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第十章 睦月(一月)
258.一月十二日 日中 授業参観
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本日は新年が開けて授業が始まってから最初の土曜日だ。そんな微妙な日程で授業参観日を決めたのは誰なのか、生徒全員で取り囲んでその真意を白状させてやりたい気分である。教室にはそう言いたげな生徒が大人しく座っていた。
一限目の国語、二限目の日本史では八早月の生き生きとした授業態度が目立っていた。誰よりも得意だと自他ともに、そして成績が認める優秀さである。特にすらすらと古文を読む姿は参観に来ている保護者たちの関心を誘う。
そして三限目の数学、四限目の英語ではまた別の一面を見せていた。まるでそこには誰も座っていないかのように気配を殺し息をひそめる八早月である。逆にここでは夢路が張り切って英語の読みや訳文を披露して喝采を浴びた。
そして授業終了後、夢路の母の提案で食事へ行こうと言うことになった。八早月にとっては生涯数度目となる久しぶりの外食である。実はこの田舎の小さな町、金井町に大手フランチャイズの大型喫茶店が出来たのだ。
こう言った店は大抵少し離れた国道沿いにできるため、町中にやってくるのはとても珍しい。以前はブームに乗ったらしく金井駅の近くにビン詰めプリンの店が出来たのだが、ものの数週間で客足が途絶え、ふた月も持たずに閉店したと言う。
新しいものは誰でも好きだが、継続して利用するかどうかはまた別である。食べたことのある夢路に言わせるとごく普通のプリンで、家で作るのと変わらなかったそうだ。そんなものに一つ五百円を継続的に出す客はこの小さな町にそう多くはいない。
今回出来たのはいわゆるファミレスのような店舗に、コーヒーだけでなく豊富なドリンク類と定番洋食を取りそろえたチェーンの大型店舗だ。とは言ってもやはりどれも家で作れそうなものなのでいつまで持つのかは未知数である。自炊率の高い地区で外食業を続けていくのは相当に難しい。
「へえ、これがカフェってやつなの? 何か普通のファミレスっぽいね。
綾ちゃんは来たことある?」
「私も初めてだよ、瑞間にもないんじゃないかなぁ。
ムギタ珈琲って都心部の郊外にはいっぱいあるらしいよね」
「私は生まれて初めてお店に並ぶと言うことをしたわ。
新鮮な体験ではあるけど毎度毎度は勘弁したいものね」
「ボリュームスゴイって話題のお店で人気あるんだよ、SNSで良く見かけるし。
アタシはクリームがドカンって乗ってるホットケーキみたいなのにしようっと」
「私はそんなに食べられないからなぁ、八早月ちゃんつまみっこしようよ。
夢ちゃんはきっとハルちゃんみたく一人分食べちゃうでしょ?」
「うん、私もハルと同じやつにするよ、どういうのか気になってたんだよね。
いつまであるかわからないから今のうちに食べておかないと」
「ちょっと…… お店の中でそう言うこと言わない、しかも声大きいよ……
夢ってホント考えなしだからこっちが焦るよ」
美晴に睨まれた夢路がペロッと舌を出しておどけて見せたが、八早月はそれどころではなくメニューとにらめっこしたままだ。
「ふう、目移りして全然決められないわ、どうすればいいのかしら。
見た目ではどういう味なのか想像もつかないし、でもこれが気になるのよね
念のため確認なのだけれど、まさかトルコ語で頼む必要はないわよね?」
「八早月ちゃん? トルコライスは国のトルコと関係ないんだよ?
どこかにある喫茶店が発祥で、そのお店の名前がトルコだったんだってさ」
「ああトルコライスね! 夢ちゃん物知りだねー、流石だよ。
それだったら八早月ちゃんが好きなものばっかで良さそうじゃない?
私はこっちのサンドウィッチにするからトルコライス頼んでよ。
少し交換こしながら食べよう! 飲み物はクリームココアにしようっと」
「さすが綾乃さんは手慣れていて物怖じしていないわね、私は緊張してるのよ。
これを店員の方へ伝えるのでしょう? どうすればいいのかしら」
「大丈夫だよ、うちのママが頼んでくれるからさ、実は都会生まれだし。
私は一度しか行ったことないけど瑞間よりも栄えてるんだからビックリだよ」
「ちょっと綾乃、あまりおかしなこと言いふらさないでちょうだいな。
あそこだって東京と比べたらかなりの田舎なんだから自慢できない所よ?
知らないでそんなこと言ってたら、いや知っててももちろん恥ずかしいわ」
「あはは、だってさ、でも久野町よりは相当の都会だったのは間違いないね。
本当の都会ってどんなところなんだろう、写真とかで見るのと同じかな」
「ここで頼んで出てきたものが写真と同じならきっと同じではないかしら。
根拠はないけれど、そんな嘘をつく必要なんてないでしょうしね」
八早月の発言に誰もが首をかしげたが当人は至って真面目である。その後は各自頼んだ物の写真を撮ったり頬張ったり交換したりしながら楽しむ時間が続く。母親たちも軽食をつまみながらのおしゃべりタイムだ。
店内には似たような客が多く、目に入る子供のほとんどは九遠学園中等部の制服である。考えることは皆似たようなものと言うことだろう。そして例に漏れずぺちゃくちゃとうるさいのも共通している。
あまりのボリュームにお腹も耳も疲れてしまった八早月は、残りを夢路に押し付け騒がしい店内を眺めていた。その中にひときわ違和感を感じる二人連れに視線を止めて観察を始めた。奥の席にはこの場にそぐわない怪しげな成人男性が陣取っていたのだ。
明るい店内で隅の席に隠れるように座っている二人組、片方はがっしりとした体格に強面のツルツル頭が目立つ。もう一人は背中向きで顔はわからないが、暖かい店内にも拘らず毛糸の帽子をかぶったままの痩せ型の男。その組み合わせは見るからに怪しげである。
『何を話しているのかしら、相談事? いや手前の若い方は頭を下げている。
おそらく叱られているのだろう。ではなんのことで?』
『八早月様、気になるのであれば確認してみましょうか?』
『まあ悪巧みと言うことは無いでしょうから放っておきましょう。
私に見られたなんて知ったら向こうも気まずいでしょうしね』
と言っても八早月が視線を向けた段階で、すでに向こう側からもこちらを視認しており、組折は真宵へ向かって一礼していた。恐らく警察署から車を引き取ってきた帰りだろう。叱られているのは車を放置していたことか、もしくは耕太郎には居心地が悪いであろう華やかな店に連れ込んだことのどちらかに違いない。
「ふふ、うふふふ、楽しいわね」
「どうしたの急に、でも確かに楽しいね、こういうのもたまにはいいかな。
夢ちゃんは思いっきり騒げなくて不満ぽいけどさ」
「そんなことないってば、私だって大人っぽいカフェなら大人しくできるよ。
最初だけ少し声が大きくなっちゃっただけだってば」
「いやいや夢? ここってカフェじゃないってさっき言ってたでしょうに。
いいとこファミレスと同格だよ、カフェって言うのはもっとおしゃれな感じ、多分」
「ハルだって知らないくせに良く言うよー、やっぱり綾ちゃんだけが頼りだね。
なんたってママが都会人だもん」
「もうそれは言わないで、家に帰ってから叱られちゃうよ……
うちのママって怒ると案外怖いんだからね?」
「それはきっとなんでもできる方だからだわ。
うちのお母様は何もできない代わりになにに対しても怒ることは無いわね。
全然いいこととは思えないけれど?」
子供たちがそんな会話をしていると、すぐ隣からいつの間にか聞き耳をたてられていたようだ。
「あらあら、いつの間にか噂されてしまっているわね、うふふ。
私は八早月ちゃんに頭が上がらないから怒らないのよ?
それに叱るようなこともしないでしょ? だって家で一番怖いのは八早月ちゃんだもの」
「あらそうなんですか? 八早月ちゃんはすごくしっかりしてるからねえ。
夢路なんていつもマンガのことばかり話していて将来が不安ですよ。
やっぱり名前に引きずられてしまったのかしら」
「でも夢ちゃんは成績抜群だからいいじゃないの、美晴なんてもう悲惨で。
通知表なんてこの世から無くなればいいと何度思ったことか!」
「皆さん意外に苦労されているんですね、綾乃と仲良くしてくれて嬉しいですよ。
これからもどうかよろしくお願いします」
これがいわゆる社交辞令が飛び交ってるというやつなのかと考えなくもない子供らであったが、どちらかと言えば素直な四人である。その言葉通りに受け取り恥ずかしがりながらも永遠の友情を誓い合うのだった。
一限目の国語、二限目の日本史では八早月の生き生きとした授業態度が目立っていた。誰よりも得意だと自他ともに、そして成績が認める優秀さである。特にすらすらと古文を読む姿は参観に来ている保護者たちの関心を誘う。
そして三限目の数学、四限目の英語ではまた別の一面を見せていた。まるでそこには誰も座っていないかのように気配を殺し息をひそめる八早月である。逆にここでは夢路が張り切って英語の読みや訳文を披露して喝采を浴びた。
そして授業終了後、夢路の母の提案で食事へ行こうと言うことになった。八早月にとっては生涯数度目となる久しぶりの外食である。実はこの田舎の小さな町、金井町に大手フランチャイズの大型喫茶店が出来たのだ。
こう言った店は大抵少し離れた国道沿いにできるため、町中にやってくるのはとても珍しい。以前はブームに乗ったらしく金井駅の近くにビン詰めプリンの店が出来たのだが、ものの数週間で客足が途絶え、ふた月も持たずに閉店したと言う。
新しいものは誰でも好きだが、継続して利用するかどうかはまた別である。食べたことのある夢路に言わせるとごく普通のプリンで、家で作るのと変わらなかったそうだ。そんなものに一つ五百円を継続的に出す客はこの小さな町にそう多くはいない。
今回出来たのはいわゆるファミレスのような店舗に、コーヒーだけでなく豊富なドリンク類と定番洋食を取りそろえたチェーンの大型店舗だ。とは言ってもやはりどれも家で作れそうなものなのでいつまで持つのかは未知数である。自炊率の高い地区で外食業を続けていくのは相当に難しい。
「へえ、これがカフェってやつなの? 何か普通のファミレスっぽいね。
綾ちゃんは来たことある?」
「私も初めてだよ、瑞間にもないんじゃないかなぁ。
ムギタ珈琲って都心部の郊外にはいっぱいあるらしいよね」
「私は生まれて初めてお店に並ぶと言うことをしたわ。
新鮮な体験ではあるけど毎度毎度は勘弁したいものね」
「ボリュームスゴイって話題のお店で人気あるんだよ、SNSで良く見かけるし。
アタシはクリームがドカンって乗ってるホットケーキみたいなのにしようっと」
「私はそんなに食べられないからなぁ、八早月ちゃんつまみっこしようよ。
夢ちゃんはきっとハルちゃんみたく一人分食べちゃうでしょ?」
「うん、私もハルと同じやつにするよ、どういうのか気になってたんだよね。
いつまであるかわからないから今のうちに食べておかないと」
「ちょっと…… お店の中でそう言うこと言わない、しかも声大きいよ……
夢ってホント考えなしだからこっちが焦るよ」
美晴に睨まれた夢路がペロッと舌を出しておどけて見せたが、八早月はそれどころではなくメニューとにらめっこしたままだ。
「ふう、目移りして全然決められないわ、どうすればいいのかしら。
見た目ではどういう味なのか想像もつかないし、でもこれが気になるのよね
念のため確認なのだけれど、まさかトルコ語で頼む必要はないわよね?」
「八早月ちゃん? トルコライスは国のトルコと関係ないんだよ?
どこかにある喫茶店が発祥で、そのお店の名前がトルコだったんだってさ」
「ああトルコライスね! 夢ちゃん物知りだねー、流石だよ。
それだったら八早月ちゃんが好きなものばっかで良さそうじゃない?
私はこっちのサンドウィッチにするからトルコライス頼んでよ。
少し交換こしながら食べよう! 飲み物はクリームココアにしようっと」
「さすが綾乃さんは手慣れていて物怖じしていないわね、私は緊張してるのよ。
これを店員の方へ伝えるのでしょう? どうすればいいのかしら」
「大丈夫だよ、うちのママが頼んでくれるからさ、実は都会生まれだし。
私は一度しか行ったことないけど瑞間よりも栄えてるんだからビックリだよ」
「ちょっと綾乃、あまりおかしなこと言いふらさないでちょうだいな。
あそこだって東京と比べたらかなりの田舎なんだから自慢できない所よ?
知らないでそんなこと言ってたら、いや知っててももちろん恥ずかしいわ」
「あはは、だってさ、でも久野町よりは相当の都会だったのは間違いないね。
本当の都会ってどんなところなんだろう、写真とかで見るのと同じかな」
「ここで頼んで出てきたものが写真と同じならきっと同じではないかしら。
根拠はないけれど、そんな嘘をつく必要なんてないでしょうしね」
八早月の発言に誰もが首をかしげたが当人は至って真面目である。その後は各自頼んだ物の写真を撮ったり頬張ったり交換したりしながら楽しむ時間が続く。母親たちも軽食をつまみながらのおしゃべりタイムだ。
店内には似たような客が多く、目に入る子供のほとんどは九遠学園中等部の制服である。考えることは皆似たようなものと言うことだろう。そして例に漏れずぺちゃくちゃとうるさいのも共通している。
あまりのボリュームにお腹も耳も疲れてしまった八早月は、残りを夢路に押し付け騒がしい店内を眺めていた。その中にひときわ違和感を感じる二人連れに視線を止めて観察を始めた。奥の席にはこの場にそぐわない怪しげな成人男性が陣取っていたのだ。
明るい店内で隅の席に隠れるように座っている二人組、片方はがっしりとした体格に強面のツルツル頭が目立つ。もう一人は背中向きで顔はわからないが、暖かい店内にも拘らず毛糸の帽子をかぶったままの痩せ型の男。その組み合わせは見るからに怪しげである。
『何を話しているのかしら、相談事? いや手前の若い方は頭を下げている。
おそらく叱られているのだろう。ではなんのことで?』
『八早月様、気になるのであれば確認してみましょうか?』
『まあ悪巧みと言うことは無いでしょうから放っておきましょう。
私に見られたなんて知ったら向こうも気まずいでしょうしね』
と言っても八早月が視線を向けた段階で、すでに向こう側からもこちらを視認しており、組折は真宵へ向かって一礼していた。恐らく警察署から車を引き取ってきた帰りだろう。叱られているのは車を放置していたことか、もしくは耕太郎には居心地が悪いであろう華やかな店に連れ込んだことのどちらかに違いない。
「ふふ、うふふふ、楽しいわね」
「どうしたの急に、でも確かに楽しいね、こういうのもたまにはいいかな。
夢ちゃんは思いっきり騒げなくて不満ぽいけどさ」
「そんなことないってば、私だって大人っぽいカフェなら大人しくできるよ。
最初だけ少し声が大きくなっちゃっただけだってば」
「いやいや夢? ここってカフェじゃないってさっき言ってたでしょうに。
いいとこファミレスと同格だよ、カフェって言うのはもっとおしゃれな感じ、多分」
「ハルだって知らないくせに良く言うよー、やっぱり綾ちゃんだけが頼りだね。
なんたってママが都会人だもん」
「もうそれは言わないで、家に帰ってから叱られちゃうよ……
うちのママって怒ると案外怖いんだからね?」
「それはきっとなんでもできる方だからだわ。
うちのお母様は何もできない代わりになにに対しても怒ることは無いわね。
全然いいこととは思えないけれど?」
子供たちがそんな会話をしていると、すぐ隣からいつの間にか聞き耳をたてられていたようだ。
「あらあら、いつの間にか噂されてしまっているわね、うふふ。
私は八早月ちゃんに頭が上がらないから怒らないのよ?
それに叱るようなこともしないでしょ? だって家で一番怖いのは八早月ちゃんだもの」
「あらそうなんですか? 八早月ちゃんはすごくしっかりしてるからねえ。
夢路なんていつもマンガのことばかり話していて将来が不安ですよ。
やっぱり名前に引きずられてしまったのかしら」
「でも夢ちゃんは成績抜群だからいいじゃないの、美晴なんてもう悲惨で。
通知表なんてこの世から無くなればいいと何度思ったことか!」
「皆さん意外に苦労されているんですね、綾乃と仲良くしてくれて嬉しいですよ。
これからもどうかよろしくお願いします」
これがいわゆる社交辞令が飛び交ってるというやつなのかと考えなくもない子供らであったが、どちらかと言えば素直な四人である。その言葉通りに受け取り恥ずかしがりながらも永遠の友情を誓い合うのだった。
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