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さてと今日は何を作ろうか。少し変わったものを作った方がいいかもしれない。僕はパラパラと動物図鑑をめくりながら作りやすそうな動物を探していた。
趣味の編みぐるみ製作で作った動物はもうすぐ100体になる。こんなことなら今までもっと製作動画を残しておけばよかった。なんとなく動画を投稿してみたところ意外な高評価に気を良くした僕の目標はチャンネル登録者数100人だ。過去4回で70人を少し超えたところなので、うまくすればあと2回でクリアできるかもしれない。
だが最初に投稿したネコ、犬と定番を続けたまでは順調だったがその後はあまり伸びていなかった。きっと登録者数があまり増えなかったのは、前回はクマ、その前がパンダと代わり映えしなかったのが原因だろう。
よし、今回はガラッと趣向を変えてペンギンなんてどうだろう。人気のある動物で見栄えもするしきっとウケが良いに違いない。僕はさっそくスマホをセットして動画を取りながら製作を始めた。
「よしよし、投稿初日でこの再生数なら順調だ。
チャンネル登録も伸びてるな」
思惑通りにいい感じだったのを見た僕はとても満足していた。前回の落ち込みを十分カバーしてくれたペンギンに感謝である。次も同じような系統で行くべきか、それともまったく別の物にしようか。
「ん? 珍しくコメントくれている人がいるな。
なになに? もっとネコをたくさん作ってくれ?
一体どういうことだろう」
ネコは最初に投稿して一気に登録者数が400人ほど増えたので人気があるんだろう。しかし同じ物ばかり投稿しても仕方ないと思って毎回別のものにするつもりだった。それなのにまたネコをリクエストされるとは。
「ん? しかもこのコメントにいいねがすごいいっぱいついてるじゃないか。
そんなにネコの人気が高いとは思えないけどなぁ」
僕はしばらく考え込んでから毛糸のストックを確認した。引き出しの中には十分な量の毛糸が各色揃っており中に入れる棉もまだたっぷりある。これならネコをたくさん作ることも可能だ。
「じゃあやってみるか。
えっと、明日4/29土曜日の午後から生配信でネコを作ります。
夜までに何匹つくれるかわかりませんがぜひ見に来てください、っと」
こうして投稿済みの動画へ告知を書き込んで反応を見てみよう。明日急に配信しても気が付いてもらえるかはわからないが、ペンギン動画の再生数から考えるとそこそこの人数が見てくれてそうだ。もし配信がガラガラならその程度の需要だと思って今後の方針を決めていけばいい。
そして翌日、早めにお昼ご飯を食べてからスマホをスタンドへセットして机の上を写して準備を始めた。自分の声ならまだしも外の音が入ると困るのでマイクの設定を確認してミュートしておく。パソコンのモニターには配信映像が映し出されていて準備が整ったことを示していた。
配信アプリを実行すると数か月前にゲーム配信をした時の設定がそのまま残っていた。あのときは訪問者が1人だけで悲しい思いをしたっけ…… 今回も同じようなことになったなら二度と配信なんてしない。そう誓いながら設定を変更してタイトルを入力した。
【もふもふ手芸部】小学男子があみぐるみ作ってみる!
告知では詳しい時間を書かなかったが、12時を少し過ぎたのでそろそろ始めることにした。僕は深呼吸をしてから配信のスタートボタンを押してあみぐるみのネコを作り始めた。
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「よしよし、投稿初日でこの再生数なら順調だ。
チャンネル登録も伸びてるな」
思惑通りにいい感じだったのを見た僕はとても満足していた。前回の落ち込みを十分カバーしてくれたペンギンに感謝である。次も同じような系統で行くべきか、それともまったく別の物にしようか。
「ん? 珍しくコメントくれている人がいるな。
なになに? もっとネコをたくさん作ってくれ?
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ネコは最初に投稿して一気に登録者数が400人ほど増えたので人気があるんだろう。しかし同じ物ばかり投稿しても仕方ないと思って毎回別のものにするつもりだった。それなのにまたネコをリクエストされるとは。
「ん? しかもこのコメントにいいねがすごいいっぱいついてるじゃないか。
そんなにネコの人気が高いとは思えないけどなぁ」
僕はしばらく考え込んでから毛糸のストックを確認した。引き出しの中には十分な量の毛糸が各色揃っており中に入れる棉もまだたっぷりある。これならネコをたくさん作ることも可能だ。
「じゃあやってみるか。
えっと、明日4/29土曜日の午後から生配信でネコを作ります。
夜までに何匹つくれるかわかりませんがぜひ見に来てください、っと」
こうして投稿済みの動画へ告知を書き込んで反応を見てみよう。明日急に配信しても気が付いてもらえるかはわからないが、ペンギン動画の再生数から考えるとそこそこの人数が見てくれてそうだ。もし配信がガラガラならその程度の需要だと思って今後の方針を決めていけばいい。
そして翌日、早めにお昼ご飯を食べてからスマホをスタンドへセットして机の上を写して準備を始めた。自分の声ならまだしも外の音が入ると困るのでマイクの設定を確認してミュートしておく。パソコンのモニターには配信映像が映し出されていて準備が整ったことを示していた。
配信アプリを実行すると数か月前にゲーム配信をした時の設定がそのまま残っていた。あのときは訪問者が1人だけで悲しい思いをしたっけ…… 今回も同じようなことになったなら二度と配信なんてしない。そう誓いながら設定を変更してタイトルを入力した。
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