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第2章 ダンジョン探索編

36話 冒険者ギルド再び

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真一はゲームばかりするつもりはないのであれから3日間は鍛錬に費やした。
 そして今日またリクルドの世界へと旅立っていった。

 ――∇∇――

 リュウジンがリクルドの世界に戻ってきて初めに行ったのは報酬を受け取るために冒険者ギルドに行くことであった。

 冒険者ギルドに入ってとりあえず受付に並ぼうとすると。横から見知らぬギルド職員が声をかけてきた。

「リュウジン様ですね?お見えになりましたらギルドマスター室までお連れするように伺っています。お連れして大丈夫でしょうか?」
「ああ。頼む」

 こちらです、とギルド職員が案内してくれたので付いて行った。
 ギルドマスター室に着くと

「ギルドマスター、リュウジン様をお連れしました」
「は~い♪入ってちょうだい♪」
「失礼いたします。どうぞお入りください」

 そう言われギルドマスター室に入るとギルド職員は挨拶をしてそのまま帰っていった。

「久しぶりね♪もう少し早く来ると思ってたわ?」
「遅かったか?」
「いいえ。全然大丈夫よ♪テルちゃんとリンちゃんにはもう渡したけどね。それじゃあ報酬の話をしましょうか。座ってちょうだい」

 そう言われ置いてあるソファに座った。

「まずは原因解決による報酬ね。今回の場合直接解決したってわけじゃないから揉めに揉めたんだけど、解決するって情報を持ってきたことで間接的に解決に尽力したって見做されたわ。200万フーロよ。次に危険手当ね。本来冒険者に危険はつきものであるのだけれど、今回に限っては情報不足で危険な目に合わせた、具体的には冒険者から無理矢理行かせるのではなくギルドの上位者を行かせるべきだったと判断されて出すことになったのよ。もちろん私も罰を受けたわ。申し訳ございませんでした」
 そう言って真面目な顔でマックスは改めて頭を下げた。
「かまわん。むしろ貴重な体験をさせてもらって感謝すらしているさ」
「そう言ってもらえると助かるわ。それでこれが危険手当の100万フーロ」
「最後に情報料ね。まずは第4騎についての情報だけど、新たな情報というものはなかったけど生きた証言であり、いまの居場所が分かったということで1000万フーロ出すことになったわ。そしてあなたが報酬にもらったアイテムの情報料に1億フーロ出すことになったわ」
「1億だと?!」
「ええ。第4騎が・・・というよりは神獣が生み出したアイテムの情報なんか今までなかったものね。それだけでも妥当な値段よ。むしろ少ないとすら思えるわね」
「なるほど・・・」
「これで一気に大金・・・てほどでもないけど小金持ちね!登録2日でこれだけ稼いだのはぶっちぎりで記録更新でしょうね♪」
 この前まで20万フーロの返済で苦労していたのに、一気に桁が変わったことでイマイチ実感できていなかった。
「それと、今回の幹部会議で神獣と渡り合った者をBランクのままってのもあれだってなって一気にSランクにまで上がったわよ♪これも新記録ね♪おめでとう♪」
 リュウジンにとってはそんなことはどうでもよかったので無反応であった。
「それでもう一つの本題に入る前に報告だけど、今回のチェダークランによる襲撃の件ね。普段は冒険者同士のいざこざなんて介入しないんだけど、今回はギルドと国が発行した緊急指名依頼に対して妨害をしたってことでギルドへの敵対と国への敵対が認められてチェダークランの幹部5人にそれぞれに1000万フーロの罰金とギルドの1年間の利用禁止、国からは国外追放を言い渡されたわ。本人達はそんなこと知らなかったって喚いてたらしいけど知らないで済まされないのよね~」
 リュウジンにとっては既にチェダークランに襲撃されたことなど忘れていたため聞き流していた。
「それで本題その2ね。やっぱり今回の件で皇帝陛下直々の召喚令状が出されたわ。申し訳ないけど拒否は出来ないわ」
「ん?冒険者ギルドの一員に国が強制はできないのではなかったか?」
「そうよ。冒険者にならね。今回の召喚令状は帝国民としてのあなたに対して出されているのよ」
「待て待て!俺は帝国民ではないぞ?!」
「国の言い分では、帝国の入国記録がなく、「また他国の領地での滞在記録もないためずっと帝国で暮らしていた。」というものよ。帝国民の出生届もないはずだけど・・・その程度はいくらでも言い訳出来るわね。要はあなたの所属を他国に奪われたくないから帝国にしておきたいのよ。もし仮にあなたがこの召喚を拒んだとしても、あなたを害することはないはずよ。神獣に認められたものを害するにはリスクが高いもの。勘違いしたらいけないけどこのリスクはあなたの強さではなく、神獣のお気に入りを害するリスクのことよ。それほど神獣とは慎重にならないといけないものなの。ただし、その場合は取り込むためにさらに強硬手段を取ってくるでしょうけどね。まぁ帝国から出ていくっていうなら拒んでもいいとは思うけどおすすめはしないわよ。」
「召喚ってのは何をするんだ?」
「おそらく謁見の間で皇帝陛下と謁見して、今回の件の褒美とかお言葉がもらえるんじゃないかしら。ただその褒美の中に十中八九爵位があるでしょうね」
「爵位はいらねえが・・・」
「まぁもらって損ってことはないわよ。領地を任されるわけではないし、男爵なら年に俸禄として1000万フーロもらえるわよ。ただし完全に帝国所属と見做されるから他国での行いには気をつけないといけないけどね」
 リュウジンは自由に動けなくなるのは少し煩わしいと感じたが、所詮はゲームの中の出来事であるしどうとでもなると思った。
「わかった。とりあえず召喚には応じる」
「よかったわ♪それじゃあ日にちだけど・・・明日の午前9時頃って空いているかしら?」
「ああ」
「じゃあその時間にまたギルドに来てちょうだい」
「そんなすぐに謁見なんて出来るもんなのか?」
「それだけあなたが特別ってことよ♪できるだけ早く取り込みたいからすぐに謁見できるわよ」

 リュウジンはその後、詳細と注意事項を聞きギルドを後にした。
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