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あばたもえくぼ
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なんでだろう、なんでわかるのだろうか。
今日も昨日と同じように、僕が家につくのを見計らったように咲が自分の家から出てきた。そして僕の家の玄関前で顔を合わせた。
「お帰りなさい、今日も疲れたでしょ?」
「また食事の用意をして待っているわ」
「ただいま、着替えたらすぐ行くよ」
「あの…… ありがとう、咲」
咲の名を口にするだけで顔が熱くなってくる。部活の疲れなんて一気に吹き飛んでしまうようだ。
朝家を出てからは咲と話すことがなく完全な他人、下手すればクラスメートよりも遠い存在なので、こうやって帰宅後に話ができるまでの間は不安で仕方がない。
「どうしたの? なんだか緊張しているみたいね」
「そんなに心配しなくても私はいつもキミのそばにいるわ」
「うん、ありがとう」
咲はそう言ってから優しく微笑み、自宅へ戻っていった。僕も慌てて鍵を開けて玄関から自分の部屋へ駆け上がった。
昨日と同じように、いやいつも同じような服装だ、ジーパンにTシャツ、そしてパーカーを羽織ってから咲の家に向かった。
そして昨日と同じように玄関についたところで咲がドアを開けて招き入れてくれた。ここまで完璧に僕の行動を把握できるのはなぜなのだろう。
吹き抜けの玄関を通ってリビングへ入り、真っ先に目に入るのは子供の頃の咲を描いた油絵だ。ニコリともしていない表情でこちらをじっと見つめているその姿は、今高校生になった咲と同じような神秘的な雰囲気を醸し出している。
「その絵が気に入ってくれているようね、でも私の過去を覗かれているようでなんだか照れくさいわ」
「ここにココアを置いておくわね」
「このお父さんが描いた咲の絵、とても特徴をとらえていると感じるんだ」
「なんというか、神秘的って言うのかな? 独特の雰囲気があるよね」
「ありがとう、そう言ってもらえるとパパが喜ぶわ」
ソファの前にある小さいテーブルへココアを置いた咲。僕はお礼を言いながら壁にかけられた咲の絵から現実の咲へ目を移した。
咲はココアを置いた後、僕の方を見てからソファへ腰を下ろす。そして何も言わずに両手を広げた。それはまるで目の前にいる小さい子供を迎え入れるようなしぐさだった。
僕はその広げられた両手に吸い込まれるように咲の胸へ飛び込んでしまった。柔らかな感触と温もりが僕を優しく包んでくれる。
「どうしたの? 今日はずいぶん甘えたがりね」
両手を僕の背中に回し肩と頭に添えられた咲の小さな掌が優しくなでてくれる。僕は何をしているのだろう。これじゃまるっきり小さい子供のようじゃないか。
「ごめん…… なぜかわからないけど急に不安になっちゃったんだ」
「こんなのおかしいよね…… ホントごめん……」
「いいのよ、かわいいわね、愛しいキミ」
咲はそういうと僕の頭に回した手を緩めた。僕はそれを受けてゆっくりと顔を上げる。向かい合った二人は目と目を合わせ、しばらくしてから瞼を閉じそのまま唇を合わせた。
数秒か、それとも数十秒の間重ねられていた二人の唇は、いったん離れた後再度お互いを求め合うように静かに接触した。
「はあ…… んっくっ…… はぁ……」
咲は目の前の僕にも聞こえるかどうかわからないくらい小さな声とともに吐息を吐き出す。僕はその姿を薄目で見て愛おしく愛おしくてたまらない気持ちになる。
「咲…… 好きだよ…… 大好きなんだ……」
お互いの背中に回しあった手が、目的地がわからないような動きで背中をまさぐりあっている。ふいに咲が僕の背中に突き刺さるように強く指先を立てた。
不思議と痛みは感じない。どちらかと言えば心地よいくらいだ。僕は背中に回した手にほんの少しだけ力をこめ、咲とより密着するように抱き寄せる。
息遣いの荒くなった僕は咲の唇からいったん離れ大きく呼吸をした。それを見た咲が目を少しだけ開いて何とも言えない眼差しで僕へ問いかける。
「ねえ、愛しいキミ、このままだと明日は力が入らなくなるけど構わなくて?」
「できればお休みの前の日まで我慢した方がいいと思うわ」
そうか、あまり激しいキスをしてしまうと力を吸い取られてしまうのか。まだ週の真ん中に差し掛かったばかりだからそれはまずいだろう。
「もしこれ以上続けるなら…… もしキミが我慢できても私が耐えられなくなるわ」
「私としては歓迎すべきことだけどね」
