41 / 46
第八章 異世界人の最後
41.想定外の出来事
しおりを挟む
まったくジョアンナの行動はまったく理解できない。信仰なのか欲なのか、それとも他に理由があるのかわからないが、例の石碑へ毎日せっせと手を合わせていた。
「うみんちゅもやりなよー
こういうのは一人より二人のほうが効果があるんだからさ。
そだ、追加でお供えもしておこうかな」
「そんな無駄なことしてどうするんだ。
まったくもって理解できん」
「いいじゃん、せっかく二人で作ったんだからさ。
こういうのは気持ちの問題だって神様も言ってたしね。
帰りに榊(さかき)買ってこないとなー」
だがこうして毎朝早起きするようになったのは悪いことではない。神への信仰が生活をいい方向へと導いた好例だろう。もちろん俺は全く興味がなく、ゆっくりと腹いっぱいに朝飯を詰め込むことを最優先している。やはり生きることは食うことだ。満腹はすべてに優先される。
だがそんな俺を想像もしていなかった悲劇が襲った。
「えー、来週から夏休みが始まります。
生活が乱れないよう規則正しい生活を心がけること。
もちろん宿題もありますが、その前に一学期分の課題は今週中に提出すること。
それと今年の登校日は八月二日なので間違えないよう注意しなさいね」
「「はーい」」
俺は何がなんだかわからずホームルームが終わってから辺りを見回した。するとプール授業から突然馴れ馴れしくなった山西がおもむろにやってきて説明してくれた。
「海人君なにかわからないことあった?
もしかして夏休みがなんだかわからなかったとか?」
「あ、ああ、休みと言うことは学校が無いと言うことだろ?
まさか夏の間ずっと休みなのか? 食堂も休みか?」
「そうだよ、職員室前に年間予定表貼ってあるから見ておくといいね。
私は予定ないけど、長期休暇だから旅行行ったりする子も多いんだよ。
海人君は実家へ帰ったりするの?」
「実家? それはなんだ?
俺が帰るのはジョアンナの家だけだ」
「あ、ごめん、なんか変なこと言っちゃったね……
それじゃ家にずっといるってことか。
予定が合うようなら宿題一緒に出来るといいな。
あと八月には花火大会があって、仲いい子同士で行ったりするから誰かから誘われるかもね」
俺は柳と高石が誘ってきそうだと気が重くなったが、ここ最近はジョアンナが不機嫌になることもあまりないので心配しすぎだとも考えていた。
念のため山西と連絡先を交換しようと言うことになり、スマホを取り出してあれこれやっていると、他にも数名がやってきて、半強制的に登録させられてしまった。まともに会話したことがない奴の名前と顔は一致しないが、これも社交辞令と言うことで諦めよう。
クラスメートにようやく解放され帰ろうとすると、ジョアンナからメッセージが飛んできた。なにやら教員と話があって遅くなるらしいので、合流しようと高等部の校舎へと向かうことにする。
「おや、伊勢君じゃないか。 高等部へなんの用かな?
水泳の夏休み補講の申し込みならまだだよ?
それとも九条君に用があるのかな?」
「うむ、ジョアンナが教師と話をするから遅くなると言っていたので来てみた。
もしかしてなにか悪さでもしでかしたか、出来が悪くて呼び出されたか。
昼にはなにも言っていなかったんだがなぁ」
高等部の職員室へ向かう途中、水泳教師に出くわした俺はここにいる理由を説明した。すると背の高い女教師はケラケラと笑いながら語りはじめる。
「九条君は成績優秀で運動も出来る優等生だよ。
悪さしたり教師に呼び出されるようなことはまずないだろうね。
おそらく夏休みの夏期講座申込みじゃないかな。
彼女は付属の大学じゃなくて国立とかもっと上を目指しているはずだからね」
まさか、いつも俺と一緒に行動していて勉強している様子なんて全くないのに、教師から褒められるくらい優秀とは思ってもみなかった。そして高校の先に大学という学校があるらしいことと、国立と言うのだからおそらく国が運営している優秀な大学を目指しているようだ。
つまり王立学園に入る貴族たちと同じようなものと考えていいだろう。王立学園とは無縁な俺は伝聞でしか知らないことだが、まれに平民から入学を果たす物がいることくらいは聞いたことがあった。
それでも数年に一人いるかどうかの話だったはず。と言うことはジョアンナの優秀さは只者ではないと言うことになる。まさかそんな貴族並みの頭脳を持っている希少な人材と知り合うとは奇跡としかいいようがない。
だが…… 普段やっていること言えば、自分で作った石碑を拝んで神を呼び寄せようとするくらいには子供である。他にも俺とプリンを取り合いしたり、俺がつまみ食いしようとしてチンした冷凍ピザをかっさらったりもする。
あとはなにか言い間違いをするとごまかそうとしてすぐに俺の動きを止めたり、平気でビンタしてきたり―― だから俺はいつまでもこんな気楽な付き合いが続き、いつの日か恩返しできる日がやってくると考えていたのだ。
それなのに…… 大学へ行ってからどうなるかは知らないが、いつかは国王、いや王はいない国なので王ではない支配階級の誰かだろうが、そこへ召し抱えられることになるのだろう。
と言うことは、ジョアンナに追いつけなくともある程度の賢さがないと仕えることも許されそうにない。無能な臣下を抱える貴族がバカにされるところを何度も見てきた俺だ。これは本腰入れて勉学に励む必要があると感じていた。
「おまたせ、大分待たせちゃったからお腹空いちゃったんじゃない?
肉まんでも食べながら帰ろっか」
「ああ、それは名案だな。
ところで夜飯はもう決めたのか?
俺には気になってる食材があるのだが」
「なになに? またなにかレシピでも調べてたの?」
俺がスマホに表示させたままにしてあった写真を見せると、ジョアンナは首をかしげながら悩み始める。そりゃそうだ、俺もこれをどうやって食えばいいのかわからないのだ。
「アタシならサラダに入れるけどねぇ。
ご飯へかけてもいいし、チャーハンにしてもいいけどそれだけじゃ足りないでしょ。
メインのおかずを他に考えないとだよ」
「それなら俺はハンバーグがいい。
アレはウマイしボリュームもあって満足感が高いからな」
「うふふ、うみんちゅったら子供なんだからー
それじゃスーパー寄ってから帰ろっか。
アタシもお腹すいたよ」
今日もそんなたわいもない話をしながら帰り道を歩いていた。
「うみんちゅって料理の才能あるんじゃない?
色々作れるようになったし、調理もすっかり上手になったよね」
「それは俺を調理人としてなら召し抱えてくれると言うことか?
悪い話ではないが、どうも気が進まんなぁ」
「だからなんでもそっちへ結びつけるんじゃないの。
召し抱えるとか考えてないからさ。
ずっと友達でもいいじゃん」
やはり将来は見捨てられてしまうのだろうか。武力が必要ない世界では俺の価値は相当下がってしまう。今まで何度か危ない目にはあってきたが、そんな出来事そうそうない。
浦賀弁護士が逮捕された後は八柱弁護士が後見人とやらになって落ち着いてしまった。奴はまだ若いが優秀らしいから、今後大きなトラブルを起こすことはないだろう。
やはり早めに手を打つしかない。俺はジョアンナが風呂に入っている間に、晩飯の支度をしながらちょろまかしておいた『ちりめんじゃこ』なる魚の群れを石碑の下へと埋めて祈りを捧げたのだった。
「うみんちゅもやりなよー
こういうのは一人より二人のほうが効果があるんだからさ。
そだ、追加でお供えもしておこうかな」
「そんな無駄なことしてどうするんだ。
まったくもって理解できん」
「いいじゃん、せっかく二人で作ったんだからさ。
こういうのは気持ちの問題だって神様も言ってたしね。
帰りに榊(さかき)買ってこないとなー」
だがこうして毎朝早起きするようになったのは悪いことではない。神への信仰が生活をいい方向へと導いた好例だろう。もちろん俺は全く興味がなく、ゆっくりと腹いっぱいに朝飯を詰め込むことを最優先している。やはり生きることは食うことだ。満腹はすべてに優先される。
だがそんな俺を想像もしていなかった悲劇が襲った。
「えー、来週から夏休みが始まります。
生活が乱れないよう規則正しい生活を心がけること。
もちろん宿題もありますが、その前に一学期分の課題は今週中に提出すること。
それと今年の登校日は八月二日なので間違えないよう注意しなさいね」
「「はーい」」
俺は何がなんだかわからずホームルームが終わってから辺りを見回した。するとプール授業から突然馴れ馴れしくなった山西がおもむろにやってきて説明してくれた。
「海人君なにかわからないことあった?
もしかして夏休みがなんだかわからなかったとか?」
「あ、ああ、休みと言うことは学校が無いと言うことだろ?
まさか夏の間ずっと休みなのか? 食堂も休みか?」
「そうだよ、職員室前に年間予定表貼ってあるから見ておくといいね。
私は予定ないけど、長期休暇だから旅行行ったりする子も多いんだよ。
海人君は実家へ帰ったりするの?」
「実家? それはなんだ?
俺が帰るのはジョアンナの家だけだ」
「あ、ごめん、なんか変なこと言っちゃったね……
それじゃ家にずっといるってことか。
予定が合うようなら宿題一緒に出来るといいな。
あと八月には花火大会があって、仲いい子同士で行ったりするから誰かから誘われるかもね」
俺は柳と高石が誘ってきそうだと気が重くなったが、ここ最近はジョアンナが不機嫌になることもあまりないので心配しすぎだとも考えていた。
念のため山西と連絡先を交換しようと言うことになり、スマホを取り出してあれこれやっていると、他にも数名がやってきて、半強制的に登録させられてしまった。まともに会話したことがない奴の名前と顔は一致しないが、これも社交辞令と言うことで諦めよう。
クラスメートにようやく解放され帰ろうとすると、ジョアンナからメッセージが飛んできた。なにやら教員と話があって遅くなるらしいので、合流しようと高等部の校舎へと向かうことにする。
「おや、伊勢君じゃないか。 高等部へなんの用かな?
水泳の夏休み補講の申し込みならまだだよ?
それとも九条君に用があるのかな?」
「うむ、ジョアンナが教師と話をするから遅くなると言っていたので来てみた。
もしかしてなにか悪さでもしでかしたか、出来が悪くて呼び出されたか。
昼にはなにも言っていなかったんだがなぁ」
高等部の職員室へ向かう途中、水泳教師に出くわした俺はここにいる理由を説明した。すると背の高い女教師はケラケラと笑いながら語りはじめる。
「九条君は成績優秀で運動も出来る優等生だよ。
悪さしたり教師に呼び出されるようなことはまずないだろうね。
おそらく夏休みの夏期講座申込みじゃないかな。
彼女は付属の大学じゃなくて国立とかもっと上を目指しているはずだからね」
まさか、いつも俺と一緒に行動していて勉強している様子なんて全くないのに、教師から褒められるくらい優秀とは思ってもみなかった。そして高校の先に大学という学校があるらしいことと、国立と言うのだからおそらく国が運営している優秀な大学を目指しているようだ。
つまり王立学園に入る貴族たちと同じようなものと考えていいだろう。王立学園とは無縁な俺は伝聞でしか知らないことだが、まれに平民から入学を果たす物がいることくらいは聞いたことがあった。
それでも数年に一人いるかどうかの話だったはず。と言うことはジョアンナの優秀さは只者ではないと言うことになる。まさかそんな貴族並みの頭脳を持っている希少な人材と知り合うとは奇跡としかいいようがない。
だが…… 普段やっていること言えば、自分で作った石碑を拝んで神を呼び寄せようとするくらいには子供である。他にも俺とプリンを取り合いしたり、俺がつまみ食いしようとしてチンした冷凍ピザをかっさらったりもする。
あとはなにか言い間違いをするとごまかそうとしてすぐに俺の動きを止めたり、平気でビンタしてきたり―― だから俺はいつまでもこんな気楽な付き合いが続き、いつの日か恩返しできる日がやってくると考えていたのだ。
それなのに…… 大学へ行ってからどうなるかは知らないが、いつかは国王、いや王はいない国なので王ではない支配階級の誰かだろうが、そこへ召し抱えられることになるのだろう。
と言うことは、ジョアンナに追いつけなくともある程度の賢さがないと仕えることも許されそうにない。無能な臣下を抱える貴族がバカにされるところを何度も見てきた俺だ。これは本腰入れて勉学に励む必要があると感じていた。
「おまたせ、大分待たせちゃったからお腹空いちゃったんじゃない?
肉まんでも食べながら帰ろっか」
「ああ、それは名案だな。
ところで夜飯はもう決めたのか?
俺には気になってる食材があるのだが」
「なになに? またなにかレシピでも調べてたの?」
俺がスマホに表示させたままにしてあった写真を見せると、ジョアンナは首をかしげながら悩み始める。そりゃそうだ、俺もこれをどうやって食えばいいのかわからないのだ。
「アタシならサラダに入れるけどねぇ。
ご飯へかけてもいいし、チャーハンにしてもいいけどそれだけじゃ足りないでしょ。
メインのおかずを他に考えないとだよ」
「それなら俺はハンバーグがいい。
アレはウマイしボリュームもあって満足感が高いからな」
「うふふ、うみんちゅったら子供なんだからー
それじゃスーパー寄ってから帰ろっか。
アタシもお腹すいたよ」
今日もそんなたわいもない話をしながら帰り道を歩いていた。
「うみんちゅって料理の才能あるんじゃない?
色々作れるようになったし、調理もすっかり上手になったよね」
「それは俺を調理人としてなら召し抱えてくれると言うことか?
悪い話ではないが、どうも気が進まんなぁ」
「だからなんでもそっちへ結びつけるんじゃないの。
召し抱えるとか考えてないからさ。
ずっと友達でもいいじゃん」
やはり将来は見捨てられてしまうのだろうか。武力が必要ない世界では俺の価値は相当下がってしまう。今まで何度か危ない目にはあってきたが、そんな出来事そうそうない。
浦賀弁護士が逮捕された後は八柱弁護士が後見人とやらになって落ち着いてしまった。奴はまだ若いが優秀らしいから、今後大きなトラブルを起こすことはないだろう。
やはり早めに手を打つしかない。俺はジョアンナが風呂に入っている間に、晩飯の支度をしながらちょろまかしておいた『ちりめんじゃこ』なる魚の群れを石碑の下へと埋めて祈りを捧げたのだった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる