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第???章 番外編
1002.一月三日 午後 大人がちゃんとしているとは限らない
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夢路と八早月は基本的に自分のやりたいことが最優先、それは電話の向こうで歯ぎしりをしている者にとって覚えのある態度だ。とは言えここで地団駄踏んでいてもメッセージは既読にならず電話は無視されるままなのは明白である。
だがこれでは目的を達することが出来ないため次の手を打つ。
『ジリリリリーン、ジリリリーン』
「もう、今度は家の電話が鳴ってるわ、夢路さん、それじゃまたね。年齢のことはあまり気にしたくないけど、恒例みたいなものだし今年も招待状送るわ。ぜひご家族全員でいらしてね」
『これで今年も私の方が年下になるわね。たった二カ月だけど! それじゃ変なセールスに引っかからないよう気を付けなさいよ? また連絡するわー』
夢路との長電話を終えた八早月は廊下をパタパタと小走りに抜け、鳴りつづける電話から受話器を取った。
『ちょっと八早月ちゃん!? ずっと電話してたでしょ? 藻様に聞いたら終わる気配ないって言うから家に電話したんだからね。どうせ夢ちゃんだと思うけどさ、通話中でもメッセージくらい確認してっていつも言ってるじゃないの!』
「まあまあ綾乃さん、そんなに興奮するとお腹によくないわ。とりあえず落ち着いて、ね? 長電話しすぎたのは悪かったわ。久しぶりだったからつい話が弾んでしまったの。旦那も上の子たちもいなくて暇してたから余計にね」
『それはわかるけどさあ、いっつも電話が長すぎなのよね。ホントおしゃべりが好きなんだから。会合でも半分以上は八早月ちゃんの雑談らしいじゃない。そんな緩い会合なら当主以外が参加したってよくない? 待ってるだけで退屈なこっちの身になって欲しいもんだわ』
妊娠初期で気が立っているのからか、最近の綾乃は本当に凶暴でなんにでも噛みついてくる。先日も真八を使いに出したら『こんな小さい子を山道通るしかないうちまで使いに寄こすなんて虐待みたいなものでしょ!』と怒り心頭で電話がかかってきた。仕方なく旦那に迎えを頼んだが玄関先でこっぴどく説教され、帰ってきたのは二時間後なんてこともあった。
若い頃はのんびり屋で温厚なふんわり柔らかお姉さんと言う雰囲気だった綾乃だが、村での生活の影響なのか元々の素養なのか徐々に気が強くなっていった。八早月の見立てでは旦那が気弱なことと、それを嘆き続けている義理の父の影響と睨んでいる。それでもしっかり者がよりしっかりしたと言うだけのことだ。
根本的な性格が変わったわけでは無いため八早月とは以前と変わらず仲良くやっていたのだが、妊娠してからはまるで別人のようである。結婚してから十年経って初めて出来た子で、高齢出産しかも跡取りが必要とされる旧家の初子、平常心を保つのは難しいのだろう。
だがそれも安定期に入るまでの辛抱だ。八早月自身も最初の双子を身籠った時には精神的に不安定とまでは行かずともかなり気が短くなっており、家の中がピリピリしていたことを思い出す。
その体験を基に考えれば遅くとも五か月目に入るころまでには元通りになることだろう。綾乃がカリカリしているのは似合わないので早く収まって欲しい八早月だった。
『ねえ八早月ちゃん、ちゃんと聞いてるの? 私さっき初めて知ったんだけどハルちゃんが戻って来てるらしいじゃない。なんで教えてくれないのよ! こんな重たくて不自由でなければすぐにでも駆けつけるのになあ』
「えっ!? 美晴さんから連絡があったのですか? 先ほども夢路さんと居場所がわからないと言う話をしていたところなの。それでついつい長電話をしてしまったと言うわけ」
『もう何言ってるのよ、八早月ちゃんも夢ちゃんも酷いんだから! 美晴さんがメッセージ送っても既読にすらならないし、電話かけても出てくれないって言って私のところへ連絡が来たんだからね? 今は実家にいるらしいんだけど会いに行かれないかな?』
「なんと! それなら迎えに行ってもらいましょう。夢路さんも一緒に来てもらって綾乃さんのところで同窓会と洒落込みますか。お料理はこちらで用意しますからご心配なく」
『まさか八早月ちゃんが作るとか言い出さないならお任せするよ。手作りならせめて真八ちゃんにしてよね。でも金井町のお店に注文するんでしょ? それなら安心だわ。飲み物もお願いね、今うちにはペットボトルのお茶くらいしかないの』
「さすがに目の前でお酒を飲むような真似はしないわよ。夢路さんは先ほどすでに飲んでいたけれど…… さすがにこちらで自重させるわ。それより食べるものはどう? さっぱりしたものがいいかしらね」
『そうね、食欲はそれほどないから待っている間にお野菜茹でておくわ。お子ちゃん向けのものも何もないからそのつもりで用意してきてね。夢路さんとこの希望ちゃんだっけ? 今年九遠に入学するんでしょ? お祝い兼ねてもいいかもね』
「そうよ、お祝いの準備を確認しておくのをすっかり忘れていたわ。もう刀身は鍛ち終わっているかしら。早く鞘と柄の飾り紐を編まないとすぐ四月が来てしまうわね」
『その懐刀(懐剣)は私の子供の時も贈ってもらいたんだからずっと元気でいてよね。八早月ちゃんは今でも無茶ばかりだから心配なのよ。すぐ先頭に出たがるってうちの人が言ってたわよ?』
「いろいろ筒抜けで恥ずかしいわね。これでも皆に任せて自重しているつもりなのだけれど、性格的にじっとしていられない性質なのよね。まあ代替わりがまだで高齢になった宿おじさまや中さんもいることだし、ある程度は仕方ないわ」
『そ・れ・で・も・だからね。それに筆頭がそれじゃ周囲が育たないってもんだよ? うちのだっていつまでも甘ちゃんでは困るんだからさ。たまには稽古付けてあげてよ』
「わかったわ、たまには厳しく鍛えてあげた方がいいかもしれないわね。まあ体つきが逞しくなっても性格はなかなか変わらないけれど、あの子の場合はそれが長所でもあるわけでしょ?」
『それはそうなんだけど、誰にでも優しいのはやっぱり釈然としないわ。いや、間違いなくいい人だし優しいことが悪いことじゃないんだけど―― あ、ハルちゃんからメッセージ来ちゃった。その後どうなったかって。もう迎えの車は向かってる?』
「綾乃さんとずっと話していたのだからなにも手配していないわよ? そんな無茶言わないでちょうだい。これから板倉さんへ連絡するから心配しないでね、ではまた後で会いましょう」
八早月はすでに櫛田家の運転手ではなくなっている板倉へと電話をかける。足が必要な時にはとりあえず連絡して聞いてみるのがもう習慣になっているのだ。
『はい、毎度ありがとうございます、九遠観光でございます―― おや、お嬢でしたか、どうしました? ハイヤーですか? バスですか? ―― マイクロね、へえ、わかりやした』
「夢路さんの家は知らないわよね? 住所をメッセージで送るから寄って来ていただけるかしら。その後うちに来てもらってから綾乃さんのところね。それとお料理と飲み物を一緒に、ええ、子供の分もお願いするわ」
『それにしても良かったですねえ。ずっと行方知れずって心配してたご友人が見つかったんですから。今日はきっとあの頃のようにバカ騒ぎですかい?』
「もう大人なんだからそんなことはしないわ。多分、ね。それではお願い、いつもありがとうございます」
次に夢路へ連絡し簡単に説明しようとしたが、電話の向こうからは大泣きする声しか返ってこない。それはそうだろう、夢路にとって美晴は小学生時代からずっと一緒に過ごしてきた幼馴染なのだから。その親友が音信不通になって十数年、ようやく再会のめどが立ったことを素直に喜んでいた。
ただ、そのめでたい連絡を二人の長電話で無視していたことには触れず、あまりの感激で子供を忘れてこないよう念押してから電話を切った。
だがこれでは目的を達することが出来ないため次の手を打つ。
『ジリリリリーン、ジリリリーン』
「もう、今度は家の電話が鳴ってるわ、夢路さん、それじゃまたね。年齢のことはあまり気にしたくないけど、恒例みたいなものだし今年も招待状送るわ。ぜひご家族全員でいらしてね」
『これで今年も私の方が年下になるわね。たった二カ月だけど! それじゃ変なセールスに引っかからないよう気を付けなさいよ? また連絡するわー』
夢路との長電話を終えた八早月は廊下をパタパタと小走りに抜け、鳴りつづける電話から受話器を取った。
『ちょっと八早月ちゃん!? ずっと電話してたでしょ? 藻様に聞いたら終わる気配ないって言うから家に電話したんだからね。どうせ夢ちゃんだと思うけどさ、通話中でもメッセージくらい確認してっていつも言ってるじゃないの!』
「まあまあ綾乃さん、そんなに興奮するとお腹によくないわ。とりあえず落ち着いて、ね? 長電話しすぎたのは悪かったわ。久しぶりだったからつい話が弾んでしまったの。旦那も上の子たちもいなくて暇してたから余計にね」
『それはわかるけどさあ、いっつも電話が長すぎなのよね。ホントおしゃべりが好きなんだから。会合でも半分以上は八早月ちゃんの雑談らしいじゃない。そんな緩い会合なら当主以外が参加したってよくない? 待ってるだけで退屈なこっちの身になって欲しいもんだわ』
妊娠初期で気が立っているのからか、最近の綾乃は本当に凶暴でなんにでも噛みついてくる。先日も真八を使いに出したら『こんな小さい子を山道通るしかないうちまで使いに寄こすなんて虐待みたいなものでしょ!』と怒り心頭で電話がかかってきた。仕方なく旦那に迎えを頼んだが玄関先でこっぴどく説教され、帰ってきたのは二時間後なんてこともあった。
若い頃はのんびり屋で温厚なふんわり柔らかお姉さんと言う雰囲気だった綾乃だが、村での生活の影響なのか元々の素養なのか徐々に気が強くなっていった。八早月の見立てでは旦那が気弱なことと、それを嘆き続けている義理の父の影響と睨んでいる。それでもしっかり者がよりしっかりしたと言うだけのことだ。
根本的な性格が変わったわけでは無いため八早月とは以前と変わらず仲良くやっていたのだが、妊娠してからはまるで別人のようである。結婚してから十年経って初めて出来た子で、高齢出産しかも跡取りが必要とされる旧家の初子、平常心を保つのは難しいのだろう。
だがそれも安定期に入るまでの辛抱だ。八早月自身も最初の双子を身籠った時には精神的に不安定とまでは行かずともかなり気が短くなっており、家の中がピリピリしていたことを思い出す。
その体験を基に考えれば遅くとも五か月目に入るころまでには元通りになることだろう。綾乃がカリカリしているのは似合わないので早く収まって欲しい八早月だった。
『ねえ八早月ちゃん、ちゃんと聞いてるの? 私さっき初めて知ったんだけどハルちゃんが戻って来てるらしいじゃない。なんで教えてくれないのよ! こんな重たくて不自由でなければすぐにでも駆けつけるのになあ』
「えっ!? 美晴さんから連絡があったのですか? 先ほども夢路さんと居場所がわからないと言う話をしていたところなの。それでついつい長電話をしてしまったと言うわけ」
『もう何言ってるのよ、八早月ちゃんも夢ちゃんも酷いんだから! 美晴さんがメッセージ送っても既読にすらならないし、電話かけても出てくれないって言って私のところへ連絡が来たんだからね? 今は実家にいるらしいんだけど会いに行かれないかな?』
