【完結】夏色の玻璃

 大学一年生の日野紫(ひのゆかり)は夏が苦手だった。
 夜空に咲いた大輪の花。優しい二人の笑顔。
 美しいはずの夏色の記憶が、紫を暗い暗い過去に縛りつける。
 だが、ミステリアスな麗人——久我響(くがひびき)との出会いにより、紫の運命は大きく変化することに。

 八月一日。
 紫にとって儚く、けれど、特別な夏が始まった——。

❈ ❈ ❈

※2018年完結作品
※エブリスタ小説大賞2020「スターツ出版文庫大賞」優秀作品
24h.ポイント 0pt
0
小説 192,159 位 / 192,159件 恋愛 57,224 位 / 57,224件

あなたにおすすめの小説

王子を身籠りました

青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。 王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。 再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。

骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方

ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。 注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。

元婚約者が偉そうに復縁を望んできましたけど、私の婚約者はもう決まっていますよ?

白草まる
恋愛
自分よりも成績が優秀だからという理由で侯爵令息アッバスから婚約破棄を告げられた伯爵令嬢カティ。 元から関係が良くなく、欲に目がくらんだ父親によって結ばれた婚約だったためカティは反対するはずもなかった。 学園での静かな日々を取り戻したカティは自分と同じように真面目な公爵令息ヘルムートと一緒に勉強するようになる。 そのような二人の関係を邪魔するようにアッバスが余計なことを言い出した。

【完結】君の世界に僕はいない…

春野オカリナ
恋愛
 アウトゥーラは、「永遠の楽園」と呼ばれる修道院で、ある薬を飲んだ。  それを飲むと心の苦しみから解き放たれると言われる秘薬──。  薬の名は……。  『忘却の滴』  一週間後、目覚めたアウトゥーラにはある変化が現れた。  それは、自分を苦しめた人物の存在を全て消し去っていたのだ。  父親、継母、異母妹そして婚約者の存在さえも……。  彼女の目には彼らが映らない。声も聞こえない。存在さえもきれいさっぱりと忘れられていた。

オネエな幼馴染と男嫌いな私

麻竹
恋愛
男嫌いな侯爵家の御令嬢にはオネエの幼馴染がいました。しかし実は侯爵令嬢が男嫌いになったのは、この幼馴染のせいでした。物心つく頃から一緒にいた幼馴染は事ある毎に侯爵令嬢に嫌がらせをしてきます。その悪戯も洒落にならないような悪戯ばかりで毎日命がけ。そのせいで男嫌いになってしまった侯爵令嬢。「あいつのせいで男が苦手になったのに、なんであいつはオカマになってるのよ!!」と大人になって、あっさりオカマになってしまった幼馴染に憤慨する侯爵令嬢。そんな侯爵令嬢に今日も幼馴染はちょっかいをかけに来るのでした。

前世のことも好きな人を想うことも諦めて、母を恋しがる王女の世話係となって、彼女を救いたかっただけなのに運命は皮肉ですね

珠宮さくら
恋愛
新しい試みで創られた世界で、何度も生まれているとは知らず、双子の片割れとして生まれた女性がいた。 自分だけが幸せになろうとした片割れによって、殺されそうになったが、それで死ぬことはなかったが、それによって記憶があやふやになってしまい、記憶が戻ることなく人生を終えたと思ったら、別の世界に転生していた。 伯爵家の長女に生まれ変わったファティマ・ルルーシュは、前世のことを覚えていて、毎年のように弟妹が増えていく中で、あてにできない両親の代わりをしていたが、それで上手くいっていたのも、1つ下の弟のおかげが大きかった。 子供たちの世話すらしないくせにある日、ファティマを養子に出すことに決めたと両親に言われてしまい……。

【完結】硝子の海と天色の贈り物

那月 結音
恋愛
「拒否権は……?」 「あ? ないに決まってんだろ、そんなもん」  路上で倒れた苦学生――羽柴茉莉花(はしばまりか)を自宅に連れ帰り介抱したのは、年齢不詳のおじさん――速水朔哉(はやみさくや)だった。  偶然か必然か。  凸凹な二人の、なんとも不思議な関係が幕を開けた。 ※2015年完結作品

貴方の傍に幸せがないのなら

なか
恋愛
「みすぼらしいな……」  戦地に向かった騎士でもある夫––ルーベル。  彼の帰りを待ち続けた私––ナディアだが、帰還した彼が発した言葉はその一言だった。  彼を支えるために、寝る間も惜しんで働き続けた三年。  望むままに支援金を送って、自らの生活さえ切り崩してでも支えてきたのは……また彼に会うためだったのに。  なのに、なのに貴方は……私を遠ざけるだけではなく。  妻帯者でありながら、この王国の姫と逢瀬を交わし、彼女を愛していた。  そこにはもう、私の居場所はない。  なら、それならば。  貴方の傍に幸せがないのなら、私の選択はただ一つだ。        ◇◇◇◇◇◇  設定ゆるめです。  よろしければ、読んでくださると嬉しいです。