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第一章
38.志木
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志木は今、猛烈にイライラしている。
普段はしない貧乏ゆすりを激しくするほどに。
「お、おい志木…なにイラついてんだよ?」
「別に…」
眉間に皺を寄せ腕組をし、激しい貧乏ゆすり。
時おり、無意識なのか舌打ちと低い唸り声をあげている。
ガタイのいい端正な顔立ちの男の静かな怒り顔は怖い。非常に怖い。
先日の樹の痴態を思い出し、元々たまっていた腹の熱が更に増してしまい、
それを抑える為に眉間に寄っていた皺が更に深まり貧乏ゆすりが更に加速した。
横にいる高須から「ひぃ」という声が聞こえた。
志木は今、めちゃくちゃ欲求不満である。
3人で邂逅したあの後、己の目の前で2人がおっぱじめやがったのである。
雅樹は志木にどんな風に可愛がってもらったのかと樹を甘くいじめ抜き、
頭が蕩けた樹にねだられ、雅樹が断る訳もなく、実にねっとりじっくりと樹を味わっていた。
志木は雅樹に加わらないのかと聞かれ、樹にも求められたが頑として動かなかった。
なし崩し的にしたら樹の心が手に入らないと思ったからだ。
体を手に入れるのは容易いが、それでは雅樹らに追いつけない。
彼らは元々親友というポジションがあり、人として好かれていた。
そこに肉欲を覚えさせ(本人は自覚がないが)恋愛対象として樹の心を手に入れた。
志木は、樹に好かれている自信はあるが、果たして彼らと天秤にかけられるほどか?というとそうではないだろう。
だから、志木は我慢した。鋼の心で我慢した。オリハルコンも真っ青である。
果たして、その欲求不満の吐きどころがない志木は性欲を持て余していた。
自慰は樹をオカズに散々したが、全然足りない。
そもそも、志木は性欲がかなり強い方である。
これまでは、相手に困らないという事もあり、イライラするほど溜めた事がない。
じゃあ、同じようにーーと考えがところで気が乗らない。
「志木ー、呼ばれてんぞー」
教室の扉の所でクラスメイトが志木を呼んだ。
はぁぁぁとため息をついて席を立ち、高須が安堵のため息を吐いた。
廊下に出ると、そこには最近別れたばかりの元彼女がいた。
頬を染めて、可愛く見えると自覚している表情で上目遣いに志木を見上げた。
「し、志木あのねーー」
「なんのようだ?」
「っ…!」
これまでみた事のない不機嫌な様子の志木に言葉を失う。
元彼女にイラついてるわけではないが、どうにもこうにもイライラが止まらない。
上目遣いも「樹ちゃんの方が可愛いな…」などと思い、
そこから芋づる式に樹の痴態を思い出し更に腹に熱が溜まる。悪循環である。
やはりあの時、やせ我慢せず樹を頂くべきだったかと後悔すらしていた。
深く深呼吸をして、息を吐き出しリセットする。
「すまん。ちょっとイライラして。どうした?」
「っあ…あのね、今日あいてる?今日がダメなら週末とか…」
「今日は塾があるから…週末は空いてるけど、なにか用か?」
「は、話があって…」
「今じゃダメか?もしくはラインとか」
「ちょ、直接会って話したくて…」
志木は鈍い方ではない。だから、彼女の意図に気づいた。
「なぁ、カナ。俺はやり直す気はないし、俺らはやり直せない」
「…!」
「悪いな。どう気持ちを伝えてもらっても、俺はもうダメなんだよ」
「な、なんで?私が転入のこと責めたから?応援しなかったから?」
「それは多少あるが…」
「そ、それは謝る!自分の我儘で志木の事考えてなかった。自分の寂しさばっかり優先しちゃった」
「うん。それはこの間話した時に許したよな?そうじゃなくてーー…」
「他に気になる人が出来たって言ってたけど、まだ付き合ってないんでしょ?
気になるだけでまだそこまで好きって…」
「好きだ。今は、すげぇ惚れてる」
「そっ…そんなぁ。。会えるかも分からない人だって…」
「あぁ。その時はな。今は状況が変わってな。やり取り出来るようになって、一緒に出掛けるようになって…今はもう心底惚れてる」
カナの目に見る間に涙があふれて零れ落ちた。
これまで、カナが泣くたびに志木がその涙を優しく指で拭ってやった。
見た目にそぐわず、恋人に甘く尽くす男である志木は、言葉でも態度でも相手に気持ちを伝える。
しかも多少の事では怒らないし不機嫌にもならない。
だいたい、相手がそれに慣れてしまい傲慢になって別れる。
今回の転入の件でもカナは荒れに荒れた。
志を高く持って目標を掲げた志木の人生プランにまで口を出してしまったのだ。
それもかなり、辛辣な言葉で。
カナは、人生最大の失敗をしたと思った。
志木は、今は三条にいてどちらかといえば不良寄りの男であるが、女の勘で「こいつは化ける」と気づいていた。
だからこそ、彼の転機を応援すべきだったのに、自分の子供じみた寂しいという感情に負けて志木を口撃してしまった。
その寂しさに気づいていた志木は最初の頃は何度も宥め、話し合いった。
だが、志木に甘やかされて我儘になったカナの考えは変わらず、ならば仕方ないと志木の心が離れ始めて己の過ちに気づいたが遅かった。
志木はかなり一途である。
かなりモテる男だからこそ、その一途さが人気に拍車をかける。
一度惚れたら熱はなかなか覚めない。だからカナは分かってはいたけれど、どうしても諦めきれなかった。
「カナ…まだ話すならどこか移動するか?」
廊下には人が増えてきて、さすがにここまで泣かれると思ってなかった志木が聞いたが、顔を手で覆い、泣きじゃくったカナは首をぶんぶん振った。
破局は翌日には一気に広まっており、今さらだった。
志木の心が完全に自分から離れてしまった事実に打ちのめされており、少々自棄になってしまっていた。
今、カナを繋ぎとめているのは「約1年半の2人の思い出」だ。
ここに勝機を賭けていた。
------それと気になるもう一つの噂。
「志木、ちょっと気になる噂があるんだけど…」
ひそりと声を潜めて言った。
「噂?」
「うん。先日の祭りで志木が、男と手を繋いでたって」
「あぁ。繋いでたぜ?」
「ま、まさかと思うけど、志木の好きな人って」
「そいつだな」
事もなげに答えた志木に絶句する。
一瞬、自分を遠ざけるための方便かと思ったが、そんなわけないとすぐに思い返した。
「は?お、男が好きなの…?」
「正確にはそいつが好き、だな。今も男には興味はない」
うそでしょ。男に負けったって事?!
元々不安定だった精神に思わぬ爆弾を投げられてカッと頭に血が上った。
「はぁ~?ありえないでしょ。男が好きとか気持ち悪い!!」
「ありえなくはないだろ、別に。まぁ、理解はし辛いよな。
誰に迷惑をかけている訳でもねぇし隠す事でもねぇから別に気にしてねぇけど」
「な、な、なによそれ…。ていうか付き合ってもないのに男のくせに志木の性欲を受け止められるとか相手ビッチなんじゃないの?!」
思わず口にした瞬間、しまったと後悔した。
志木の目が凍り付いたように冷え冷えとしたからだ。
暴論である事はカナも分かっていたが、悲しいやら悔しいやらぐちゃぐちゃになった感情に任せて放ってしまった悪手だった。
先ほどまでの、愛情は消えてしまっても情は多少あった眼差しはそこになかった。
「し、志木ごめ…こんな事いうつもりじゃ…」
「もう話はいいか?他にないなら席に戻る。お前ももう戻れ」
カナに背中を向けて教室に入っていく。
その背中は完全にカナを拒絶していた。
廊下に残されたカナは、青ざめてその場に立ち尽くし、目撃していた人は居たたまれず、そそくさと去っていった。
そして「志木は男に惚れている」という噂が学校中を駆け巡ったのだった。
カナの後がまを狙っていた女子は「相手が男なら」と更にやる気になったのだった。
元々は異性愛者の志木である。どうせ、そのうち飽きるだろうと。
普段はしない貧乏ゆすりを激しくするほどに。
「お、おい志木…なにイラついてんだよ?」
「別に…」
眉間に皺を寄せ腕組をし、激しい貧乏ゆすり。
時おり、無意識なのか舌打ちと低い唸り声をあげている。
ガタイのいい端正な顔立ちの男の静かな怒り顔は怖い。非常に怖い。
先日の樹の痴態を思い出し、元々たまっていた腹の熱が更に増してしまい、
それを抑える為に眉間に寄っていた皺が更に深まり貧乏ゆすりが更に加速した。
横にいる高須から「ひぃ」という声が聞こえた。
志木は今、めちゃくちゃ欲求不満である。
3人で邂逅したあの後、己の目の前で2人がおっぱじめやがったのである。
雅樹は志木にどんな風に可愛がってもらったのかと樹を甘くいじめ抜き、
頭が蕩けた樹にねだられ、雅樹が断る訳もなく、実にねっとりじっくりと樹を味わっていた。
志木は雅樹に加わらないのかと聞かれ、樹にも求められたが頑として動かなかった。
なし崩し的にしたら樹の心が手に入らないと思ったからだ。
体を手に入れるのは容易いが、それでは雅樹らに追いつけない。
彼らは元々親友というポジションがあり、人として好かれていた。
そこに肉欲を覚えさせ(本人は自覚がないが)恋愛対象として樹の心を手に入れた。
志木は、樹に好かれている自信はあるが、果たして彼らと天秤にかけられるほどか?というとそうではないだろう。
だから、志木は我慢した。鋼の心で我慢した。オリハルコンも真っ青である。
果たして、その欲求不満の吐きどころがない志木は性欲を持て余していた。
自慰は樹をオカズに散々したが、全然足りない。
そもそも、志木は性欲がかなり強い方である。
これまでは、相手に困らないという事もあり、イライラするほど溜めた事がない。
じゃあ、同じようにーーと考えがところで気が乗らない。
「志木ー、呼ばれてんぞー」
教室の扉の所でクラスメイトが志木を呼んだ。
はぁぁぁとため息をついて席を立ち、高須が安堵のため息を吐いた。
廊下に出ると、そこには最近別れたばかりの元彼女がいた。
頬を染めて、可愛く見えると自覚している表情で上目遣いに志木を見上げた。
「し、志木あのねーー」
「なんのようだ?」
「っ…!」
これまでみた事のない不機嫌な様子の志木に言葉を失う。
元彼女にイラついてるわけではないが、どうにもこうにもイライラが止まらない。
上目遣いも「樹ちゃんの方が可愛いな…」などと思い、
そこから芋づる式に樹の痴態を思い出し更に腹に熱が溜まる。悪循環である。
やはりあの時、やせ我慢せず樹を頂くべきだったかと後悔すらしていた。
深く深呼吸をして、息を吐き出しリセットする。
「すまん。ちょっとイライラして。どうした?」
「っあ…あのね、今日あいてる?今日がダメなら週末とか…」
「今日は塾があるから…週末は空いてるけど、なにか用か?」
「は、話があって…」
「今じゃダメか?もしくはラインとか」
「ちょ、直接会って話したくて…」
志木は鈍い方ではない。だから、彼女の意図に気づいた。
「なぁ、カナ。俺はやり直す気はないし、俺らはやり直せない」
「…!」
「悪いな。どう気持ちを伝えてもらっても、俺はもうダメなんだよ」
「な、なんで?私が転入のこと責めたから?応援しなかったから?」
「それは多少あるが…」
「そ、それは謝る!自分の我儘で志木の事考えてなかった。自分の寂しさばっかり優先しちゃった」
「うん。それはこの間話した時に許したよな?そうじゃなくてーー…」
「他に気になる人が出来たって言ってたけど、まだ付き合ってないんでしょ?
気になるだけでまだそこまで好きって…」
「好きだ。今は、すげぇ惚れてる」
「そっ…そんなぁ。。会えるかも分からない人だって…」
「あぁ。その時はな。今は状況が変わってな。やり取り出来るようになって、一緒に出掛けるようになって…今はもう心底惚れてる」
カナの目に見る間に涙があふれて零れ落ちた。
これまで、カナが泣くたびに志木がその涙を優しく指で拭ってやった。
見た目にそぐわず、恋人に甘く尽くす男である志木は、言葉でも態度でも相手に気持ちを伝える。
しかも多少の事では怒らないし不機嫌にもならない。
だいたい、相手がそれに慣れてしまい傲慢になって別れる。
今回の転入の件でもカナは荒れに荒れた。
志を高く持って目標を掲げた志木の人生プランにまで口を出してしまったのだ。
それもかなり、辛辣な言葉で。
カナは、人生最大の失敗をしたと思った。
志木は、今は三条にいてどちらかといえば不良寄りの男であるが、女の勘で「こいつは化ける」と気づいていた。
だからこそ、彼の転機を応援すべきだったのに、自分の子供じみた寂しいという感情に負けて志木を口撃してしまった。
その寂しさに気づいていた志木は最初の頃は何度も宥め、話し合いった。
だが、志木に甘やかされて我儘になったカナの考えは変わらず、ならば仕方ないと志木の心が離れ始めて己の過ちに気づいたが遅かった。
志木はかなり一途である。
かなりモテる男だからこそ、その一途さが人気に拍車をかける。
一度惚れたら熱はなかなか覚めない。だからカナは分かってはいたけれど、どうしても諦めきれなかった。
「カナ…まだ話すならどこか移動するか?」
廊下には人が増えてきて、さすがにここまで泣かれると思ってなかった志木が聞いたが、顔を手で覆い、泣きじゃくったカナは首をぶんぶん振った。
破局は翌日には一気に広まっており、今さらだった。
志木の心が完全に自分から離れてしまった事実に打ちのめされており、少々自棄になってしまっていた。
今、カナを繋ぎとめているのは「約1年半の2人の思い出」だ。
ここに勝機を賭けていた。
------それと気になるもう一つの噂。
「志木、ちょっと気になる噂があるんだけど…」
ひそりと声を潜めて言った。
「噂?」
「うん。先日の祭りで志木が、男と手を繋いでたって」
「あぁ。繋いでたぜ?」
「ま、まさかと思うけど、志木の好きな人って」
「そいつだな」
事もなげに答えた志木に絶句する。
一瞬、自分を遠ざけるための方便かと思ったが、そんなわけないとすぐに思い返した。
「は?お、男が好きなの…?」
「正確にはそいつが好き、だな。今も男には興味はない」
うそでしょ。男に負けったって事?!
元々不安定だった精神に思わぬ爆弾を投げられてカッと頭に血が上った。
「はぁ~?ありえないでしょ。男が好きとか気持ち悪い!!」
「ありえなくはないだろ、別に。まぁ、理解はし辛いよな。
誰に迷惑をかけている訳でもねぇし隠す事でもねぇから別に気にしてねぇけど」
「な、な、なによそれ…。ていうか付き合ってもないのに男のくせに志木の性欲を受け止められるとか相手ビッチなんじゃないの?!」
思わず口にした瞬間、しまったと後悔した。
志木の目が凍り付いたように冷え冷えとしたからだ。
暴論である事はカナも分かっていたが、悲しいやら悔しいやらぐちゃぐちゃになった感情に任せて放ってしまった悪手だった。
先ほどまでの、愛情は消えてしまっても情は多少あった眼差しはそこになかった。
「し、志木ごめ…こんな事いうつもりじゃ…」
「もう話はいいか?他にないなら席に戻る。お前ももう戻れ」
カナに背中を向けて教室に入っていく。
その背中は完全にカナを拒絶していた。
廊下に残されたカナは、青ざめてその場に立ち尽くし、目撃していた人は居たたまれず、そそくさと去っていった。
そして「志木は男に惚れている」という噂が学校中を駆け巡ったのだった。
カナの後がまを狙っていた女子は「相手が男なら」と更にやる気になったのだった。
元々は異性愛者の志木である。どうせ、そのうち飽きるだろうと。
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