123 / 162
第六章 未知の洞窟と新たなる冒険編
114.盗賊のへそくり
しおりを挟む
ケラケラと甲高いヴィッキーの笑い声が狭い洞窟内に響いていた。反響しているせいもあるが、その笑い声は本当に楽しそうで見てるこちらは辛くなってくる。今まで見たことの無いその振る舞い、さすが女王様と言うべきか。いやいや、ビッキーは女王ではなく王女だし、今はそんなバカなことを考えている場合じゃない。
「ちょっとヴィッキー? あまりやり過ぎないようにね。
それ以上やったら死んでしまうわよ」
「大丈夫、途中で回復(ヒール)掛けてるから問題ないわ。
いきなり襲いかかってきて返り討ちにあったくせに、何一つしゃべらないなんて生意気よ。
徹底的に尋問してやるんだからね」
そうは言っても、叫び声がうるさいと猿轡(さるぐつわ)をしてしまったのだから何も話せるはずがない。それにこれは尋問ではなく拷問と言うのではないだろうか……
顔はパンパンに腫れあがり、体中鞭打たれ衣服はすでにボロボロになり血が流れている。目隠しをされているのでいつどこからなにをされるのかも分からず必死にもがいているが、そんなことはお構いなしでヴィッキーの『尋問』は続いた。
「あんたなかなか根性あるじゃない。
これだけ痛めつけても何もしゃべらないなんて大したものだわ。
いい加減辛いだろうからいったん休憩にしてあげる。
続きを楽しみにしていなさい」
いや、だからそうは言っても口を開けてあげないと何も話せない、と言おうとしたところで賊が完全に観念したのか、棒を突っ込まれ縛られた口で何やらもごもご言い始めた。
「何言ってるかわからないしうるさいわよ。
その前にやることがあるでしょ!」
ヴィッキーはそう言ってまた鞭で顔面をはたいた。すでにものすごい数のミミズ腫れが出来ているので今打った傷がどれなのかなんて全く分からない。
「ヴアエ……」
賊が何やら呟くとその手元にスマメが表れた。そうか何かを聞きだす前にスマメを確認するつもりだったということか。表示されたスマメの色はブルー、と言うことは殺人者ではない。ヴィッキーはアレコレと確認し、それから自分のスマメで誰かにメッセージを送った。
「これでよしっと。
後で警備兵へ突き出すけどいいわよね?
もし手配されていたら報奨金は全部あげるわ」
まあ倒したのはミーヤだから当然の権利な気もするが、そんなことよりも普段からあんな拷問をしているのかのほうがよほど気になる。当のヴィッキーは転がっている賊には目もくれず、泉へ鞭を洗いに行った。それにしても地面へ広がった大量の血に失禁した尿が混ざってひどい臭いである。まったく後先考えて行動してもらいたいと思いながらミーヤも泉へ行き鍋に水を汲んだ。
チカマとレナージュにかわるがわる運んでもらい賊に水をかけて洗い流すが、さすがに手で擦ってあげたりする気は起きないのでただひたすら上からかけるだけだ。その様子をはたから見るとまるで水責めの様で、結局拷問が続いているような気になってきて心が痛んだ。
それでも大分きれいになり運ぶ準備は出来た。それに回復をかけて怪我も治っているので自分で歩いてもらうこともできるだろう。
「真ん中の道はどうなったんだろうね。
夜にでも『六鋼』から話が聞けたらいいんだけど」
「あの人たちなら素直に教えてくれそうだもんね。
チカマの武器を治してくれたのはホント助かったわ」
「おひげのおじさんいい人」
「そうね、夜に会えたら食事をご馳走しましょうか。
きっと喜んでくれるでしょ」
そんな風に楽しく会話をしていた一行を想定外の出来事が襲う。良く使われる定型句に家に帰るまでが遠足と言う言葉があるが、ここでもまだ帰った後のことを話すのは早かったようだ。特にミーヤとヴィッキーはもう少し注意を払っておくべきだった。
突然泉に水柱が上がり何かが飛び出してきた。突然の出来事に対処が遅れたミーヤとヴィッキーの二人はもちろん水浸しである。だが拭っている暇もなく水中から現れた何者かがミーヤへ向かって飛びかかってきた。相手の正体もわからぬままにミーヤは拳を突き上げ攻撃を繰り出した。しかし手ごたえ無くかわされてしまう。そしてこの感触には覚えがあった。
「これ水竜でしょ!
チカマお願い!」
そう言ったか言わないかのうちにチカマはミーヤの元へ駆け寄っていて、水際へ着地した魔獣化している大口水竜(オオサンショウウオ)へ切りかかり、あっと言う間の一撃で輪切りにしてしまった。
『チャポン』
大口水竜が消滅したと同時に現れた魔鉱は、残念ながら泉の中へ落ちそのまま沈んでいってしまった。その水底を覗き込むと底のほうで何かがきらめいているのが見える。もしかして魔鉱がいくつも沈んでいるのかもしれない。
「ミーヤさま大丈夫だった?
ボク偉かった?」
「ありがとうチカマ、もちろん偉かったわよ。
よく助けてくれたわね、すごいわ」
「えへへ、探索で水の中からなにか来るのわかったから。
でも青いのは落ちていちゃったね」
確かに魔鉱はもったいなかったが、大した大きさではなかったのでまあいいだろう。そう思っていたところにヴィッキーが何かを発見したと言っている。
「ねえ、ここにロープがかけてあるわよ。
水の中に沈めているみたいだけど引き上げちゃっていいかしら」
「別に構わないんじゃない?
罠でも仕掛けてあるのかしらねえ」
レナージュもやってきて興味津々といったところだ。ただ一人、猿轡をしていて何を言っているかわからない縛られた男だけは、もごもごともがきながら何かを訴えようとしている。
ロープの先には何かがついているようでかなり重いらしく、レナージュとヴィッキーが二人がかりで引き上げていた。そして水上へ近づくにつれてロープの先の何かがはっきりと見えて来てミーヤたちの表情は驚きの笑顔へと変わっていく。
「ちょっとこれはすごいわね。
結構な量だわ」
「さっきの賊はこれを取りに来たのかもしれないわ。
まったく欲深いったらありゃしない」
なんと、ロープの先には籠が付けてあり、その中には相当量の魔鉱が蓄えられていたのだ。それにしても一体どういう仕組みなのだろう。
「ここってもしかして、大口水竜が無限湧きする場所なんじゃないかしら。
魔獣って基本的に大気中マナが多い場所に発生するって言われてるじゃない?
たとえばローメンデル山の岩場に出る石巨人もそうよ」
「でもそんなの大体の場所で同じことじゃないの?
この泉特有ってわけじゃないでしょ」
「そうでもないわ。
狭ければそれだけ待機中マナが貯まりやすいかもしれないじゃない。
そしてこの狭い場所に大口水竜が何匹も発生したとしたらどうなると思う?」
「うーん、まさか共喰いするとか?」
「それ! つまり次々に倒しあって魔鉱は水の中へ落ちていくってわけよ。
水の中へ籠を入れてあったのはそれを受けて定期的に回収するためでしょうね」
レナージュの推察を裏付けるように、縛られた男が必死にもがいている。
「良くできた仕組みねえ。
盗賊たちがこの場所を収入源にしてたってことかしら」
「多分そうでしょうね。
強盗や誘拐だけじゃなくこんなことまでしてるなんて驚きだわ。
むしろ悪いことなんてしなくてもそこそこ収入になりそうだしね」
確かにそれはそうだ。でも悪人が改心してまっとうに生きていくのは相当難しいだろう。楽して生きることを覚えてもいいことはない、改めてそう考えるミーヤだった。
「ちょっとヴィッキー? あまりやり過ぎないようにね。
それ以上やったら死んでしまうわよ」
「大丈夫、途中で回復(ヒール)掛けてるから問題ないわ。
いきなり襲いかかってきて返り討ちにあったくせに、何一つしゃべらないなんて生意気よ。
徹底的に尋問してやるんだからね」
そうは言っても、叫び声がうるさいと猿轡(さるぐつわ)をしてしまったのだから何も話せるはずがない。それにこれは尋問ではなく拷問と言うのではないだろうか……
顔はパンパンに腫れあがり、体中鞭打たれ衣服はすでにボロボロになり血が流れている。目隠しをされているのでいつどこからなにをされるのかも分からず必死にもがいているが、そんなことはお構いなしでヴィッキーの『尋問』は続いた。
「あんたなかなか根性あるじゃない。
これだけ痛めつけても何もしゃべらないなんて大したものだわ。
いい加減辛いだろうからいったん休憩にしてあげる。
続きを楽しみにしていなさい」
いや、だからそうは言っても口を開けてあげないと何も話せない、と言おうとしたところで賊が完全に観念したのか、棒を突っ込まれ縛られた口で何やらもごもご言い始めた。
「何言ってるかわからないしうるさいわよ。
その前にやることがあるでしょ!」
ヴィッキーはそう言ってまた鞭で顔面をはたいた。すでにものすごい数のミミズ腫れが出来ているので今打った傷がどれなのかなんて全く分からない。
「ヴアエ……」
賊が何やら呟くとその手元にスマメが表れた。そうか何かを聞きだす前にスマメを確認するつもりだったということか。表示されたスマメの色はブルー、と言うことは殺人者ではない。ヴィッキーはアレコレと確認し、それから自分のスマメで誰かにメッセージを送った。
「これでよしっと。
後で警備兵へ突き出すけどいいわよね?
もし手配されていたら報奨金は全部あげるわ」
まあ倒したのはミーヤだから当然の権利な気もするが、そんなことよりも普段からあんな拷問をしているのかのほうがよほど気になる。当のヴィッキーは転がっている賊には目もくれず、泉へ鞭を洗いに行った。それにしても地面へ広がった大量の血に失禁した尿が混ざってひどい臭いである。まったく後先考えて行動してもらいたいと思いながらミーヤも泉へ行き鍋に水を汲んだ。
チカマとレナージュにかわるがわる運んでもらい賊に水をかけて洗い流すが、さすがに手で擦ってあげたりする気は起きないのでただひたすら上からかけるだけだ。その様子をはたから見るとまるで水責めの様で、結局拷問が続いているような気になってきて心が痛んだ。
それでも大分きれいになり運ぶ準備は出来た。それに回復をかけて怪我も治っているので自分で歩いてもらうこともできるだろう。
「真ん中の道はどうなったんだろうね。
夜にでも『六鋼』から話が聞けたらいいんだけど」
「あの人たちなら素直に教えてくれそうだもんね。
チカマの武器を治してくれたのはホント助かったわ」
「おひげのおじさんいい人」
「そうね、夜に会えたら食事をご馳走しましょうか。
きっと喜んでくれるでしょ」
そんな風に楽しく会話をしていた一行を想定外の出来事が襲う。良く使われる定型句に家に帰るまでが遠足と言う言葉があるが、ここでもまだ帰った後のことを話すのは早かったようだ。特にミーヤとヴィッキーはもう少し注意を払っておくべきだった。
突然泉に水柱が上がり何かが飛び出してきた。突然の出来事に対処が遅れたミーヤとヴィッキーの二人はもちろん水浸しである。だが拭っている暇もなく水中から現れた何者かがミーヤへ向かって飛びかかってきた。相手の正体もわからぬままにミーヤは拳を突き上げ攻撃を繰り出した。しかし手ごたえ無くかわされてしまう。そしてこの感触には覚えがあった。
「これ水竜でしょ!
チカマお願い!」
そう言ったか言わないかのうちにチカマはミーヤの元へ駆け寄っていて、水際へ着地した魔獣化している大口水竜(オオサンショウウオ)へ切りかかり、あっと言う間の一撃で輪切りにしてしまった。
『チャポン』
大口水竜が消滅したと同時に現れた魔鉱は、残念ながら泉の中へ落ちそのまま沈んでいってしまった。その水底を覗き込むと底のほうで何かがきらめいているのが見える。もしかして魔鉱がいくつも沈んでいるのかもしれない。
「ミーヤさま大丈夫だった?
ボク偉かった?」
「ありがとうチカマ、もちろん偉かったわよ。
よく助けてくれたわね、すごいわ」
「えへへ、探索で水の中からなにか来るのわかったから。
でも青いのは落ちていちゃったね」
確かに魔鉱はもったいなかったが、大した大きさではなかったのでまあいいだろう。そう思っていたところにヴィッキーが何かを発見したと言っている。
「ねえ、ここにロープがかけてあるわよ。
水の中に沈めているみたいだけど引き上げちゃっていいかしら」
「別に構わないんじゃない?
罠でも仕掛けてあるのかしらねえ」
レナージュもやってきて興味津々といったところだ。ただ一人、猿轡をしていて何を言っているかわからない縛られた男だけは、もごもごともがきながら何かを訴えようとしている。
ロープの先には何かがついているようでかなり重いらしく、レナージュとヴィッキーが二人がかりで引き上げていた。そして水上へ近づくにつれてロープの先の何かがはっきりと見えて来てミーヤたちの表情は驚きの笑顔へと変わっていく。
「ちょっとこれはすごいわね。
結構な量だわ」
「さっきの賊はこれを取りに来たのかもしれないわ。
まったく欲深いったらありゃしない」
なんと、ロープの先には籠が付けてあり、その中には相当量の魔鉱が蓄えられていたのだ。それにしても一体どういう仕組みなのだろう。
「ここってもしかして、大口水竜が無限湧きする場所なんじゃないかしら。
魔獣って基本的に大気中マナが多い場所に発生するって言われてるじゃない?
たとえばローメンデル山の岩場に出る石巨人もそうよ」
「でもそんなの大体の場所で同じことじゃないの?
この泉特有ってわけじゃないでしょ」
「そうでもないわ。
狭ければそれだけ待機中マナが貯まりやすいかもしれないじゃない。
そしてこの狭い場所に大口水竜が何匹も発生したとしたらどうなると思う?」
「うーん、まさか共喰いするとか?」
「それ! つまり次々に倒しあって魔鉱は水の中へ落ちていくってわけよ。
水の中へ籠を入れてあったのはそれを受けて定期的に回収するためでしょうね」
レナージュの推察を裏付けるように、縛られた男が必死にもがいている。
「良くできた仕組みねえ。
盗賊たちがこの場所を収入源にしてたってことかしら」
「多分そうでしょうね。
強盗や誘拐だけじゃなくこんなことまでしてるなんて驚きだわ。
むしろ悪いことなんてしなくてもそこそこ収入になりそうだしね」
確かにそれはそうだ。でも悪人が改心してまっとうに生きていくのは相当難しいだろう。楽して生きることを覚えてもいいことはない、改めてそう考えるミーヤだった。
0
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394


転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
素材採取家の異世界旅行記
木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。
可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。
個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。
このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。
この度アルファポリスより書籍化致しました。
書籍化部分はレンタルしております。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる