66 / 162
第三章 戦乙女四重奏(ワルキューレ・カルテット)始動編
57.怪しげな訪問者
しおりを挟む
「ちょっとチカマ! あんまり暴れないでよ。
こっちまで濡れちゃうじゃないの」
「ミーヤも一緒になってふざけてないでチカマを押さえてて!」
山から下りてくるとかなり埃っぽくなっているので、シャワータイムはとても気持ちが良い。でもついついじゃれ合ってしまい、レナージュには毎日のように怒られている。それにしても、この簡易湯沸しシャワーヘッドを作ってもらって本当に良かった。出先でもお湯が使えるのは何とも言えず贅沢だ。
ただ難点があるとすれば、誰かが持っていないといけないことと、周りから丸見えなことだ。一応寝台馬車の陰に隠れるようにして浴びるようにはしているが、三方は開かれたままだし、数日前のように布団で囲ったらびしょ濡れになってしまったので懲りた。
次回はシャワー室も作ってくるべきかもしれない、なんて考えているうちにレナージュのマナが切れてしまった。
「それじゃ交代、ミーヤよろしくね。
チカマは自分で体拭いてよね?」
「ボク自分で出来るからへいき。
ミーヤさまより上手」
「私は全身毛皮だから大変なのよ。
別にできないわけじゃないんだから!」
そんな風にキャッキャとお湯浴びをしているとイライザが文句を言い始めた。
「どうせ明日も汚れるんだし、水浴びなんてしないで飯にしようや。
腹が空いて倒れそうだよ」
「もう少し待っててね。
待ちきれなかったら冷たい干し肉ならすぐ出せるわよ?」
「いやいや、ちゃんと待ってるから早くうまいもの頼むよ。
何か企んでるんだろ?」
イライザは昼間獲っておいた果実の使い道が気になっているのだ。帰り道に何度か聞かれたが、ミーヤは答えず秘密にしていた。かといってそんな大層な考えがあるわけでもなかったが。
レナージュのシャワーが終わったので調理を始めることにした。食材は今日も熊肉だけどひと工夫して毛色を変えてみようと思う。まずは厚目にスライスしてから筋切りし、柔らかくなればいいなと念じながら叩いておく。次に麦の粉を全体にまぶして、多めの油で揚げ焼きにする。最後にあの黄色い果実を絞って熊肉ムニエルの完成!
付け合わせは芋の薄切りを同じく揚げ焼きにして作ったポテチ! これにシチューの残りを煮詰めたものにさらに野菜と果物を加えて煮込み続けたデミグラスソース風のたれを添えてみた。
「おまちどうさま、さあ召し上がれ。
アツいから注意してね」
「ミーヤさまいうの遅い。
ボク口の中またやけど」
「あらあら大変、お水飲む?」
「氷も欲しい」
そういうとチカマは手元で氷を作り、空いている鍋にバラバラと入れて行った。それを見たレナージュとイライザが手を伸ばし、手元のコップへいくつか入れている。きっとあれは蒸留酒だ……
でも街にいるときと違って二人とも朝きっちり起きてくるし、酒が残っているようには感じない動きをしている。まさか街では演技でもしていたかと思うような違いに驚きつつ疑いの目を持たずにはいられない。だが毎日順調なのは間違いなく、せっかくなのでみんなで乾杯し夕飯としゃれ込んだ。
「すごい! この肉の表面カリッとしてておいしいわね。
こっちの芋の薄切りもおいしい! それにこのソースは塩っ辛いのに甘いなんて不思議!」
「このカリッとした油っぽい肉料理に、あの酸っぱい実の汁をかけたのか。
意外にも口の中ではさっぱりとしてウマイなあ」
「ミーヤさま、いもおかわり。
肉もおかわり」
今日も好評すぎて、ミーヤには天才的な料理の腕があるのかもしれないなんて勘違いしそうだ。まあ実際には食べたことの無い調理法や味ならなんでも褒めてくれるだけなのだが、今はそれも良しとしよう。だって褒めて伸ばすなんて教育方針があるんだから、ミーヤが褒められるのも問題ないはず。
みんなでお腹いっぱい食べた後は少し寝転んで談笑タイムだ。これがまた楽しくて、ついつい夜更かししてしまいそうになるのだが、そう思っているだけで実際には疲れがたまっているので早寝してしまう。
でも後片付けはしないといけないなあ、なんて考えていたその時!
「誰か来てる、多分人だけど……」
「チカマ!? 人数は?」
「わからないけどいっぱい?
五、六、七……」
盗賊や他の冒険者が襲ってくることもあると聞いていたので緊張する。どうやらそれは正しいらしく、レナージュもイライザも武器に手を掛け、いつでも攻撃できるように準備していた。
「おーい、馬車の中にいるんだろ?
出てこいよ!」
「バカヤロー!
んなデケエ声で失礼なこと言うな!」
男性何人かがすぐそばまで来ている。怒鳴り声の後なにか大きな音がして少しざわついているようだ。
「あ、ああ、すまなかった。
脅しに来たわけじゃないんだが、ちょっと粗暴なやつが乱暴な口を訊いてしまって驚かせたな」
「なにか用ですか?
