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第一章 異世界転生と最初の村編
6.就活
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散歩から戻ってきてすぐに昼寝をしてしまい、起きてみたらすっかり夕方だった。村長はすでに帰ってきていたが、神殿へ来たらミーヤが寝ていたので自宅へ戻ったらしい。マール経由でメッセージを送り謝罪したところ、すぐに神殿まで来てくれて申し訳ない限りだ。用件はもちろんミーヤの今後についての相談である。
「うーむ、そうですなあ……
ミーヤ様のスキルだと農耕は難しいでしょうな。
他に村民で分担している作業には羊の世話と果実採取がございますが、こちらもおそらく……
もちろん狩りも大切な仕事ではあるのですが……
多少なりとも危険が伴いますので、神人様へお願いするわけにも参りませぬ」
「村長さん、そんなことないよ?
狩りならできると思うの。
これでも私、ちょっとだけ強い、はず、なんだから。
豊穣の女神は大丈夫って言ってたし……」
大丈夫とまでは言ってなかったけど、とりあえず何もせずゴロゴロしていたら太ってしまうし、気兼ねしてしまい村に居づらくなってしまうかもしれない。村長はしばらく考え込んだ後、ようやく決まったと言うように立ち上がった。
「わかりました、神人様がそこまでおっしゃるなら仕方ありません。
まずはウサギ狩りから始めていただきましょう。
ただしくれぐれも無茶な事や、一人で遠くへ行かないようお気を付けください」
「大丈夫! まかせておいて!
約束は絶対守るたちなの、私は!」
こうして無事に、明日から村の狩りに同行させてもらうことが決定した。かわいいウサギを狩るのは心が痛むが、生きていくためには自然から糧を得るこの世界では当たり前の行為である。いや、元の世界でもそれは同じだったはずだけど、ほとんどの消費者は最終的に目の前に並ぶものだけ見て、なにかしら命を奪いながら自分が生きていることから目を逸らせていただけだ。
それにしても改めて近代文明のありがたさと、それがない環境の厳しさを垣間見た気がする。とにかく今は面倒見てもらっていることに甘えず、なんでもいいから村へ協力したい。生前は仕事が嫌で仕方なかったけど、ミーヤは元来働き者だと思って生きてきた。
こうやって村長たちと話をしていて判ったのは、カナイ村で生産している羊毛や麦、果実酒や毛皮等を倉庫へ溜めておき、数カ月に一度来る移動販売の商人へ売却してると言うことだ。その移動販売では、村で手に入りにくい物資を購入することで生活を成り立たせている。つまり、ここにはないものを持ちこんでくる栄えた街があるということだ。
それを初めて聞いたときにミーヤはワクワクしたものだ。別に都会が好きだったわけじゃないけど、いくらなんでもここは田舎すぎて不便だ。気のいい人が多く住みやすい場所ではあるけど、できれば果物と果実酒以外の甘いものも食べたいし作業着以外の洋服も欲しい。だがそれにはお金が必要になる。
これまで話を聞いてみてもう一つ分かったのは、村で生活する限りお金は必要ないこと。そして村での収入は全員で分担している作業の成果物ということで個人の収入ではないということだ。それを踏まえて考えると、たとえ移動販売が来たとしても自由に買い物できるわけではなく、村のための物資を購入しておしまいということになりそうだ。
「ミーヤ? どうかしましたか?
随分考え込んでいるようだけど?」
ミーヤが考え事をしていると、それに気が付いたマールが声をかけてくれる。ホントに良く気が付く娘で優しい。今まで他人からいないものとして扱われることが長かったこともあって思わず嬉しくなってしまう。
「ありがとうマール、でも大したことじゃないよ?
もし自分の欲しいものを見かけたら、どうやって買えばいいのかなって考えていただけ」
「まあ、そんなこと!
ちゃんと理由を言ってくれれば村のお金で買えるのよ?
次にキャラバン、つまり移動販売が来た時にはミーヤの衣類も買ってもらうから心配しないで」
「うん、ありがとう。
その時はお願いするね!」
とっさに返事をしてしまったが、本当はそういうことじゃないとはとても言えないし、まあ今はまだ考えなくてもいいだろう。ただ、稟議書を書くのが苦手だったからそこだけは心配だ。
そう言えばもう一つ聞きたいことがあったと、近くの街についてマールへ尋ねる。すると、彼女は快く教えてくれた。一番近くの街はジスコと言う都市らしい。このカナイ村からは徒歩で10日ほどの距離でほぼ一本道だが街道付近には野獣や盗賊も出るとのことだ。街自体はかなり栄えていて商人の出入りが多いが物価は高く、遠くて道中も危険なので村からジスコへ行くことはほぼ無いどころか、現在村に住んでいる者は誰も行ったことがないらしい。
ただ、マールの教えてくれたことも、キャラバンの商人たちに聞いた内容だから正しいかどうかはわからないそうだ。しかし村へ立ち寄った冒険者から聞く話も似たようなものだと言うことなので信憑性は高いだろう。こうやってしばらく話し込んでいたが、そろそろ村人たちが戻ってくる時間なので夕飯の用意を始めると言って二人とも帰っていった。とはいっても目の前の建物へ、だけど。
再び神殿で一人になってしまった。一人でいることには慣れっこだったはずなのに今は少しさみしく感じるのは、久し振りに人の温かさに触れそれが当たり前の生活と感じているからだろうか。
特にやることもなく暇を持て余していたミーヤはふとステータスを確認した。何もしていないのでもちろんレベルは1のまま、スキルにもまったく変動はない。ただ一つ、酔っぱらったり歩き回ったりしていたから上がったという自然治癒のスキル熟練度だけがわずかに増えていた。
ということは、狩りへ連れて行ってもらったら他のスキルも上がるに違いない。スキルに沿った行動をすれば上がると言いうことは、逆にスキルに沿った行動をすることが効率的と言える。特に体術は狩りと直結したもののはずだから狩りをすれば絶対に上がるだろう。
そうやって強くなったら自分で遠くまで行けるようになるはずだ。なんと言っても今のミーヤは一人で家から出してもらえない幼児のような扱いを受けているし、それも仕方ないと納得するしかない程度には無知で無能だと自覚している。
『よし! まずは目標を決めて目的意識のある生活をしよう!
そのためにはまず狩りの邪魔にならないくらいには自分を鍛えないと!
目指すはジスコでお買い物だー!』
そんなことを考えているうちにすっかり夜は更けていき、マールが夕食を運んで来てくれた。今日のメニューは朝と同じ麦のお粥と果物だったが、メインディッシュとして小鳥の丸焼きが添えられていた。
「ウサギじゃなくて鳥も獲れるのね。
やっぱり弓で射るのかな?」
「ええ、だからこの村には弓術を使う人が多いんでしょうね。
ミーヤは体術使いだから鳥を獲るのはは難しいかもしれない。
でもウサギなら空を飛ばないからきっとうまくやれると思うわ」
「うん、がんばる!
狩りの出発は何時くらい? 朝早いのかな?」
「そんなことはないわ。
だいたい10時くらいかな? それまでは掃除や洗濯をしている人が多いわね。
帰りも15時から16時頃だから疲れて動けなくなるということもないでしょう」
なんとホワイトな! 今まで肉体労働はしたことないけど、それはきっとこの新しい身体が何とかしてくれるはずだ。なんといっても一時間歩いてもなんともないくらいには体力がある。営業での移動も休み休みだったことに比べたら雲泥の差だ。
「明日が楽しみ!
みんなの足を引っ張らないよう頑張るわ!」
「ベテランの指示に従っていればきっと大丈夫!
頑張ってきてね!」
激励の言葉をかけてくれたマールは自宅へと帰っていった。ミーヤは置いていってくれた夕飯をおいしく食べきって横になる。すると酒を飲んでもいないのに自然と睡魔に包まれていった。
外からフクロウかなにかが鳴く声が聞こえてきたが、ほどなくしてそれも聞こえなくなった。
「うーむ、そうですなあ……
ミーヤ様のスキルだと農耕は難しいでしょうな。
他に村民で分担している作業には羊の世話と果実採取がございますが、こちらもおそらく……
もちろん狩りも大切な仕事ではあるのですが……
多少なりとも危険が伴いますので、神人様へお願いするわけにも参りませぬ」
「村長さん、そんなことないよ?
狩りならできると思うの。
これでも私、ちょっとだけ強い、はず、なんだから。
豊穣の女神は大丈夫って言ってたし……」
大丈夫とまでは言ってなかったけど、とりあえず何もせずゴロゴロしていたら太ってしまうし、気兼ねしてしまい村に居づらくなってしまうかもしれない。村長はしばらく考え込んだ後、ようやく決まったと言うように立ち上がった。
「わかりました、神人様がそこまでおっしゃるなら仕方ありません。
まずはウサギ狩りから始めていただきましょう。
ただしくれぐれも無茶な事や、一人で遠くへ行かないようお気を付けください」
「大丈夫! まかせておいて!
約束は絶対守るたちなの、私は!」
こうして無事に、明日から村の狩りに同行させてもらうことが決定した。かわいいウサギを狩るのは心が痛むが、生きていくためには自然から糧を得るこの世界では当たり前の行為である。いや、元の世界でもそれは同じだったはずだけど、ほとんどの消費者は最終的に目の前に並ぶものだけ見て、なにかしら命を奪いながら自分が生きていることから目を逸らせていただけだ。
それにしても改めて近代文明のありがたさと、それがない環境の厳しさを垣間見た気がする。とにかく今は面倒見てもらっていることに甘えず、なんでもいいから村へ協力したい。生前は仕事が嫌で仕方なかったけど、ミーヤは元来働き者だと思って生きてきた。
こうやって村長たちと話をしていて判ったのは、カナイ村で生産している羊毛や麦、果実酒や毛皮等を倉庫へ溜めておき、数カ月に一度来る移動販売の商人へ売却してると言うことだ。その移動販売では、村で手に入りにくい物資を購入することで生活を成り立たせている。つまり、ここにはないものを持ちこんでくる栄えた街があるということだ。
それを初めて聞いたときにミーヤはワクワクしたものだ。別に都会が好きだったわけじゃないけど、いくらなんでもここは田舎すぎて不便だ。気のいい人が多く住みやすい場所ではあるけど、できれば果物と果実酒以外の甘いものも食べたいし作業着以外の洋服も欲しい。だがそれにはお金が必要になる。
これまで話を聞いてみてもう一つ分かったのは、村で生活する限りお金は必要ないこと。そして村での収入は全員で分担している作業の成果物ということで個人の収入ではないということだ。それを踏まえて考えると、たとえ移動販売が来たとしても自由に買い物できるわけではなく、村のための物資を購入しておしまいということになりそうだ。
「ミーヤ? どうかしましたか?
随分考え込んでいるようだけど?」
ミーヤが考え事をしていると、それに気が付いたマールが声をかけてくれる。ホントに良く気が付く娘で優しい。今まで他人からいないものとして扱われることが長かったこともあって思わず嬉しくなってしまう。
「ありがとうマール、でも大したことじゃないよ?
もし自分の欲しいものを見かけたら、どうやって買えばいいのかなって考えていただけ」
「まあ、そんなこと!
ちゃんと理由を言ってくれれば村のお金で買えるのよ?
次にキャラバン、つまり移動販売が来た時にはミーヤの衣類も買ってもらうから心配しないで」
「うん、ありがとう。
その時はお願いするね!」
とっさに返事をしてしまったが、本当はそういうことじゃないとはとても言えないし、まあ今はまだ考えなくてもいいだろう。ただ、稟議書を書くのが苦手だったからそこだけは心配だ。
そう言えばもう一つ聞きたいことがあったと、近くの街についてマールへ尋ねる。すると、彼女は快く教えてくれた。一番近くの街はジスコと言う都市らしい。このカナイ村からは徒歩で10日ほどの距離でほぼ一本道だが街道付近には野獣や盗賊も出るとのことだ。街自体はかなり栄えていて商人の出入りが多いが物価は高く、遠くて道中も危険なので村からジスコへ行くことはほぼ無いどころか、現在村に住んでいる者は誰も行ったことがないらしい。
ただ、マールの教えてくれたことも、キャラバンの商人たちに聞いた内容だから正しいかどうかはわからないそうだ。しかし村へ立ち寄った冒険者から聞く話も似たようなものだと言うことなので信憑性は高いだろう。こうやってしばらく話し込んでいたが、そろそろ村人たちが戻ってくる時間なので夕飯の用意を始めると言って二人とも帰っていった。とはいっても目の前の建物へ、だけど。
再び神殿で一人になってしまった。一人でいることには慣れっこだったはずなのに今は少しさみしく感じるのは、久し振りに人の温かさに触れそれが当たり前の生活と感じているからだろうか。
特にやることもなく暇を持て余していたミーヤはふとステータスを確認した。何もしていないのでもちろんレベルは1のまま、スキルにもまったく変動はない。ただ一つ、酔っぱらったり歩き回ったりしていたから上がったという自然治癒のスキル熟練度だけがわずかに増えていた。
ということは、狩りへ連れて行ってもらったら他のスキルも上がるに違いない。スキルに沿った行動をすれば上がると言いうことは、逆にスキルに沿った行動をすることが効率的と言える。特に体術は狩りと直結したもののはずだから狩りをすれば絶対に上がるだろう。
そうやって強くなったら自分で遠くまで行けるようになるはずだ。なんと言っても今のミーヤは一人で家から出してもらえない幼児のような扱いを受けているし、それも仕方ないと納得するしかない程度には無知で無能だと自覚している。
『よし! まずは目標を決めて目的意識のある生活をしよう!
そのためにはまず狩りの邪魔にならないくらいには自分を鍛えないと!
目指すはジスコでお買い物だー!』
そんなことを考えているうちにすっかり夜は更けていき、マールが夕食を運んで来てくれた。今日のメニューは朝と同じ麦のお粥と果物だったが、メインディッシュとして小鳥の丸焼きが添えられていた。
「ウサギじゃなくて鳥も獲れるのね。
やっぱり弓で射るのかな?」
「ええ、だからこの村には弓術を使う人が多いんでしょうね。
ミーヤは体術使いだから鳥を獲るのはは難しいかもしれない。
でもウサギなら空を飛ばないからきっとうまくやれると思うわ」
「うん、がんばる!
狩りの出発は何時くらい? 朝早いのかな?」
「そんなことはないわ。
だいたい10時くらいかな? それまでは掃除や洗濯をしている人が多いわね。
帰りも15時から16時頃だから疲れて動けなくなるということもないでしょう」
なんとホワイトな! 今まで肉体労働はしたことないけど、それはきっとこの新しい身体が何とかしてくれるはずだ。なんといっても一時間歩いてもなんともないくらいには体力がある。営業での移動も休み休みだったことに比べたら雲泥の差だ。
「明日が楽しみ!
みんなの足を引っ張らないよう頑張るわ!」
「ベテランの指示に従っていればきっと大丈夫!
頑張ってきてね!」
激励の言葉をかけてくれたマールは自宅へと帰っていった。ミーヤは置いていってくれた夕飯をおいしく食べきって横になる。すると酒を飲んでもいないのに自然と睡魔に包まれていった。
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