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第三章 宿屋経営と街での暮らし
25.監査
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私たちの仲間が村の住人の体(てい)で直訴へ向かい手紙を手渡してから一週間ほどが過ぎ、アーマドリウス家からようやく監査役と思われる部隊が出発したとの報告があった。しかしあの村を領地としている貴族が労働人を迎えに来る予定の日まではあと数日しかない。
王都からこの辺境の村まではおよそ三日間程度の距離、村人が連れて行かれる前に何とかなるといいのだが、間に合いそうになければ実力行使するしかない。とくに農地で働いている村人が鉱山へ連れて行かれてしまったら次の植え付けや収穫にも響いてしまう。
ルルリラを甘やかしわがまま放題させてきたアーマドリウス家だが、貴族としての仕事はそれなりにこなしていたと記憶している。主な仕事が倉庫管理と事務方だから実際に農地から租税を徴収するよりも苦労は少ないのだろう。
それに比べたら辺境の貴族は苦労が絶えない。農地や鉱山から徴収する物資が少なければその責を取ることになるだろうし、やり過ぎれば民衆からの突き上げも避けられない。まさに今回はやり過ぎたから村人たちがグランのところへ助けを求めてきたのだが。
「ポポよお、本当に大丈夫だと思うか?
アーマドリウス家の連中がどうするかはともかく生きていることはばれちまうだろ?
あとあと面倒なことにならないと良いがなあ」
「その時はグランがなんとかしてくれるんでしょ?
まずはこの村が平穏に暮らせるように頑張りましょうよ。
今まで散々村人たちを脅して来たんだからそれくらいしてあげないとダメよ」
「こいつらを脅してたのは貴族や配下の騎士たちだけどな。
まあそれを襲ってたのが俺らだから無関係じゃねえが」
結局最終的なしわ寄せは一番弱い者のところへ行くことになるのだ。つまり貴族を弱い立場にしてしまえば良い。圧政を何とも思わない貴族なんて監査役の前で大恥かかせてやる。
なるべく表には出さずにいるが今回の件では異常なまでに意気込んでおり、それはこの世界で生きていくしかなくなった私の八つ当たりだとうすうす感づいていた。標的になった貴族はかわいそうだが自分たちが良い思いをしてきたしっぺ返しなのだから諦めてもらおう。それにいずれは全貴族が対象になるのだし王族も例外ではない。結局遅かれ早かれということだ。
さらに二日ほど経ってようやく監査員一行が村のすぐそばまでやってきた。偵察隊からの報告では領地の貴族も一緒らしい。どうやら事前に合流して一緒に来るようなので好都合である。
「もうすぐここまでやってきそうね。
予定通り私は村長さんと一緒にいるわ。
グランたちはもしもの時だけよろしくね」
「ああ、危なくなったら拾いに行くさ。
でもわざわざ呼ばれる前に顔を出さなくてもいいと思うがな」
「きっと顔見知りがやってくるから挨拶したいじゃないの。
王都を飛び出してからもうすぐ一年になるんだもの。
向こうだって会いたがっているわよ、理由はともかく」
「もし連行して処罰するって言われたら逃げりゃいいがよ。
一緒に帰って元の生活に戻れと言われたらどうする?
家に帰れば楽できるんだろ?」
「そうね、私にとっての楽な生活は楽しい生活ね。
グランやクラリス、みんなと一緒にいる今の生活はとっても楽しいわよ」
「それってつまり――」
「来たわよ、隠れていてね」
村の目の前までやってきた領地付きの騎士団、そしてその後ろにはアーマドリウス家からやってきた監査役たちが控えている。騎士団の一人が村長の前まで来て馬を止めた。
「お、おい村長、税の代わりに人足を出すというその方らの申し出により身受けに参った。
早く連れてくるのだ」
「いいえ騎士様、村からの希望で人を出すことはありません。
男手を連れていかれては畑は荒れ果て今後の収穫は望めませぬ。
どうしても連れて行くのであれば農作物での税収は諦めてくださいませ」
「何を言うか! 作物を治められぬゆえ労働人で代わりにしろと言ったのだろう。
その申し出をお受けくださった領主様にはむかうと言うのか!」
「ここ数年の不作にも関わらず豊作時と変わらぬ租税はご勘弁を。
そのせいで働き手も倒れますます収穫が減ってしまいました。
これ以上締め付けれては誰も生きてはいけますまい」
これまでこの村で人が生きてこられたのは結局のところグランたちが何とかしてきたからだ。だが永遠に施し続けるわけにもいかないし搾取され続けるわけにもいかない。
「村長、よ、予定と違うではないか。
いまさら刃向おうと言うのか!」
「刃向うだなんてとんでもございません。
生きていくうえで最低限のことを申し上げているまでです」
そのとき騎士の背後にいた貴族が前に出て口を開いた。
「村長よ、この村はそれほどまでに苦しいのか?
不作とは言え昨年度は二割減を受け入れたのだ。
それほど苦しいはずもないだろう?」
「貴族様、ご無礼ながら申し上げます。
昨年もその前も私どもの村では従来と変わらぬ税を納めております。
そのため食糧が足りなくなり村を出る者も現れました。
人が減ったことでさらに収穫が減りまして今に至ります」
「それはおかしいのう。
では二割の差分はどこへ消えたのだ?
貴殿なら知っておいでだろうか?」
そういうと馬上の貴族は騎士へ向き直り尋ねた。しかし騎士はもごもごするだけでなにも答えない。そりゃそうだ、この領地を統治している貴族が国へ治めるべき分から二割も着服しているなんて言えるわけがないだろう。
「村長よ、労働人足は出さぬでよい。
しかし租税は平常時の八割を治めること。
それが無理であるなら村の人口や収穫高を記載し王都監査役まで連絡せよ」
「はは、かしこまりました。
今のままであれば八割は可能な見込みです」
これはあっさりと片付いて村も安泰となりそうな雰囲気だ。私たちの出る幕は無かったと言うか、監査役を呼んだ時点で仕事は終わっていたということになりそうである。しかしそううまくは行かないのが世の常、想定通りの質問が村長へ投げかけられてしまった。
「ところで我々を呼び付けた村人はどこにおる。
あまり人相の良くない男だったと聞いているがこの村の者なのだろう?」
「は、はあ、確かに村の者ではありますが……
しかしお呼びしたのはですね……」
これ以上村長が問い詰められたらかわいそうだ。私は建物から出て馬上の貴族へ向かって話しかけた。
「ルモンド、久しぶりね。
一年近くたってるから私のことがわからないかしら?
だって随分大人になったでしょうからね」
「姫様! 本当にご無事だったのですね!」
ルモンド男爵は大急ぎで馬から飛び降り傅いてから私の手を取りその甲へ口づけをした。配下の者たちも次々に馬から降り頭(こうべ)を垂れた。どうやらまだ私に敬意を持ってくれているようだ。
「こんなところまで呼びつけてごめんなさいね。
私は元気に暮らしているわよ。
いいこと? 驚いてはダメよ? 毎日ちゃんと働いているんだから」
「ええ!? 姫様が労働を?
そんな日々を送っておられるだなんてなんとお労しや。
侯爵様もご心配しております、ご一緒に屋敷へ戻りましょう」
「そんなこと言って戻ったら王族へ突き出すんじゃないの?
なんといってもあのバカ王子に怪我させてしまったんだもの」
「いえいえ、あの件はすでに不問となっております。
ハマルカイト皇子はあの平民の娘を何とかしようと駄々をこねましてね。
何度も密会をしたのがばれて王に随分と諌められまして大変だったようです」
「あらあら、でも側仕えなのだから学園内でどうにでもできそうなのに。
本気なら七番目の皇子なんて肩書棄ててもいいし」
きっとそんなことはできないだろうとは思っているが、話のネタと言うことで振ってみると思わぬ返事が返ってきた。
「それがですね、北の国との諍いと流行り病で上の殿下たちが次々亡くなりまして……
ハマルカイト皇子は現在王位継承権三位まで上がっております。
それだけに婚約者が誰でもいいなんてことは無いのです」
「それは大変そうだけど私にはもう関係の無いことだわ。
平民なんてくくりはしたくないけど街で身分を気にせずに暮らすのは楽しいわ。
だから家へ戻るつもりはないの」
「姫様そうおっしゃらずにお戻りください。
お連れ出来なかったら閣下になんと言われてしまうやら」
「じゃあお手紙を持たせてあげるわ。
すぐに書くからちょっと待っていてくれる?」
私はルモンド卿から封筒と便箋を受け取って手紙を書き自分の指輪で封蝋を施した。
「これなら間違いなく私からだと信じてもらえるわ。
あなたの迷惑にならないよう書いておいたからお父様へ届けてね」
「はあ、でもまた遣わされることになるでしょう。
閣下は今でも姫様を溺愛なさっていますから。
婚約破棄の件でも相当にお怒りでしたよ」
「そんなに愛してくれているなら今日も自分で来たら良かったのよ。
手紙には書かなかったけどそう言ってくれても構わないわ」
「またそんな無茶なことを……
それではこの村の件については悪いようにはしません。
取り急ぎ帰って報告をいたします。
姫様、くれぐれもお体を大切にしてくださいませ」
私はルモンドの頭を撫で労をねぎらった後に村から送り出した。
王都からこの辺境の村まではおよそ三日間程度の距離、村人が連れて行かれる前に何とかなるといいのだが、間に合いそうになければ実力行使するしかない。とくに農地で働いている村人が鉱山へ連れて行かれてしまったら次の植え付けや収穫にも響いてしまう。
ルルリラを甘やかしわがまま放題させてきたアーマドリウス家だが、貴族としての仕事はそれなりにこなしていたと記憶している。主な仕事が倉庫管理と事務方だから実際に農地から租税を徴収するよりも苦労は少ないのだろう。
それに比べたら辺境の貴族は苦労が絶えない。農地や鉱山から徴収する物資が少なければその責を取ることになるだろうし、やり過ぎれば民衆からの突き上げも避けられない。まさに今回はやり過ぎたから村人たちがグランのところへ助けを求めてきたのだが。
「ポポよお、本当に大丈夫だと思うか?
アーマドリウス家の連中がどうするかはともかく生きていることはばれちまうだろ?
あとあと面倒なことにならないと良いがなあ」
「その時はグランがなんとかしてくれるんでしょ?
まずはこの村が平穏に暮らせるように頑張りましょうよ。
今まで散々村人たちを脅して来たんだからそれくらいしてあげないとダメよ」
「こいつらを脅してたのは貴族や配下の騎士たちだけどな。
まあそれを襲ってたのが俺らだから無関係じゃねえが」
結局最終的なしわ寄せは一番弱い者のところへ行くことになるのだ。つまり貴族を弱い立場にしてしまえば良い。圧政を何とも思わない貴族なんて監査役の前で大恥かかせてやる。
なるべく表には出さずにいるが今回の件では異常なまでに意気込んでおり、それはこの世界で生きていくしかなくなった私の八つ当たりだとうすうす感づいていた。標的になった貴族はかわいそうだが自分たちが良い思いをしてきたしっぺ返しなのだから諦めてもらおう。それにいずれは全貴族が対象になるのだし王族も例外ではない。結局遅かれ早かれということだ。
さらに二日ほど経ってようやく監査員一行が村のすぐそばまでやってきた。偵察隊からの報告では領地の貴族も一緒らしい。どうやら事前に合流して一緒に来るようなので好都合である。
「もうすぐここまでやってきそうね。
予定通り私は村長さんと一緒にいるわ。
グランたちはもしもの時だけよろしくね」
「ああ、危なくなったら拾いに行くさ。
でもわざわざ呼ばれる前に顔を出さなくてもいいと思うがな」
「きっと顔見知りがやってくるから挨拶したいじゃないの。
王都を飛び出してからもうすぐ一年になるんだもの。
向こうだって会いたがっているわよ、理由はともかく」
「もし連行して処罰するって言われたら逃げりゃいいがよ。
一緒に帰って元の生活に戻れと言われたらどうする?
家に帰れば楽できるんだろ?」
「そうね、私にとっての楽な生活は楽しい生活ね。
グランやクラリス、みんなと一緒にいる今の生活はとっても楽しいわよ」
「それってつまり――」
「来たわよ、隠れていてね」
村の目の前までやってきた領地付きの騎士団、そしてその後ろにはアーマドリウス家からやってきた監査役たちが控えている。騎士団の一人が村長の前まで来て馬を止めた。
「お、おい村長、税の代わりに人足を出すというその方らの申し出により身受けに参った。
早く連れてくるのだ」
「いいえ騎士様、村からの希望で人を出すことはありません。
男手を連れていかれては畑は荒れ果て今後の収穫は望めませぬ。
どうしても連れて行くのであれば農作物での税収は諦めてくださいませ」
「何を言うか! 作物を治められぬゆえ労働人で代わりにしろと言ったのだろう。
その申し出をお受けくださった領主様にはむかうと言うのか!」
「ここ数年の不作にも関わらず豊作時と変わらぬ租税はご勘弁を。
そのせいで働き手も倒れますます収穫が減ってしまいました。
これ以上締め付けれては誰も生きてはいけますまい」
これまでこの村で人が生きてこられたのは結局のところグランたちが何とかしてきたからだ。だが永遠に施し続けるわけにもいかないし搾取され続けるわけにもいかない。
「村長、よ、予定と違うではないか。
いまさら刃向おうと言うのか!」
「刃向うだなんてとんでもございません。
生きていくうえで最低限のことを申し上げているまでです」
そのとき騎士の背後にいた貴族が前に出て口を開いた。
「村長よ、この村はそれほどまでに苦しいのか?
不作とは言え昨年度は二割減を受け入れたのだ。
それほど苦しいはずもないだろう?」
「貴族様、ご無礼ながら申し上げます。
昨年もその前も私どもの村では従来と変わらぬ税を納めております。
そのため食糧が足りなくなり村を出る者も現れました。
人が減ったことでさらに収穫が減りまして今に至ります」
「それはおかしいのう。
では二割の差分はどこへ消えたのだ?
貴殿なら知っておいでだろうか?」
そういうと馬上の貴族は騎士へ向き直り尋ねた。しかし騎士はもごもごするだけでなにも答えない。そりゃそうだ、この領地を統治している貴族が国へ治めるべき分から二割も着服しているなんて言えるわけがないだろう。
「村長よ、労働人足は出さぬでよい。
しかし租税は平常時の八割を治めること。
それが無理であるなら村の人口や収穫高を記載し王都監査役まで連絡せよ」
「はは、かしこまりました。
今のままであれば八割は可能な見込みです」
これはあっさりと片付いて村も安泰となりそうな雰囲気だ。私たちの出る幕は無かったと言うか、監査役を呼んだ時点で仕事は終わっていたということになりそうである。しかしそううまくは行かないのが世の常、想定通りの質問が村長へ投げかけられてしまった。
「ところで我々を呼び付けた村人はどこにおる。
あまり人相の良くない男だったと聞いているがこの村の者なのだろう?」
「は、はあ、確かに村の者ではありますが……
しかしお呼びしたのはですね……」
これ以上村長が問い詰められたらかわいそうだ。私は建物から出て馬上の貴族へ向かって話しかけた。
「ルモンド、久しぶりね。
一年近くたってるから私のことがわからないかしら?
だって随分大人になったでしょうからね」
「姫様! 本当にご無事だったのですね!」
ルモンド男爵は大急ぎで馬から飛び降り傅いてから私の手を取りその甲へ口づけをした。配下の者たちも次々に馬から降り頭(こうべ)を垂れた。どうやらまだ私に敬意を持ってくれているようだ。
「こんなところまで呼びつけてごめんなさいね。
私は元気に暮らしているわよ。
いいこと? 驚いてはダメよ? 毎日ちゃんと働いているんだから」
「ええ!? 姫様が労働を?
そんな日々を送っておられるだなんてなんとお労しや。
侯爵様もご心配しております、ご一緒に屋敷へ戻りましょう」
「そんなこと言って戻ったら王族へ突き出すんじゃないの?
なんといってもあのバカ王子に怪我させてしまったんだもの」
「いえいえ、あの件はすでに不問となっております。
ハマルカイト皇子はあの平民の娘を何とかしようと駄々をこねましてね。
何度も密会をしたのがばれて王に随分と諌められまして大変だったようです」
「あらあら、でも側仕えなのだから学園内でどうにでもできそうなのに。
本気なら七番目の皇子なんて肩書棄ててもいいし」
きっとそんなことはできないだろうとは思っているが、話のネタと言うことで振ってみると思わぬ返事が返ってきた。
「それがですね、北の国との諍いと流行り病で上の殿下たちが次々亡くなりまして……
ハマルカイト皇子は現在王位継承権三位まで上がっております。
それだけに婚約者が誰でもいいなんてことは無いのです」
「それは大変そうだけど私にはもう関係の無いことだわ。
平民なんてくくりはしたくないけど街で身分を気にせずに暮らすのは楽しいわ。
だから家へ戻るつもりはないの」
「姫様そうおっしゃらずにお戻りください。
お連れ出来なかったら閣下になんと言われてしまうやら」
「じゃあお手紙を持たせてあげるわ。
すぐに書くからちょっと待っていてくれる?」
私はルモンド卿から封筒と便箋を受け取って手紙を書き自分の指輪で封蝋を施した。
「これなら間違いなく私からだと信じてもらえるわ。
あなたの迷惑にならないよう書いておいたからお父様へ届けてね」
「はあ、でもまた遣わされることになるでしょう。
閣下は今でも姫様を溺愛なさっていますから。
婚約破棄の件でも相当にお怒りでしたよ」
「そんなに愛してくれているなら今日も自分で来たら良かったのよ。
手紙には書かなかったけどそう言ってくれても構わないわ」
「またそんな無茶なことを……
それではこの村の件については悪いようにはしません。
取り急ぎ帰って報告をいたします。
姫様、くれぐれもお体を大切にしてくださいませ」
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