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第二章 信者獲得
076 感謝
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大黒様にビスケットを用意してから瑞貴は食事の用意されているテーブルに着いた。
「いただきます」
瑞貴が言うのは普通のことだったが、姫和や采姫や鬼までもがきちんと同じように手を合わせてから食べ始める。
あずさも料理は得意なようで美味しかった。少し辛く感じたが、疲れた体に適度な刺激を与えてくれる。
「ご馳走様でした。……大変美味しかったです、ありがとうございました」
あずさに向けて鬼が丁寧にお礼を言った。紳士的な対応であり、大人としては当然の言葉かもしれないが意外性しかない。
そして、鬼は自分の皿を片付けようと立ち上がろうとしたが、あずさに止められてしまっていた。
「ご馳走様、久しぶりの食事で満足じゃ」
「ご馳走様、やっぱりあずさのカレーは美味しいわ」
姫和と采姫も続いてあずさに声をかける。瑞貴も挨拶をしたかったが、何となく言い難くなってしまっていた。
「えっと、ご馳走様でした。……美味しかったです」
他の三人のようにスマートなお礼を言うことができなかった。普通に感想を言うだけで良いのかもしれないが改めて意識してしまうとハードルが上がってしまう。
あずさは笑いながら『お粗末様でした』と返してくれたが、瑞貴は照れくさくなっていた。
「鬼も、『いただきます』や『ご馳走様』って言うんだ。……ちょっと意外でした」
キッチンで後片付けを始めたあずさに聞こえないように、瑞貴は鬼に話しかけた。
「当然です。作ってくれた人や食材への感謝は鬼でも人でも関係ありません。……それは神だとしても同じこと」
「感謝……。鬼の言葉とは思えない発言で驚きました。鬼って、もっと傲慢なものかと思ってました」
「『傲慢』は『自惚れ』です。『自惚れ』は『勘違い』です。自分の存在について勘違いしている者が傲慢な態度を取るのです」
「……勘違をしない鬼は、傲慢ではない。ってことですか?……でも、勘違いしていないから感謝する?」
「周囲に感謝できない者は自分の力だけで存在していると勘違いしている者です。それは自惚れでしかなく、愚かしいことだと私は考えます」
「自分の力だけで生きていくことはできない……。だったら、周囲への感謝を忘れてはいけない?」
「瑞貴殿は、ちゃんと周囲に感謝して生きています。それは簡単なことで難しいこと。少しの慢心が傲慢を生みます。……努々お忘れなく」
「……はい」
鬼からの説教を一人の大人の言葉として瑞貴は受け止めている。
「それと、瑞貴殿はもっと大人な挨拶も自然に口にできるように努力をされた方が良いかもしれませんね」
「うっ……。痛いところを突かないでください。……でも、努力してみます」
瑞貴と鬼の雑談を姫和と采姫は真剣な顔で見ていた。何気ない会話ではあったが姫和に決心をさせるには十分のものであったらしい。
姫和は鬼のことをある程度理解している。鬼が瑞貴のことを信頼していなければ、説教じみた会話をしないことを分かっている。そもそも鬼が瑞貴の要求に応えて麻雀に参加することもなかった。
「おい、滝川瑞貴」
「えっ!?はい」
「今日は、これでお開きじゃ。また明日続きをやるので、今日と同じ時間に来るのじゃぞ」
「えっ?……明日もやるんですか?」
「もちろんじゃ、わざわざ出てきてやったのじゃぞ。これで終わってしまっては不完全燃焼じゃ。……しっかりと休んで明日に備えておけ」
瑞貴は鬼を見た。姫和が加わることで鬼を抜きにしても四人確保できるが、姫和に対抗できる勢力を減らしたくはない。
「私も構いません。……ですが、天照大御神の指示ではなく瑞貴殿がお決めください」
「えっ?……じゃぁ、明日もお願いします」
「承知しました」
「ありがとう。……でも、皆さん明日はもう少し穏やかに純粋に楽しんでくださいね」
瑞貴の言葉で鬼は不敵にニヤリと笑みを浮かべた。姫和と采姫も同じように笑顔を浮かべる。
瑞貴は、三人の笑顔から放たれる迫力で疲れが甦ってしまった。
※※※※※※※※※※
「明日から学校なので今日はホドホドでお願いします」
祝日の月曜日も既に夕方になっている。
久しぶりに晴天の下で大黒様と朝の視察をできたことは気持ち良かったが、体力を考慮して短めに済ませてもらった。
――天気は回復してるから、やっぱり天照大御神の影響だったんだよな。……天気を左右できる存在なんて本当にすごい
瑞貴の隣りで麻雀を楽しんでいる姫和を見た。あずさは今日も夕飯をご馳走してくれるらしく、キッチンに立っていた。
「なんじゃ、疑っておったのか?」
「……あのぅ、俺の考えてることを読まないでもらえませんか」
「安心せい。麻雀の手を読むような卑怯な勝ち方はせんぞ」
「いや、麻雀のこと以外も読まないでください」
だが、麻雀のこと以外を選別して瑞貴の考えを読めていることが恐ろしくもある。姫和は瑞貴の指示通り純粋に楽しもうとしているので、本当に麻雀で考えを読んだりはしないだろう。
「ずっとゲームをしておったが、こんな遊びも悪くないな。これからも時々は付き合うのじゃぞ」
「……時々、ですよ。……学生って結構忙しいんです」
「こちらも大学生で、学生じゃ」
「では、私だけが自由の身ということですね。……瑞貴殿は普段からゲーム等はされないのですか?」
「パソコンでは調べ物をするくらいです。ゲームは、ほとんどやりません」
「なんじゃ、楽しい物じゃぞ。今は自分でプレイするだけじゃなくて、実況画配信も多い、色々と楽しめるぞ」
「……まさか、天照大御神にゲームの楽しさを説明されるとは思いませんでした。……動画配信は以前に少し見たこともありましたけど、俺はダメでした」
「どうしてダメだったのじゃ?」
瑞貴は以前に見ていた動画の記憶を呼び覚ますように目を閉じて話した。
「……たぶん盛り上げるために仕方ないことだと思うんですが、『死ね』とか『殺すぞ』って叫びながら実況してる動画だったんです。ゲームの中のことでも俺には受け入れられませんでした。……別に俺は潔癖な人間ではないですけど不愉快だったんです」
「ほぅ、なるほどな。其方のような考えの人間が一定数おるのかもしれん、参考にしよう」
「参考にするって、何の参考になるんですか?」
「ゲームの実況配信をやってみようかと思っておるのじゃ」
「……えっ!?……冗談、ですよね?」
「いや、本気じゃ。まだ検討段階じゃが、いずれ其方の力を借りるかもしれん」
瑞貴は天照大御神から協力要請される日が来ないことを強く願った。だが、その願いを祈るべき神は目の前であり、祈る対象が瑞貴には存在しないことになる。
「信者獲得のチャンスかもしれないのじゃぞ!」
太陽の下での生活は戻ってきたが、瑞貴は別の脅威が迫っているような感覚に襲われていた。何らかの言い訳を見つけて思いとどまらせるしかないが、采姫が笑顔で会話を聞いているだけであり、増々不安にさせられる。
ただ、若干ではあるが瑞貴も心の片隅で天照大御神がどんな配信をするのか気になってしまっていた。
「まぁ、それは先の話しじゃ。……来週、其方には東京に行ってもらおうと思っておる」
「……話が飛び飛びで理解が追いつかないんですが、どうして俺が東京に行く必要があるんですか?……動画配信の話とは別の用事なんですよね?」
「全く別の話じゃ。……其方自身のためにも、其方は東京に行く必要があるのじゃ」
「俺自身のため、ですか?」
「そうじゃ、東京へ行って八雲徹に会ってくるのじゃ」
瑞貴も初めて聞く名前だったが、その人物の名前が出てきた瞬間に鬼の体がピクリと反応した。
「誰なんですか?……その八雲徹さんって」
「ちょっと特殊ではあるが、霊媒師じゃよ」
「いただきます」
瑞貴が言うのは普通のことだったが、姫和や采姫や鬼までもがきちんと同じように手を合わせてから食べ始める。
あずさも料理は得意なようで美味しかった。少し辛く感じたが、疲れた体に適度な刺激を与えてくれる。
「ご馳走様でした。……大変美味しかったです、ありがとうございました」
あずさに向けて鬼が丁寧にお礼を言った。紳士的な対応であり、大人としては当然の言葉かもしれないが意外性しかない。
そして、鬼は自分の皿を片付けようと立ち上がろうとしたが、あずさに止められてしまっていた。
「ご馳走様、久しぶりの食事で満足じゃ」
「ご馳走様、やっぱりあずさのカレーは美味しいわ」
姫和と采姫も続いてあずさに声をかける。瑞貴も挨拶をしたかったが、何となく言い難くなってしまっていた。
「えっと、ご馳走様でした。……美味しかったです」
他の三人のようにスマートなお礼を言うことができなかった。普通に感想を言うだけで良いのかもしれないが改めて意識してしまうとハードルが上がってしまう。
あずさは笑いながら『お粗末様でした』と返してくれたが、瑞貴は照れくさくなっていた。
「鬼も、『いただきます』や『ご馳走様』って言うんだ。……ちょっと意外でした」
キッチンで後片付けを始めたあずさに聞こえないように、瑞貴は鬼に話しかけた。
「当然です。作ってくれた人や食材への感謝は鬼でも人でも関係ありません。……それは神だとしても同じこと」
「感謝……。鬼の言葉とは思えない発言で驚きました。鬼って、もっと傲慢なものかと思ってました」
「『傲慢』は『自惚れ』です。『自惚れ』は『勘違い』です。自分の存在について勘違いしている者が傲慢な態度を取るのです」
「……勘違をしない鬼は、傲慢ではない。ってことですか?……でも、勘違いしていないから感謝する?」
「周囲に感謝できない者は自分の力だけで存在していると勘違いしている者です。それは自惚れでしかなく、愚かしいことだと私は考えます」
「自分の力だけで生きていくことはできない……。だったら、周囲への感謝を忘れてはいけない?」
「瑞貴殿は、ちゃんと周囲に感謝して生きています。それは簡単なことで難しいこと。少しの慢心が傲慢を生みます。……努々お忘れなく」
「……はい」
鬼からの説教を一人の大人の言葉として瑞貴は受け止めている。
「それと、瑞貴殿はもっと大人な挨拶も自然に口にできるように努力をされた方が良いかもしれませんね」
「うっ……。痛いところを突かないでください。……でも、努力してみます」
瑞貴と鬼の雑談を姫和と采姫は真剣な顔で見ていた。何気ない会話ではあったが姫和に決心をさせるには十分のものであったらしい。
姫和は鬼のことをある程度理解している。鬼が瑞貴のことを信頼していなければ、説教じみた会話をしないことを分かっている。そもそも鬼が瑞貴の要求に応えて麻雀に参加することもなかった。
「おい、滝川瑞貴」
「えっ!?はい」
「今日は、これでお開きじゃ。また明日続きをやるので、今日と同じ時間に来るのじゃぞ」
「えっ?……明日もやるんですか?」
「もちろんじゃ、わざわざ出てきてやったのじゃぞ。これで終わってしまっては不完全燃焼じゃ。……しっかりと休んで明日に備えておけ」
瑞貴は鬼を見た。姫和が加わることで鬼を抜きにしても四人確保できるが、姫和に対抗できる勢力を減らしたくはない。
「私も構いません。……ですが、天照大御神の指示ではなく瑞貴殿がお決めください」
「えっ?……じゃぁ、明日もお願いします」
「承知しました」
「ありがとう。……でも、皆さん明日はもう少し穏やかに純粋に楽しんでくださいね」
瑞貴の言葉で鬼は不敵にニヤリと笑みを浮かべた。姫和と采姫も同じように笑顔を浮かべる。
瑞貴は、三人の笑顔から放たれる迫力で疲れが甦ってしまった。
※※※※※※※※※※
「明日から学校なので今日はホドホドでお願いします」
祝日の月曜日も既に夕方になっている。
久しぶりに晴天の下で大黒様と朝の視察をできたことは気持ち良かったが、体力を考慮して短めに済ませてもらった。
――天気は回復してるから、やっぱり天照大御神の影響だったんだよな。……天気を左右できる存在なんて本当にすごい
瑞貴の隣りで麻雀を楽しんでいる姫和を見た。あずさは今日も夕飯をご馳走してくれるらしく、キッチンに立っていた。
「なんじゃ、疑っておったのか?」
「……あのぅ、俺の考えてることを読まないでもらえませんか」
「安心せい。麻雀の手を読むような卑怯な勝ち方はせんぞ」
「いや、麻雀のこと以外も読まないでください」
だが、麻雀のこと以外を選別して瑞貴の考えを読めていることが恐ろしくもある。姫和は瑞貴の指示通り純粋に楽しもうとしているので、本当に麻雀で考えを読んだりはしないだろう。
「ずっとゲームをしておったが、こんな遊びも悪くないな。これからも時々は付き合うのじゃぞ」
「……時々、ですよ。……学生って結構忙しいんです」
「こちらも大学生で、学生じゃ」
「では、私だけが自由の身ということですね。……瑞貴殿は普段からゲーム等はされないのですか?」
「パソコンでは調べ物をするくらいです。ゲームは、ほとんどやりません」
「なんじゃ、楽しい物じゃぞ。今は自分でプレイするだけじゃなくて、実況画配信も多い、色々と楽しめるぞ」
「……まさか、天照大御神にゲームの楽しさを説明されるとは思いませんでした。……動画配信は以前に少し見たこともありましたけど、俺はダメでした」
「どうしてダメだったのじゃ?」
瑞貴は以前に見ていた動画の記憶を呼び覚ますように目を閉じて話した。
「……たぶん盛り上げるために仕方ないことだと思うんですが、『死ね』とか『殺すぞ』って叫びながら実況してる動画だったんです。ゲームの中のことでも俺には受け入れられませんでした。……別に俺は潔癖な人間ではないですけど不愉快だったんです」
「ほぅ、なるほどな。其方のような考えの人間が一定数おるのかもしれん、参考にしよう」
「参考にするって、何の参考になるんですか?」
「ゲームの実況配信をやってみようかと思っておるのじゃ」
「……えっ!?……冗談、ですよね?」
「いや、本気じゃ。まだ検討段階じゃが、いずれ其方の力を借りるかもしれん」
瑞貴は天照大御神から協力要請される日が来ないことを強く願った。だが、その願いを祈るべき神は目の前であり、祈る対象が瑞貴には存在しないことになる。
「信者獲得のチャンスかもしれないのじゃぞ!」
太陽の下での生活は戻ってきたが、瑞貴は別の脅威が迫っているような感覚に襲われていた。何らかの言い訳を見つけて思いとどまらせるしかないが、采姫が笑顔で会話を聞いているだけであり、増々不安にさせられる。
ただ、若干ではあるが瑞貴も心の片隅で天照大御神がどんな配信をするのか気になってしまっていた。
「まぁ、それは先の話しじゃ。……来週、其方には東京に行ってもらおうと思っておる」
「……話が飛び飛びで理解が追いつかないんですが、どうして俺が東京に行く必要があるんですか?……動画配信の話とは別の用事なんですよね?」
「全く別の話じゃ。……其方自身のためにも、其方は東京に行く必要があるのじゃ」
「俺自身のため、ですか?」
「そうじゃ、東京へ行って八雲徹に会ってくるのじゃ」
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