26 / 46
第五章 学園入学
26.いいことばかりはありゃしない
しおりを挟む
思い返せばこういった光景を見た記憶があった。若い女に囲まれ、チヤホヤされ、猫なで声を聞かされると言うやつだ。しかしあくまで体験したことがあるのではなく見たことがある、だったが。
あの男はハーフエルフだったか? 腕はまあそれなりと言ったところで、王国の剣術大会でも中の下と言ったところなのだがとにかく人気者で、出場する大会全てを見学に行くような女子(おなご)も大勢いたらしい。
その時は特段羨ましいと思ってはいなかったが、いざこう自分がその立場になってみるなかなかに悪くない。過去には当たり前だった、むさくるしい男たちに憧れの目を向けられ取り囲まれ称賛されるのも悪いことではないが、今こうして俺を取り囲んでいる女たちからはとてもいい匂いがする。
「海人君、気に入ってくれたならいつ来てくれてもいいのよ?
私の家だから気兼ねする必要だってないんだから。
だから、その…… お友達になってくれる?」
「友人に? それはわざわざ申し込むようなものか?
共に行動しているうちに自然と交友関係が深まる、ただそれだけのことだと思っていた。
だが柳、ご馳走されて大変満足だが、さすがに毎日というわけにはいかない。
そう何度も施しを受けるいわれはないし、かといって支払える当てもない。
俺には自由に出来る財産は何もなくジョアンナに食わせてもらっているんだからな」
「はあああ、やっぱりその話し方カッコいいわぁ。
なんでそんなに古風で渋みがあるの?
私っておじいちゃんの影響で時代小説とかが大好きなのよ」
「古風? おかしいな、もうちょっと普通に話したいと考えているんだが……
まあ癖みたいなものだから仕方ないか」
時代小説と言う物がどういうものなのかはっきりとはわからないが、内容から察するに古典文学のようなものだろう。俺も英雄譚や古い冒険活劇は好きなほうだったが、書物はこれほど手軽でなく高価なものだったこともあってほとんど読んだことはない。第一そもそも文字があまり読めなかった。
「じゃあさ、週に一回くらいならいいかな?
毎週月曜に勉強会をすることにして家へ来てくれたらいいじゃない。
だから次は一週間後ね」
「あ、ああ、それくらいなら気も咎めないし構わないか。
だが毎週月曜と決めるのはジョアンナに相談してから決めさせてくれ。
こちらも家の仕事や食事当番もあって暇ではないんだ」
「すごい! 海人君ってお料理ができるんだね。
中学生の男子で食事を作れるなんて珍しいよ!
私もごちそうになってみたいなぁ。
そうだ! 週に一度は私が海人君の家に行って一緒に料理作るのはどう?
ちゃんと食材も持っていくから迷惑はかけないよ?」
「そ、それも確認してからだ。
とにかく居候の俺にはどんなことでも勝手に決める権限はない」
まさか臣下だから勝手はできないなんて言えるはずがない。それにしても柳は押しが強くてどちらかと言えば苦手なタイプである。だがパフェをご馳走してくれたんだから申し出を無碍にすることもできず、今は回答を先送りにするのが精いっぱいだった。
パフェをごちそうになり数学を教えてもらっているうちすっかり遅くなってしまった。他のクラスメイトが引き上げる時間になったとのことなので、俺もそれにあわせて帰ることにした。
薄暗くなった空とは対照的に、家路の途中にある商店街は煌々と灯りがともっている。まるで毎日が祭りのようであり、それにふさわしく人々の数も活気も元の世界とは比べ物にならない。
『ああ、本当に別の世界へやってきたんだなぁ。
こんな幸せな世界があるなんて夢に見たこともなかった。
俺はいつまでもここで暮らせるんだろうか』
そんなことを考えながら商店街を抜けると商店の灯りは徐々に減っていき、住宅の多い地区へと入っていった。この辺りは夜になるとかなり薄暗い。俺の唯一の弱点と言ってもいい、夜目があまり効かないことも相まって、すれ違う人の表情すら見えづらくなってきていた。
家からはすぐ近くの曲がり角まで来た俺は、死角に潜む気配に気が付いた。二人、いや三人か? こんなところで足を止めているのは不自然だ。物取りや誘拐の類か、それとも俺を狙っているのか。
気が付いてないふりをして不意を突かせ返り討ちにするのが一番妥当な手段だが、相手を確認してからじゃないとうっかり怪我をさせてしまうかもしれない。この世界に俺を倒せる奴がいるとは思えないし、先ずは出かたを確認することにしよう。
こうして腹を決め角を曲がると、そこには若い男女が乳繰り合っている姿があった。やれやれこんなところでこんなことをしている奴らがいるとはな…… 俺は呆れながら目をそむけてそいつらに背を向けた。
いやまてよ? 先ほどの気配は三人だったはず、もう一人はどうした? 一緒にいたのではなくまったく別の人間だったのか?
その瞬間、俺は頭に袋のような物をかぶせられ視界を失った
◇◇◇
「ジョアンナ…… ジョアンナ…… 姫…… 主……」
俺は小さな声でジョアンナに助けを求めていた。一体どうすればいいんだろう。こんな窮地に陥ったのは初めてと言ってもいい。混乱すると余計に頭が回らなくなり冷や汗がにじんでくる。
「頼む、姫…… ジョアンナ…… 返事をしてくれ……」
「なによ! そんな小声で言われたってすぐに気が付くわけないでしょ!
何ならインターフォンでも押せばいいじゃないの!
―― ってなに!? そんな三人も引き連れてどうしたのよ!?
まさかアンタ、やっちゃったわけ!?」
「しっ、声が大きいぞ。
三人とも気を失っているだけなんだが、問題はそれだけじゃないんだ。
詳しくは入ってから話すからこいつらの置き場所を確保してくれ」
ジョアンナが扉を開けているすきに俺は男二人と女一人を引きずって家の中へ入れた。それから念のために全員の腕と足を繋げて縛り座らせておく。
「それで? 一体何があったの?
てゆーかこの男って…… 名前なんだっけな。
とにかく、例のグループの下っ端じゃないの」
「やはりそうか、似たような雰囲気を感じたんだ。
俺のことを待ち伏せして襲いかかってきやがってな。
鉄棒で殴りかかってきたんで思わず剣で応戦してしまった……」
「ちょっと!? それはいくらなんでもやり過ぎでしょ。
本当に死んでないんでしょうね……」
「それがな? 不思議なことに斬れなかったんだ。
間違いなく両断したはずなんだが、身体は何とも無いようでな?
だがその直後、その切った男はガックリとうなだれた。
そして突然前触れもなく懺悔を始めたんだよ」
「ええっ!? 一体どういうことなの?
身体は斬れないで傷一つ付いてないんでしょ?
斬られたと思ってびっくりしちゃったのかな?」
「俺もよくわからなかったから残りの二人も斬ってみたんだ。
すると同じように謝りだして泣き喚いたりしてうるさかった……」
「なんで追加で斬ってみたりするのよ……
まったく考え方がおかしいわよ。
でもそれならなんて全員気絶してるの?」
「いや、だからな、あまりにうるさいから殴って気絶させた。
本当に軽くだ、ちょんと小突いただけ、本当だとも」
「気絶するほどっていうのはちょっとじゃないわよ……
アンタのちょっとはホント当てにならないわ」
正直に事情を話したが、やっぱりそれでも呆れられながら軽く怒られた俺は、この後のことについて相談を始めるのだった。
あの男はハーフエルフだったか? 腕はまあそれなりと言ったところで、王国の剣術大会でも中の下と言ったところなのだがとにかく人気者で、出場する大会全てを見学に行くような女子(おなご)も大勢いたらしい。
その時は特段羨ましいと思ってはいなかったが、いざこう自分がその立場になってみるなかなかに悪くない。過去には当たり前だった、むさくるしい男たちに憧れの目を向けられ取り囲まれ称賛されるのも悪いことではないが、今こうして俺を取り囲んでいる女たちからはとてもいい匂いがする。
「海人君、気に入ってくれたならいつ来てくれてもいいのよ?
私の家だから気兼ねする必要だってないんだから。
だから、その…… お友達になってくれる?」
「友人に? それはわざわざ申し込むようなものか?
共に行動しているうちに自然と交友関係が深まる、ただそれだけのことだと思っていた。
だが柳、ご馳走されて大変満足だが、さすがに毎日というわけにはいかない。
そう何度も施しを受けるいわれはないし、かといって支払える当てもない。
俺には自由に出来る財産は何もなくジョアンナに食わせてもらっているんだからな」
「はあああ、やっぱりその話し方カッコいいわぁ。
なんでそんなに古風で渋みがあるの?
私っておじいちゃんの影響で時代小説とかが大好きなのよ」
「古風? おかしいな、もうちょっと普通に話したいと考えているんだが……
まあ癖みたいなものだから仕方ないか」
時代小説と言う物がどういうものなのかはっきりとはわからないが、内容から察するに古典文学のようなものだろう。俺も英雄譚や古い冒険活劇は好きなほうだったが、書物はこれほど手軽でなく高価なものだったこともあってほとんど読んだことはない。第一そもそも文字があまり読めなかった。
「じゃあさ、週に一回くらいならいいかな?
毎週月曜に勉強会をすることにして家へ来てくれたらいいじゃない。
だから次は一週間後ね」
「あ、ああ、それくらいなら気も咎めないし構わないか。
だが毎週月曜と決めるのはジョアンナに相談してから決めさせてくれ。
こちらも家の仕事や食事当番もあって暇ではないんだ」
「すごい! 海人君ってお料理ができるんだね。
中学生の男子で食事を作れるなんて珍しいよ!
私もごちそうになってみたいなぁ。
そうだ! 週に一度は私が海人君の家に行って一緒に料理作るのはどう?
ちゃんと食材も持っていくから迷惑はかけないよ?」
「そ、それも確認してからだ。
とにかく居候の俺にはどんなことでも勝手に決める権限はない」
まさか臣下だから勝手はできないなんて言えるはずがない。それにしても柳は押しが強くてどちらかと言えば苦手なタイプである。だがパフェをご馳走してくれたんだから申し出を無碍にすることもできず、今は回答を先送りにするのが精いっぱいだった。
パフェをごちそうになり数学を教えてもらっているうちすっかり遅くなってしまった。他のクラスメイトが引き上げる時間になったとのことなので、俺もそれにあわせて帰ることにした。
薄暗くなった空とは対照的に、家路の途中にある商店街は煌々と灯りがともっている。まるで毎日が祭りのようであり、それにふさわしく人々の数も活気も元の世界とは比べ物にならない。
『ああ、本当に別の世界へやってきたんだなぁ。
こんな幸せな世界があるなんて夢に見たこともなかった。
俺はいつまでもここで暮らせるんだろうか』
そんなことを考えながら商店街を抜けると商店の灯りは徐々に減っていき、住宅の多い地区へと入っていった。この辺りは夜になるとかなり薄暗い。俺の唯一の弱点と言ってもいい、夜目があまり効かないことも相まって、すれ違う人の表情すら見えづらくなってきていた。
家からはすぐ近くの曲がり角まで来た俺は、死角に潜む気配に気が付いた。二人、いや三人か? こんなところで足を止めているのは不自然だ。物取りや誘拐の類か、それとも俺を狙っているのか。
気が付いてないふりをして不意を突かせ返り討ちにするのが一番妥当な手段だが、相手を確認してからじゃないとうっかり怪我をさせてしまうかもしれない。この世界に俺を倒せる奴がいるとは思えないし、先ずは出かたを確認することにしよう。
こうして腹を決め角を曲がると、そこには若い男女が乳繰り合っている姿があった。やれやれこんなところでこんなことをしている奴らがいるとはな…… 俺は呆れながら目をそむけてそいつらに背を向けた。
いやまてよ? 先ほどの気配は三人だったはず、もう一人はどうした? 一緒にいたのではなくまったく別の人間だったのか?
その瞬間、俺は頭に袋のような物をかぶせられ視界を失った
◇◇◇
「ジョアンナ…… ジョアンナ…… 姫…… 主……」
俺は小さな声でジョアンナに助けを求めていた。一体どうすればいいんだろう。こんな窮地に陥ったのは初めてと言ってもいい。混乱すると余計に頭が回らなくなり冷や汗がにじんでくる。
「頼む、姫…… ジョアンナ…… 返事をしてくれ……」
「なによ! そんな小声で言われたってすぐに気が付くわけないでしょ!
何ならインターフォンでも押せばいいじゃないの!
―― ってなに!? そんな三人も引き連れてどうしたのよ!?
まさかアンタ、やっちゃったわけ!?」
「しっ、声が大きいぞ。
三人とも気を失っているだけなんだが、問題はそれだけじゃないんだ。
詳しくは入ってから話すからこいつらの置き場所を確保してくれ」
ジョアンナが扉を開けているすきに俺は男二人と女一人を引きずって家の中へ入れた。それから念のために全員の腕と足を繋げて縛り座らせておく。
「それで? 一体何があったの?
てゆーかこの男って…… 名前なんだっけな。
とにかく、例のグループの下っ端じゃないの」
「やはりそうか、似たような雰囲気を感じたんだ。
俺のことを待ち伏せして襲いかかってきやがってな。
鉄棒で殴りかかってきたんで思わず剣で応戦してしまった……」
「ちょっと!? それはいくらなんでもやり過ぎでしょ。
本当に死んでないんでしょうね……」
「それがな? 不思議なことに斬れなかったんだ。
間違いなく両断したはずなんだが、身体は何とも無いようでな?
だがその直後、その切った男はガックリとうなだれた。
そして突然前触れもなく懺悔を始めたんだよ」
「ええっ!? 一体どういうことなの?
身体は斬れないで傷一つ付いてないんでしょ?
斬られたと思ってびっくりしちゃったのかな?」
「俺もよくわからなかったから残りの二人も斬ってみたんだ。
すると同じように謝りだして泣き喚いたりしてうるさかった……」
「なんで追加で斬ってみたりするのよ……
まったく考え方がおかしいわよ。
でもそれならなんて全員気絶してるの?」
「いや、だからな、あまりにうるさいから殴って気絶させた。
本当に軽くだ、ちょんと小突いただけ、本当だとも」
「気絶するほどっていうのはちょっとじゃないわよ……
アンタのちょっとはホント当てにならないわ」
正直に事情を話したが、やっぱりそれでも呆れられながら軽く怒られた俺は、この後のことについて相談を始めるのだった。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる