135 / 162
第六章 未知の洞窟と新たなる冒険編
126.不思議な光景
しおりを挟む
くねくねとした横穴を下ったり登ったりしながら先へ進むと何やら大きな音が聞こえてきた。横穴を出て目に入ったのは膨大な水の流れる滝で、それはもうすさまじい大音量だった。
「これはすごい高さの滝ね。
地下水脈はここから始まってるのかしらねえ。
レナージュ? さっきみたいに矢を射って上空を照らせるかしら」
「登るのも難しそうだものね。
ちょっとやってみるわ」
レナージュが光の精霊晶を付けた矢を放つと上空高々と光の矢が飛んでいった。最後には天井へ刺さったようで周囲を照らしながら止まっている。案外天井は高くないようだ。
「崖と天井の間から水が流れ込んできているみてえだな。
地上には川も湖もないのにどこから流れて来てるのかわからねえがなあ」
「まさかビス湖からじゃないでしょうね。
他に大きな水場なんて知らないから言ってみただけだけど」
ヴィッキーも案外適当な性格で、思ったことをすぐに口に出してしまう気がする。そのすべてに悪気があるかどうかはわからないが、ビス湖の名前を出したのは本人が言うとおりただの思い付きだろう。ただ、トラックへの態度は明らかに敵意があって困りものだ。
「バタバ村からビス湖までは六日はかかるぜ?
いくらなんでもまだそんなに進めてねえだろうよ」
「何言ってんの、そんなの当たり前じゃないの。
地下を流れて来てるかもって言ってるのよ。
威張り散らすわりにオツムはいまいちのようね」
「ちょっとヴィッキーったら言い過ぎよ。
ごめんなさいねトラック、気を悪くしたなら謝るわ」
「いやいや構わねえよ。
俺の仕事は考えることじゃなく戦うことだからな。
学者みてえな真似は賢い奴へ任せるのが一番だぜ。
その賢い姫様の見解ではビス湖からここまで地下水脈が続いてるってことか」
うーん、トラックの言い方も厭味ったらしい。これでは仲良くやっていくことが難しくなってしまう。別にこの先ずっと一緒と言うわけではないので仲良しでなくても構わないかもしれないが、今この瞬間はそれなりに体裁が整っていないと居心地が悪い。
「もう、二人ともやめなさいよ。
喧嘩ばかりしている人はご飯抜きだからね!
脅しじゃないわ、本気よ!」
「な、何言ってるのよミーヤ、喧嘩なんてしてないわ。
これは…… そう、話し合い、話し合いなのよ!」
「そ、そうさ、喧嘩なんて物騒なこと言っちゃいけねえ。
冒険者にはよくある意見の食い違いってやつさ」
「それならいいんだけど。
くれぐれも気まずくなるような言い合いは止めてよね」
ミーヤがそう言うと二人とも大きく頷く。プライドよりも食欲が勝るこの世界の理(ことわり)がこんなに嬉しかったことは無い。このあと地上へ戻るまで一度もケンカをしなかったらたっぷりとおいしいものを食べてもらうことにしよう。
そんなことを考えていたその時、六鋼のルカが始めて声を発しなにかを訴えた。どうやら余計なことに気を取られている間に滝ではなにか起こっていたらしい。ルカが指さした方向へ真っ先に視線を向けたレナージュも驚いている。
「あれ! なんだアレ!
滝の中になにかいるみたいだぞ!?」
「まさかこんなことあるわけ!?
魚が滝を上ってるわよ!?」
天井に刺さった光源で照らされた滝には無数の魚が泳いでいる。垂直に落ちてくる水の勢いに負けず、水中でキラキラと輝くその姿はミーヤたちをしばし魅了した。しかし驚くのはまだ早かった。
「今度はなに!? さっきの魚が!
ちょっとミーヤも見て見なさいよ! 滝の一番上まで行ってから飛び降りてるわよ!」
「見てる見てる、見てるからそんなに揺さぶらないで!
魚が雨のように降るなんて不思議な光景だわ」
「ワシもこんな光景を見たのは初めてだ。
いったいこりゃ何が起きてるんだろうなあ」
「滝が始まってるところまで行けばそのまま泳げるだろうになあ。
なんでバカみたいに落っこちてくるんだ?
まあ魚に聞いてみなきゃ実のところはわからねえがな。
ルカ、アレ一匹くらい獲れそうか?」
トラックがそう言うと、ルカは矢の後ろへ糸を縛り付けて滝めがけて弓を引き絞った。あれだけ泳いでいれば適当に射っても一匹くらい刺さるだろう。しかし何度やっても獲物はかからない。
「ダメだな、水面ではじかれちまって魚まで届かないよ。
水中用の矢は持ってきてないんだ」
「じゃあこうやったらどうかしら。
ちょっとひらめいたから試してみるわね」
レナージュはそう言いながら滝ではなく上空めがけて矢を射った。しかし撃ちだされた矢は滝まで届かずに崖の中に落ちていく。レナージュは舌打ちしながら糸を手繰っている。
「なるほど、アンタ賢いな。
よし、真似してみるとしよう」
ルカはそう言ってレナージュよりも浅い角度で矢を撃ちだす。すると滝の上から水中へと進んだ矢に魚がかかったらしい。
「んもう、私が思いついたのに先を越されるなんてカッコ悪いわ。
こういうのは一発で決めないとダメね」
「そんなことないってば。
レナージュの思い付きがあればこそさ。
僕もどちらかと言うと考えるのは苦手でね」
ルカはトラックやレナージュよりも大分冷静な性格らしく、ちゃんとレナージュへ敬意を払うことを忘れなかった。やっぱり人はこうじゃなきゃダメだ。冒険者なんて危険な稼業だから気の強さも大切かもしれないが仲間同士でいがみ合ってもいいことは無い。
「こんな魚見たことないなあ。
口が随分とがってて刺さったら痛そうだ」
「誰かこの魚見たことあるか?
俺もこんなの知らねえぜ」
ルカもトラックも知らないとなるとダルボに期待がかかる。しかしこの最年長のドワーフでさえも見たことの無い魚だと言う。そう聞かされたミーヤは、言わなくてもいいのに余計なことを呟いてしまった。
「てれすこ……」
「知っているの!? ミーヤ!」
「いいえ、知らないわよ。
誰も知らない魚だって聞いたら自然と口から出てしまっただけ。
とくに意味は無いから気にしないで」
レナージュが目を光らせて聞いてきたので思わず焦ってしまったが、その場しのぎでなんとかごまかした。もちろんミーヤがその魚のことを知っているはずはなく、わかっているのは誰も知らない魚だと言うことだけだ。
ちなみにこの『てれすこ』なる魚を干物にすると『すてれんきょう』と言う魚に変わるというのは、はるか昔、江戸時代とかもしかしたらその前からよく知られているお噺である。
祖父から始めて聞かされた落語である『てれすこ』は、幼かった七海にはまったく意味不明だった。しかしなぜか深く記憶され生まれ変わった今でもよく覚えている。もちろん成長して意味が分かるようになっていたのは言うまでもない。
その後レナージュとルカの二人がそこそこの数を獲ってくれたので夕飯に食べてみようと言うことになった。そのうち数匹はその場で捌いてフードドライヤーへ放り込んでおくことにする。これで帰ったころには立派な『すてれんきょう』が出来上がっている事だろう。
それにしても人生の中で『てれすこ』という言葉を口にするときが来るだなんて夢にも思わなかった。まあ先のことなんてわからなくて『あたりめえ』だもの、なんて頭の中で一人で落ちをつけてしまい吹きだすのをこらえるミーヤだった。
「これはすごい高さの滝ね。
地下水脈はここから始まってるのかしらねえ。
レナージュ? さっきみたいに矢を射って上空を照らせるかしら」
「登るのも難しそうだものね。
ちょっとやってみるわ」
レナージュが光の精霊晶を付けた矢を放つと上空高々と光の矢が飛んでいった。最後には天井へ刺さったようで周囲を照らしながら止まっている。案外天井は高くないようだ。
「崖と天井の間から水が流れ込んできているみてえだな。
地上には川も湖もないのにどこから流れて来てるのかわからねえがなあ」
「まさかビス湖からじゃないでしょうね。
他に大きな水場なんて知らないから言ってみただけだけど」
ヴィッキーも案外適当な性格で、思ったことをすぐに口に出してしまう気がする。そのすべてに悪気があるかどうかはわからないが、ビス湖の名前を出したのは本人が言うとおりただの思い付きだろう。ただ、トラックへの態度は明らかに敵意があって困りものだ。
「バタバ村からビス湖までは六日はかかるぜ?
いくらなんでもまだそんなに進めてねえだろうよ」
「何言ってんの、そんなの当たり前じゃないの。
地下を流れて来てるかもって言ってるのよ。
威張り散らすわりにオツムはいまいちのようね」
「ちょっとヴィッキーったら言い過ぎよ。
ごめんなさいねトラック、気を悪くしたなら謝るわ」
「いやいや構わねえよ。
俺の仕事は考えることじゃなく戦うことだからな。
学者みてえな真似は賢い奴へ任せるのが一番だぜ。
その賢い姫様の見解ではビス湖からここまで地下水脈が続いてるってことか」
うーん、トラックの言い方も厭味ったらしい。これでは仲良くやっていくことが難しくなってしまう。別にこの先ずっと一緒と言うわけではないので仲良しでなくても構わないかもしれないが、今この瞬間はそれなりに体裁が整っていないと居心地が悪い。
「もう、二人ともやめなさいよ。
喧嘩ばかりしている人はご飯抜きだからね!
脅しじゃないわ、本気よ!」
「な、何言ってるのよミーヤ、喧嘩なんてしてないわ。
これは…… そう、話し合い、話し合いなのよ!」
「そ、そうさ、喧嘩なんて物騒なこと言っちゃいけねえ。
冒険者にはよくある意見の食い違いってやつさ」
「それならいいんだけど。
くれぐれも気まずくなるような言い合いは止めてよね」
ミーヤがそう言うと二人とも大きく頷く。プライドよりも食欲が勝るこの世界の理(ことわり)がこんなに嬉しかったことは無い。このあと地上へ戻るまで一度もケンカをしなかったらたっぷりとおいしいものを食べてもらうことにしよう。
そんなことを考えていたその時、六鋼のルカが始めて声を発しなにかを訴えた。どうやら余計なことに気を取られている間に滝ではなにか起こっていたらしい。ルカが指さした方向へ真っ先に視線を向けたレナージュも驚いている。
「あれ! なんだアレ!
滝の中になにかいるみたいだぞ!?」
「まさかこんなことあるわけ!?
魚が滝を上ってるわよ!?」
天井に刺さった光源で照らされた滝には無数の魚が泳いでいる。垂直に落ちてくる水の勢いに負けず、水中でキラキラと輝くその姿はミーヤたちをしばし魅了した。しかし驚くのはまだ早かった。
「今度はなに!? さっきの魚が!
ちょっとミーヤも見て見なさいよ! 滝の一番上まで行ってから飛び降りてるわよ!」
「見てる見てる、見てるからそんなに揺さぶらないで!
魚が雨のように降るなんて不思議な光景だわ」
「ワシもこんな光景を見たのは初めてだ。
いったいこりゃ何が起きてるんだろうなあ」
「滝が始まってるところまで行けばそのまま泳げるだろうになあ。
なんでバカみたいに落っこちてくるんだ?
まあ魚に聞いてみなきゃ実のところはわからねえがな。
ルカ、アレ一匹くらい獲れそうか?」
トラックがそう言うと、ルカは矢の後ろへ糸を縛り付けて滝めがけて弓を引き絞った。あれだけ泳いでいれば適当に射っても一匹くらい刺さるだろう。しかし何度やっても獲物はかからない。
「ダメだな、水面ではじかれちまって魚まで届かないよ。
水中用の矢は持ってきてないんだ」
「じゃあこうやったらどうかしら。
ちょっとひらめいたから試してみるわね」
レナージュはそう言いながら滝ではなく上空めがけて矢を射った。しかし撃ちだされた矢は滝まで届かずに崖の中に落ちていく。レナージュは舌打ちしながら糸を手繰っている。
「なるほど、アンタ賢いな。
よし、真似してみるとしよう」
ルカはそう言ってレナージュよりも浅い角度で矢を撃ちだす。すると滝の上から水中へと進んだ矢に魚がかかったらしい。
「んもう、私が思いついたのに先を越されるなんてカッコ悪いわ。
こういうのは一発で決めないとダメね」
「そんなことないってば。
レナージュの思い付きがあればこそさ。
僕もどちらかと言うと考えるのは苦手でね」
ルカはトラックやレナージュよりも大分冷静な性格らしく、ちゃんとレナージュへ敬意を払うことを忘れなかった。やっぱり人はこうじゃなきゃダメだ。冒険者なんて危険な稼業だから気の強さも大切かもしれないが仲間同士でいがみ合ってもいいことは無い。
「こんな魚見たことないなあ。
口が随分とがってて刺さったら痛そうだ」
「誰かこの魚見たことあるか?
俺もこんなの知らねえぜ」
ルカもトラックも知らないとなるとダルボに期待がかかる。しかしこの最年長のドワーフでさえも見たことの無い魚だと言う。そう聞かされたミーヤは、言わなくてもいいのに余計なことを呟いてしまった。
「てれすこ……」
「知っているの!? ミーヤ!」
「いいえ、知らないわよ。
誰も知らない魚だって聞いたら自然と口から出てしまっただけ。
とくに意味は無いから気にしないで」
レナージュが目を光らせて聞いてきたので思わず焦ってしまったが、その場しのぎでなんとかごまかした。もちろんミーヤがその魚のことを知っているはずはなく、わかっているのは誰も知らない魚だと言うことだけだ。
ちなみにこの『てれすこ』なる魚を干物にすると『すてれんきょう』と言う魚に変わるというのは、はるか昔、江戸時代とかもしかしたらその前からよく知られているお噺である。
祖父から始めて聞かされた落語である『てれすこ』は、幼かった七海にはまったく意味不明だった。しかしなぜか深く記憶され生まれ変わった今でもよく覚えている。もちろん成長して意味が分かるようになっていたのは言うまでもない。
その後レナージュとルカの二人がそこそこの数を獲ってくれたので夕飯に食べてみようと言うことになった。そのうち数匹はその場で捌いてフードドライヤーへ放り込んでおくことにする。これで帰ったころには立派な『すてれんきょう』が出来上がっている事だろう。
それにしても人生の中で『てれすこ』という言葉を口にするときが来るだなんて夢にも思わなかった。まあ先のことなんてわからなくて『あたりめえ』だもの、なんて頭の中で一人で落ちをつけてしまい吹きだすのをこらえるミーヤだった。
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
妖精王オベロンの異世界生活
悠十
ファンタジー
ある日、サラリーマンの佐々木良太は車に轢かれそうになっていたお婆さんを庇って死んでしまった。
それは、良太が勤める会社が世界初の仮想空間による体感型ゲームを世界に発表し、良太がGMキャラの一人に、所謂『中の人』選ばれた、そんな希望に満ち溢れた、ある日の事だった。
お婆さんを助けた事に後悔はないが、未練があった良太の魂を拾い上げたのは、良太が助けたお婆さんだった。
彼女は、異世界の女神様だったのだ。
女神様は良太に提案する。
「私の管理する世界に転生しませんか?」
そして、良太は女神様の管理する世界に『妖精王オベロン』として転生する事になった。
そこから始まる、妖精王オベロンの異世界生活。
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
チート幼女とSSSランク冒険者
紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】
三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が
過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。
神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。
目を開けると日本人の男女の顔があった。
転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・
他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・
転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。
そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語
※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。
目立ちたくない召喚勇者の、スローライフな(こっそり)恩返し
gari
ファンタジー
突然、異世界の村に転移したカズキは、村長父娘に保護された。
知らない間に脳内に寄生していた自称大魔法使いから、自分が召喚勇者であることを知るが、庶民の彼は勇者として生きるつもりはない。
正体がバレないようギルドには登録せず一般人としてひっそり生活を始めたら、固有スキル『蚊奪取』で得た規格外の能力と(この世界の)常識に疎い行動で逆に目立ったり、村長の娘と徐々に親しくなったり。
過疎化に悩む村の窮状を知り、恩返しのために温泉を開発すると見事大当たり! でも、その弊害で恩人父娘が窮地に陥ってしまう。
一方、とある国では、召喚した勇者(カズキ)の捜索が密かに行われていた。
父娘と村を守るため、武闘大会に出場しよう!
地域限定土産の開発や冒険者ギルドの誘致等々、召喚勇者の村おこしは、従魔や息子(?)や役人や騎士や冒険者も加わり順調に進んでいたが……
ついに、居場所が特定されて大ピンチ!!
どうする? どうなる? 召喚勇者。
※ 基本は主人公視点。時折、第三者視点が入ります。
異世界もふもふ食堂〜僕と爺ちゃんと魔法使い仔カピバラの味噌スローライフ〜
山いい奈
ファンタジー
味噌蔵の跡継ぎで修行中の相葉壱。
息抜きに動物園に行った時、仔カピバラに噛まれ、気付けば見知らぬ場所にいた。
壱を連れて来た仔カピバラに付いて行くと、着いた先は食堂で、そこには10年前に行方不明になった祖父、茂造がいた。
茂造は言う。「ここはいわゆる異世界なのじゃ」と。
そして、「この食堂を継いで欲しいんじゃ」と。
明かされる村の成り立ち。そして村人たちの公然の秘め事。
しかし壱は徐々にそれに慣れ親しんで行く。
仔カピバラのサユリのチート魔法に助けられながら、味噌などの和食などを作る壱。
そして一癖も二癖もある食堂の従業員やコンシャリド村の人たちが繰り広げる、騒がしくもスローな日々のお話です。
神の使いでのんびり異世界旅行〜チート能力は、あくまで自由に生きる為に〜
和玄
ファンタジー
連日遅くまで働いていた男は、転倒事故によりあっけなくその一生を終えた。しかし死後、ある女神からの誘いで使徒として異世界で旅をすることになる。
与えられたのは並外れた身体能力を備えた体と、卓越した魔法の才能。
だが骨の髄まで小市民である彼は思った。とにかく自由を第一に異世界を楽しもうと。
地道に進む予定です。
料理スキルで完璧な料理が作れるようになったから、異世界を満喫します
黒木 楓
恋愛
隣の部屋の住人というだけで、女子高生2人が行った異世界転移の儀式に私、アカネは巻き込まれてしまう。
どうやら儀式は成功したみたいで、女子高生2人は聖女や賢者といったスキルを手に入れたらしい。
巻き込まれた私のスキルは「料理」スキルだけど、それは手順を省略して完璧な料理が作れる凄いスキルだった。
転生者で1人だけ立場が悪かった私は、こき使われることを恐れてスキルの力を隠しながら過ごしていた。
そうしていたら「お前は不要だ」と言われて城から追い出されたけど――こうなったらもう、異世界を満喫するしかないでしょう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる