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40.推しからのヘイトが貯まる…
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そんなことを思い出してちょっと意識が飛んでいたら、どんな話をしていたのかレティシア達から聞いたようで、氷のような眼差しを向けられた。
「お節介ですね。そこの護衛が言うように、我々は教わる身であって指導者でもないのですから無責任に申し出ではダメだと思いますけど…」
「うっ……」
ド正論すぎて言い返せない。
「ま、まぁでも、教わると言うよりも一緒に練習をするというお話に落ち着きましたので。ご心配ありがとうございます。私が安易にお願いしてしまったのが原因ですわ」
「いや!俺…私が安易に言ってしまったのが原因だから!申し訳ない。
でも、練習する時はちゃんと講師をつけてやると約束するよ」
「それなら…まぁ」
恐らく、現時点でクラスメイト、いや、学年の中で魔術に関しては一番実力があると自負があるけど、そんなのみんな知らないしな。
それに教えるってのは蒼玉たちが言うように傲慢だったなと反省した。
課外授業っていうので先生に立ち会いをお願いしてみよう。
こういう時こそ権力の使い所だ。
自国と隣国の公爵家の子息が頼むってのはある意味、命令に近い。
それに俺には前世の記憶のおかげでこの課外授業を頼む先生にアタリがあるのだ。
「良かったら、紅玉もーーー」
一緒にと言いかけて慌てて言葉を飲み込んだ。
紅玉と一緒にやれたら楽しいけど、あまり接触するのは良くないだろう。
「なんですか?」
「いや、なんでもないです」
「え、でもーーー」
「紅玉様!そろそろ先生が来ますよ!もう彼らのことはいいではないですか」
すっかり腰巾着顔の昨日のやつがこちらを睨みつけながら紅玉を促して席の方に戻っていった。
「てな訳で、講師が無事に決まったら声かけるね!」
「ありがとうございます。何だか気を使わせてしまったようで申し訳ないですわ」
「いや、気にしないで。私も一緒に練習ができたら嬉しいし。そ、蒼玉も一緒にどう?」
「…レティシア様がなさるのであれば参加せねばなるまい」
「な、なんかごめんね?」
蒼玉に思いっきりため息をつかれちゃったけど、嬉しい!
蒼玉の中で俺の印象がどんどん悪くなっていってちょっぴり切ないけどね!
「お節介ですね。そこの護衛が言うように、我々は教わる身であって指導者でもないのですから無責任に申し出ではダメだと思いますけど…」
「うっ……」
ド正論すぎて言い返せない。
「ま、まぁでも、教わると言うよりも一緒に練習をするというお話に落ち着きましたので。ご心配ありがとうございます。私が安易にお願いしてしまったのが原因ですわ」
「いや!俺…私が安易に言ってしまったのが原因だから!申し訳ない。
でも、練習する時はちゃんと講師をつけてやると約束するよ」
「それなら…まぁ」
恐らく、現時点でクラスメイト、いや、学年の中で魔術に関しては一番実力があると自負があるけど、そんなのみんな知らないしな。
それに教えるってのは蒼玉たちが言うように傲慢だったなと反省した。
課外授業っていうので先生に立ち会いをお願いしてみよう。
こういう時こそ権力の使い所だ。
自国と隣国の公爵家の子息が頼むってのはある意味、命令に近い。
それに俺には前世の記憶のおかげでこの課外授業を頼む先生にアタリがあるのだ。
「良かったら、紅玉もーーー」
一緒にと言いかけて慌てて言葉を飲み込んだ。
紅玉と一緒にやれたら楽しいけど、あまり接触するのは良くないだろう。
「なんですか?」
「いや、なんでもないです」
「え、でもーーー」
「紅玉様!そろそろ先生が来ますよ!もう彼らのことはいいではないですか」
すっかり腰巾着顔の昨日のやつがこちらを睨みつけながら紅玉を促して席の方に戻っていった。
「てな訳で、講師が無事に決まったら声かけるね!」
「ありがとうございます。何だか気を使わせてしまったようで申し訳ないですわ」
「いや、気にしないで。私も一緒に練習ができたら嬉しいし。そ、蒼玉も一緒にどう?」
「…レティシア様がなさるのであれば参加せねばなるまい」
「な、なんかごめんね?」
蒼玉に思いっきりため息をつかれちゃったけど、嬉しい!
蒼玉の中で俺の印象がどんどん悪くなっていってちょっぴり切ないけどね!
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