上 下
2 / 40
第1章 始まり

第2話 キャラメイキング

しおりを挟む
アスフィがそう言うと真一の前に半透明なウィンドウが浮かび上がってきた。
 真一がそのウィンドウを眺めていると
「そちらのウィンドウに表示される項目を入力し、キャラクターを作成してください。一度作成すると種族や名前などは専用アイテム無しで変更することが出来なくなりますのでご注意ください」
 真一は顎に手を当てながらウィンドウの項目を見始めた。

(まずは名前か・・・本名にするか?いや、シンイチ2号とか?あ~、凛に考えておいて貰えば良かった)
 凛というのはこのゲームを真一に勧めた張本人である。
(とりあえずこのランダムってのを試してみるか。)
 真一はランダムボタンを押した。

 ――フェイ=アルゴーー

 ポチ

 ――ラノス=ヴァルドーー

 ポチ

 ――ファルド=リュウジンーー

 真一はもう一度ボタンを押そうとしたが押すのをやめた。

(ファルドってのはいらんが、このリュウジンってのは龍神とも取れるしなかなかいいんじゃないか?)
 そう思うとそれでいい気がした真一は名前の欄にリュウジンと入力した。
(次はキャラか。あまり現実と違いすぎると違和感が出るかもしれんから身長や体重、骨格などはできるだけ現実と同じにしてあとはランダムでいいか。)

 すると、顔はどことなく真一に似ているが、髪が腰付近まで長い茶髪のロン毛キャラが出来上がった。

(ロン毛はダメだな。戦う時に邪魔になる。)
 そう思い、髪型を短髪に変更した。

「よし、これでいいだろう」
 決定ボタンを押しキャラメイキングを終えた。

「お疲れ様です。それでは、最初に行く国を選んでいただきます。それぞれの国に特徴がございますがお聞きになりますか?」
「それはどこを選ぶかによって何か変わることがあるのか?」
「リュウジン様は戦闘をすることを主体と考えておられると認識しておりますが相違ありますでしょうか?」
「いや、その認識で大丈夫だ」
「それでしたらどの国を選ばれましてもそれほど差はないと思っていただいて構いません。貴族になりたいといった方や生産職の方は国によって違いがありますが戦闘に関してはそれほど差はないと考えていただいて結構です。」
「そうか、それなら説明はいらん。そうだな、なら帝国にしよう」
 真一はなんとなく響きが強そうだと思った帝国を適当に選んだ。
「かしこまりました。それでは『Recreation World』の世界に出発なさいますか?」
「それでは出発なさいますか?」
「ああ」
 そう言うと真一の体が光に包まれ始めた。
 そして完全に光に包まれワールドに飛ばされた。
「リュウジン様。期待してお待ちしております。我々がこの世界を破壊する前に真理へたどり着けることをお祈り申し上げます」
 アスフィは誰もいなくなった空間でポツリとそう言い消えていった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

VRゲームでも身体は動かしたくない。

姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。 古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。 身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。 しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。 当作品は小説家になろう様で連載しております。 章が完結次第、一日一話投稿致します。

惑星保護区

ラムダムランプ
SF
この物語について 旧人類と別宇宙から来た種族との出来事にまつわる話です。 概要 かつて地球に住んでいた旧人類と別宇宙から来た種族がトラブルを引き起こし、その事が発端となり、地球が宇宙の中で【保護区】(地球で言う自然保護区)に制定され 制定後は、他の星の種族は勿論、あらゆる別宇宙の種族は地球や現人類に対し、安易に接触、交流、知能や技術供与する事を固く禁じられた。 現人類に対して、未だ地球以外の種族が接触して来ないのは、この為である。 初めて書きますので読みにくいと思いますが、何卒宜しくお願い致します。

入れ替われるイメクラ

廣瀬純一
SF
男女の体が入れ替わるイメクラの話

❤️レムールアーナ人の遺産❤️

apusuking
SF
 アランは、神代記の伝説〈宇宙が誕生してから40億年後に始めての知性体が誕生し、更に20億年の時を経てから知性体は宇宙に進出を始める。  神々の申し子で有るレムルアーナ人は、数億年を掛けて宇宙の至る所にレムルアーナ人の文明を築き上げて宇宙は人々で溢れ平和で共存共栄で発展を続ける。  時を経てレムルアーナ文明は予知せぬ謎の種族の襲来を受け、宇宙を二分する戦いとなる。戦争終焉頃にはレムルアーナ人は誕生星系を除いて衰退し滅亡するが、レムルアーナ人は後世の為に科学的資産と数々の奇跡的な遺産を残した。  レムールアーナ人に代わり3大種族が台頭して、やがてレムルアーナ人は伝説となり宇宙に蔓延する。  宇宙の彼方の隠蔽された星系に、レムルアーナ文明の輝かしい遺産が眠る。其の遺産を手にした者は宇宙を征するで有ろ。但し、辿り付くには3つの鍵と7つの試練を乗り越えねばならない。  3つの鍵は心の中に眠り、開けるには心の目を開いて真実を見よ。心の鍵は3つ有り、3つの鍵を開けて真実の鍵が開く〉を知り、其の神代記時代のレムールアーナ人が残した遺産を残した場所が暗示されていると悟るが、闇の勢力の陰謀に巻き込まれゴーストリアンが破壊さ

VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?

ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚 そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

処理中です...