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第五章 戦いの日々
66.最終決戦
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床に敷かれた真っ赤な絨毯の上はいま異質な空間となっている。周囲ではグランとルモンドがハマルカイトたちの護衛騎士と戦闘を繰り広げている。二人とも半端な強さではないが、それでも十数人を相手にいつまで持ちこたえられるかわからない。
だがすぐには助けに行けそうにない。なんといってもこの部屋中央では静かに殺意が飛び交う恐ろしい出来事が進んでいる最中なのだ。
「さあルルー、大人しく討たれてしまうんだ。
一撃で済むからきっと痛みは一瞬さ」
「なんでそう思うのかしら?
私は国王になんの義理も思い入れもないわ。
あなたの警告を無視してこのまま進むこともできるのよね」
「なにひどいことをさらっと言っているんだ。
結局耳触りのいいことを言ったとしても人の本質は変わっていないと言うことか。
やっぱり君はクズのままなのさ」
「では一つ聞くけど、私を殺した後は国王をどうするの?
まさか治療して丁重に扱うなんてことあるのかしら。
このままだとゴーメイト第六皇子が王位継承するんでしょうに。
つまりあなたは父親である国王を殺してもう一人の兄も殺すしかないってことよ」
「まあ普通に考えたらそうなるね。
君も物事を考えて判断するようになったのか。
常に力で解決しようとしているのだとばかり思っていたよ」
まったくハマルカイトのルルリラへ対する憎悪は相当なものだ。今まで相当いじめられてきたことは知っているが、その行動しかわからず彼の心中は知るすべもない。ここまで憎み恨んでいてよく十二歳になるまで婚約破棄してこなかったものだ。
その我慢強いハマルカイトもそろそろ限界のようだ。イライラしている様子が手に取るようにわかる。そしてとうとう右手を上げて声を張り上げた。
「やれ! ゴリヤテ!
その女を殺してしまえ!」
その瞬間、大男の持った鉄の棍棒が私の真横から襲いかかってきた。確かにこれはすごい力だと認めるしかないほど思い切り殴られて、私は部屋の端までふっとばされて家具を跳ね飛ばしながら壁にぶつかり止まった。
「ポポ!!」
「姫様!!」
二人の叫ぶ声が聞こえる。はたから見たら即死だろうがまだ死ぬわけにはいかない。私はゆっくりと立ち上がった。
「な、なんだと、この化け物め!
ゴリヤテ! 何をしている、早くやってしまえ!」
私のところへ走ってきた大男に再び殴りつけられ同じように壁まで吹き飛ばされる。それでも私はまた立ち上がった。せっかくのドレスがびりびりに破れ埃まみれになってしまった。
「な、なにしてるの?
意外に大した、こと…… ないわね」
力なく、しかしまだやれると強がってみせるとゴリヤテという大男は再び走り寄ってくる。そのまま棍棒を振り回し私を殴りつける瞬間、私は前に倒れたので棍棒は半端にカスって今度は壁まで吹き飛ばされずにほんの少しだけ転がって止まった。
「なんだ、もう虫の息だったのか、この化け物め!
さすがにもう死んでいるだろうよ」
ハマルカイトはそう言いながら、足元に転がっている私を見おろし頭を何度も踏みつける。
「捕まえた。
言っておくけど私は一歩も動かなかったんだからね」
ハマルカイトの足首を掴んだ私はそのまま起き上がり、一歩も動かずに振り回してトーラスへぶつけた。二人はくっついたまま部屋の端まで飛んで行って壁にぶつかりぐったりしたまま動かなくなった。
「死んでないといいのだけど大丈夫かしら。
ねえあなたはどう思う? これくらいじゃ死なないものかしらね」
目の前に立ちすくむ大男へ向かって話しかけてから、私は一歩、また一歩と近づいて行った。私が進むごとに下がっていくゴリヤテだったが永遠に下がりつづけられるわけもなく、背中を壁につけたところで足を止めた。
「やられた分はお返ししないと気が済まないのよね。
三回は殴らせてもらえるかしら?」
「ふ、ふざけるなああ!!」
ゴリヤテは手に持った棍棒を私の頭上へ振り下ろした。その棍棒をバンザイしながら受け止めたものの、その破壊力は相当なもので、私は床へめり込んでしまった。
「これで四回ね、さああ私の番よ」
頭上の棍棒を力ずくで取り上げた私は両手を広げてから思いっきり力を入れて捻じ曲げた。真っ二つに折れ曲がった棍棒を後ろへ放り投げると、玉座の間の中央付近へ落下して大きな音を響かせる。周囲で剣を落とす音が聞こえてくるが何が起きているのかは大体想像がつく。
「ちょっと背が高すぎて届かないわね。
悪いけどしゃがんでもらえるかしら?」
手の届く高さにある膝の横を軽くビンタすると大男は膝をついた。これなら十分手が届く。次にほっぺたを叩くとその場でキリモミしながら浮き上がり、空中で数回転したあと床へと落下した。男は泡を吹いてそのままピクリとも動かない。
「もう、四回叩かせてって言ったのにまだ二回よ?
こんなに大きな体してるのに情けないわねえ。
さあ次は誰かしら?」
そう言って振り向くと、立っているのはグランとルモンドだけで他の騎士たちは全員ひざまずいて命乞いをしていた。どうやら無事に終わったようで何よりである。
私はバルコニーへ出ると勝ち名乗りを上げた。階下では仲間たちが大はしゃぎである。トーラス軍やハマルカイトの私兵の中には諦めきれず抵抗する者もいたが数は多くなくすぐに鎮圧された。
城内は大混乱の装いだが、しばらくするとアーマドリウス公爵、ドレメル侯爵、ホウライ伯爵がやってきて沈静化を図る。もちろん王国軍騎士団長も懸命に混乱を治めようと尽力し、夜遅くになってからではあるが王都の混乱はようやく収まりを見せた。
いたるところが破壊されているが他に適当な場所もなく、しかたないので王城で緊急の貴族会合が開かれた。前回の会合から数日しかたっていないのですべての領主はまだ王都に滞在しておりすぐに集まることが出来た。
こうして戦後処理のために会合が緊急招集されたおかげで深夜まで拘束されることとなったのだが、私と言えば重要な会議の席だと言うのに眠くて仕方がなく、何度もテーブルに突っ伏して頭をぶつけていた。
「レン殿はそろそろお寝むのご様子ですな。
大筋はこのくらいにして明日以降また場を設けるとしませんか?」
「タバス様、お気遣い痛みいります。
人員については、トーラス軍より少量の兵をいただければ後はお任せいたします。
領地に関しては鉱山と人足を頂きたいと考えておりますがいかがでしょう」
「新参のくせに欲張り過ぎではないか?
あまり生意気だと叩かれる元となりますぞ?
子供はもう少し控えめなほうがいい」
会合が始まってからずっと不機嫌そうなエラソ侯爵がここでもいちゃもんをつけてきた。どうもこの方は他人の利益が気に食わないらしい。まったく心が狭いお人だと呆れてしまうがさすがに顔へは出せないので愛想笑いでごまかしてみた。
するとモンドモル公爵も同意見だと言いだした。このままでは揉めそうな気配だが、トーラス卿をいち早く討ったのは私たちだし、反ハマルカイト派にとっては窮地を救われたも同然なのだからこちらに味方してくれてもいいはずだ。
するとアーマドリウス公爵が、人員は騎士団一個小隊分をアローフィールズ家へ、残りは王国騎士団へ編入、鉱山や領内の村に関しては国王の回復を待って褒美として希望してみるのが良いのではないかと提案した。
この案にはエラソ侯爵以外全員が賛成し、私は無事ダグラス・ホーンとその部下たちを配下に加えることが認められる事となった。領地へ帰ったらさっそく教えてあげよう。
それにしてもいつも不機嫌で反対ばかりのエラソ侯爵は困ったお人だ。こんなのが御三家として権力を持っているのだから王国貴族主義はダメになるのだ。ここでもうひと暴れして王国自体を滅ぼすこともできるかもしれないが、武力によるクーデターでは民衆の支持は得られまい。
私は帰ってからしばらくはゆっくりしたいと思いつつ、会合が終わる頃にはすっかり寝入ってしまったのだった。
だがすぐには助けに行けそうにない。なんといってもこの部屋中央では静かに殺意が飛び交う恐ろしい出来事が進んでいる最中なのだ。
「さあルルー、大人しく討たれてしまうんだ。
一撃で済むからきっと痛みは一瞬さ」
「なんでそう思うのかしら?
私は国王になんの義理も思い入れもないわ。
あなたの警告を無視してこのまま進むこともできるのよね」
「なにひどいことをさらっと言っているんだ。
結局耳触りのいいことを言ったとしても人の本質は変わっていないと言うことか。
やっぱり君はクズのままなのさ」
「では一つ聞くけど、私を殺した後は国王をどうするの?
まさか治療して丁重に扱うなんてことあるのかしら。
このままだとゴーメイト第六皇子が王位継承するんでしょうに。
つまりあなたは父親である国王を殺してもう一人の兄も殺すしかないってことよ」
「まあ普通に考えたらそうなるね。
君も物事を考えて判断するようになったのか。
常に力で解決しようとしているのだとばかり思っていたよ」
まったくハマルカイトのルルリラへ対する憎悪は相当なものだ。今まで相当いじめられてきたことは知っているが、その行動しかわからず彼の心中は知るすべもない。ここまで憎み恨んでいてよく十二歳になるまで婚約破棄してこなかったものだ。
その我慢強いハマルカイトもそろそろ限界のようだ。イライラしている様子が手に取るようにわかる。そしてとうとう右手を上げて声を張り上げた。
「やれ! ゴリヤテ!
その女を殺してしまえ!」
その瞬間、大男の持った鉄の棍棒が私の真横から襲いかかってきた。確かにこれはすごい力だと認めるしかないほど思い切り殴られて、私は部屋の端までふっとばされて家具を跳ね飛ばしながら壁にぶつかり止まった。
「ポポ!!」
「姫様!!」
二人の叫ぶ声が聞こえる。はたから見たら即死だろうがまだ死ぬわけにはいかない。私はゆっくりと立ち上がった。
「な、なんだと、この化け物め!
ゴリヤテ! 何をしている、早くやってしまえ!」
私のところへ走ってきた大男に再び殴りつけられ同じように壁まで吹き飛ばされる。それでも私はまた立ち上がった。せっかくのドレスがびりびりに破れ埃まみれになってしまった。
「な、なにしてるの?
意外に大した、こと…… ないわね」
力なく、しかしまだやれると強がってみせるとゴリヤテという大男は再び走り寄ってくる。そのまま棍棒を振り回し私を殴りつける瞬間、私は前に倒れたので棍棒は半端にカスって今度は壁まで吹き飛ばされずにほんの少しだけ転がって止まった。
「なんだ、もう虫の息だったのか、この化け物め!
さすがにもう死んでいるだろうよ」
ハマルカイトはそう言いながら、足元に転がっている私を見おろし頭を何度も踏みつける。
「捕まえた。
言っておくけど私は一歩も動かなかったんだからね」
ハマルカイトの足首を掴んだ私はそのまま起き上がり、一歩も動かずに振り回してトーラスへぶつけた。二人はくっついたまま部屋の端まで飛んで行って壁にぶつかりぐったりしたまま動かなくなった。
「死んでないといいのだけど大丈夫かしら。
ねえあなたはどう思う? これくらいじゃ死なないものかしらね」
目の前に立ちすくむ大男へ向かって話しかけてから、私は一歩、また一歩と近づいて行った。私が進むごとに下がっていくゴリヤテだったが永遠に下がりつづけられるわけもなく、背中を壁につけたところで足を止めた。
「やられた分はお返ししないと気が済まないのよね。
三回は殴らせてもらえるかしら?」
「ふ、ふざけるなああ!!」
ゴリヤテは手に持った棍棒を私の頭上へ振り下ろした。その棍棒をバンザイしながら受け止めたものの、その破壊力は相当なもので、私は床へめり込んでしまった。
「これで四回ね、さああ私の番よ」
頭上の棍棒を力ずくで取り上げた私は両手を広げてから思いっきり力を入れて捻じ曲げた。真っ二つに折れ曲がった棍棒を後ろへ放り投げると、玉座の間の中央付近へ落下して大きな音を響かせる。周囲で剣を落とす音が聞こえてくるが何が起きているのかは大体想像がつく。
「ちょっと背が高すぎて届かないわね。
悪いけどしゃがんでもらえるかしら?」
手の届く高さにある膝の横を軽くビンタすると大男は膝をついた。これなら十分手が届く。次にほっぺたを叩くとその場でキリモミしながら浮き上がり、空中で数回転したあと床へと落下した。男は泡を吹いてそのままピクリとも動かない。
「もう、四回叩かせてって言ったのにまだ二回よ?
こんなに大きな体してるのに情けないわねえ。
さあ次は誰かしら?」
そう言って振り向くと、立っているのはグランとルモンドだけで他の騎士たちは全員ひざまずいて命乞いをしていた。どうやら無事に終わったようで何よりである。
私はバルコニーへ出ると勝ち名乗りを上げた。階下では仲間たちが大はしゃぎである。トーラス軍やハマルカイトの私兵の中には諦めきれず抵抗する者もいたが数は多くなくすぐに鎮圧された。
城内は大混乱の装いだが、しばらくするとアーマドリウス公爵、ドレメル侯爵、ホウライ伯爵がやってきて沈静化を図る。もちろん王国軍騎士団長も懸命に混乱を治めようと尽力し、夜遅くになってからではあるが王都の混乱はようやく収まりを見せた。
いたるところが破壊されているが他に適当な場所もなく、しかたないので王城で緊急の貴族会合が開かれた。前回の会合から数日しかたっていないのですべての領主はまだ王都に滞在しておりすぐに集まることが出来た。
こうして戦後処理のために会合が緊急招集されたおかげで深夜まで拘束されることとなったのだが、私と言えば重要な会議の席だと言うのに眠くて仕方がなく、何度もテーブルに突っ伏して頭をぶつけていた。
「レン殿はそろそろお寝むのご様子ですな。
大筋はこのくらいにして明日以降また場を設けるとしませんか?」
「タバス様、お気遣い痛みいります。
人員については、トーラス軍より少量の兵をいただければ後はお任せいたします。
領地に関しては鉱山と人足を頂きたいと考えておりますがいかがでしょう」
「新参のくせに欲張り過ぎではないか?
あまり生意気だと叩かれる元となりますぞ?
子供はもう少し控えめなほうがいい」
会合が始まってからずっと不機嫌そうなエラソ侯爵がここでもいちゃもんをつけてきた。どうもこの方は他人の利益が気に食わないらしい。まったく心が狭いお人だと呆れてしまうがさすがに顔へは出せないので愛想笑いでごまかしてみた。
するとモンドモル公爵も同意見だと言いだした。このままでは揉めそうな気配だが、トーラス卿をいち早く討ったのは私たちだし、反ハマルカイト派にとっては窮地を救われたも同然なのだからこちらに味方してくれてもいいはずだ。
するとアーマドリウス公爵が、人員は騎士団一個小隊分をアローフィールズ家へ、残りは王国騎士団へ編入、鉱山や領内の村に関しては国王の回復を待って褒美として希望してみるのが良いのではないかと提案した。
この案にはエラソ侯爵以外全員が賛成し、私は無事ダグラス・ホーンとその部下たちを配下に加えることが認められる事となった。領地へ帰ったらさっそく教えてあげよう。
それにしてもいつも不機嫌で反対ばかりのエラソ侯爵は困ったお人だ。こんなのが御三家として権力を持っているのだから王国貴族主義はダメになるのだ。ここでもうひと暴れして王国自体を滅ぼすこともできるかもしれないが、武力によるクーデターでは民衆の支持は得られまい。
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