30 / 162
第二章 新しい出会いと都市ジスコ編
21.都会の風習
しおりを挟む
色々あって遅くなってしまったが、ようやくお楽しみである商人長の館へ出向く番だ。報酬が貰えることはわかっているが、それがいくらくらいなのかはまだ聞いていない。まあでもすでにローメンデル卿から多額の支度金をいただいたので、よほどの金額でなければ驚くことは無いはずだ。どちらかと言うと思っていたよりも少なくてがっかりする可能性の方が高いとさえ考えている。
商人長の館は東通りの十六番だそうだ。つまり入ってきた南門を背にしている今は、右手に進めばいいと言うことか。卿の館があるのが中通り二十番らしいので、これなら結構近そうだと思いつつ東へ向かって路地へ入っていった。知らない街で路地へ入ると暴漢に襲われるなんてありがちな展開もなく、ほどなくして商人長の館へとたどり着いた。
その館は結構な広さの邸宅で、豪華さはないがしっかりとしている印象を持った。さすが商人らしいと感じる。作業着にスカートを履いたメイドが現れて客間に通してもらうと、この世界で初めてお茶が出てきた。もしかすると高級品なのかもしれない、と喜んで口にするが、めちゃくちゃ苦くて薬草のような味がする。カナイ村のように物資が不足しているからこその味と言うわけではないだろう。つまり味音痴なのかもしれない。
「やあやあ、お待たせしました。
報奨金ですが、残念ながら賞金首はいなかったのでそれほど多くはありませんでした。
それでもジスコでちょっとした贅沢はできると思いますよ」
そう言ってスマメを差し出して来たので遠慮なく受け取ると、またまた驚くような大金が送られてきた。
「二十万ゴードルって!
そんなに貰ってしまっていいんですか!?」
「問題ありませんよ。
それに馬四頭の代金も含まれていますからな」
こんな大金から比べたら、馬の分なんて誤差である。ミーヤは一瞬で金持ちになってしまったことに驚き、無駄遣いしすぎると金銭感覚が狂ってしまうから十分に注意しないと、と自分自身を落ちつけようとした。ローメンデル卿宅ではパパ活気分、ここでは怪しい裏稼業気分を味わって、トンデモない一日になってしまった。早くレナージュと合流して一息つきたいものである。
フルルの姿が見えないので、この館にはいないのか確認すると、彼女は今使いに出ているとのことだ。キャラバンが待機中の時は、住み込みで館での仕事をしながら生計を立てているらしい。
最後にこのまずいお茶について聞いてみる。
「お茶の種類ですか?
他にもいろいろありますが、最近はもっぱらこのお茶ですね。
何しろウマイですからね、これは流行るわけですよ」
味音痴を構うのはもうこれくらいにして、ミーヤはお礼を言ってから屋敷を後にした。
これでようやくレナージュの元へ行ける、そう思ってメッセージを送ると、待ち構えていたかのように素早い返信だ。きっと心配かけてしまっただろうと謝りつつ、宿屋の場所を聞いてから急いで向かうことにした。
「ちょっと! いくらなんでも遅すぎ! なにかあった?
まさか捕まっちゃったんじゃないか、なんて心配しちゃったわよ」
「それがさ……」
ミーヤはローメンデル卿の館へ行った後、身分登録の担当者のところで時間を食ってしまったことを説明した。するとレナージュは大笑いしながらこういうのだった。
「そういう人いるよ、冒険者にもね。
武器の話とかに夢中になってさ、ずっと一人でしゃべってるのよ。
ホントおかしくなっちゃう。
まあどこでスイッチ入るかわからないし、運が悪かったわね」
「まったく、笑い事じゃなかったわよ。
びっくりしてなにも言い出せなかったもの」
二人が宿屋の前で立ち話をしている、店の中からおかみさんらしき人が出てきた。
「ちょっとあんたたち! 店の前で話し込んでないで体でも流しておいでよ。
まさかそんな汚れたままでベッドに転がるつもりじゃないだろうね?」
「あー、おばちゃん、ごめんなさい。
すぐに使わせてもらうわ。
あはは、怒られちゃったね、行こうミーヤ!」
「部屋の入り口に着替えとかおいてあるからね。
濡れたままその辺うろうろするんじゃないよ!」
二人はおばちゃんへ返事をしてから向き合って笑い、着替えを取りに行ってから水浴び場へ向かった。そこは広さが六畳くらいだろうか。床に排水溝があるくらいであとは何もない小部屋だ。窓もないので覗かれる心配はない。だが水道はなく馬に水をやる時のような大き目の桶があるのみである。
レナージュが扉に掛かった札を裏返し使用中にしてから二人で中へ入り鍵を閉めた。
「ねえレナージュ、この後はどうするの?
時間もまだ早いし、特に予定がないなら行きたいところがあるんだけど付き合ってくれる?」
「何か欲しいものでもあるの? 身体用のブラシは早目に買っておかないとね。
それより私は武具屋へ行きたいわ。
防御効果のあるマントが欲しいのよねえ」
「武具屋もいいね!
前に教えてくれた手甲を見てみたいな」
「じゃあさっさと水浴びしちゃおうか。
背中流してあげるわよ」
「そんなー、恥ずかしいから自分でやるってば!
ちょっと! へんなとこ触らないで! キャー揉まないでー!」
「うふふ、あがいても逃げ場なんて無いわよ?
いいからお姉さんにまっかせなさい!」
こうしてレナージュに捕まってしまったミーヤは観念しておとなしくしていた。しかし調子に乗ったレナージュの手は止まらない。ミーヤは必死に抵抗したのだが……
「もう…… レナージュったらさあ。
私初めてだったのに……」
「ごめんてば、つい、ね。
ほら、こっちいらっしゃい、拭いてあげる。
今度は変なことしないから大丈夫よ、疑わないでってばあ」
「絶対だからね! こんな恥ずかしい思いしたの始めてよ。
そりゃあ、してもらってる最中は気持ちよかったけどさ……
もしかして都会ではこういうのって普通なの?」
「普通ってことは無いと思うけど、かわいい娘を見るとつい魔がさすと言うか……
かわいがりたくなっちゃうのよね」
まったくレナージュには困ったものだ。いくら抵抗してもいつの間にか手や足を絡めてきて逃がしてくれない。結局背中だけではなく、頭から首元、脇の下から足の先まで洗われてしまった。手つきがイヤらしくないと言ったらうそになるが、当人にそんなつもりはないらしい。子供と言う存在がないこの世界でも、母性のようなものは抱くのかもしれなくてなんだか不思議な気がした。
いったん部屋に戻り、用意された部屋着からまた普段着に着替えるが、ミーヤは作業着しか持っていないため、その格好で街へ出るのが少し恥ずかしかった。それなら仕方ないということで、ミーヤは革鎧を再び身に着け出かけることにする。
「そうそう、私ね、スゴイいいこと思いついたのよ。
ちょっと後ろ向いてくれる?」
ミーヤはレナージュに背中を向けてもらい、片手に炎の精霊晶を用意してから反対の手で風の精霊晶を呼び出した。そよそよと柔らかい風がレナージュの金色の髪を揺らしはじめると、彼女がビックリして振り向いた。
「ちょっと! これ何してるの?
なんだか気持ちいいわね」
「そんな難しいことじゃないわよ。
髪の毛を乾かしてあげようとしてるだけ。
風を当てるから髪に手櫛を入れて空気を含ませてみて」
「こうかな? はあ、気持ちいい……
ミーヤ、あなたやるわね!」
大分乾いてきたので最後は冷風で仕上げていくと、レナージュの金色の髪は本来の輝きを取戻し、光を反射してキラキラと輝いた。
「じゃあ交代ね、今度は私がやってあげる。
しかし両手で別の精霊晶を出すなんてすごいアイデアね。
他にも応用が効きそうだわ」
「街の入り口で待たされてる間暇だったんだもの。
ちょっと遊びのつもりが思いのほかうまくいって良かったわ。
足からも出せないか試したんだけどさすがに無理だったわ」
「それにしてもミーヤの髪、というか全身だけど、本当に真っ白でキレイね。
汚れすぎて灰色だったのが本当にもったいない。
もっとこまめに洗わないとダメだよ?」
「褒めてくれてありがとう、これからはもっとこまめに洗うわ。
まあでも村の中に泉があったら水浴びしてたかもね。
南の森の泉は近くに猪や熊が出るから、水浴びする人がいなかったんだと思う。
もしかしたら井戸から汲んで家の中で浴びてたかもしれないけどね」
「でもカノ村でも水浴びなんてしてなかったから、田舎はそんなものなんじゃない?
都会みたいに汲み上げ井戸なんてないから、大量の水を使うのは難しいじゃない。
王都の城なんて中まで水を引いていて、いつでもすぐに使えるって話よ?」
水道があるなんて! ところどころ技術が発展していることがありたまに驚かされる。あとはお湯でも出ればシャワーもできそうだ。そう言えばシャンプーどころか石鹸も見かけないけど、この世界に存在しているのだろうか。小学校の頃に理科の授業で手作り石鹸を作ったけど、もっとまじめに取り組んで覚えておけば良かったと少しだけ後悔した。
「ねえレナージュ? 水を流す仕組みがあるならお湯も作れるんじゃない?
鉄の筒に水を流して外から火を焚いてさ」
「どうかなあ、そんなの見たことも聞いたこともないよ?
でも…… ちょっとまって…… もしかしたら……」
レナージュが部屋に備え付けの粘土板へ何かを書き始めた。それはじょうろのようなもので、水の入り口と出口があるようだ。中心は筒を二重にするらしい。
「もしかしてこれって!? そっか、なるほどね!
レナージュ頭いい! さすがね!」
「上手くいくかわからないけど、細工屋へ行って作れるか聞いてみましょうよ。
もしうまく行ったらこれは大発明よ!
同じ構造で風を流すこともできそうね」
「うんうん、出来上がりが楽しみだね!」
二人はきっと凄いものが出来るはずだと信じ、ご機嫌で宿屋を出て行った。
商人長の館は東通りの十六番だそうだ。つまり入ってきた南門を背にしている今は、右手に進めばいいと言うことか。卿の館があるのが中通り二十番らしいので、これなら結構近そうだと思いつつ東へ向かって路地へ入っていった。知らない街で路地へ入ると暴漢に襲われるなんてありがちな展開もなく、ほどなくして商人長の館へとたどり着いた。
その館は結構な広さの邸宅で、豪華さはないがしっかりとしている印象を持った。さすが商人らしいと感じる。作業着にスカートを履いたメイドが現れて客間に通してもらうと、この世界で初めてお茶が出てきた。もしかすると高級品なのかもしれない、と喜んで口にするが、めちゃくちゃ苦くて薬草のような味がする。カナイ村のように物資が不足しているからこその味と言うわけではないだろう。つまり味音痴なのかもしれない。
「やあやあ、お待たせしました。
報奨金ですが、残念ながら賞金首はいなかったのでそれほど多くはありませんでした。
それでもジスコでちょっとした贅沢はできると思いますよ」
そう言ってスマメを差し出して来たので遠慮なく受け取ると、またまた驚くような大金が送られてきた。
「二十万ゴードルって!
そんなに貰ってしまっていいんですか!?」
「問題ありませんよ。
それに馬四頭の代金も含まれていますからな」
こんな大金から比べたら、馬の分なんて誤差である。ミーヤは一瞬で金持ちになってしまったことに驚き、無駄遣いしすぎると金銭感覚が狂ってしまうから十分に注意しないと、と自分自身を落ちつけようとした。ローメンデル卿宅ではパパ活気分、ここでは怪しい裏稼業気分を味わって、トンデモない一日になってしまった。早くレナージュと合流して一息つきたいものである。
フルルの姿が見えないので、この館にはいないのか確認すると、彼女は今使いに出ているとのことだ。キャラバンが待機中の時は、住み込みで館での仕事をしながら生計を立てているらしい。
最後にこのまずいお茶について聞いてみる。
「お茶の種類ですか?
他にもいろいろありますが、最近はもっぱらこのお茶ですね。
何しろウマイですからね、これは流行るわけですよ」
味音痴を構うのはもうこれくらいにして、ミーヤはお礼を言ってから屋敷を後にした。
これでようやくレナージュの元へ行ける、そう思ってメッセージを送ると、待ち構えていたかのように素早い返信だ。きっと心配かけてしまっただろうと謝りつつ、宿屋の場所を聞いてから急いで向かうことにした。
「ちょっと! いくらなんでも遅すぎ! なにかあった?
まさか捕まっちゃったんじゃないか、なんて心配しちゃったわよ」
「それがさ……」
ミーヤはローメンデル卿の館へ行った後、身分登録の担当者のところで時間を食ってしまったことを説明した。するとレナージュは大笑いしながらこういうのだった。
「そういう人いるよ、冒険者にもね。
武器の話とかに夢中になってさ、ずっと一人でしゃべってるのよ。
ホントおかしくなっちゃう。
まあどこでスイッチ入るかわからないし、運が悪かったわね」
「まったく、笑い事じゃなかったわよ。
びっくりしてなにも言い出せなかったもの」
二人が宿屋の前で立ち話をしている、店の中からおかみさんらしき人が出てきた。
「ちょっとあんたたち! 店の前で話し込んでないで体でも流しておいでよ。
まさかそんな汚れたままでベッドに転がるつもりじゃないだろうね?」
「あー、おばちゃん、ごめんなさい。
すぐに使わせてもらうわ。
あはは、怒られちゃったね、行こうミーヤ!」
「部屋の入り口に着替えとかおいてあるからね。
濡れたままその辺うろうろするんじゃないよ!」
二人はおばちゃんへ返事をしてから向き合って笑い、着替えを取りに行ってから水浴び場へ向かった。そこは広さが六畳くらいだろうか。床に排水溝があるくらいであとは何もない小部屋だ。窓もないので覗かれる心配はない。だが水道はなく馬に水をやる時のような大き目の桶があるのみである。
レナージュが扉に掛かった札を裏返し使用中にしてから二人で中へ入り鍵を閉めた。
「ねえレナージュ、この後はどうするの?
時間もまだ早いし、特に予定がないなら行きたいところがあるんだけど付き合ってくれる?」
「何か欲しいものでもあるの? 身体用のブラシは早目に買っておかないとね。
それより私は武具屋へ行きたいわ。
防御効果のあるマントが欲しいのよねえ」
「武具屋もいいね!
前に教えてくれた手甲を見てみたいな」
「じゃあさっさと水浴びしちゃおうか。
背中流してあげるわよ」
「そんなー、恥ずかしいから自分でやるってば!
ちょっと! へんなとこ触らないで! キャー揉まないでー!」
「うふふ、あがいても逃げ場なんて無いわよ?
いいからお姉さんにまっかせなさい!」
こうしてレナージュに捕まってしまったミーヤは観念しておとなしくしていた。しかし調子に乗ったレナージュの手は止まらない。ミーヤは必死に抵抗したのだが……
「もう…… レナージュったらさあ。
私初めてだったのに……」
「ごめんてば、つい、ね。
ほら、こっちいらっしゃい、拭いてあげる。
今度は変なことしないから大丈夫よ、疑わないでってばあ」
「絶対だからね! こんな恥ずかしい思いしたの始めてよ。
そりゃあ、してもらってる最中は気持ちよかったけどさ……
もしかして都会ではこういうのって普通なの?」
「普通ってことは無いと思うけど、かわいい娘を見るとつい魔がさすと言うか……
かわいがりたくなっちゃうのよね」
まったくレナージュには困ったものだ。いくら抵抗してもいつの間にか手や足を絡めてきて逃がしてくれない。結局背中だけではなく、頭から首元、脇の下から足の先まで洗われてしまった。手つきがイヤらしくないと言ったらうそになるが、当人にそんなつもりはないらしい。子供と言う存在がないこの世界でも、母性のようなものは抱くのかもしれなくてなんだか不思議な気がした。
いったん部屋に戻り、用意された部屋着からまた普段着に着替えるが、ミーヤは作業着しか持っていないため、その格好で街へ出るのが少し恥ずかしかった。それなら仕方ないということで、ミーヤは革鎧を再び身に着け出かけることにする。
「そうそう、私ね、スゴイいいこと思いついたのよ。
ちょっと後ろ向いてくれる?」
ミーヤはレナージュに背中を向けてもらい、片手に炎の精霊晶を用意してから反対の手で風の精霊晶を呼び出した。そよそよと柔らかい風がレナージュの金色の髪を揺らしはじめると、彼女がビックリして振り向いた。
「ちょっと! これ何してるの?
なんだか気持ちいいわね」
「そんな難しいことじゃないわよ。
髪の毛を乾かしてあげようとしてるだけ。
風を当てるから髪に手櫛を入れて空気を含ませてみて」
「こうかな? はあ、気持ちいい……
ミーヤ、あなたやるわね!」
大分乾いてきたので最後は冷風で仕上げていくと、レナージュの金色の髪は本来の輝きを取戻し、光を反射してキラキラと輝いた。
「じゃあ交代ね、今度は私がやってあげる。
しかし両手で別の精霊晶を出すなんてすごいアイデアね。
他にも応用が効きそうだわ」
「街の入り口で待たされてる間暇だったんだもの。
ちょっと遊びのつもりが思いのほかうまくいって良かったわ。
足からも出せないか試したんだけどさすがに無理だったわ」
「それにしてもミーヤの髪、というか全身だけど、本当に真っ白でキレイね。
汚れすぎて灰色だったのが本当にもったいない。
もっとこまめに洗わないとダメだよ?」
「褒めてくれてありがとう、これからはもっとこまめに洗うわ。
まあでも村の中に泉があったら水浴びしてたかもね。
南の森の泉は近くに猪や熊が出るから、水浴びする人がいなかったんだと思う。
もしかしたら井戸から汲んで家の中で浴びてたかもしれないけどね」
「でもカノ村でも水浴びなんてしてなかったから、田舎はそんなものなんじゃない?
都会みたいに汲み上げ井戸なんてないから、大量の水を使うのは難しいじゃない。
王都の城なんて中まで水を引いていて、いつでもすぐに使えるって話よ?」
水道があるなんて! ところどころ技術が発展していることがありたまに驚かされる。あとはお湯でも出ればシャワーもできそうだ。そう言えばシャンプーどころか石鹸も見かけないけど、この世界に存在しているのだろうか。小学校の頃に理科の授業で手作り石鹸を作ったけど、もっとまじめに取り組んで覚えておけば良かったと少しだけ後悔した。
「ねえレナージュ? 水を流す仕組みがあるならお湯も作れるんじゃない?
鉄の筒に水を流して外から火を焚いてさ」
「どうかなあ、そんなの見たことも聞いたこともないよ?
でも…… ちょっとまって…… もしかしたら……」
レナージュが部屋に備え付けの粘土板へ何かを書き始めた。それはじょうろのようなもので、水の入り口と出口があるようだ。中心は筒を二重にするらしい。
「もしかしてこれって!? そっか、なるほどね!
レナージュ頭いい! さすがね!」
「上手くいくかわからないけど、細工屋へ行って作れるか聞いてみましょうよ。
もしうまく行ったらこれは大発明よ!
同じ構造で風を流すこともできそうね」
「うんうん、出来上がりが楽しみだね!」
二人はきっと凄いものが出来るはずだと信じ、ご機嫌で宿屋を出て行った。
0
お気に入りに追加
75
あなたにおすすめの小説
平凡冒険者のスローライフ
上田なごむ
ファンタジー
26歳独身動物好きの主人公大和希は、神様によって魔物・魔法・獣人等ファンタジーな世界観の異世界に転移させられる。
平凡な能力値、野望など抱いていない彼は、冒険者としてスローライフを目標に日々を過ごしていく。
果たして、彼を待ち受ける出会いや試練は如何なるものか……
ファンタジー世界に向き合う、平凡な冒険者の物語。
辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~
雪月 夜狐
ファンタジー
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
他作品の詳細はこちら:
『転生特典:錬金術師スキルを習得しました!』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/906915890】
『テイマーのんびり生活!スライムと始めるVRMMOスローライフ』 【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/515916186】
『ゆるり冒険VR日和 ~のんびり異世界と現実のあいだで~』
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/297545791/166917524】
特に呼ばれた記憶は無いが、異世界に来てサーセン。
黄玉八重
ファンタジー
水無月宗八は意識を取り戻した。
そこは誰もいない大きい部屋で、どうやら異世界召喚に遭ったようだ。
しかし姫様が「ようこそ!」って出迎えてくれないわ、不審者扱いされるわ、勇者は1ヶ月前に旅立ってらしいし、じゃあ俺は何で召喚されたの?
優しい水の国アスペラルダの方々に触れながら、
冒険者家業で地力を付けながら、
訪れた異世界に潜む問題に自分で飛び込んでいく。
勇者ではありません。
召喚されたのかも迷い込んだのかもわかりません。
でも、優しい異世界への恩返しになれば・・・。
転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
神の使いでのんびり異世界旅行〜チート能力は、あくまで自由に生きる為に〜
和玄
ファンタジー
連日遅くまで働いていた男は、転倒事故によりあっけなくその一生を終えた。しかし死後、ある女神からの誘いで使徒として異世界で旅をすることになる。
与えられたのは並外れた身体能力を備えた体と、卓越した魔法の才能。
だが骨の髄まで小市民である彼は思った。とにかく自由を第一に異世界を楽しもうと。
地道に進む予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる