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第十章 浮遊霊の苦悩
118.閉幕
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それはまさに圧巻としか言えなかった。僕は感動で涙がこぼれそうな感覚になったが、幽霊となった今、涙を流すことができなくなっているのが残念で悔しくて仕方ない。生きていたらきっと手のひらが真っ赤になるくらい拍手をしただろうし、感動で鳥肌が立つという感覚も味わうことができたかもしれない。
今日は十二月最後の日曜日だ。昨日今日と行われた四校合同クリスマス芸術祭は、大勢の観客が市民ホールを埋め尽くす満席となり、そして大盛況で幕を下ろした。
僕と千代は大きなホールに並ぶ観客席の間にある通路に図々しく座って見ていたのだが、ずっと座っていることができずに二人で立ち上がり拳を握りしめながら観劇していた。
すべての演目が終わり出演者たちの挨拶で締めくくられたホールには、まだ観客のほてりが残されているように感じる。舞台以外の照明のほとんどが落とされ、薄暗くなった中に私服に着替えた出演者たちが集まってきた。
その中にはもちろん、さっきまで大きな帽子をかぶり『イカレ帽子屋』というコミカルな演技をしていた胡桃もいた。
「千代ちゃん、胡桃おねえちゃんすごかったね。全部すごかったね」
僕は自分がバカみたいだと感じるくらいに真っ直ぐな感想を口にした。
「うん!すごかったー」
僕と千代は、大勢の女子生徒たちが手を叩きあったり抱き合ったりしている様子を並んで眺めていた。しかしどうあがいてもその輪に入ることはできないし、感動を共有することもできない。
「みんなたのしそうだね。うれしそうだね」
「うん、成功したみたいでよかったね。きっと胡桃おねえちゃんもご機嫌だろうね」
「たのしいっていいね」
楽しいっていいね、か。僕たちには楽しみが少ない。そう勝手に考えていたけど、生きているときには体験できなかったことに出会う機会ができたのは、不幸続きの中で一筋の光明だ。
自分では何もできないけれど見たり聞いたりすることは自由にできる。そんなわかってしまえば当たり前のことを改めて知ることとなった。
◇◇◇
打ち上げが終わってマンションへ戻ってきた胡桃を僕と千代は玄関先で出迎えた。目配せだけかわした後で黙ってついていき、胡桃が部屋に入ったところでようやく口を開く。
「おつかれさまでした。とても良かったです。なんといっていいか…… とにかく感動しました!」
「千代もかんどうしたー」
「ありがとう。昨日よりもさらにいい演技ができたし、みんなとの一体感も増していた最高の舞台だったわ。ずっと見ていてくれて本当にありがとうね」
そう言った瞬間に胡桃は僕と千代をまとめて抱きしめてきた。初めて触れた胡桃の手はとても暖かい。そしてすごくいい匂いがした。
しばらくすると胡桃は突然泣き出した。決して悲しんでいるのではないことは表情を見れば明らかだが、かといってそのまま黙ってみているわけにはいかない。
「どうしたんですか?そんな、笑いながら泣くなんて胡桃さんらしくないような……」
「どうしちゃったのかしらね。今頃になって安心したのかな。泣くつもりはないのだけれど勝手に涙がこぼれて来てしまうのよ」
「なんだかふしぎだね。おもしろいね」
「そうね、おもしろいわね」
泣いているのがリビングまで聞こえたのだろうか。康子がドアの外から声をかけてきた。
「胡桃さん、大丈夫?今コーヒー淹れたから一息入れませんか?」
それを聞いた胡桃が僕たちを見て心配そうな顔をした。
「どうぞどうぞ。康子さんもホッとしているところかもしれません。僕たちはここでおとなしく待ってますから平気ですよ」
「そう? ほったらかしにして申し訳ないけどちょっとだけ行ってくるわね。きちんとお礼も言わないといけないし」
そう言って胡桃はリビングへ出ていった。
部屋に残された僕たちは今日の舞台を振り返って演劇の真似事をしていた。二人ともほぼ毎日練習を見ていたのでほとんどの台詞を覚えてしまっている。
一時間ほどたっただろうか。ドアの向こうからおやすみなさいと声が聞こえ胡桃が戻ってきた。どうやら風呂へ入って来たようで、寝間着に着替えて頭にタオルを巻いている。
「随分待たせてしまってごめんなさい。汗を流したらさっぱりしたわ。あー本当に今日は充実した一日だったわ」
「きっと疲れてるでしょう?早めに寝た方がいいですよ。明日は平日ですしね」
「何言ってるの、もう冬休みよ?明日はお昼まで寝てやるんだから」
そう言えば金曜日は午前中で学校が終わりになったのだが、その後練習もあったのですっかり忘れていた。
「とは言ってももう眠くなってきてしまったわ。千代ちゃん、布団に入ってからおしゃべりしましょうか」
「うん!」
そう言って二人はベッドへ、僕はそのすぐ近くの壁に背中を預けた。
千代は不思議の国のアリスに出てくる時計を持った白ウサギがお気に入りのようで、なにかにつけて大変だ大変だとマネをする。
ベッドの中でもそれは続いていたが、ほんの十分かそこいらで夢の世界へ旅立ってしまったようだ。僕はその様子を見ながら思わず微笑む。そしていつものようにそのまま朝を待つことにする。
「ねえ英介君、起きてるでしょ?」
一緒に寝てしまったと思っていた胡桃から不意に声がかかった。
「はい、もちろん起きてます。どうかしました?」
「ちょっとこっち来て頂戴」
千代を抱き寄せながら横になっている胡桃は起き上がることが難しいのかな? そんなことを考えながら僕はベッドを覗き込んだ。
「もうちょっと、もうちょっとだけ近づいて」
僕は言われるがままに顔を近づけた。すると予期せぬことが起こった。
胡桃は僕の頭の後ろに手を回し自分の方に引き寄せる。そして生まれて初めて、いや生まれて死んでから初めてのキスをした。
「ごめん、驚いたかしら?今日までのお礼の気持なの。気を悪くしないでね」
「そ、そ、そんな、気を悪くなんて……と、とんでも、とんでもない光栄です」
焦りのあまりわけのわからないことを口走った僕を見て胡桃が笑っている。そしてもう一言。
「英介君、ありがとう、好きよ」
「えっ!?」
そう言ったが最後、胡桃は布団を頭からかぶってそのまま寝てしまった。
僕は胡桃の真意も確かめられないままいつもの位置へ戻り、いつもとは違う気分で朝を待つこととなった。
今日は十二月最後の日曜日だ。昨日今日と行われた四校合同クリスマス芸術祭は、大勢の観客が市民ホールを埋め尽くす満席となり、そして大盛況で幕を下ろした。
僕と千代は大きなホールに並ぶ観客席の間にある通路に図々しく座って見ていたのだが、ずっと座っていることができずに二人で立ち上がり拳を握りしめながら観劇していた。
すべての演目が終わり出演者たちの挨拶で締めくくられたホールには、まだ観客のほてりが残されているように感じる。舞台以外の照明のほとんどが落とされ、薄暗くなった中に私服に着替えた出演者たちが集まってきた。
その中にはもちろん、さっきまで大きな帽子をかぶり『イカレ帽子屋』というコミカルな演技をしていた胡桃もいた。
「千代ちゃん、胡桃おねえちゃんすごかったね。全部すごかったね」
僕は自分がバカみたいだと感じるくらいに真っ直ぐな感想を口にした。
「うん!すごかったー」
僕と千代は、大勢の女子生徒たちが手を叩きあったり抱き合ったりしている様子を並んで眺めていた。しかしどうあがいてもその輪に入ることはできないし、感動を共有することもできない。
「みんなたのしそうだね。うれしそうだね」
「うん、成功したみたいでよかったね。きっと胡桃おねえちゃんもご機嫌だろうね」
「たのしいっていいね」
楽しいっていいね、か。僕たちには楽しみが少ない。そう勝手に考えていたけど、生きているときには体験できなかったことに出会う機会ができたのは、不幸続きの中で一筋の光明だ。
自分では何もできないけれど見たり聞いたりすることは自由にできる。そんなわかってしまえば当たり前のことを改めて知ることとなった。
◇◇◇
打ち上げが終わってマンションへ戻ってきた胡桃を僕と千代は玄関先で出迎えた。目配せだけかわした後で黙ってついていき、胡桃が部屋に入ったところでようやく口を開く。
