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#4.それは花びらだったり貝だったり(表現というのは奥深い)
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どうも、杏野音というケチなエロ駄文製造機でございます。
エロ作品に欠かせないもの。
それは肉体、性器、性行為の描写。
これはたぶん書き手の個性が最も現れるところでしょうか。
肉体、性器……これらの表現の仕方は色々あると思いますが、私の嗜好としては俗語は避けます。
オ●ンコとか、そういうのですね。
セリフの中にピンポイント的にはあってもいいと思いますが、地の文では絶対使わないと思います。なんか文章が安っぽくなる気がするので。
なので私がよくやるのは漢字による表現に比喩を織り交ぜる……みたいな感じでしょうか。
男性器であれば「陰茎」、「男根」、「肉棒」とかが多いと思います。
ただ、流れによっては敢えて直接的には書かず「僕の股間は痛いくらいに屹立していた」みたいに書くこともあります。
女性器の場合は「肉襞」、「女陰」あたりが基本でしょうか。
比喩的に書く場合は「濡れた赤い花びらのような場所」とかそんな感じで書くこともあります。
胸については、巨乳とか一言で済ますのは味気ないので「白い豊かな乳房」とかそんなふうに書くことが多いですかね。
ただ、自分の中で確立してないのが「乳首」と「肛門」の書き方。
そのまま書くと趣がないというか、下手するとギャグっぽい感じになるような気がして他の表現にしようと試行錯誤していて、現状では「薄紅色の先端部」とか「後ろの穴」とかそんな書き方をしているでしょうか。ただ、しっくりとはしてないです。
まぁ、いずれにせよあまり単調にならないようにすることは心がけているつもりです。
次は性行為について。
最初に明かしておくと、私には勝手に心の師匠と思っている作家さんがおります。
既に故人なのですが、それは西村寿行先生です。
主に活躍されていたのが70年代から80年代ごろになるので、若い方には知らない方もいると思いますが、作品はKindleなどでも電子化されてますので興味があったら読んでみてください。
さて、寿行先生はいわゆる「ハードロマン」、「ハードバイオレンス」などと呼ばれる作風で知られていますが、年若い日の私に衝撃を与えたのはその性描写です。
ハードバイオレンスというだけあって、登場する女性は大概激しく犯されます。
ただそういうシーンにおいて寿行先生は余計な修飾をしません。
いや、むしろ素っ気ないぐらいのタッチで描写するのですが、それが何とも扇情的なエロスを醸し出すのです。
例として一部引用させていただきます。
###
男は仁王立ちになって妻に男根を与えた。
血の気を喪っていた妻の貌に朱みが戻りはじめた。懸命に舐めている。手は睾丸を揉んでいた。
やがて、妻は這わされた。
男が真白い尻を抱えた。
亭主の前でやられる気持ちはどうだと、男がうわずった声で訊いた。ええと、妻は答えた。答えろと男が頭髪を掴んだ。いいです、主人よりいいですと、妻は高い声で叫んだ。その叫びをきいて、男がはげしい責めののちに、はてた。
西村寿行「オロロンの呪縛」より
###
寿行先生は「濡れた肉の花びらが~」なんてものは一切使いません。
ここには出てないですが、女性器についてもほぼ「股間」、「性器」、「膣」のような表現しかしないですし、男性器も同様に「男根」とか「睾丸」とか直球を放り込むような記述になります。
性交シーンについても挿入の様子を長々と書くようなことは少なく、ここでも「男が真白い尻を抱えた」と端的に書かれています。
ところが、後半の文章のテンポと相まって、シンプルでありながらなんとも淫靡な妄想をかき立てるシーンとなっています。
自分で作品を書き始めた時、最初このような表現を真似ようとしてみたのですが、上手くできなくて断念しました。
ただ、過度な修飾はせずになるべくシンプルでテンポよく、というのは意識するようにしており、寿行先生の影響は少なからず出ているかと思います。
ちょっと長くなったので続きはまた別の回にて。
エロ作品に欠かせないもの。
それは肉体、性器、性行為の描写。
これはたぶん書き手の個性が最も現れるところでしょうか。
肉体、性器……これらの表現の仕方は色々あると思いますが、私の嗜好としては俗語は避けます。
オ●ンコとか、そういうのですね。
セリフの中にピンポイント的にはあってもいいと思いますが、地の文では絶対使わないと思います。なんか文章が安っぽくなる気がするので。
なので私がよくやるのは漢字による表現に比喩を織り交ぜる……みたいな感じでしょうか。
男性器であれば「陰茎」、「男根」、「肉棒」とかが多いと思います。
ただ、流れによっては敢えて直接的には書かず「僕の股間は痛いくらいに屹立していた」みたいに書くこともあります。
女性器の場合は「肉襞」、「女陰」あたりが基本でしょうか。
比喩的に書く場合は「濡れた赤い花びらのような場所」とかそんな感じで書くこともあります。
胸については、巨乳とか一言で済ますのは味気ないので「白い豊かな乳房」とかそんなふうに書くことが多いですかね。
ただ、自分の中で確立してないのが「乳首」と「肛門」の書き方。
そのまま書くと趣がないというか、下手するとギャグっぽい感じになるような気がして他の表現にしようと試行錯誤していて、現状では「薄紅色の先端部」とか「後ろの穴」とかそんな書き方をしているでしょうか。ただ、しっくりとはしてないです。
まぁ、いずれにせよあまり単調にならないようにすることは心がけているつもりです。
次は性行為について。
最初に明かしておくと、私には勝手に心の師匠と思っている作家さんがおります。
既に故人なのですが、それは西村寿行先生です。
主に活躍されていたのが70年代から80年代ごろになるので、若い方には知らない方もいると思いますが、作品はKindleなどでも電子化されてますので興味があったら読んでみてください。
さて、寿行先生はいわゆる「ハードロマン」、「ハードバイオレンス」などと呼ばれる作風で知られていますが、年若い日の私に衝撃を与えたのはその性描写です。
ハードバイオレンスというだけあって、登場する女性は大概激しく犯されます。
ただそういうシーンにおいて寿行先生は余計な修飾をしません。
いや、むしろ素っ気ないぐらいのタッチで描写するのですが、それが何とも扇情的なエロスを醸し出すのです。
例として一部引用させていただきます。
###
男は仁王立ちになって妻に男根を与えた。
血の気を喪っていた妻の貌に朱みが戻りはじめた。懸命に舐めている。手は睾丸を揉んでいた。
やがて、妻は這わされた。
男が真白い尻を抱えた。
亭主の前でやられる気持ちはどうだと、男がうわずった声で訊いた。ええと、妻は答えた。答えろと男が頭髪を掴んだ。いいです、主人よりいいですと、妻は高い声で叫んだ。その叫びをきいて、男がはげしい責めののちに、はてた。
西村寿行「オロロンの呪縛」より
###
寿行先生は「濡れた肉の花びらが~」なんてものは一切使いません。
ここには出てないですが、女性器についてもほぼ「股間」、「性器」、「膣」のような表現しかしないですし、男性器も同様に「男根」とか「睾丸」とか直球を放り込むような記述になります。
性交シーンについても挿入の様子を長々と書くようなことは少なく、ここでも「男が真白い尻を抱えた」と端的に書かれています。
ところが、後半の文章のテンポと相まって、シンプルでありながらなんとも淫靡な妄想をかき立てるシーンとなっています。
自分で作品を書き始めた時、最初このような表現を真似ようとしてみたのですが、上手くできなくて断念しました。
ただ、過度な修飾はせずになるべくシンプルでテンポよく、というのは意識するようにしており、寿行先生の影響は少なからず出ているかと思います。
ちょっと長くなったので続きはまた別の回にて。
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