「なんと! それなら迎えに行ってもらいましょう。夢路さんも一緒に来てもらって綾乃さんのところで同窓会と洒落込みますか。お料理はこちらで用意しますからご心配なく」
『まさか八早月ちゃんが作るとか言い出さないならお任せするよ。手作りならせめて真八ちゃんにしてよね。でも金井町のお店に注文するんでしょ? それなら安心だわ。飲み物もお願いね、今うちにはペットボトルのお茶くらいしかないの』
「さすがに目の前でお酒を飲むような真似はしないわよ。夢路さんは先ほどすでに飲んでいたけれど…… さすがにこちらで自重させるわ。それより食べるものはどう? さっぱりしたものがいいかしらね」
『そうね、食欲はそれほどないから待っている間にお野菜茹でておくわ。お子ちゃん向けのものも何もないからそのつもりで用意してきてね。夢路さんとこの希望ちゃんだっけ? 今年九遠に入学するんでしょ? お祝い兼ねてもいいかもね』
「そうよ、お祝いの準備を確認しておくのをすっかり忘れていたわ。もう刀身は鍛ち終わっているかしら。早く鞘と柄の飾り紐を編まないとすぐ四月が来てしまうわね」
『その懐刀(懐剣)は私の子供の時も贈ってもらいたんだからずっと元気でいてよね。八早月ちゃんは今でも無茶ばかりだから心配なのよ。すぐ先頭に出たがるってうちの人が言ってたわよ?』
「いろいろ筒抜けで恥ずかしいわね。これでも皆に任せて自重しているつもりなのだけれど、性格的にじっとしていられない性質なのよね。まあ代替わりがまだで高齢になった宿おじさまや中さんもいることだし、ある程度は仕方ないわ」
『そ・れ・で・も・だからね。それに筆頭がそれじゃ周囲が育たないってもんだよ? うちのだっていつまでも甘ちゃんでは困るんだからさ。たまには稽古付けてあげてよ』
「わかったわ、たまには厳しく鍛えてあげた方がいいかもしれないわね。まあ体つきが逞しくなっても性格はなかなか変わらないけれど、あの子の場合はそれが長所でもあるわけでしょ?」
『それはそうなんだけど、誰にでも優しいのはやっぱり釈然としないわ。いや、間違いなくいい人だし優しいことが悪いことじゃないんだけど―― あ、ハルちゃんからメッセージ来ちゃった。その後どうなったかって。もう迎えの車は向かってる?』
「綾乃さんとずっと話していたのだからなにも手配していないわよ? そんな無茶言わないでちょうだい。これから板倉さんへ連絡するから心配しないでね、ではまた後で会いましょう」
八早月はすでに櫛田家の運転手ではなくなっている板倉へと電話をかける。足が必要な時にはとりあえず連絡して聞いてみるのがもう習慣になっているのだ。
『はい、毎度ありがとうございます、九遠観光でございます―― おや、お嬢でしたか、どうしました? ハイヤーですか? バスですか? ―― マイクロね、へえ、わかりやした』
「夢路さんの家は知らないわよね? 住所をメッセージで送るから寄って来ていただけるかしら。その後うちに来てもらってから綾乃さんのところね。それとお料理と飲み物を一緒に、ええ、子供の分もお願いするわ」
『それにしても良かったですねえ。ずっと行方知れずって心配してたご友人が見つかったんですから。今日はきっとあの頃のようにバカ騒ぎですかい?』
「もう大人なんだからそんなことはしないわ。多分、ね。それではお願い、いつもありがとうございます」
次に夢路へ連絡し簡単に説明しようとしたが、電話の向こうからは大泣きする声しか返ってこない。それはそうだろう、夢路にとって美晴は小学生時代からずっと一緒に過ごしてきた幼馴染なのだから。その親友が音信不通になって十数年、ようやく再会のめどが立ったことを素直に喜んでいた。
ただ、そのめでたい連絡を二人の長電話で無視していたことには触れず、あまりの感激で子供を忘れてこないよう念押してから電話を切った。
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