4 / 41
レンタル1
レンタルヤンデレ
しおりを挟むウキウキとしたまま迎えた週末
そう!本日はレンタルサービスの予約日だ
そわそわと落ち着かない気分でまるで遠足前の子供のようだった
お陰でちょっと早くに起きてしまったので念入りに掃除をしてしまった
それでも時間が余り落ち着かなかったので、無駄にオシャレなんかしてしまったせいで余計落ち着かなくなった。本末転倒である
うーんと唸りつつ鏡と睨めっこしていたら不意にインターホンの音がなった
ビクッとなりおそらくレンタルサービスの人だと思えば少しドキドキしてきた
うわ、すごいイケメンさんだぁ
画面越しでみたその人はキラキラとした背景が見えるくらいかっこいい人だった
ちょっと放心していたけど気を取り直して声をだした
『はーい』
あ、声裏返った恥ずかしい
「ふふ、佐野です。相澤さんのお家で間違いないですか?」
『はい、今開けますね!』
「お願いします」
笑われてしまったけれどニコッと笑った顔に見惚れつつオートロックの解除ボタンを押す
俺はマンションの5階に1人で住んでいるため上がってくるまでにまだ時間はある
それにしてもかっこよかったなぁ
暗めの茶髪で少し長めのウルフヘアでちょっとタレ目でスッと通った鼻筋、耳にはピアスがあってちょっとヤンチャそうな雰囲気の人だった
程なくしてまたインターホンがなり玄関へと向かった
「こんにちは、今日はよろしくお願いします」
挨拶もほどほどにして中に入ってもらい各部屋で入ってもいい場所とダメな場所を説明してソファに座る
それにしても男の俺からみてもやっぱりカッコいい
身長は俺よりも10cmちょい高いかな?
スラリとした身体にあった白のロンTと黒のスキニーでシンプルにまとめられた服を着ていた
そこからはメールで届いていた説明を受けた
説明を聞きながらやはり初めに気がかりだったことが引っかかったので思い切って聞いてみることにした
プロだしお仕事なのでここで嫌だとは言ってこないとは思うけれど目は見れなくて俯きながらになってしまったのだけれど。
少しの沈黙が怖くて思わずギュッと目を瞑る
今更になって後悔してきた
聞かなければそのまま何事もなくやってくれたのにと思う気持ちとやっぱり相手があることだから嫌な気持ちでさせたくないと思う気持ちが相反した
もし嫌そうだったら過去に指名された女性とのやりとりとかヤンデレの話とかを聞けたらいいなぁ
ぐるぐると考えているとそっと頬に触れた体温。
それは少しだけ低くて反射的に瞑っていた目を開けると目の前には太陽の光が反射して綺麗な瞳が映った
「嫌ではないですよ」
あからさまに力が抜けてホッとしたのを気づかれて恥ずかしい。それにふふっと笑われてしまったので顔が熱くなる
「ただ」
ん?
「男性からのレンタルは初めて担当するので相澤さんに満足してもらえるように頑張りますね!」
するりと離れていった低めの体温
ドキドキとしながら俺はお願いしますと言うので精一杯だった
それからすぐに準備があるからとテキパキと動き出した佐野さん
オプションでご飯を作ってもらえるとあったのでそれもプランに組み込んで昼前に来てもらった
一緒に食べるのも楽しみだなぁ
佐野さんのご飯は混じり気(概念)なく普通のなんだろうか?
本当の手作りではなく店で買ってきたものを出してもらえるんだけど楽しみで申し込んだ
調べていくうちに評判が高くリピート多数と知り断然楽しみだし料理が美味しいのはもちろんあらゆる仕掛けがあるらしい
ワクワクしながらどんなのが出てくるのかと色々と妄想が捗った
0
お気に入りに追加
36
あなたにおすすめの小説
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
目覚ましに先輩の声を使ってたらバレた話
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
サッカー部の先輩・ハヤトの声が密かに大好きなミノル。
彼を誘い家に泊まってもらった翌朝、目覚ましが鳴った。
……あ。
音声アラームを先輩の声にしているのがバレた。
しかもボイスレコーダーでこっそり録音していたことも白状することに。
やばい、どうしよう。
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる