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yumemidori

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side アニマルキャスト

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番に会いにいくまでの間に入った仕事もしっかりこなし待ちに待った運命を決める日がやってきた
獣姿になりカゴの中に入れていつものように穂高のおっちゃんに運ばれる
インターホンから聞こえてくる声は前より少し落ち着いた声色だった
エレベーターに乗り2人きりになるとおっちゃんが喋りかけてきた
「コウ、しっかりやれよ。なんなら襲ってでも手に入れてこい」
その言葉には声で応えずとももちろんそのつもりでいる。体から落とせるならそれもアリだ
何故か満足そうな顔をしたおっちゃんにつれられ家の前に来るとまたあの匂いがする
ついにその扉が開かれるとその匂いに包まれ多幸感でいっぱいになった
案内されたその先でカゴが開けられた瞬間、目が合う
確かに童顔で驚きで見開かれた目が丸っこくてツンとした唇が子どもっぽくみえた
だがその後でれっと崩れた表情に浮かんだ笑みは最高に可愛かった
これが俺のつがい。
生まれてからずっと探し続けた俺の唯一

すぐさま膝上に乗っかって唇へのキスを済ませ顔全体を念入りにマーキングした
前に会った時もそうだが俺以外の他の匂いが纏わりつきすぎて不愉快だ。徐々に首元や身体に身体を擦り付けて俺の匂いを番になすりつけていく
「ふは、くすぐったいって」
可愛く身を捩らせて俺を誘ってくる
手で俺を撫でながらずっと嬉しそうだった
「微笑ましいですねぇ、お気に召していただけましたか?」
うわ、おっちゃん早く帰れ!俺の番をみるな!減るだろ
そしてわかりきってることを聞くな
番にはわからないようにおっちゃんを睨む
そしてそれに律儀に応える番はこの上なく可愛いことを言っていた
襲おう。こんな可愛いことを言ってるってことは俺を受け入れてくれたってことだ

おっちゃんに向けて早く帰るようにわかりやすく唸り声をあげた
勘違いした番があわあわしてる姿も可愛い
しかもおっちゃんその返答ワザとだな?いくら番が可愛い反応するからって揶揄うな、俺のはあげねーよ
本格的に天然を発動している番に甘えた声でアピールするとおっちゃんは今にも吹き出しそうな顔をした
ウッゼェ顔、はよ帰れ


「キツネさん、じゃなかったや。煌陽こうようくん2日間の間、よろしくね?」
おっちゃんが帰った玄関で撫でくりまわされた
大分匂いが移っておれはめちゃくちゃ満足している
そのあとは甘えに弱い番に存分に甘えて何をするのにもずっとくっついていた
くっついてたら色々耐えきれなくなった俺は、服の中に侵入して胸を味見したが怒られたので大人しく引き下がった
そろそろ風呂の時間だと言い待たせようとするので強引に脱衣所まで侵入しにいったら困ったような顔をされる
それでもめげずに番が弱いだろう耳と尻尾を下げて甘えた声を出すと折れてくれた
そんなに無防備で大丈夫か?と今更ながら思ったが初めて動物と風呂に入ると言っていたから許そうと思う
服を脱いでる間はじっくりとその身体を観察した
腰と尻の下あたりにある黒子がエロかったり思った通り身体の線が細かったりしてこの身体に俺のを受け入れてもらうにはじっくり解すことが必要だと思った
今は慎ましやかな尻も胸もめいいっぱい愛して大きくすることも計画に入れることにする

風呂場でもどさくさに紛れて全身くまなく舐めてないとこがないようにマーキングをする
特に背中を舐めた時が一際大きな声を出したから重点的に攻めてまた怒られたが挫けない
そんなことをしていたのに呑気に湯船に浸かった番が告げた言葉に俺は舞い上がった
「よしよし煌陽くん、俺の家の子になろーねー?」
正直セクハラと甘えることしかしてないため何が刺さったかはよくわからないが家に来いと言質をとれたことに間違いない
予定より随分と早い段階で心に決めてくれたため今夜は番が寝たあと獣人姿になって本格的な開発をしようと決めた

風呂から上がり毛並みを整えてもらうと番があくびをしたのでそれを見ていたら移って俺も眠くないのにあくびが出る
それに嬉しそうな顔をしてはしゃぐ番は可愛すぎた
ミラーリング効果的な感じだろうか
どうやら番は本格的に寝るらしく俺のベッドの心配をし始めた
そんなことしなくても俺は番と一緒に寝るから寝室に一緒に連れて行け
ソファに降ろされたから全力で淋しそうに鳴いてみたら抱き上げて寝室まで運んでくれた
形だけでも寝る意思を見せると番も一緒に寝始める
「おやすみ、煌陽くん」
おやすみ、俺の湊人唯一


すぅすぅと規則正しい寝息をたて寝始めた番を横目に一度ベッドを降りて獣人姿になる
完全に人型にならないのは獣人姿だと万一起きた時に誤魔化せると踏んだから
寝ぼけてる間に獣姿に戻ればバレることはないはず
そっと手を伸ばし頬に触れる
無意識なのかすり寄るようにして微笑んだ
『俺だけの番。湊人みなと
ゆっくり顔を近づけてそっと唇にキスを落とす
少し緩んだ口をこじ開け起きないように細心の注意を払い舌を挿入していく
舌を伝って流れていく唾液は湊人の口に侵入していく
「…ンー…」
漏れる声と反射なのかその唾液は飲み込まれていき舌もぺろっと舐められて嬉しくなる
そっと離れるとてらてらと唾液で光る唇と唾液の糸が俺と繋がっていてムラムラした気分が高まった

再び唇にチュッと落としたことを皮切りに首筋から鎖骨にかけて愛撫を施していく
首から肩にかけてのちょうど本人が前から見えない位置にキスマークをつけることも忘れずに服も前を寛げた
昼間に獣姿で味見した果実は空気に晒され少し肌寒いのかツンと立っていて口に含むと何故か甘く感じた
念入りに舐めるたび返ってくる反応が嬉しくてこのまま起きて声を聴いてみたいとも思った
両方ともしっかり吸いつくし堪能したら兆している雰囲気のその秘部を暴いていく
慎ましやかなそれをそっと口に含むと一層反応が返ってくる。流石にその反応は起きたかと思ったが身体を捩るだけで起きている気配はない
ジュルっと吸えばいい声が聞けた
恥ずかしそうに堪えてる声が益々唆って早く繋がりたいと思う
そっと中指を俺を受け入れてくれる窄みへと触れ、伸ばすように皺をなぞっていく
ゆっくりゆっくり潤滑油を纏わせてその小さな双方のさらにその奥に受け入れてもらえるようにアプローチをかけようやく一本を上手に呑み込んでくれた
ここまでされても起きることはなく時々色っぽい声を漏らして眠っている湊人
さらに奥に指を入れある一点を探し当てた
小刻みに揺らして刺激を与えて前も口に含み、もう片方の手は胸の方へと手を伸ばす
じわじわと高みに持っていきいきそうになったら刺激を止めを繰り返した
おそらく限界だろう。時間も体力もぎりぎりのところで高みへと誘い果てる姿は愛おしかった
自分を含めて後処理を手早く終わらせ獣姿に戻り眠りにつく


「ゔぅうーあれ?ふあふあ」
寝ぼけた声が近くから聞こえて意識が浮上してくる
ふわふわと感触を確かめるように身体を撫でられされるがまま身を委ねる
しばらく好きにさせたあともう我慢ができなくなり体勢を変えて湊人の身体にのしかかった
ふがふが喋ってるのを聞きつつ朝の挨拶とばかりに顔全体にマーキングも忘れない
ルームウェアに着替えようとクローゼット開けた湊人の近くに行けばまた不快な匂いがたくさんする
ブワァと気分が高まってクローゼットに突っ込んで全ての服に身体を擦り付けていく
ワーワー言って怒られて気持ちの昂るままにしてしまったから反省はしているが後悔はしてない
堂々と浮気をしている湊人が悪いんだから俺はそれを正しただけのこと。でもごめん、俺の毛がついた洗濯ってめんどいよなぁ
こんな時、人姿なら楽なのに。
そんなこともありつつあっという間に過ぎていった日曜日

「煌陽くん、お家に来てくれてありがとうね
あっという間のすっごい楽しい2日間だったよー
このままうちに来て俺と一緒に住んでくれる?」
念を押すように言われた言葉は俺を迎え入れるという意思がこもっていた
湊人こそ俺の番になる覚悟しておくんだなと返事をする
「やった!!!ありがとう、嬉しい」
俺の番になる覚悟はどうやらできたらしい
もうずっと離してやれそうにないから一回の訪問で覚悟を決めてくれたならありがたいことこの上ない

そのあと迎えに来た穂高のおっちゃんに連れられ一度事務所に帰ろうとした時、またしても可愛すぎる発言をする湊人
「あの、その間別の人と煌陽くんが契約することはありませんか?」
そんなん存在するわけないじゃん
もう湊人だけしか俺には見えてないんだから心配すんな
なんならもうこのまま人姿になって抱きしめて安心させてやりたいくらい愛おしい
再びこの家に訪れた時の湊人の反応が楽しみだ




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