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第1章

第22話、◆夜迦②◆

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 ◆

 真琴に覆い被さっていた俺は、そのまま身体を足元へと向けスライドさせながら、同じく首筋、鎖骨と舌を這わせる場所をどんどん南下させて行く。
 真琴の肌は絹のようにスベスベで、舌先は突っかかる事を知らずに縦横無尽に動かせた。

 そしてブラジャーの下に隠されたおっぱいの上部付近に舌が触れたところで気付く。
 布団の中が甘い香りで満たされている? なんなんだろうこのいい香りは? どう表現していいのか分からないけど、ほんのり、しかし確かに香るそれは、ずっと嗅いでいたくなるような安らぎと、快楽を求める事しか考えられなくなってしまう程の狂わしい興奮を与え続けてくる。

 滾る血流、もっと真琴を味わいたい!
 ——でも独りよがりじゃ駄目なんだ。

 耳を澄ませば声を押し殺している真琴が、身を捩りながら時折吐息混じりの喘ぎ声を漏らしている。
 俺の行為に感じてくれている。

 真琴をもっと喜ばせたい、感じさせたい——

 おっぱいはブラジャーが邪魔で少ししか刺激できない。それならブラジャーを避けるようにして舌を這わせていこう。
 鎖骨から始まったそれは、脇、脇腹、鳩尾、おへそへと移動。すると俺を狂わすこの良い香りが、一層強くなっていく。
 このいい匂いって、もしかして真琴の大事な所からから香ってるのかな?
 そう考えるとまた興奮してきてしまう。真琴の秘所に舌を這わせたい。そのすべてをぐちゃぐちゃに舐め回したい。

 ——落ち着け、落ち着くんだ。

 いきなりそれをするのはがっつき過ぎで軽蔑されてしまうだろうし、だいいち下着は脱がさない約束をしてるじゃないか!
 だから充満するエッチな香りの中、おへそからパンティまでの間の下腹部を、執拗に舌を踊らすようにして這わせてみた。すると真琴は吐息混じりの甘い声をあげ続ける。
 もしかしてこれって良いのかな?

「ねぇ真琴、気持ちいい? 」

 しかし返事はない。
 ……それならもっと、大胆に攻めないとダメなのかな?

 ◆

 ユウトが突然質問をしてきた。
 でも質問にどう答えたらいいのか迷ってしまう。
 正直に言った方がいいのかな? だってボクの膣内はぐしょぐしょに濡れてしまっていて、パンティまで濡らしてしまってると思うから。
 でも脚を閉じてさえいれば、見られないからバレないかも。
 ここは聞こえなかったフリをして黙っていよう、と思ってたのだけど——

 突然ボクの片脚が掴まれ、引き剝がさられるようにして強引に高く上げられてしまう。
 そしてそこからユウトの肩の上に移動させられてしまったため、ボクの脚は無理やり開かれ股が露わになってしまった。

 ◆

 真琴の細くてみっちり弾力のある綺麗な脚を鷲掴みにすると、閉ざされていた脚を一気に持ち上げた。そうして真琴の秘所が眼前に晒される事により一層香りが濃厚なものへと変わった。
 暗くてよく見えないけど、これって濡れているよね?
 真琴のパンティのクロッチ部分に小さなシミが出来ていた。
 これは真琴が演技じゃなくて、本当に感じてくれていた証。その事実に胸が高まりさらなる欲望が生まれる。

 このパンティを真琴の愛液でグショグショに濡らしたい。

 持ち上げた太腿に齧り付く、と同時に驚く。
 太腿は他の処とは一線を画す、スベスベで尚且つしっとりモチモチでもあった。
 そこで俺は、そこから秘所へと向けて内腿のお肉に吸い付いては舌を這わせるを丁寧に繰り返し行なう。
 とそこで真琴が隠すようにしてパンティを両手で覆った。
 真琴、やっぱり直接そこを舐められるのは恥ずかしいんだね。でも安心して、今日はそこを舐めたりはしないから。

 舌を這わせながら真琴の尻たぶを片手で鷲掴みにすると、
「あぐっ」
 と声があがった。
 俺はそんな真琴の反応を確認しながら、小さいのにみっちり詰まった臀部のその柔らかさを堪能しながら揉みしだく。そしてもう片方の手の指先と爪先を使い、伸ばされたままにされていた脚の内腿を軽く触れてみたり、情熱的に肉に食い込むくらいゆっくり撫で回したりして愛撫をしていく。
 その間も、俺の這わせている舌は真琴の陰部へと着実と近づいていっており、真琴の脚を押し広げM字開脚にすると、そこから一直線に秘所へと向けて一気に舌を走らせた。

 ◆

 ボクの身体は自身で生み出している夥しい量の熱に焼かれて身を焦がしている。それは陰部も同じで、熱された蜜壺からはとめどなく愛液が溢れてしまっていて、膣口は指で触れればずぶずぶと容易く侵入を許してしまう状態になってしまっている。
 そして愛液は既にパンティは勿論、それを隠そうとしているボクの指先にまで纏わり付いている。
 もう、ここまで濡れてたらユウトに隠し通せない。
 舌を這わせるユウトは股ぐらまで来ると、ボクの手を避けてはいるけど、丁寧にそれこそ味わうようにして舌先をぺろっぺろっと跳ね上げたり、全てを吸い付くすようにしてキスをしてくる。

 もうとっくにバレてるかな? パンティがぐしょぐしょに濡れてしまっている事。
 しかもユウトが愛撫をしている場所はボクの割れ目のすぐ隣。そんなすぐ近くだから匂いは勿論、愛液が肌を伝ってしまい濡れているはず。
 それにこんなに濡らしてしまってるのだから、キミはボクの事を一人エッチをしているエッチな女の子だって気付いたはずだ。
 そう思うと一気にタガが外れてしまう。ユウトに触れて欲しい。甘いキスをしながらボクの陰唇に沿ってその指でなぞって欲しい。
 でも恥ずかしくてそんな事は絶対に言えない。このパンティに宛てがったボクの手も、今更どけるのは不自然すぎるし。

 だからせめて、ボクとキスだけでもして欲しい。この余韻に浸りながら優しいキスを——

 ◆

「ユウト、……キスをして欲しい……かな」

 小さな声だったけど、たしかに真琴がおねだりをしてきた。
 俺は急いで布団から顔を出すと、虚ろな表情で吐息を漏らす真琴を見下ろす。
 すると真琴は腕を伸ばし俺の首に手を回すと、引き寄せる事によってキスを強請ってくる。

 それはチュッチュッと啄ばむような触れ合いから始まり、あっという間に舌を絡ませ唾液を絡ませた濃厚なものへと移行する。
 するとそこで俺と真琴の位置が逆転。俺に覆いかぶさった真琴は、ブラジャー越しの豊満なおっぱいを俺の胸板に触れさせるたびにビクンッと身体を仰け反らせながら、夢中で俺の舌にしゃぶりついてきた。また真琴は四つん這いになり俺の太腿に跨っているため、パンティを湿らせている愛液が、挟まれた俺の太腿を濡らしていく。

 ——これって、もしかして。

 試しに挟まれた脚を軽く持ち上げるようにして動かすと、真琴の秘所が押し潰された瞬間艶かしい嬌声が上がった。
 いまなら——

「真琴、手で触れてもいいかな? ……パンティは脱がさないから」

 その問いに真琴は、小さな、とても小さな小さな首肯で応じた。

 ◆

 ボクが頷くと、ユウトの目の色が変わった。獣のように見開かれた瞳、はぁはぁと荒々しい呼吸。
 ユウトが両手でボクのお尻を引き寄せるようにして鷲掴みにしたため、四つん這いになっていたボクはなす術なくユウトの身体の上に着地。そしてそこにあるユウトの逞しくもアツアツの肉棒がボクのお腹をグリグリと圧迫した。
 これがユウトの——
 その火傷をしそうになる程の熱は、ボクを心地よくも淫らにさせる淫靡な熱で、お腹の中まで伝播してきて今以上の熱を灯す。

 そして指が伸びてきた。
 パンティの上から指先で擦られているのにも関わらず、ボクの濡れた陰唇と包まれた陰核はくちゃくちゃにされていく。
 それに蕩けるような甘いキスをされながらだから、ボクの頭は真っ白になってしまい、抑える事を忘れてくぐもった声を漏らし続ける。そしてボクの溢れる蜜でユウトの指が根元までぐっしょり潤った頃になり、ボクは腰を跳ね上げ、生まれて初めての絶頂を迎えた。

 朦朧とする意識の中、気がつくとボクはユウトの腕枕で横になっていた。

「ユウト、……大好き」

 頬にフレンチキス。
 それからボクたちは、多くを語らず目だけで通じ合い、幸せな口づけを交わしていった。
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