襲ってくるならいくら人数が多くたって抵抗はしますよ?」
「違う違う、そんなことするつもりなんて全くない!
実はな、先日アンタらに助けられた冒険者いただろ?
あいつらの…… 友達じゃねえんだが仕事仲間みたいなもんでよ……」
なんだかやけに歯切れが悪い。まさか支払ってもらった救出料を返せとか言い出すのだろうか。
「まあなんだ、恥を忍んで聞きたいことがあるんだ。
あんたら、いや、あなた達が野営地で料理していて旨そうなもの食ってるって聞いたんだよ」
張りつめていた糸が切れると言うのはこう言うことか。がっくりとうなだれながらも安堵したのだった。この様子だと襲うのが目的ではなさそうだ。しかしまだ油断はできない。
「それがどうかしたんですか?
別に迷惑はかけていないはずですけど?」
「もちろんだ、そうじゃねえんだ。
狩りに来て何日も寝泊まりしてるのは別に珍しくねえが、その場で料理作って食ってる!?
そんなバカなことあるかって言って見に来たわけだ。
まさか料理人が魔獣を狩るわけないからな」
「でもそれが事実だし悪いことじゃないですよね?
まったく話が分かりませんけど、何が言いたいんですか?」
「簡単に言えば本当に料理人が狩りの場に来ている、もしくは連れてきているのかが知りてえ。
できれば俺たちにも食わせてもらいてえ。
もちろん金はきちんと払うさ」
「でも今日は夕飯食べ終わってるから無理ですよ。
明日も早く起きるから早く寝たいですし……」
「いや、頼むよ!
俺たちは今日で引きあげちまうんだ。
だからわざわざ最高級の豚まで持ってきたんだよ」
豚があると言われてもその価値がわからない。そもそも今日はもう働きたくない。知らない人にこんな場所で言われたならなおさらだ。ミーヤは困ってしまいレナージュへ相談しようと彼女を見た。するとレナージュも困ったような顔をしてイライザへ助け船だ。イライザは腕を組んで考え込んでいるだけで一言もしゃべらない。いったいどうしたらいいのだろう。
困り果てたミーヤは、きょとんとしているチカマに見守られながら、レナージュとイライザを揺さぶりながら助けを請うのだった。
こっちまで濡れちゃうじゃないの」
「ミーヤも一緒になってふざけてないでチカマを押さえてて!」
山から下りてくるとかなり埃っぽくなっているので、シャワータイムはとても気持ちが良い。でもついついじゃれ合ってしまい、レナージュには毎日のように怒られている。それにしても、この簡易湯沸しシャワーヘッドを作ってもらって本当に良かった。出先でもお湯が使えるのは何とも言えず贅沢だ。
ただ難点があるとすれば、誰かが持っていないといけないことと、周りから丸見えなことだ。一応寝台馬車の陰に隠れるようにして浴びるようにはしているが、三方は開かれたままだし、数日前のように布団で囲ったらびしょ濡れになってしまったので懲りた。
次回はシャワー室も作ってくるべきかもしれない、なんて考えているうちにレナージュのマナが切れてしまった。
「それじゃ交代、ミーヤよろしくね。
チカマは自分で体拭いてよね?」
「ボク自分で出来るからへいき。
ミーヤさまより上手」
「私は全身毛皮だから大変なのよ。
別にできないわけじゃないんだから!」
そんな風にキャッキャとお湯浴びをしているとイライザが文句を言い始めた。
「どうせ明日も汚れるんだし、水浴びなんてしないで飯にしようや。
腹が空いて倒れそうだよ」
「もう少し待っててね。
待ちきれなかったら冷たい干し肉ならすぐ出せるわよ?」
「いやいや、ちゃんと待ってるから早くうまいもの頼むよ。
何か企んでるんだろ?」
イライザは昼間獲っておいた果実の使い道が気になっているのだ。帰り道に何度か聞かれたが、ミーヤは答えず秘密にしていた。かといってそんな大層な考えがあるわけでもなかったが。
レナージュのシャワーが終わったので調理を始めることにした。食材は今日も熊肉だけどひと工夫して毛色を変えてみようと思う。まずは厚目にスライスしてから筋切りし、柔らかくなればいいなと念じながら叩いておく。次に麦の粉を全体にまぶして、多めの油で揚げ焼きにする。最後にあの黄色い果実を絞って熊肉ムニエルの完成!
付け合わせは芋の薄切りを同じく揚げ焼きにして作ったポテチ! これにシチューの残りを煮詰めたものにさらに野菜と果物を加えて煮込み続けたデミグラスソース風のたれを添えてみた。
「おまちどうさま、さあ召し上がれ。
アツいから注意してね」
「ミーヤさまいうの遅い。
ボク口の中またやけど」
「あらあら大変、お水飲む?」
「氷も欲しい」
そういうとチカマは手元で氷を作り、空いている鍋にバラバラと入れて行った。それを見たレナージュとイライザが手を伸ばし、手元のコップへいくつか入れている。きっとあれは蒸留酒だ……
でも街にいるときと違って二人とも朝きっちり起きてくるし、酒が残っているようには感じない動きをしている。まさか街では演技でもしていたかと思うような違いに驚きつつ疑いの目を持たずにはいられない。だが毎日順調なのは間違いなく、せっかくなのでみんなで乾杯し夕飯としゃれ込んだ。
「すごい! この肉の表面カリッとしてておいしいわね。
こっちの芋の薄切りもおいしい! それにこのソースは塩っ辛いのに甘いなんて不思議!」
「このカリッとした油っぽい肉料理に、あの酸っぱい実の汁をかけたのか。
意外にも口の中ではさっぱりとしてウマイなあ」
「ミーヤさま、いもおかわり。
肉もおかわり」
今日も好評すぎて、ミーヤには天才的な料理の腕があるのかもしれないなんて勘違いしそうだ。まあ実際には食べたことの無い調理法や味ならなんでも褒めてくれるだけなのだが、今はそれも良しとしよう。だって褒めて伸ばすなんて教育方針があるんだから、ミーヤが褒められるのも問題ないはず。
みんなでお腹いっぱい食べた後は少し寝転んで談笑タイムだ。これがまた楽しくて、ついつい夜更かししてしまいそうになるのだが、そう思っているだけで実際には疲れがたまっているので早寝してしまう。
でも後片付けはしないといけないなあ、なんて考えていたその時!
「誰か来てる、多分人だけど……」
「チカマ!? 人数は?」
「わからないけどいっぱい?
五、六、七……」
盗賊や他の冒険者が襲ってくることもあると聞いていたので緊張する。どうやらそれは正しいらしく、レナージュもイライザも武器に手を掛け、いつでも攻撃できるように準備していた。
「おーい、馬車の中にいるんだろ?
出てこいよ!」
「バカヤロー!
んなデケエ声で失礼なこと言うな!」
男性何人かがすぐそばまで来ている。怒鳴り声の後なにか大きな音がして少しざわついているようだ。
「あ、ああ、すまなかった。
脅しに来たわけじゃないんだが、ちょっと粗暴なやつが乱暴な口を訊いてしまって驚かせたな」
「なにか用ですか?
襲ってくるならいくら人数が多くたって抵抗はしますよ?」
「違う違う、そんなことするつもりなんて全くない!
実はな、先日アンタらに助けられた冒険者いただろ?
あいつらの…… 友達じゃねえんだが仕事仲間みたいなもんでよ……」
なんだかやけに歯切れが悪い。まさか支払ってもらった救出料を返せとか言い出すのだろうか。
「まあなんだ、恥を忍んで聞きたいことがあるんだ。
あんたら、いや、あなた達が野営地で料理していて旨そうなもの食ってるって聞いたんだよ」
張りつめていた糸が切れると言うのはこう言うことか。がっくりとうなだれながらも安堵したのだった。この様子だと襲うのが目的ではなさそうだ。しかしまだ油断はできない。
「それがどうかしたんですか?
別に迷惑はかけていないはずですけど?」
「もちろんだ、そうじゃねえんだ。
狩りに来て何日も寝泊まりしてるのは別に珍しくねえが、その場で料理作って食ってる!?
そんなバカなことあるかって言って見に来たわけだ。
まさか料理人が魔獣を狩るわけないからな」
「でもそれが事実だし悪いことじゃないですよね?
まったく話が分かりませんけど、何が言いたいんですか?」
「簡単に言えば本当に料理人が狩りの場に来ている、もしくは連れてきているのかが知りてえ。
できれば俺たちにも食わせてもらいてえ。
もちろん金はきちんと払うさ」
「でも今日は夕飯食べ終わってるから無理ですよ。
明日も早く起きるから早く寝たいですし……」
「いや、頼むよ!
俺たちは今日で引きあげちまうんだ。
だからわざわざ最高級の豚まで持ってきたんだよ」
豚があると言われてもその価値がわからない。そもそも今日はもう働きたくない。知らない人にこんな場所で言われたならなおさらだ。ミーヤは困ってしまいレナージュへ相談しようと彼女を見た。するとレナージュも困ったような顔をしてイライザへ助け船だ。イライザは腕を組んで考え込んでいるだけで一言もしゃべらない。いったいどうしたらいいのだろう。
困り果てたミーヤは、きょとんとしているチカマに見守られながら、レナージュとイライザを揺さぶりながら助けを請うのだった。
0
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
素材採取家の異世界旅行記
木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。
可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。
個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。
このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。
この度アルファポリスより書籍化致しました。
書籍化部分はレンタルしております。
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~
一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。
しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。
流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。
その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。
右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。
この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。
数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。
元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。
根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね?
そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。
色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。
……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!

平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。
モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。
日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。
今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。
そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。
特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる