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#7 邪なる誘い(よこしまなるいざない)①
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「先生、さようならー」
「はい、さようなら。気をつけて帰るんだよ」
元気に校門を出ていく子供達を僕は手を振って見送った。
子供達の姿が見えなくなったところで、僕は昇降口の鍵を閉める。
10月も下旬のこの地は少し肌寒い風が吹き、赤い空は急速に夜の気配を深めていた。
僕がこの村に来て半年もの月日が過ぎていた。
あの夏祭りの夜から、僕は四人の村の男の人の「妻」となった。
タケシさん達の取り決めで、「夫」は順番に火曜日と金曜日に「妻」を抱くことになった。
だから、一人の「夫」とは二週間に一度交わることになる。
その形態は様々だった。僕の家に「夫」が通うこともあれば、その逆もある。
僕はといえば、そんな生活をいつの間にか受け入れていた。
もう体に刻まれた「夫婦」の交合を忘れることは出来ない。
むしろ、四人の「夫」から与えられる快楽を密かに待ち望んでいる自分がいた。
今日はアツシさんの日だ。仕事で街に行ってるはずだから、うちに来るのは遅くなるかな……。
そんなことを考えながら職員室に戻って来ると、分校主任の篠山先生が待っていた。
「ああ、高山先生、ちょっと話があるので応接室までいいですか」
「はい、カギを戻したらすぐ行きます」
応接室は職員室の隣にあり、会議室も兼ねているが通常は職員室で済ませてしまうことが多い。
わざわざ移動するのは何か内密な話でもあるんだろうか。
応接室に入ると篠山先生は既にソファーに座っていて、僕に正面の席を促した。
「お話とは何でしょうか」
「ええ。高山先生がこの分校に来てもう半年が過ぎました」
「そうですね。あっという間という気がします」
「どうですか、今の暮らしは。都会からきた高山先生には、こんな山奥では不便なことも多いと思いますが」
「そうですね。最初は戸惑うこともありましたが、子供達は素直で可愛いですし、村の人達からも良くしてもらってますので、今はだいぶ馴染んできたと思います」
「そうですか、それは良かった」
篠山先生は頷きながら口角を上げる。
「ところで……今、村には高山先生と年の近い人間が殆どいませんが、友人などはできましたか?」
「友人……そうですね、小田さんや沼木さん、木田さんとは親しくさせていただいています」
「ああ、トオル、タケシ、ユウダイ、アツシですね」
「え、ええ……」
僕は何か違和感を覚えながら言葉を濁した。
この村には同姓の家が多くあり、僕が挙げた姓でも該当する人は他にもいるはずなのに、どうして篠山先生はその四人を迷わずに口にしたんだろう。
「今、どうして、と思いましたね? 田舎はね、まさに『壁に耳あり障子に目あり』なんですよ。○○さんの家に郵便屋が何時に来た、なんてことを誰でも知ってるようなところですから。私も今は街のほうに住んでいますが元々はこの村の生まれですし、年老いた親は村で健在ですから、いろんなことが聞こえてきます」
「そう、なんですね……」
既に陽は大きく傾き、部屋の中は薄い闇に覆われつつあるが、篠山先生は照明を点けようともせず、正面から僕を見据えている。
「それで、どうなんですか」
「どう、というのは?」
「あいつらの味ですよ。何日も置かず、順番に食されているでしょう?」
「な、なんの話を……」
篠山先生がニヤリと笑った。
「若衆嫁なんでしょう? 高山先生は」
僕は体から血の気が引いていくのを感じた。
「どうして、それを……」
「先ほども言ったでしょう。村の中のことは筒抜けなんですよ。もしかして秘密だと思っていましたか? 私だけではありませんよ。子供達以外は皆知ってると思います」
「そ、そんな」
僕が四人の男の人に順番で抱かれていることを、村中の人が知っている?
毎朝にこやかに挨拶してくれるあのお爺さんやお婆さん達も……。
「ああ、でも心配しなくてもいいですよ。そのことをとやかく言う者はいません。高山先生は若衆嫁の役割をきちんと果たしているんですから」
「役割……?」
「ええ、タケシやユウダイのお母さん達は、最近息子が仕事に精を出すようになったと喜んでいましたよ。それに嫁を持つ既婚の男達は、あぶれた男達が嫁にちょっかいを出す危険が減るので安心できます」
「それじゃ僕は……」
「ええ、これからも嫁の努めを果たしてください」
「そんな!」
男の人に抱かれて霰もない声を上げる自分の姿が一瞬脳裏に浮かんだ。
その痴態を知る村の人達といったいどんな顔をして接すればいいのだろうか。
「ああ、そんなに難しく考えないでください。店に行けばにこやかに応対してくれる村井商店の奥さん、あの人だって昨晩は夫に抱かれて嬌声を上げていたかもしれないでしょう? 人の営みなんてそんなものです。男か女かで大きな違いはないですから」
篠山先生が慰めとも嘲笑ともとれない言葉をかける。
そして、身を乗り出すようにして声をひそめた。
「ただ、これはあくまで村の中の話です。山崎先生は外部の人ですからもちろんこのことは知りません。ただ、真面目な方ですからこれを知ったらどうされるでしょうねぇ」
「お願いです! どうかそれは許してください」
僕の懇願を篠山先生は憐れむように頷いた。
「ええ、ええ、もちろんです。私もいたずらに村の安寧は壊したくありません。だから……あとは高山先生次第です」
「……僕次第? 言ってください、どうしたらいいんですか?」
篠山先生の目が怪しい光を帯びる。
「よろしい、それでは高山先生、私にもあなたを抱かせなさい」
「え!? そんな、どうして……篠山先生には奥さんがいらっしゃるのでは?」
篠山先生は小さく嘆息した。
「嫁とはだいぶご無沙汰でしてね。といっても街のほうで女を作るのはいろいろと問題があります。それにね、人妻との不倫は蜜の味というでしょう?」
篠山先生がソファーから立ち上がり、僕の隣りへ座り直した。
「なるほど、こうして見ると微かに色香のようなものを感じますね」
僕の太腿を撫でるように篠山先生の手が伸びてくる。
「あっ、待ってください。今、ここでですか?」
「先ほども言った通り、村の中では秘密なんて通らないのです。山崎先生は用務で街のほうに行ってて今日は戻りません。学校の扉は全て施錠してあります。今、この場所は村の中の唯一の密室なのですよ」
僕が何も答えられずにいると、篠山先生がじれたように僕の手を取って立ち上がらせた。
「決心がつかないのならその気になってもらいましょう。服を脱いで裸になりなさい。そして、私に全てを見せるのです」
篠山先生が、血走った目で睨んでいる。
僕は震える手で服のボタンに手をかけた。
床に一枚ずつ衣類が落ちていき、最後はためらいながらも下着を取り去り、僕は篠山先生の前に立った。
「手で隠してはだめですよ。ほう、剃毛しているのですか。さて、誰の趣味なんでしょう」
篠山先生が、無毛の僕の股間を興味深そうに顔を寄せて見つめる。
「お願いです、あまり見ないでください」
しかし篠山先生は僕の懇願を無視しておもむろに胸に手を伸ばした。
「あっ」
指先が胸の小さな突起を強く摘まむ。
「おや、こっちは感じるようになってるんですか? ちゃんと開発済みのようだ。すぐに硬く立ってきましたね」
「ああっ。そこを、虐めないでください、はぁっ」
篠山先生が先端の突起を口に含んだ。
自分の父親と殆ど年齢が変わらない男の人が、クチュクチユと音をたてて胸に吸いついている。
吸いながら、篠山先生は自らベルトを外しスラックスと下着を下ろした。
「それでは口でしてください。夫達にするように、心を込めてやるのです」
仁王立ちの篠山先生の前に跪き、僕は目の前の肉茎に手を伸ばす。
半ば立ち上がりかけていたそれは、何度か扱いているうちに硬く屹立した。
僕は意を決して口に含む。
股間のむっとする汗の匂いに耐えながら、僕は懸命に舌で奉仕した。
「うっ、くっ、高山先生の口がこんなにいいなんて。アイツらは、皆私の教え子なんですよ。一番年長のトオルは、私が新任で来た時、六年生でした。はあっ、教え子の妻を寝取る、なんて、ふぅ、ゾクゾクしますよっ」
篠山先生は自ら腰を動かして口の奥まで肉茎を突き立てる。
「はっ、はっ、ああ、もう出そうです。あっ、あっ、出します! 出るっ」
舌の上で肉茎が痙攣し、熱い飛沫が口中に勢いよく注がれる。
「飲みなさいっ、一滴もこぼさないように、ああっ」
僕は命じられるままに口に広がる粘つく精液をゆっくりと飲み込んでいく。
放出が収まると、ようやく篠山先生が口から肉茎を引き抜いた。
「はい、さようなら。気をつけて帰るんだよ」
元気に校門を出ていく子供達を僕は手を振って見送った。
子供達の姿が見えなくなったところで、僕は昇降口の鍵を閉める。
10月も下旬のこの地は少し肌寒い風が吹き、赤い空は急速に夜の気配を深めていた。
僕がこの村に来て半年もの月日が過ぎていた。
あの夏祭りの夜から、僕は四人の村の男の人の「妻」となった。
タケシさん達の取り決めで、「夫」は順番に火曜日と金曜日に「妻」を抱くことになった。
だから、一人の「夫」とは二週間に一度交わることになる。
その形態は様々だった。僕の家に「夫」が通うこともあれば、その逆もある。
僕はといえば、そんな生活をいつの間にか受け入れていた。
もう体に刻まれた「夫婦」の交合を忘れることは出来ない。
むしろ、四人の「夫」から与えられる快楽を密かに待ち望んでいる自分がいた。
今日はアツシさんの日だ。仕事で街に行ってるはずだから、うちに来るのは遅くなるかな……。
そんなことを考えながら職員室に戻って来ると、分校主任の篠山先生が待っていた。
「ああ、高山先生、ちょっと話があるので応接室までいいですか」
「はい、カギを戻したらすぐ行きます」
応接室は職員室の隣にあり、会議室も兼ねているが通常は職員室で済ませてしまうことが多い。
わざわざ移動するのは何か内密な話でもあるんだろうか。
応接室に入ると篠山先生は既にソファーに座っていて、僕に正面の席を促した。
「お話とは何でしょうか」
「ええ。高山先生がこの分校に来てもう半年が過ぎました」
「そうですね。あっという間という気がします」
「どうですか、今の暮らしは。都会からきた高山先生には、こんな山奥では不便なことも多いと思いますが」
「そうですね。最初は戸惑うこともありましたが、子供達は素直で可愛いですし、村の人達からも良くしてもらってますので、今はだいぶ馴染んできたと思います」
「そうですか、それは良かった」
篠山先生は頷きながら口角を上げる。
「ところで……今、村には高山先生と年の近い人間が殆どいませんが、友人などはできましたか?」
「友人……そうですね、小田さんや沼木さん、木田さんとは親しくさせていただいています」
「ああ、トオル、タケシ、ユウダイ、アツシですね」
「え、ええ……」
僕は何か違和感を覚えながら言葉を濁した。
この村には同姓の家が多くあり、僕が挙げた姓でも該当する人は他にもいるはずなのに、どうして篠山先生はその四人を迷わずに口にしたんだろう。
「今、どうして、と思いましたね? 田舎はね、まさに『壁に耳あり障子に目あり』なんですよ。○○さんの家に郵便屋が何時に来た、なんてことを誰でも知ってるようなところですから。私も今は街のほうに住んでいますが元々はこの村の生まれですし、年老いた親は村で健在ですから、いろんなことが聞こえてきます」
「そう、なんですね……」
既に陽は大きく傾き、部屋の中は薄い闇に覆われつつあるが、篠山先生は照明を点けようともせず、正面から僕を見据えている。
「それで、どうなんですか」
「どう、というのは?」
「あいつらの味ですよ。何日も置かず、順番に食されているでしょう?」
「な、なんの話を……」
篠山先生がニヤリと笑った。
「若衆嫁なんでしょう? 高山先生は」
僕は体から血の気が引いていくのを感じた。
「どうして、それを……」
「先ほども言ったでしょう。村の中のことは筒抜けなんですよ。もしかして秘密だと思っていましたか? 私だけではありませんよ。子供達以外は皆知ってると思います」
「そ、そんな」
僕が四人の男の人に順番で抱かれていることを、村中の人が知っている?
毎朝にこやかに挨拶してくれるあのお爺さんやお婆さん達も……。
「ああ、でも心配しなくてもいいですよ。そのことをとやかく言う者はいません。高山先生は若衆嫁の役割をきちんと果たしているんですから」
「役割……?」
「ええ、タケシやユウダイのお母さん達は、最近息子が仕事に精を出すようになったと喜んでいましたよ。それに嫁を持つ既婚の男達は、あぶれた男達が嫁にちょっかいを出す危険が減るので安心できます」
「それじゃ僕は……」
「ええ、これからも嫁の努めを果たしてください」
「そんな!」
男の人に抱かれて霰もない声を上げる自分の姿が一瞬脳裏に浮かんだ。
その痴態を知る村の人達といったいどんな顔をして接すればいいのだろうか。
「ああ、そんなに難しく考えないでください。店に行けばにこやかに応対してくれる村井商店の奥さん、あの人だって昨晩は夫に抱かれて嬌声を上げていたかもしれないでしょう? 人の営みなんてそんなものです。男か女かで大きな違いはないですから」
篠山先生が慰めとも嘲笑ともとれない言葉をかける。
そして、身を乗り出すようにして声をひそめた。
「ただ、これはあくまで村の中の話です。山崎先生は外部の人ですからもちろんこのことは知りません。ただ、真面目な方ですからこれを知ったらどうされるでしょうねぇ」
「お願いです! どうかそれは許してください」
僕の懇願を篠山先生は憐れむように頷いた。
「ええ、ええ、もちろんです。私もいたずらに村の安寧は壊したくありません。だから……あとは高山先生次第です」
「……僕次第? 言ってください、どうしたらいいんですか?」
篠山先生の目が怪しい光を帯びる。
「よろしい、それでは高山先生、私にもあなたを抱かせなさい」
「え!? そんな、どうして……篠山先生には奥さんがいらっしゃるのでは?」
篠山先生は小さく嘆息した。
「嫁とはだいぶご無沙汰でしてね。といっても街のほうで女を作るのはいろいろと問題があります。それにね、人妻との不倫は蜜の味というでしょう?」
篠山先生がソファーから立ち上がり、僕の隣りへ座り直した。
「なるほど、こうして見ると微かに色香のようなものを感じますね」
僕の太腿を撫でるように篠山先生の手が伸びてくる。
「あっ、待ってください。今、ここでですか?」
「先ほども言った通り、村の中では秘密なんて通らないのです。山崎先生は用務で街のほうに行ってて今日は戻りません。学校の扉は全て施錠してあります。今、この場所は村の中の唯一の密室なのですよ」
僕が何も答えられずにいると、篠山先生がじれたように僕の手を取って立ち上がらせた。
「決心がつかないのならその気になってもらいましょう。服を脱いで裸になりなさい。そして、私に全てを見せるのです」
篠山先生が、血走った目で睨んでいる。
僕は震える手で服のボタンに手をかけた。
床に一枚ずつ衣類が落ちていき、最後はためらいながらも下着を取り去り、僕は篠山先生の前に立った。
「手で隠してはだめですよ。ほう、剃毛しているのですか。さて、誰の趣味なんでしょう」
篠山先生が、無毛の僕の股間を興味深そうに顔を寄せて見つめる。
「お願いです、あまり見ないでください」
しかし篠山先生は僕の懇願を無視しておもむろに胸に手を伸ばした。
「あっ」
指先が胸の小さな突起を強く摘まむ。
「おや、こっちは感じるようになってるんですか? ちゃんと開発済みのようだ。すぐに硬く立ってきましたね」
「ああっ。そこを、虐めないでください、はぁっ」
篠山先生が先端の突起を口に含んだ。
自分の父親と殆ど年齢が変わらない男の人が、クチュクチユと音をたてて胸に吸いついている。
吸いながら、篠山先生は自らベルトを外しスラックスと下着を下ろした。
「それでは口でしてください。夫達にするように、心を込めてやるのです」
仁王立ちの篠山先生の前に跪き、僕は目の前の肉茎に手を伸ばす。
半ば立ち上がりかけていたそれは、何度か扱いているうちに硬く屹立した。
僕は意を決して口に含む。
股間のむっとする汗の匂いに耐えながら、僕は懸命に舌で奉仕した。
「うっ、くっ、高山先生の口がこんなにいいなんて。アイツらは、皆私の教え子なんですよ。一番年長のトオルは、私が新任で来た時、六年生でした。はあっ、教え子の妻を寝取る、なんて、ふぅ、ゾクゾクしますよっ」
篠山先生は自ら腰を動かして口の奥まで肉茎を突き立てる。
「はっ、はっ、ああ、もう出そうです。あっ、あっ、出します! 出るっ」
舌の上で肉茎が痙攣し、熱い飛沫が口中に勢いよく注がれる。
「飲みなさいっ、一滴もこぼさないように、ああっ」
僕は命じられるままに口に広がる粘つく精液をゆっくりと飲み込んでいく。
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