「歓迎なの? でも僕は困るから今日は我慢する……」
「うふふ、かわいいわね、今食事の用意してくるからいい子で待っていてちょうだい」
「うん、ありがとう」
かわいいとかいい子だとか言われているのになんで僕はお礼を言っているんだ。自分の思考が自分で理解できなくなるが、咲の前だと甘えたがりの子供のようになってしまう。
僕は大分冷めてしまったココアを手に取り一口すすった。ほんの少しだけ甘みのあるココアは気持ちを安らげてくれる。
しばらくすると咲がワゴンに料理を乗せて部屋に戻ってきた。僕は手に持ったココアを目の前のテーブルへ置きソファから立ち上がる。
「今日は私が子供のころから食べているお料理を作ってみたけど、日本ではあまり見ないかもしれないわ」
「口に合わなかったらごめんなさいね」
「そんな、咲の作ったものが口に合わないなんてことあるわけないよ」
「ふふ、大げさね、でもそう言ってもらえるのは嬉しいわ」
「さあいただきましょう、好みがあると思ってソースは別添えにしてみたの」
そう言って目の前に置かれた料理は確かに見たことのないものだった。なんといえばいいのか、大きな団子のようなものが皿の中ほどに鎮座し、周囲にはバターで焼いたシャケとカリカリのベーコンが添えられている。
「これはなんて料理なの? 初めて見たよ」
「やっぱり見たことないかしら、これはクロースというじゃがいもでできたお団子なの」
「もちもちした触感がおいしいわよ、おかわりもあるからたくさん食べてね」」
「う、うん、いただきます」
「そういえば僕はシャケが大好きなんだよ、今日も昼にシャケ弁食べようと思ったんだけどやめておいて良かった」
「あらそうなのね、それならもっとたくさん用意すればよかったわね」
「もしよかったら私の分も食べていいわよ?」
「ううん、大丈夫、それよりもこの団子に興味があるなあ」
「そんなにすごいお料理じゃないわ、でも素朴で優しい味よ」
「さ、召し上がれ」
僕は目の前の大きな団子に圧倒されつつナイフで半分に切ってみた。すると中から溶けたバターと小さく切ったパンのようなものが出てくる。
「ソースはトマトベースとクリームチーズを用意したわ、でも塩胡椒で食べてもいいのよ」
「シャケとベーコンは塩辛いからそのままがいいかもね」
僕はそのクロースという団子を小さく切ってからソースをそれぞれ試し、トマトソースが一番おいしいと伝える。
スープは薄いグリーンのクリームスープだ。豆のような風味が変わっているがこちらもおいしかった。
「スープも変わった味だけどおいしいね、まるで枝豆食べてるみたいだ」
「そうね、これはグリーンピースを使ったスープよ」
「青臭くはないから平気でしょ?」
「うん、初めて食べたものばかりだけどとってもおいしいよ」
ふと咲の皿を見ると、付け合わせはベーコンだけでなくほうれん草とベーコンの炒め物だったようだ。僕が好きじゃないと言ったから別々に調理してくれたのだろうか。
「あの、そのほうれん草…… 気を遣わせてごめんね」
「いいのよ、好き嫌いは誰にでもあるんだから」
「良かったら食べてみる? おいしいわよ」
「う、うん、咲がそう言うなら試してみようかな」
「じゃ、あーんして」
そう言って咲は自分の食べている皿からほうれん草とベーコンをほんの少し取り、フォークで僕の口へ運んできた。まったくまるで小さな子扱いだなと思わないわけではないが、今はこうやって咲にしてもらうことのすべてが嬉しく感じる。
僕は大きく口を開けてほうれん草とベーコンを受け入れる。数年ぶりに食べたほうれん草は小さい頃苦手だった青臭さを感じることなく素直に食べることができた。
とはいっても咲が食べさせてくれたからおいしく感じただけなのかもしれない。恋の熱病は苦手なものまでおいしくなってしまうのか。
「ホントだ、おいしいね、このじゃがいも団子ともあいそうだよ」
「ちゃんと食べられたのね、偉いわ」
「クロースは、中にクルトンだけじゃなくてほうれん草などの野菜を入れて作ることもできるのよ」
「そうなんだ、なんだか中華まんみたいだね」
「次はそういうのも食べてみたいな」
「苦手を克服できたのなら今度作ってあげるわね」
初めて食べたクロースは野球のボールよりは小さかったけど、それでもかなりのボリュームだった。それを三つも食べておなかがいっぱいになった僕は椅子にもたれかかり大きく息を吐いた。
そんな僕を見て目の前の咲が優しい笑みを浮かべている。僕はなんて幸せなんだ、いつまでもこんな毎日が続くといいのに。
そう感じつつも、来るべき週末を思い浮かべると僕は寂しくなってしまうのだった。
今日も昨日と同じように、僕が家につくのを見計らったように咲が自分の家から出てきた。そして僕の家の玄関前で顔を合わせた。
「お帰りなさい、今日も疲れたでしょ?」
「また食事の用意をして待っているわ」
「ただいま、着替えたらすぐ行くよ」
「あの…… ありがとう、咲」
咲の名を口にするだけで顔が熱くなってくる。部活の疲れなんて一気に吹き飛んでしまうようだ。
朝家を出てからは咲と話すことがなく完全な他人、下手すればクラスメートよりも遠い存在なので、こうやって帰宅後に話ができるまでの間は不安で仕方がない。
「どうしたの? なんだか緊張しているみたいね」
「そんなに心配しなくても私はいつもキミのそばにいるわ」
「うん、ありがとう」
咲はそう言ってから優しく微笑み、自宅へ戻っていった。僕も慌てて鍵を開けて玄関から自分の部屋へ駆け上がった。
昨日と同じように、いやいつも同じような服装だ、ジーパンにTシャツ、そしてパーカーを羽織ってから咲の家に向かった。
そして昨日と同じように玄関についたところで咲がドアを開けて招き入れてくれた。ここまで完璧に僕の行動を把握できるのはなぜなのだろう。
吹き抜けの玄関を通ってリビングへ入り、真っ先に目に入るのは子供の頃の咲を描いた油絵だ。ニコリともしていない表情でこちらをじっと見つめているその姿は、今高校生になった咲と同じような神秘的な雰囲気を醸し出している。
「その絵が気に入ってくれているようね、でも私の過去を覗かれているようでなんだか照れくさいわ」
「ここにココアを置いておくわね」
「このお父さんが描いた咲の絵、とても特徴をとらえていると感じるんだ」
「なんというか、神秘的って言うのかな? 独特の雰囲気があるよね」
「ありがとう、そう言ってもらえるとパパが喜ぶわ」
ソファの前にある小さいテーブルへココアを置いた咲。僕はお礼を言いながら壁にかけられた咲の絵から現実の咲へ目を移した。
咲はココアを置いた後、僕の方を見てからソファへ腰を下ろす。そして何も言わずに両手を広げた。それはまるで目の前にいる小さい子供を迎え入れるようなしぐさだった。
僕はその広げられた両手に吸い込まれるように咲の胸へ飛び込んでしまった。柔らかな感触と温もりが僕を優しく包んでくれる。
「どうしたの? 今日はずいぶん甘えたがりね」
両手を僕の背中に回し肩と頭に添えられた咲の小さな掌が優しくなでてくれる。僕は何をしているのだろう。これじゃまるっきり小さい子供のようじゃないか。
「ごめん…… なぜかわからないけど急に不安になっちゃったんだ」
「こんなのおかしいよね…… ホントごめん……」
「いいのよ、かわいいわね、愛しいキミ」
咲はそういうと僕の頭に回した手を緩めた。僕はそれを受けてゆっくりと顔を上げる。向かい合った二人は目と目を合わせ、しばらくしてから瞼を閉じそのまま唇を合わせた。
数秒か、それとも数十秒の間重ねられていた二人の唇は、いったん離れた後再度お互いを求め合うように静かに接触した。
「はあ…… んっくっ…… はぁ……」
咲は目の前の僕にも聞こえるかどうかわからないくらい小さな声とともに吐息を吐き出す。僕はその姿を薄目で見て愛おしく愛おしくてたまらない気持ちになる。
「咲…… 好きだよ…… 大好きなんだ……」
お互いの背中に回しあった手が、目的地がわからないような動きで背中をまさぐりあっている。ふいに咲が僕の背中に突き刺さるように強く指先を立てた。
不思議と痛みは感じない。どちらかと言えば心地よいくらいだ。僕は背中に回した手にほんの少しだけ力をこめ、咲とより密着するように抱き寄せる。
息遣いの荒くなった僕は咲の唇からいったん離れ大きく呼吸をした。それを見た咲が目を少しだけ開いて何とも言えない眼差しで僕へ問いかける。
「ねえ、愛しいキミ、このままだと明日は力が入らなくなるけど構わなくて?」
「できればお休みの前の日まで我慢した方がいいと思うわ」
そうか、あまり激しいキスをしてしまうと力を吸い取られてしまうのか。まだ週の真ん中に差し掛かったばかりだからそれはまずいだろう。
「もしこれ以上続けるなら…… もしキミが我慢できても私が耐えられなくなるわ」
「私としては歓迎すべきことだけどね」
「歓迎なの? でも僕は困るから今日は我慢する……」
「うふふ、かわいいわね、今食事の用意してくるからいい子で待っていてちょうだい」
「うん、ありがとう」
かわいいとかいい子だとか言われているのになんで僕はお礼を言っているんだ。自分の思考が自分で理解できなくなるが、咲の前だと甘えたがりの子供のようになってしまう。
僕は大分冷めてしまったココアを手に取り一口すすった。ほんの少しだけ甘みのあるココアは気持ちを安らげてくれる。
しばらくすると咲がワゴンに料理を乗せて部屋に戻ってきた。僕は手に持ったココアを目の前のテーブルへ置きソファから立ち上がる。
「今日は私が子供のころから食べているお料理を作ってみたけど、日本ではあまり見ないかもしれないわ」
「口に合わなかったらごめんなさいね」
「そんな、咲の作ったものが口に合わないなんてことあるわけないよ」
「ふふ、大げさね、でもそう言ってもらえるのは嬉しいわ」
「さあいただきましょう、好みがあると思ってソースは別添えにしてみたの」
そう言って目の前に置かれた料理は確かに見たことのないものだった。なんといえばいいのか、大きな団子のようなものが皿の中ほどに鎮座し、周囲にはバターで焼いたシャケとカリカリのベーコンが添えられている。
「これはなんて料理なの? 初めて見たよ」
「やっぱり見たことないかしら、これはクロースというじゃがいもでできたお団子なの」
「もちもちした触感がおいしいわよ、おかわりもあるからたくさん食べてね」」
「う、うん、いただきます」
「そういえば僕はシャケが大好きなんだよ、今日も昼にシャケ弁食べようと思ったんだけどやめておいて良かった」
「あらそうなのね、それならもっとたくさん用意すればよかったわね」
「もしよかったら私の分も食べていいわよ?」
「ううん、大丈夫、それよりもこの団子に興味があるなあ」
「そんなにすごいお料理じゃないわ、でも素朴で優しい味よ」
「さ、召し上がれ」
僕は目の前の大きな団子に圧倒されつつナイフで半分に切ってみた。すると中から溶けたバターと小さく切ったパンのようなものが出てくる。
「ソースはトマトベースとクリームチーズを用意したわ、でも塩胡椒で食べてもいいのよ」
「シャケとベーコンは塩辛いからそのままがいいかもね」
僕はそのクロースという団子を小さく切ってからソースをそれぞれ試し、トマトソースが一番おいしいと伝える。
スープは薄いグリーンのクリームスープだ。豆のような風味が変わっているがこちらもおいしかった。
「スープも変わった味だけどおいしいね、まるで枝豆食べてるみたいだ」
「そうね、これはグリーンピースを使ったスープよ」
「青臭くはないから平気でしょ?」
「うん、初めて食べたものばかりだけどとってもおいしいよ」
ふと咲の皿を見ると、付け合わせはベーコンだけでなくほうれん草とベーコンの炒め物だったようだ。僕が好きじゃないと言ったから別々に調理してくれたのだろうか。
「あの、そのほうれん草…… 気を遣わせてごめんね」
「いいのよ、好き嫌いは誰にでもあるんだから」
「良かったら食べてみる? おいしいわよ」
「う、うん、咲がそう言うなら試してみようかな」
「じゃ、あーんして」
そう言って咲は自分の食べている皿からほうれん草とベーコンをほんの少し取り、フォークで僕の口へ運んできた。まったくまるで小さな子扱いだなと思わないわけではないが、今はこうやって咲にしてもらうことのすべてが嬉しく感じる。
僕は大きく口を開けてほうれん草とベーコンを受け入れる。数年ぶりに食べたほうれん草は小さい頃苦手だった青臭さを感じることなく素直に食べることができた。
とはいっても咲が食べさせてくれたからおいしく感じただけなのかもしれない。恋の熱病は苦手なものまでおいしくなってしまうのか。
「ホントだ、おいしいね、このじゃがいも団子ともあいそうだよ」
「ちゃんと食べられたのね、偉いわ」
「クロースは、中にクルトンだけじゃなくてほうれん草などの野菜を入れて作ることもできるのよ」
「そうなんだ、なんだか中華まんみたいだね」
「次はそういうのも食べてみたいな」
「苦手を克服できたのなら今度作ってあげるわね」
初めて食べたクロースは野球のボールよりは小さかったけど、それでもかなりのボリュームだった。それを三つも食べておなかがいっぱいになった僕は椅子にもたれかかり大きく息を吐いた。
そんな僕を見て目の前の咲が優しい笑みを浮かべている。僕はなんて幸せなんだ、いつまでもこんな毎日が続くといいのに。
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<追記>
本作品は私がデビュー前に書いた新人賞投稿策を改訂したものです。
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