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第五章 戦いの日々
63.謀られた勝利
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戻ってきたトビヨたちから話を聞くと、どうやらモーデルの母親が衰弱著しく、無理やり外へ出ることはできなかったとのことだ。そのため塀が崩されるのを待って一気に脱出してきたのだった。
「これで気にする必要は無くなったわね。
中にはどれくらいの兵がいるかわかるかしら」
「それがおかしいんだよ。
ハッキリとはわからねえが三十くらいしかいないぜ。
トーラス卿もどこにいるのかさっぱりわからねえ」
「いくらなんでも少なすぎない?
もしかして罠? と言うより先に逃げられたのかしら。
ちょっともう一度聞いてくるから待っててね」
「こらっ! ポ、レン様お待ちを!
一人で行ってはダメです!
おいこら! 待てって言ってんだろ! 止まれっての!」
グランが叫んでいるので振り向いて笑いながら手を振った。すると呆れた顔で肩をすくめたので諦めてくれたらしい。私は矢が飛んでくる中、巨大トンカチを傘のようにさして城壁まで歩いていった。
「ちょっとあなたたち、先ほどのボックス男爵はいるかしら?
もしいなかったら残った中で一番偉い人でいいわ」
「は、はい…… あなた様は……?」
「私はレン・ポポ・アローフィールズよ。
あなたが残っている中で一番偉い人?」
「そ、そのようです……
兵長のダブと申します」
「兵長って!? じゃあここには本当に数十人しか残っていないの?
他は? あなた達を見捨てて騎士団とかどこへ行ってしまったの?
なんでこんな危ないのに一緒に逃げなかったのよ!」
「め、命令ですので……
入られたら降伏していいとも言われておりますです、はい……」
まったくトーラス卿も配下の貴族たちも騎士たちもどうしょもない人たちだ。末端を置いて逃げてしまうなんていくらなんでもひどすぎる。
「ダブ兵長、残っている人の中に村から来ている人はいるのかしら?
全員集めて中庭へ並べておいてちょうだい」
「は、はい、全員農村部からの非常勤兵でございます。
ご指示通り今全員を今集めて参ります」
まったくなんということだ。専業の兵士や騎士は全員トーラス卿と一緒に逃げてしまったのだ。しかも執事やメイドなどの世話係もいない。これではモーデルの母親が衰弱していたのも頷ける。
私は自軍へ戻って全員で屋敷へ移動した。面倒なのでダンプカーはそのまま丘の上に置きざりである。全員合流した後グランへは屋敷内に人が残っていないか確認を、ルモンドへは周辺に逃げ道があるか散策を命じた。
「さてと、問題はあなた達の処遇ね。
じゃあ一人ずつ私の前まで来て。
おかしな真似はしないように、後悔するわよ」
そう言ってから近くに転がっていた城壁のがれきを手に取って片手で握りつぶして見せた。脅かすのはかわいそうだと思ったが面倒を起こされては困るので仕方ない。
私は足元へ置いたトランクを開けてから、ひとりひとり順番に六分の一金貨を手渡していった。
「これは…… どういうことでしょうか?」
「いいから受け取ったら自分の家に帰りなさい。
こんな思いをしてもどうせ報酬なんてもらえないんでしょ?
いいとこ収められなかった税の免除とかその程度じゃないかしら?」
「その通りです、しかし……
本当によろしいのでしょうか」
「私が自分のお金で払ってるんだからいいのよ。
だから家族を大事にしてあげてね。
怪我している人はいないかしら、いたら一緒に王都まで行って治療の手配をするわよ?」
そう言ったものの誰も申し出る者はおらず、あの攻撃でけが人が出なかったなら良かったと安堵したのだった。それにしてもトーラス卿はどういうつもりなのだろうか。いったいどこへ消えたのか。
ハマルカイトと一緒に、仲の良さそうなモンドモル卿のところへでも逃げたのかもしれない。そこから建て直しを図るか独立を宣言するとか、なにか考えがあるのだろうか。
村人たち全員へ報酬を渡し終えてから一息ついて考え事をしているとグランとルモンドが戻ってきた。屋敷には誰もおらず、街道へ出る道には大量の馬の足跡が残っていたようだ。
つまり私たちが攻め込んだ時にはすでに逃げた後だったと言うことになる。ボックス男爵はトーラス卿が屋敷にこもって抵抗すると見せかけるために残っていただけだったのだろう。
「さてと、ここからどうするかだ。
トーラス卿を探して追いかけるのか、いったん王都へ引き上げるのか。
それともこの場で閣下に説教するのか。
ルモンド殿はどれがいいと思われますかな?」
「うーむ、麦は実っているうちに刈れと言う言葉もございますしな。
姫様、またやってしまいましたなあ」
「えっ? 私行ってもいいかってグランへ確認したでしょ?
いいって言うから行ったのよ?
なんで責めれれなくちゃいけないのかわからないわ」
「あのなあ…… 良いと言った覚えは全くないぞ?
また勝手に行っちまったって呆れてただけだし、明らかにわかってただろ?」
「そんな…… 私ったらグランと心が通じ合ってると思ってたのに。
もしかしてそれって思い込み? 勘違いだったっていうの?」
私は頑張って涙を流そうと悲しいことをいろいろ思い浮かべるが一滴の涙も出てこない。今までの悲し思い出には同じくらい楽しい思い出をくれた人たちがいたからだ。落ち込んで伏せているつもりなのに口元がにやけてしまう。
「お前! 泣いたふりしながら笑ってるじゃねえか!
まったくこいつは仕方ねえ奴だなあ」
「だっていつもグランとルモンド、それにみんなが心配してくれるんですもの。
私って幸せだなって思ったら怒られているが嬉しくなってしまったのよ。
二人とも心配ばかりかけてごめんなさい」
「分かればいいのさ、無事だったしな。
でもくれぐれも立場を考えてくれよ?」
「これでも考えて行動してるつもりよ。
私しかできないことをやろうってね」
「はっはっは、姫様はちっとも懲りていませんな。
やはりわがままなところはすぐに治らないと言うことでしょう。
グラン殿、覚悟を決めた方がよろしいですぞ」
「それはどういう……
あんまりからかわんでください。
それよりも真面目な話、これからどうすべきだろうか」
「可能性が高いのはモンドモル卿の領地へ逃げたってとこかしら。
他だと北も東も王領を抜けないと行かれないから違いそうね。
大穴でうちの領地へ向かう可能性もあるけど……」
「それをやられると非常にまずいな。
今はダグラスに任せてきた一個小隊と警備隊しかいねえぜ。
考えて見りゃうちの領地を荒らした後に南の国へ逃げるって手もあったか」
「もしものことを考えると部隊を分けて半分帰した方が良いかもしれませぬ。
だがもし近くに潜伏しており我々の分断を確認した後動き出す可能性も……
姫様、いかがいたしましょう」
「グラン、早馬を出してダグラスへ連絡してちょうだい。
もし進軍があったら村人たちを連れてカメル領へ逃げること。
決して応戦してはいけないと伝えてね」
そんな相談をしていたその時、ダンプカーを停めたままの丘を越えて馬が一頭走ってきた。戦地に来るにしては軽装なので早馬のようである。このタイミングだと城から来た可能性が高い。
「アローフィールズ伯爵閣下! ご報告いたします!」
「どうしたの? そんなに慌てて。
タマルライト殿下からよね?
トーラス卿の行き先がわかったのかしら」
「いえ、そのタマルライト皇子が命を落とされました!
それも弟君のハマルカイト皇子の手によってです!
私はなんとか抜け出してご報告に来た次第でございます」
一瞬理解できず呆然としていると、使者が続けて報告する。
「直後、ハマルカイト皇子はつい先ほど王位継承を宣言しました。
王都には戒厳令が敷かれトーラス卿の騎士団と共に王城を占拠しております。
さらにはアーマドリウス領、ドレメル領、カメル領、ホウライ領の没収が予定されております」
「そんな横暴な!
あれ? うちにはなにもないの?
まさかアローフィールズ領だけ何もないなんてことあり得ないわよね」
「それが…… アローフィールズ伯爵を逆賊として滅ぼすようにとの触れが出る予定でして……
その軍に加わらなかった場合は――」
「領地没収ってことね。
ハマルカイト…… 許せないわ!
今すぐ出発するわよ!」
「姫様? まさか領地へ帰るなんてことはございませんね?」
「ポポなら無理やり連れて帰ると言っても無駄だろうな」
「わかっているじゃないの。
目標は王城とハマルカイト、そしてついでにトーラス卿の首よ!
ゴーメイト皇子がどう出るかわからないけど、今はそんなこと言ってる場合じゃないわ。
やられる前にやらないと追い詰められて村にも被害が出てしまうのだから」
こうして私たちは思わぬ展開に戸惑いながらも王都への進軍を始めたのだった。
「これで気にする必要は無くなったわね。
中にはどれくらいの兵がいるかわかるかしら」
「それがおかしいんだよ。
ハッキリとはわからねえが三十くらいしかいないぜ。
トーラス卿もどこにいるのかさっぱりわからねえ」
「いくらなんでも少なすぎない?
もしかして罠? と言うより先に逃げられたのかしら。
ちょっともう一度聞いてくるから待っててね」
「こらっ! ポ、レン様お待ちを!
一人で行ってはダメです!
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グランが叫んでいるので振り向いて笑いながら手を振った。すると呆れた顔で肩をすくめたので諦めてくれたらしい。私は矢が飛んでくる中、巨大トンカチを傘のようにさして城壁まで歩いていった。
「ちょっとあなたたち、先ほどのボックス男爵はいるかしら?
もしいなかったら残った中で一番偉い人でいいわ」
「は、はい…… あなた様は……?」
「私はレン・ポポ・アローフィールズよ。
あなたが残っている中で一番偉い人?」
「そ、そのようです……
兵長のダブと申します」
「兵長って!? じゃあここには本当に数十人しか残っていないの?
他は? あなた達を見捨てて騎士団とかどこへ行ってしまったの?
なんでこんな危ないのに一緒に逃げなかったのよ!」
「め、命令ですので……
入られたら降伏していいとも言われておりますです、はい……」
まったくトーラス卿も配下の貴族たちも騎士たちもどうしょもない人たちだ。末端を置いて逃げてしまうなんていくらなんでもひどすぎる。
「ダブ兵長、残っている人の中に村から来ている人はいるのかしら?
全員集めて中庭へ並べておいてちょうだい」
「は、はい、全員農村部からの非常勤兵でございます。
ご指示通り今全員を今集めて参ります」
まったくなんということだ。専業の兵士や騎士は全員トーラス卿と一緒に逃げてしまったのだ。しかも執事やメイドなどの世話係もいない。これではモーデルの母親が衰弱していたのも頷ける。
私は自軍へ戻って全員で屋敷へ移動した。面倒なのでダンプカーはそのまま丘の上に置きざりである。全員合流した後グランへは屋敷内に人が残っていないか確認を、ルモンドへは周辺に逃げ道があるか散策を命じた。
「さてと、問題はあなた達の処遇ね。
じゃあ一人ずつ私の前まで来て。
おかしな真似はしないように、後悔するわよ」
そう言ってから近くに転がっていた城壁のがれきを手に取って片手で握りつぶして見せた。脅かすのはかわいそうだと思ったが面倒を起こされては困るので仕方ない。
私は足元へ置いたトランクを開けてから、ひとりひとり順番に六分の一金貨を手渡していった。
「これは…… どういうことでしょうか?」
「いいから受け取ったら自分の家に帰りなさい。
こんな思いをしてもどうせ報酬なんてもらえないんでしょ?
いいとこ収められなかった税の免除とかその程度じゃないかしら?」
「その通りです、しかし……
本当によろしいのでしょうか」
「私が自分のお金で払ってるんだからいいのよ。
だから家族を大事にしてあげてね。
怪我している人はいないかしら、いたら一緒に王都まで行って治療の手配をするわよ?」
そう言ったものの誰も申し出る者はおらず、あの攻撃でけが人が出なかったなら良かったと安堵したのだった。それにしてもトーラス卿はどういうつもりなのだろうか。いったいどこへ消えたのか。
ハマルカイトと一緒に、仲の良さそうなモンドモル卿のところへでも逃げたのかもしれない。そこから建て直しを図るか独立を宣言するとか、なにか考えがあるのだろうか。
村人たち全員へ報酬を渡し終えてから一息ついて考え事をしているとグランとルモンドが戻ってきた。屋敷には誰もおらず、街道へ出る道には大量の馬の足跡が残っていたようだ。
つまり私たちが攻め込んだ時にはすでに逃げた後だったと言うことになる。ボックス男爵はトーラス卿が屋敷にこもって抵抗すると見せかけるために残っていただけだったのだろう。
「さてと、ここからどうするかだ。
トーラス卿を探して追いかけるのか、いったん王都へ引き上げるのか。
それともこの場で閣下に説教するのか。
ルモンド殿はどれがいいと思われますかな?」
「うーむ、麦は実っているうちに刈れと言う言葉もございますしな。
姫様、またやってしまいましたなあ」
「えっ? 私行ってもいいかってグランへ確認したでしょ?
いいって言うから行ったのよ?
なんで責めれれなくちゃいけないのかわからないわ」
「あのなあ…… 良いと言った覚えは全くないぞ?
また勝手に行っちまったって呆れてただけだし、明らかにわかってただろ?」
「そんな…… 私ったらグランと心が通じ合ってると思ってたのに。
もしかしてそれって思い込み? 勘違いだったっていうの?」
私は頑張って涙を流そうと悲しいことをいろいろ思い浮かべるが一滴の涙も出てこない。今までの悲し思い出には同じくらい楽しい思い出をくれた人たちがいたからだ。落ち込んで伏せているつもりなのに口元がにやけてしまう。
「お前! 泣いたふりしながら笑ってるじゃねえか!
まったくこいつは仕方ねえ奴だなあ」
「だっていつもグランとルモンド、それにみんなが心配してくれるんですもの。
私って幸せだなって思ったら怒られているが嬉しくなってしまったのよ。
二人とも心配ばかりかけてごめんなさい」
「分かればいいのさ、無事だったしな。
でもくれぐれも立場を考えてくれよ?」
「これでも考えて行動してるつもりよ。
私しかできないことをやろうってね」
「はっはっは、姫様はちっとも懲りていませんな。
やはりわがままなところはすぐに治らないと言うことでしょう。
グラン殿、覚悟を決めた方がよろしいですぞ」
「それはどういう……
あんまりからかわんでください。
それよりも真面目な話、これからどうすべきだろうか」
「可能性が高いのはモンドモル卿の領地へ逃げたってとこかしら。
他だと北も東も王領を抜けないと行かれないから違いそうね。
大穴でうちの領地へ向かう可能性もあるけど……」
「それをやられると非常にまずいな。
今はダグラスに任せてきた一個小隊と警備隊しかいねえぜ。
考えて見りゃうちの領地を荒らした後に南の国へ逃げるって手もあったか」
「もしものことを考えると部隊を分けて半分帰した方が良いかもしれませぬ。
だがもし近くに潜伏しており我々の分断を確認した後動き出す可能性も……
姫様、いかがいたしましょう」
「グラン、早馬を出してダグラスへ連絡してちょうだい。
もし進軍があったら村人たちを連れてカメル領へ逃げること。
決して応戦してはいけないと伝えてね」
そんな相談をしていたその時、ダンプカーを停めたままの丘を越えて馬が一頭走ってきた。戦地に来るにしては軽装なので早馬のようである。このタイミングだと城から来た可能性が高い。
「アローフィールズ伯爵閣下! ご報告いたします!」
「どうしたの? そんなに慌てて。
タマルライト殿下からよね?
トーラス卿の行き先がわかったのかしら」
「いえ、そのタマルライト皇子が命を落とされました!
それも弟君のハマルカイト皇子の手によってです!
私はなんとか抜け出してご報告に来た次第でございます」
一瞬理解できず呆然としていると、使者が続けて報告する。
「直後、ハマルカイト皇子はつい先ほど王位継承を宣言しました。
王都には戒厳令が敷かれトーラス卿の騎士団と共に王城を占拠しております。
さらにはアーマドリウス領、ドレメル領、カメル領、ホウライ領の没収が予定されております」
「そんな横暴な!
あれ? うちにはなにもないの?
まさかアローフィールズ領だけ何もないなんてことあり得ないわよね」
「それが…… アローフィールズ伯爵を逆賊として滅ぼすようにとの触れが出る予定でして……
その軍に加わらなかった場合は――」
「領地没収ってことね。
ハマルカイト…… 許せないわ!
今すぐ出発するわよ!」
「姫様? まさか領地へ帰るなんてことはございませんね?」
「ポポなら無理やり連れて帰ると言っても無駄だろうな」
「わかっているじゃないの。
目標は王城とハマルカイト、そしてついでにトーラス卿の首よ!
ゴーメイト皇子がどう出るかわからないけど、今はそんなこと言ってる場合じゃないわ。
やられる前にやらないと追い詰められて村にも被害が出てしまうのだから」
こうして私たちは思わぬ展開に戸惑いながらも王都への進軍を始めたのだった。
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