「おつかれさまでした。とても良かったです。なんといっていいか…… とにかく感動しました!」
「千代もかんどうしたー」
「ありがとう。昨日よりもさらにいい演技ができたし、みんなとの一体感も増していた最高の舞台だったわ。ずっと見ていてくれて本当にありがとうね」
そう言った瞬間に胡桃は僕と千代をまとめて抱きしめてきた。初めて触れた胡桃の手はとても暖かい。そしてすごくいい匂いがした。
しばらくすると胡桃は突然泣き出した。決して悲しんでいるのではないことは表情を見れば明らかだが、かといってそのまま黙ってみているわけにはいかない。
「どうしたんですか?そんな、笑いながら泣くなんて胡桃さんらしくないような……」
「どうしちゃったのかしらね。今頃になって安心したのかな。泣くつもりはないのだけれど勝手に涙がこぼれて来てしまうのよ」
「なんだかふしぎだね。おもしろいね」
「そうね、おもしろいわね」
泣いているのがリビングまで聞こえたのだろうか。康子がドアの外から声をかけてきた。
「胡桃さん、大丈夫?今コーヒー淹れたから一息入れませんか?」
それを聞いた胡桃が僕たちを見て心配そうな顔をした。
「どうぞどうぞ。康子さんもホッとしているところかもしれません。僕たちはここでおとなしく待ってますから平気ですよ」
「そう? ほったらかしにして申し訳ないけどちょっとだけ行ってくるわね。きちんとお礼も言わないといけないし」
そう言って胡桃はリビングへ出ていった。
部屋に残された僕たちは今日の舞台を振り返って演劇の真似事をしていた。二人ともほぼ毎日練習を見ていたのでほとんどの台詞を覚えてしまっている。
一時間ほどたっただろうか。ドアの向こうからおやすみなさいと声が聞こえ胡桃が戻ってきた。どうやら風呂へ入って来たようで、寝間着に着替えて頭にタオルを巻いている。
「随分待たせてしまってごめんなさい。汗を流したらさっぱりしたわ。あー本当に今日は充実した一日だったわ」
「きっと疲れてるでしょう?早めに寝た方がいいですよ。明日は平日ですしね」
「何言ってるの、もう冬休みよ?明日はお昼まで寝てやるんだから」
そう言えば金曜日は午前中で学校が終わりになったのだが、その後練習もあったのですっかり忘れていた。
「とは言ってももう眠くなってきてしまったわ。千代ちゃん、布団に入ってからおしゃべりしましょうか」
「うん!」
そう言って二人はベッドへ、僕はそのすぐ近くの壁に背中を預けた。
千代は不思議の国のアリスに出てくる時計を持った白ウサギがお気に入りのようで、なにかにつけて大変だ大変だとマネをする。
ベッドの中でもそれは続いていたが、ほんの十分かそこいらで夢の世界へ旅立ってしまったようだ。僕はその様子を見ながら思わず微笑む。そしていつものようにそのまま朝を待つことにする。
「ねえ英介君、起きてるでしょ?」
一緒に寝てしまったと思っていた胡桃から不意に声がかかった。
「はい、もちろん起きてます。どうかしました?」
「ちょっとこっち来て頂戴」
千代を抱き寄せながら横になっている胡桃は起き上がることが難しいのかな? そんなことを考えながら僕はベッドを覗き込んだ。
「もうちょっと、もうちょっとだけ近づいて」
僕は言われるがままに顔を近づけた。すると予期せぬことが起こった。
胡桃は僕の頭の後ろに手を回し自分の方に引き寄せる。そして生まれて初めて、いや生まれて死んでから初めてのキスをした。
「ごめん、驚いたかしら?今日までのお礼の気持なの。気を悪くしないでね」
「そ、そ、そんな、気を悪くなんて……と、とんでも、とんでもない光栄です」
焦りのあまりわけのわからないことを口走った僕を見て胡桃が笑っている。そしてもう一言。
「英介君、ありがとう、好きよ」
「えっ!?」
そう言ったが最後、胡桃は布団を頭からかぶってそのまま寝てしまった。
僕は胡桃の真意も確かめられないままいつもの位置へ戻り、いつもとは違う気分で朝を待つこととなった。
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