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14.我の元へ来い(なる早で)
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次いで、色は真っ白→光 水色→水 緑→風 赤→火 茶→地 黒→闇となる。複数持ちは複数色がグラデーションとなる。ほほぅ。
じゃ、れいんぼーぅはどうなん?と聞くと、全属性持ちとなるそうだ。上記色で虹色の仕組みは分からん。
俺は虹色なうえに…星マークがな…なかったんだよ。。しかし、俺は見た。星マークが出るべき所にうっすらと小さく示されている「∞」マークを…。
セフィロス達は最初気づいてなかったんだけど、変態が「ん?なぁにこのマーク」と
気づいて首を捻っている。もしや、この∞の意味を知らないのか?
このマークの意味を素直に受け取ると、俺の魔力量は無限となる…え?ナニソレこわ。
俺の判定が出た瞬間にお祭り騒ぎで口々にキャーキャー言っていた妖精たちの無邪気な声に混じって、ひとつ異質に響いた声があった。
『くじゃはいーっぱい!いっぱいなんだよー!』
『でも、なぁんにもないの!』
『孔雀、気を付けろ』
誰が言っているのかと探せば、水の妖精ウンディーネがいつもの無邪気さを封印して
真面目な顔で俺を見ていた。
「え?なにを?」
つられて思わず返事をすると、突然、空間を見ながら話し始めた俺を見てギョッとした顔で2人がこっちを見た。
『お前の力は諸刃の剣。生かすも殺すもお前次第であるし、その力が混とんを引き起こす切っ掛けにもなりうる。また、その力は下手をすればお前を殺す。なるべく早く我の所へこい』
「えぇ…なにそれこわい」
『そう思うなら、ジャネットと共に早く来るんだな』
「あ、はい」
キャラが変わりすぎてついていけないんだが。あと、圧がやべぇ。目がこえぇ。
俺が返事をすると、満足そうに頷いたと思ったらウンディーネから圧が消えて瞳の色が濃い碧からいつもの淡い水色に変化した、と思ったらいつものウンディーネに戻って無邪気に笑っている。2面性がすげぇ怖いんすけど。
引き攣った顔でウンディーネを見ていると、その様子を見ていた2人が恐る恐る話しかけてきた。
「おい…孔雀、お前どうした?誰と話してる…」
「ひぇぇぇ…ま、ましゃか…お化け、とか言わない…わよね?!」
うっわまずった。どうしよう。母と内緒にする約束をしたけど、このままじゃ気がふれたか霊感ボーイと思われちまう。俺は気がふれてないし、零感だ。
だが、この2人にはこれからも助力を願うだろうし、セフィロスは義父になる。
打ち明けておくべきだろう。
「えぇと…あの、僕…妖精さんが見えるみたいです」
「「はぁぁぁああ~~~~?!」」
あ。変態が倒れた。
「ご、ごめんなさい。情報量があまりにもあまりにもで気が遠くなってしまったわ」
しばらくして目を覚ました変態がうなだれている。
こいつ、案外繊細なんだな。
「孔雀、お前は妖精が見えるだけじゃなくて意思疎通が可能なんだな?」
「うん。さっきね、うんでぃーねと話してたの。それでね、今度かあさまと一緒にうんでぃーねのところに早くおいで、って」
「……ジャネット様は、いる所をご存じなのか?」
「多分…?領内の湖ににうんでぃーねのお家があるって」
「そうか…しかし、早く来いというのは何故だ?」
「えっとね、僕のちからはそのままにしてたら危ないみたい」
「それは…」
「そうねぇ…」
「どうして?セフィー達はなにか知ってるの?」
2人は困ったように顔を見合わせてため息をついた。
「まずな、全属性持ちは伝説でしか存在しない」
「え…」
「くぅちゃんが全属性だなんて知られてみなさい。あなた、あたしたちと家族になれないわよ。ジャネット様もその生みの親って事で降嫁は無理でしょうね。そうなると、今以上に正妃様が過激になるわ」
「それはやだ!!!!」
おいおいおいおい。冗談じゃねぇよ。命の危険が増す上に、シナリオから抜け出せねぇじゃねーか。それは困る。一挙両得の策が、今回の臣籍降下なのだから。
「あとね…闇属性って本当に、稀にしか出てこないのよ。決して悪いものじゃないんだけれども、稀すぎて研究が追い付てないから圧倒的理解不足でね、光と対極にあるものだからね…人は未知なものが怖いから迫害を受けやすいの。
だから闇属性の使い手は保護対象なのよ。分かり次第迅速に、ね。
王宮の魔術団にはいないこともないけど、現役では2人ほどかしらね…」
「おうふ」
あぁー、前世の物語の世界でも闇属性ってヘイト対象だったからな。理解しやすい。
「伝説級に闇がついて、謎の星印…アカネ、分かってるな?」
「モチのロンよ!何が何でも漏らさないわ!!」
「この事が明るみに出たら、お前の扱いがどうなるか全く予想が付かない。下手したら混乱を招くという理由で最悪な結果になるかもしれん。
だから、孔雀、絶対に他には言うな。分かったな?」
「う、うん…」
「そんなに怯えないで?危険性は確かに高いし正しい情報は必要だけど、それで生きる事を消極的にしてしまってはダメよ。くぅちゃんが幸せになるためにも、アタシたちが全力で守るから、くぅちゃんも協力してね?」
「ありがとう…」
最悪な結果———それは消されるという事だろう。社会的な存在ならば、まだいい。セフィロスを頼る事にはなるが、最低平民であればなんとかなる。ただ、命そのものとなると話は変わってくる。セフィロスは後者を懸念しているのであろう。
シナリオからの脱却、暗殺懸念からの解放———これは正妃次第だから簡単にはいかないが———その上でのんびり貴族ライフは無理そうだとガックリと肩を落とした。
じゃ、れいんぼーぅはどうなん?と聞くと、全属性持ちとなるそうだ。上記色で虹色の仕組みは分からん。
俺は虹色なうえに…星マークがな…なかったんだよ。。しかし、俺は見た。星マークが出るべき所にうっすらと小さく示されている「∞」マークを…。
セフィロス達は最初気づいてなかったんだけど、変態が「ん?なぁにこのマーク」と
気づいて首を捻っている。もしや、この∞の意味を知らないのか?
このマークの意味を素直に受け取ると、俺の魔力量は無限となる…え?ナニソレこわ。
俺の判定が出た瞬間にお祭り騒ぎで口々にキャーキャー言っていた妖精たちの無邪気な声に混じって、ひとつ異質に響いた声があった。
『くじゃはいーっぱい!いっぱいなんだよー!』
『でも、なぁんにもないの!』
『孔雀、気を付けろ』
誰が言っているのかと探せば、水の妖精ウンディーネがいつもの無邪気さを封印して
真面目な顔で俺を見ていた。
「え?なにを?」
つられて思わず返事をすると、突然、空間を見ながら話し始めた俺を見てギョッとした顔で2人がこっちを見た。
『お前の力は諸刃の剣。生かすも殺すもお前次第であるし、その力が混とんを引き起こす切っ掛けにもなりうる。また、その力は下手をすればお前を殺す。なるべく早く我の所へこい』
「えぇ…なにそれこわい」
『そう思うなら、ジャネットと共に早く来るんだな』
「あ、はい」
キャラが変わりすぎてついていけないんだが。あと、圧がやべぇ。目がこえぇ。
俺が返事をすると、満足そうに頷いたと思ったらウンディーネから圧が消えて瞳の色が濃い碧からいつもの淡い水色に変化した、と思ったらいつものウンディーネに戻って無邪気に笑っている。2面性がすげぇ怖いんすけど。
引き攣った顔でウンディーネを見ていると、その様子を見ていた2人が恐る恐る話しかけてきた。
「おい…孔雀、お前どうした?誰と話してる…」
「ひぇぇぇ…ま、ましゃか…お化け、とか言わない…わよね?!」
うっわまずった。どうしよう。母と内緒にする約束をしたけど、このままじゃ気がふれたか霊感ボーイと思われちまう。俺は気がふれてないし、零感だ。
だが、この2人にはこれからも助力を願うだろうし、セフィロスは義父になる。
打ち明けておくべきだろう。
「えぇと…あの、僕…妖精さんが見えるみたいです」
「「はぁぁぁああ~~~~?!」」
あ。変態が倒れた。
「ご、ごめんなさい。情報量があまりにもあまりにもで気が遠くなってしまったわ」
しばらくして目を覚ました変態がうなだれている。
こいつ、案外繊細なんだな。
「孔雀、お前は妖精が見えるだけじゃなくて意思疎通が可能なんだな?」
「うん。さっきね、うんでぃーねと話してたの。それでね、今度かあさまと一緒にうんでぃーねのところに早くおいで、って」
「……ジャネット様は、いる所をご存じなのか?」
「多分…?領内の湖ににうんでぃーねのお家があるって」
「そうか…しかし、早く来いというのは何故だ?」
「えっとね、僕のちからはそのままにしてたら危ないみたい」
「それは…」
「そうねぇ…」
「どうして?セフィー達はなにか知ってるの?」
2人は困ったように顔を見合わせてため息をついた。
「まずな、全属性持ちは伝説でしか存在しない」
「え…」
「くぅちゃんが全属性だなんて知られてみなさい。あなた、あたしたちと家族になれないわよ。ジャネット様もその生みの親って事で降嫁は無理でしょうね。そうなると、今以上に正妃様が過激になるわ」
「それはやだ!!!!」
おいおいおいおい。冗談じゃねぇよ。命の危険が増す上に、シナリオから抜け出せねぇじゃねーか。それは困る。一挙両得の策が、今回の臣籍降下なのだから。
「あとね…闇属性って本当に、稀にしか出てこないのよ。決して悪いものじゃないんだけれども、稀すぎて研究が追い付てないから圧倒的理解不足でね、光と対極にあるものだからね…人は未知なものが怖いから迫害を受けやすいの。
だから闇属性の使い手は保護対象なのよ。分かり次第迅速に、ね。
王宮の魔術団にはいないこともないけど、現役では2人ほどかしらね…」
「おうふ」
あぁー、前世の物語の世界でも闇属性ってヘイト対象だったからな。理解しやすい。
「伝説級に闇がついて、謎の星印…アカネ、分かってるな?」
「モチのロンよ!何が何でも漏らさないわ!!」
「この事が明るみに出たら、お前の扱いがどうなるか全く予想が付かない。下手したら混乱を招くという理由で最悪な結果になるかもしれん。
だから、孔雀、絶対に他には言うな。分かったな?」
「う、うん…」
「そんなに怯えないで?危険性は確かに高いし正しい情報は必要だけど、それで生きる事を消極的にしてしまってはダメよ。くぅちゃんが幸せになるためにも、アタシたちが全力で守るから、くぅちゃんも協力してね?」
「ありがとう…」
最悪な結果———それは消されるという事だろう。社会的な存在ならば、まだいい。セフィロスを頼る事にはなるが、最低平民であればなんとかなる。ただ、命そのものとなると話は変わってくる。セフィロスは後者を懸念しているのであろう。
シナリオからの脱却、暗殺懸念からの解放———これは正妃次第だから簡単にはいかないが———その上でのんびり貴族ライフは無理そうだとガックリと肩を落とした。
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