【R18】扇情の告白② 乱倫の贄(にえ)(改訂版)

杏野 音

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代償 (不貞行為を知られた母はその身体で代償を払う)

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これは二十年ほど前、私が二十歳の時の出来事です。
当時、私は東京の大学に進学していましたが、夏休みに入り関東北部の地方都市にある実家に帰省していました。
母の芳美よしみは当時四十一歳の専業主婦でした。
父はその頃、海外事業の部署に居り、半年程度の長期出張に出ることも多く、その年も、お盆に帰ってくるまでは、母と私だけの生活でした。

 その日は、夜に高校時代の友達と飲み会の予定が入っていたのですが、その中の一人と先に午後から遊びに行くことになっていました。
私が家を出るとき、母は趣味でやっている庭の家庭菜園にいて、あまり遅くならないようにと声をかけてきたので、私は適当に返事をして家を後にしました。
私の実家は郊外にあり、街の中心部に行くにはバスで二十分ほどの距離があります。
さらに、実家からバス停までは十分くらいかかりました。
バス停に着いてバスを待っている時でした。
これから会う予定の友達から、急に都合が悪くなったので今日はキャンセルしてほしいと携帯にメールが届いたのです。
飲み会まではまだ時間があるので、仕方なく私は一度実家に戻ることにしました。
実家に着き玄関のドアを開けようとすると、なぜか施錠されていました。
当時、私の田舎では家の中に人がいる時は日中に鍵など掛けない家は少なからずあり、私の母もそうでした。
家庭菜園のほうを覗きましたが母の姿はありませんでした。
私が家を出てからは三十分程度しか経っていないので、どこか近所の知り合いのところにでも出かけたのかもしれません。
今日は母が家にいるものと思っていたので、私は家の鍵を持たずに出てしまっていました。
仕方なく、私は実家の裏の方に廻りました。
実家のキッチンにはお勝手として使うドアがあるのですが、母はそのドアの鍵を掛け忘れてることが多かったのです。
幸いなことに、鍵は掛かっていませんでした。
こうして家の中には入ることができたものの、私は家の中に何か違和感を覚えました。
テーブルの上にマグカップが置いたままになっているなど、几帳面な母であれば外出前にきちんと片付けていきそうなものなのに、その余裕もなかったように見えます。
私は家の中を順番に確認していきましたが、母の姿はありませんでした。
しかし、玄関を確認したときに違和感の正体を見つけてしまったのです。

そこには、男物のサンダルがありました。

父や私のものではありません。
鍵の掛かった玄関の内側に知らないサンダルがあるということは、家の中に何者かがいるということにほかなりません。
私は少し恐怖を感じながらも、もう一度慎重に一つずつ部屋を確認していきました。
しかし、結局誰もいませんでした。

「古い家」の方かもしれない。

そう思い私は、ダイニングの奥の廊下へと進みました。
「古い家」とは、数年前に亡くなった祖父の部屋があった別棟です。
私の実家は、私が小学生の頃までは昔ながらの日本家屋で、父は会社員になったため跡を継ぎませんでしたが、祖父の代までは農家をやっていました。
私が中学生のとき、父が今の生活に不便だからと家を建て直そうとしたのですが、祖父が嫌がったので、やむなく元の家の一部を残して祖父が寝起きするための別棟として、隣に新しく建てた家とは廊下で繋がれました。
祖父がなくなった後は、半ば物置のように使われている場所です。

古い家への廊下を慎重に進み、昔の祖父の部屋の手前まで近づいたときでした。
不意に、男のものと思われるこもった声が聞こえました。
内容までは判りませんでしたが、目の前の部屋の中に何者かがにいることは確信しました。
私は、さらに慎重に部屋の障子戸へと近づきます。
障子戸は完全に閉まっておらず、一センチほどの隙間が開いていました。
その隙間から中を覗くと、日本家屋特有のほの暗い部屋の中には、二人の人影が見えました。
ひとりはやや腹の出た年配の男でした。
もうひとりは女で、男に向かい合うように立っています。
少しずつ目が慣れて来ると、ふたりの姿が徐々に鮮明になってきました。
男は、私の子供の頃からこの地域の町内会長をしている沢田という男でした。
そして女のほうは、結っていた髪をほどいているため出掛けに見たときの姿とは違っていますが、間違いなく私の母でした。

「それにしても、まさか奥さんがヨシオカとあんなことになってるとはなぁ」
沢田が、ぼそりと呟きました。
「俺も最初は、まぁなんかの間違いかと思ったんだけどよ」
沢田は母の顔を覗きこむように首を傾げます。
母は黙って俯いたままでした。
「タケシとは、学年は違えど子供の頃から知った仲だ。その奥さんのやってたこと、このまま黙っていてもいいもんなのか……」

いったい何の話をしているのか?

私は混乱する頭で必死に考えました。
ヨシオカ、という名前で思い浮かんだのは、私の家の裏に住んでいる沢田と同年代と思われる年配の男の人でした。
もっとも、私は見かけた時に会釈をする程度で、その人のことをそれほど詳しくは知りませんでした。
タケシは、おそらく私の父の剛のことだと思われました。
裏の吉岡さんと母の間に何かがあり、それは父に知られてはいけないこと……。
その瞬間、私は理解しました。
母は裏の吉岡さんと不貞を行い、それを沢田に知られたのだと。
浮ついた姿などみせたことがない母が、そんな行為をしていたことは私にとって衝撃でした。
しかしそれ以上に、いま目の前で起きている不穏な光景に対して、私は焦燥を感じていました。
沢田は、何の目的でここにいるのでしょうか。
幼なじみの父への正義感からなのであれば、直接父へ伝えれば済むはずです。
「夫には……夫にはどうか言わないでください」
母は頭を下げて沢田に懇願しました。
「まあ、奥さんの気持ちも解らなくもないさ。何カ月も旦那が留守ともなれば、体が寂しくなってもしようがねぇよな」
沢田は母ににじり寄り、肩に手を置きました。
「だからよ。俺にもヨシオカとおんなじように、奥さんを慰めさせてくれよ」
「そんなっ」
母は身をよじってのがれようとしますが、吉岡は離しません。
「奥さんが嫌なら、無理にとはいわねぇが……タケシや近所の皆が知ったら、どうなるかね」
その一言で、母の動きが止まりました。
「俺の言う通りにしてくれたらよ、皆が丸く収まるだろ?」
あやすように、沢田が母の耳元で囁きます。
母は黙って小さく頷きました。
「よし。それじゃ……見せてくれ」
沢田は、二、三歩後ろに下がると、母に何かを促しました。
母は少しの間その場で俯いたまま立っていましたが、やがて顔を上げると背中に手を回しました。
ワンピースのファスナーがゆっくりと下ろされ、母の足元に落ちます。
続けて、小刻みに震える手でブラジャーを外し、最後に、パンティも取り払うと、母は一糸も纏わぬ姿となって沢田の前に立ちました。
私が母の裸を最後に見たのは、一緒にお風呂に入っていたころなので、もう十年近く前になりますが、目の前の母は年齢的な衰えは少し感じるものの、まだ、張り、形ともに充分に女の身体を保っていました。
「おお……いいな、奥さん。なるほど、タケシが若い頃一目惚れするだけのことはあるな」
沢田はうわずったような声をあげながら、せわしなく母の乳房や下腹部のあたりを凝視しています。
「次はうしろだ」
沢田に促され、母は沢田に背を向けました。
母の豊かな尻が沢田の前に曝されます。
「これはたまらねえな」
沢田は母ににじり寄ると、背後から母を抱きすくめ、片方の手で母の乳房を、もう片方の手で母の尻を愛撫し始めました。
母は抵抗することなく、目を閉じて沢田に身を任せています。
暫くのあいだ掌で乳房と尻を堪能したあと、沢田は母を自分のほうに向き直させました。
「さぁ、奥さん。今度は奥さんの番だ。わかるよな」
沢田が母の前に仁王立ちになります。
母は沢田の腰の辺りに視線を落とすと、何かを察したのか畳に膝をついて沢田のズボンのベルトに手を掛けました。
ベルトを緩めファスナーを下ろすと、沢田のズボンが下に落ちました。
露わになったブリーフは、既に前が突っ張ったように張り出しています。
母は、意を決したように、それを足元に引き下ろしました。
現れた沢田の赤黒く膨れ上がった陰茎は宙を向いて屹立し、時折脈打つように震えていました。
「口だ。口でするんだ」
命じられた母は膝を突いたまま、沢田の陰茎に顔を寄せるとその先端を口に含みました。
そして陰茎の根元の茂みに手を添えると、ゆっくりと頭を前後に動かし始めます。
「おお、おお、いいぞ。もっと奥まで、奥まで飲み込むんだ!」
沢田の言葉に、母の頭の動きはさらに大きくなります。
沢田の陰茎は亀頭の部分だけを母の口の中に残して、母の唇を出入りし続けました。
「うぅっ、奥さん、ヨシオカにも、こういうことしたのか? なぁ、したんだろう!」
沢田の詰問に、言葉を発せられない母は小さく頷きました。
「野郎、こんないいものを、ひとりでちょろまかしやがって!」
沢田は母の頭を掴むと、まるで自分の所有物とでもいうように、自らも腰を動かし始めました。
ひとしきり奉仕させると、沢田は陰茎を母の口から抜いて、母に横たわるように命じました。
母がゆっくりと畳の上に仰向けに横たわります。
沢田は、母の足元にしゃがんで膝を持ちあげると、そのまま左右に脚を押し広げました。
母の全てが沢田の前に露わになりました。
沢田の血走った目が、母の女陰を食い入るように舐めまわします。
「奥さん、大学生の子供がいるとは思えないほどきれいな色したアソコじゃないか」
「お願いです。そんなに見ないで」
母は身をよじって懇願しますが、沢田は取り合いません。
「ヨシオカにはたっぷり拝ませてやったんだろう? ほら、俺にもそのぷっくりとしたいやらしいひだの奥まで見せるんだよ」
沢田は、脚を広げさせたまま母の女陰に顔を近づけると、そのまま顔を埋めました。
「んんっ」
一瞬、身体を仰け反らせた後、母は固く目を閉じたまま耐えていました。
部屋の中には、沢田が母の女陰を貪る音だけがピチャピチャと響きます。

どれほどの時間が過ぎた頃でしょうか。

「はぁ……ああ」
母の口から切なげな声が漏れました。
それを合図としたかのように、沢田の貪る音が更に大きくなります。
「んっ……あっ、あっ、ああっ」
母の声も、徐々に高くなっていきました。
私は、目の前で繰り広げられる母の痴態を目の当たりにしながら、全く動くことが出来ずにいました。
いま部屋に飛び込めば、最悪の状況からは母を救えるかもしれません。
しかし、逆上した沢田が父や近所の人に母と安岡さんのことを告げたとしたら……。
父と母、そして私はこのまま家族として暮らしていけるのでしょうか。さらに、わが家はこの土地で生きていけるのでしょうか。
それは、どちらも不可能だと思えました。
例えかりそめのものであったとしても、これからも平穏な家族生活をこの地で送るのであれば、それは母が沢田と関係を持ち、秘密を保持し続けるしかないのでしょう。
その時、沢田が身を起こしました。
「どうだ、奥さん、そろそろこいつが欲しくなってきたころだろう」
自ら陰茎を扱きながら母に囁きます。
「はい……沢田さんの、その、大きなものを、私のいやらしいアソコに、入れて、ください……」
本心なのか、自らの立場をおもんばかってのものかはわかりませんが、母は切なげに沢田に訴えました。
「そうかい、そうかい、それじゃあ奥さんを、こいつで慰めてやろうかね」
沢田は、母に覆い被さると、腰を低く落として、的を探るように母の股間に分け入っていきます。
「あっ、ああ」
母の口から高い声が漏れました。
同時に、沢田の腰が動き始めます。
「ああっ、いいよ、奥さん、うう、絡みつくみてえだ!」
沢田の動きがさらに大きくなり、それに合わせるように、母は沢田の背中に腕を回して、あっ、あっ、と声をあげていました。

それを背後に聞きながら、私は這いずるようにその場から離れました。
もうこれ以上、母の痴態を見続けることが出来なかったのです。
母は、間もなく沢田に征服されてしまうでしょう。
息子として、自分の母親が他の男のものとなるのを見るのは堪え難いことでしたが、それをどうすることも出来ない無力感だけがありました。

私は、母屋に戻ると再び勝手口から家を出て、バス停に向かって歩き始めました。
その時、初めて気がついたのですが、私の股間はジーンズの中で痛いほどに屹立していました。
そんな有様に、私は酷く情けない気持ちのまま歩き続けました。
結局、それから私は街まで出た後、独りで適当に時間を潰して夜になってから家に戻りました。
母はといえば、意外なことに特に変わった様子もなく、普段通りの母でした。

私は釈然としない感情を抱えながらも、それから一週間ほどは何事もない日々が続きました。

 

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