えるようにと少し回り込んでからラクーンに向かって行ったディーノは、それ程速いわけではなく、普通に走って向かっている。
 向かって来るディーノに気付いた親ラクーンが吠えると、二体が揃って身を屈めて飛び掛かった。
 その瞬間、ディーノの姿が消えると同時に親ラクーンの一体の首から血が吹き出し、ラクーンが地面に落ちると同時にその後方へとディーノが着地する。
 飛び掛かったラクーンに合わせて急加速したディーノは、すれ違い様に首筋を斬り裂いたようだ。
 レナータの言う目で追えないというのはまさにこの事だろう。
 五十歩程も離れた距離にありながらも一瞬見逃しそうになった程の速度だ。

 残っていたもう一体の親ラクーンが飛び掛かって右の爪を振り下ろし、ディーノはダガーで受けると同時に身を屈めてそれを回避。
 バックステップで少し距離を取り、ラクーンが前進して来るのに合わせて再び接近。
 ラクーンの懐に入り込む事でその攻撃力を削ぎ、左前足の付け根を切り裂いて下から潜り抜ける。
 親ラクーンの懐に潜り込んで戦うディーノに、子ラクーンは攻撃が出来ず、ふと飛び出して来たところで反応も追いつかない。
 抜け出たディーノに親ラクーンが無事な右前足で爪を振り下ろすも、半歩下がる事でいとも容易くその爪を回避。
 子ラクーンの動きをこの親ラクーンで遮り、立ち位置を変えながら二体一でも余裕をみせるディーノ。
 ソーニャから見たディーノの動きは、最初の一撃こそ目に追えない程に速かったものの、それ以外には際立った素早さは感じられない。
 ラクーンが動いてから回避や防御行動に出ているのにも関わらず、最小限の動きで余裕をもって戦っている。
 回避してはダガーを一薙ぎして傷を付け、防御をしては懐に潜り込んで深く刃を突き立てる。
 ソーニャの目にはディーノの動きは無駄のない理想的な戦いとして映る。
 実際にディーノもソーニャにはモンスターの体力を削り方を知ってもらおうと、一撃で決めずにシーフとしての戦い方を見せている。

 ラクーンとの戦いをしばらく続け、体力に限界が見えたところでトドメを刺すディーノ。
 息一つ乱す事なくラクーンの喉を斬り裂いた。

「ソーニャはこの小さいのを相手してみてくれ。危険だと判断したら助けに入るからさ。肩の力抜いてやってみるといい」

 子ラクーンが襲い掛かって来るのもサラリと躱し、人間を一撃で殺せるようなモンスターを相手に肩の力を抜けなどと言ってくるディーノは少し異常だ。
 しかしディーノの戦いを見ていたおかげかソーニャからは無駄な力みが取れており、気持ちに余裕をもって子ラクーンを見る事ができている。
 ダガーを右手で握り締め、肩を回して緊張をほぐす。

「よしっ!いける!」

 ソーニャの声にディーノは子ラクーンにフェイントを入れて距離を取り、ソーニャは入れ替わるようにして前に出た。

(視野を狭めるな!)

 それだけを意識してソーニャは子ラクーンに対峙する。
 子ラクーンの飛び掛かりを前方に回転するようにして避け、立ち上がると再び接近し、向き直ったラクーンの左目を飛び上がりながら斬り付ける。
 その痛みからバランスを崩して倒れ込むラクーンと、着地して方向転換するソーニャ。
 悶えるラクーンの動きは予測が難しく、起き上がるのを待つ間に息を整える。
 ラクーンは唸り声をあげながら立ち上がると低く一足でソーニャとの距離を詰めて来る。
 ディーノと同じようにバックステップで少しだけ位置をずらし、目の前で前足をついたところで左へと向うソーニャ。
 しかしディーノから見れば動き出しがわずかに早い。
 後ろ足を地面につけるとソーニャに追従し、ガラ空きになった背中に襲い掛かろうとするラクーン。
 危険と判断したディーノはラクーンのその横面に目掛けて石を投げつけ、直撃したラクーンはその衝撃に倒れ込み、痛みに悶えて叫び声をあげた。
 この一瞬の危機に全身から汗が噴き出すも、再びダガーを構えてラクーンに向き直る。

「ソーニャ!ラクーン相手なら速度で負ける事はないんだ!次の動作を読んでから動けばいい!」

 遅すぎても困るが早すぎても獰猛なモンスターであれば相手が逃げた方向に追従する。
 巨獣系のモンスターであれば移動速度はシーフよりも遅い為、一拍おいて回避したとしても充分に躱せる。
 そして体を屈めて二足目の動作をしたモンスターは自分の元いた方向へと抜けて行く為、最小の動きで余裕のある回避行動ができるというわけだ。
 これで足の付け根を少し深めに傷付けておくだけで、モンスターの体は少しずつダメージが大きくなり、体力を奪えるというのがシーフとしてのディーノの戦い方だ。

 ディーノに注意を向けたラクーンにソーニャは駆け出し、向かって来るソーニャに向き直ると再び飛び掛かる。
 今度は高く飛び掛かって来た為、ソーニャは強く踏み込んで加速して懐に飛び込む。
 前方に転がって向き直り、再びラクーンに向かって走る。
 前足を着地させ、後ろ足がついてから方向転換を始めるラクーンは隙だらけ。
 ラクーンの横腹へとダガーを突き立て、苦しんだ瞬間に後方へと逃げる。
 これで体力を削る準備は整った。
 注意しながら回避行動を取りつつ、隙を見てはダガーを突き立てる。
 命がけだったとはいえディーノはこの戦い方でSS級モンスター相手にも立ち回っていたのだ。
 CC級モンスター相手であればソーニャでも余裕で戦う事ができるだろう。

 緊張から息があがるソーニャだったが、深い傷を負った事でラクーンの方が体力の消耗は激しく、少しずつダメージを蓄積させていく事でラクーンの動きが鈍くなる。
 そろそろトドメを刺す頃合いだろう。
 飛び掛かる事なくソーニャへと歩き進むラクーンはまだ戦意は削がれていない。
 獰猛なモンスターは命尽きるまで戦うものだ。
 これまでとは比べ物にならない程のゆっくりとした動作で右前足を持ち上げ、ソーニャへと振り下ろす。
 左へ一歩移動する事でそれを回避したソーニャは首筋へとダガーを突き刺し、体ごと捻って喉を切り広げた。

 ドサリと地面に横たわったラクーン。
 CC級モンスターを相手にソロで倒し切ったソーニャは、自分でも信じられないといった表情でレナータを見る。

「ソーニャ、お疲れ様。よく頑張ったね」

「いい戦いだったな」

 レナータとディーノから労いの言葉をかけられ、ソーニャの目から思わず涙がこぼれ落ちる。
 自分の力に自信を持てずに戦い続けたソーニャは、今この時CC級モンスター相手にも一人で勝利する事ができたのだ。
 嬉しさよりもこれまでの辛い経験から、安堵の気持ちの方が強いだろう。
 三月もの間、マリオから「使えない」「もっと働け」と罵られ続けてきたのだから。
 近付いたレナータはソーニャが泣き止むまで抱き締めていた。
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