樹くんの甘い受難の日々

生梅

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第一章

13.奥がさみしい

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「おはよ…」



寝起きで少し掠れた声で雅樹が言う。



「はよ。今なんじだろ?てか暑い。苦しい」



ん~~と言いながら俺の頭に頬ずりしてどこうとしない。



「あちぃってば!」

「樹が冷たい…」

「いや冷たいとかじゃなくてだな…」



ちぇーと言いながら俺と自分の体にかかっている勝の腕をどかした。



「勝、起きろ。その足をどかせ」

「…」



俺の足に巻きつけている足が重くて邪魔だ。



「こいつ、寝起き悪ぃんだよな~」



雅樹がそう言いながら容赦なく勝をゲシゲシと足蹴にして

俺の体から引きはがす。

けっこう痛いと思うんだが、勝は全然目を覚まさない。



「樹、体どう?辛くない?」



そう言われて、寝る前の雅樹たちの所業を思い出した。



「…体は平気だけど精神がヤバい」

「ごめん。でも、ありがとう」

「八つ当たり入ってる。ごめん」

「うん」



ぎゅっと抱きしめられた。



「やっぱ樹って、なんか甘い香りがする」

「勝もそう言ってたけど、俺自身は分からん」

「樹の体臭好き」



そう言いながらくんくん嗅がれた。



「あんまり嗅ぐなよ」

「だって好きなんだもんさ」

「んっ」



耳の裏を嗅がれてぞくぞくしたものが腰に走る。



「樹、ここ本当に弱いよね」

「分かってるなら、そこ刺激するな…よぉ。ふぅ…ん」

「その甘い声聞いたら無理」



ちゅっちゅっとリップ音が鳴って、その度に腰がびくびくする。そのまま顔にちゅっとされて見つめ合った俺らはキスをした。雅樹のキスは優しくて、でもねっとりとしてて気持ち良い。

じゅるっ…ちゅぱっ…て音が聞こえてどんどん体が熱くなってきたのが分かった。



「はん…あっ…ん…んんんっ。あぁ…」



断続的に甘い声が聞こえるなと思ったら俺の声だった。

自覚したら、体がカッと燃えるように熱くなって、頭がぼうっとしてきた。



「樹、腰が動いてるよ」



いつの間にか雅樹の膝の上に乗せられていて、

自分のケツを雅樹の膝にすりすりしていた。



「樹…お尻触って欲しい?」

「うん…」

「いい子」



くにくにと雅樹の指が俺の肛門を触りだすと、

甘い刺激が走って、もっともっと触って欲しくなった。



「まさきぃ…もっとぉ」

「ん?中がいいの?」

「うん。中いっぱい触って?」

「…くぅぅ!小首を傾げるとか可愛すぎかよ」



俺はもう、雅樹にもっと奥を触って欲しくてたまらない。

雅樹がベッドボードに置いてあるローションの蓋をキュポッと開けて手に取った。俺はそれだけでこの後の快感を想像してめちゃくちゃ感じて腰がぶるっと震えた。



「感じちゃったの?顔がすっごい蕩けてて可愛い」



優しい声とは裏腹に雅樹の目がギラギラとして雄を感じさせる。

それを見て更に感じてしまう。

くるりと入口を撫でられて高い声が出た。

ぬくっと指が入ってきて中を撫でる。



「あっあっあっ…やぁん!」

「ここ、好きでしょ?」

「あぁぁ!やっ!あぁ!」

「もう指3本も入っちゃったよ」



欲と嬉しさを滲ませた声が耳元で囁く。

最初の頃は違和感しかなかったヶ所が、今はそこを撫でられたり押されたりすると気持ち良くて思わず雅樹の指をきゅっと締めた。



「樹…樹…可愛い。すごい可愛い」



男が可愛いって言われても全然嬉しくないし、

それを言っているのが男とか更に嬉しくない…んだけど、

雅樹と勝に言われると、なんだかじわーっと満たされるものがある。



「樹、お尻をこっちに向けて俺に跨って」

「ん…」



所謂69の体勢にモソモソと移動する。



「うわー…エロ。

ローションが垂れててお尻の穴がヒクヒクしてる」

「言わないでよぅ…」

「しまった。樹の可愛いココ、舐めたかったのに…」

「あぁっ!」



ココ、と言いながら穴に指をぬぷっと入れた。

そのまま指をぐちゃぐちゃと出し入れしながら俺のちんこを器用に扱いている。



「やら!やら!あぁぁぁん!」

「もっと声聞かせて?」



雅紀の指が、ググッと1番感じるポイントを押した。



「はぁん!あっあうっ!ああっ!きもちいい…もっとしてぇ」

「これ、好きだよね?」



トントントン



「とんとんしちゃやぁ!」

「好きでしょ」

「あっあっあっ…あんっ!はっ」



目の前に、カチンコチンになった雅紀のちんこがあった。

俺は、気持ち良いのと口寂しくて雅紀のちんこを頬張った。



「樹…!あぁぁぁ…もう!すぐ入れたくなっちゃうでしょ!」

「じゅぼっぞぶっじゅっぽ…ん…ふ…これ好きなの」

「あかん…樹のエロさが暴力的」



しばらくしゃぶっていて、ふと

指だけでも気持ち良いけど、もっと奥を満たすには足りない。もっと奥に欲しい。

これ、入れたらどうなるんだろう?



と思ってしまった。

そう、思ってしまったのだ。俺は。

脳みそが快楽に支配されて、完全にバカになっていたのだ。

だから、俺は言ってしまった…。



「まさきぃ…これ、奥に欲しい」

「たっ…たつ…」



雅樹は一瞬呆けた顔をして俺の言葉を理解したあと

顔を真っ赤にして口をパクパクした。



「らって、奥がさみしいんらもん…」



雅樹のちんこをむちゅむちゅと舐めながら言った。



「これ、欲しいんらもん…」

「がはぁっ!まさかの展開!こんな展開予想してなかった…!」



雅樹が何やらぶつぶつ言っているが、これが中に入ったらどれだけ気持ち良いのか考えながら夢中で舐めた。

そして、これが入るのだと思うとぞくぞくして頭が痺れるような酩酊感に酔った。



そう。俺は、完全に頭がイってしまっていたのだ。

この時の俺は、雅樹ので埋めてもらう事しか考えてなかった。

バカになっていたのだ。

大事な事なので2回いった。



「あぁぁ。ヤバい。興奮しすぎてイきそう」



雅樹があたふたと俺の下から這い出て俺をころんとひっくり返す。



「樹、本当に本当にいいの?俺、入れちゃうよ?

絶対やめないよ?」

「ん。欲しいの」

「ふんぐっ!」



雅樹が胸を抑えてはぁはぁと苦しそうに息をしている。



「エロスイッチの入った樹、すげぇ破壊力…殺される」

「まさき、やら?入れてくれないの?」

「入れるいれる!何としてでも入れるっ!!」



「…おい」



低い声が聞こえた。



「お前ら、俺をすっかり忘れているだろ」

「あ。ごめん。忘れてた」



雅樹が即答した。



「だよな。2人の世界になってたもんな。

…まぁ、でもいいぜ。樹の処女はお前にやる」

「え!いいの?!言質を取ったからもうダメだよ?」

「秒かよ。いいよ。今回の功労者は雅樹だしな」

「勝…お前、たまにイイ奴になるな」

「たまには余計だ」

「…樹、俺のこれ入れるね?痛かったら言うんだよ?」

「あっ」



これ、と言いながら俺の肛門にちんこをちゅっとした。

それだけで期待で腰が震えて思わず甘い声が出た。



「樹可愛い。感じちゃったの?」



にゅぷにゅぷとローションを馴染ませながら亀頭を少しだけ出し入れする。

ぐぐっと圧倒的な質量の物が入ってきて、あまりの圧迫感と排泄感に息がつまる。



「樹、ゆっくり呼吸して?止めちゃだめ」

「ふぐっ…苦しいよぉ」

「うん。苦しいね?でも頑張ろ?きっと気持ち良くなるから」

「んっ」



萎れてしまった俺のちんこを勝がかぽっと咥えた。

じゅるじゅるじゅぽじゅぽと音を立てて舐める。



「はっ。あっあっああ」



圧迫感はあるものの、馴染ませるためか雅樹が先に進まずいてくれるからフェラの気持ち良さに意識が向いて、またかちかちに勃った。

それを見た勝はちんこを扱きながら、乳首を舐め始めた。



「きもち…気持ちいい。ん…ふっ」



ぐぐぐっとまた奥に進む。

これを何度も何度も繰り返した。

そして、雅樹の腰が俺のケツにくっ付いた。



「はぁ…全部入った」



汗をたらしながら雅樹が嬉しそうに言った。

その笑顔を見たら、キューンとして同時に雅樹のちんこをぎゅっと締めてしまった。



「樹…締まったよ。きもちい?」

「まさきにキュンとした」

「「はっ?!」」

「樹…俺は樹に転がされてる…胸が苦しい」

「俺は?!樹、俺にはキュンとしないの?!」



脱・処女もやっぱり騒がしい俺らだった。
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