俺の愉しい学園生活

yumemidori

文字の大きさ
上 下
61 / 78
王道学園

勧誘

しおりを挟む




「じゃあいいじゃねーかァ!さってと」
そう言いながらカツカツ足音を鳴らしこちらに近づいてくる
逃げたいが生憎後ろは塞がっている
しかも何故か抱き締められるような感じで腹に腕がまわってる
完全に逃げ場を失った!!!!

「ようこそお越しくださいました
青木翔くん改め桃葉珊瑚さん」
!!!?
「我が学園にはあなたのその力が必要です
どうかお力を貸して頂けないでしょうか?」
『え?えぇぇえええ?!』
なんでバレてんのぉおおお?
腐バレどころの騒ぎじゃないよこれ
活動のことまでバレてるよ
は?!え、待ってまってまって
というか、学園に力を貸すとは????

「沙羅さん言葉が足りないです、まずは自己紹介しないとなにがなんだか分かってないみたいですよ」
「おぅ!そうかァ!うっかりしてたァ
副理事の菫野沙羅で主にこの学園からbl本を世間にもこの学園にも配布している
聞いたことない?沙羅双樹って名前」

『え?あ?うそ!あの有名な沙羅双樹さん?!ヤバ!
待って、ファンです、握手して頂けますか?
うわー、すご!え?てか副理事って、、』
「はぁ、先輩この学園のサイト知ってますよね?」
『腐男子に優しいあのサイトだよね、
しかも実在する人物で書いてある最高だよ』
「そうですよ、あの小説書いてるのが学校生徒の中にいてそれを取りまとめてるのがこの人
そして人物の部分を変えて色々改変させて世に出回ってるのが沙羅双樹ってわけ」
「酷いなァそれじゃあパクってるだけみたいじゃん、ちゃんと自分で書いた奴も投稿したりしてるからねェ?」
頷きながら続きを聞きたくて目だけ後ろへと向ける

「はあ勘弁してよ
それで一緒にかかないかってこと」
そういうことか!!
うんうん愉しそうだ
『是非よろしくお願いします』
ピシッと手を沙羅さんに差し出す
「うん、よろしくゥ!」
『で、夾竹くんもお仲間さん?』
「俺は違うからね」
『そうなの?』
「その人俺の叔父さんだから脅されてんの」
『え?』
「ひっでーのォ!叔父さん悲しいシクシク」
「きっも!」
『で、それが素?』
「あーまあそうなります?」
はぁーーーー
一気に緊張の糸が切れて息を吐く

『夾竹くん』
「なんですか?」
『この手離してくれないかな?』
「え、嫌です」
『…え?……なんで?』
「なんとなく?」
え、なんで?
俺腐男子、そういうのは要らないよ

「ありャーじゃそのまま着いて来て」
離してくれそうにもないので引き摺る形で着いていく
先程出てきた扉に戻るみたいだ
どんどんと重くなっていく背後の人
『ちょっと夾竹くん?重いんですけども?!』
ぶすっとむくれたような面で言葉も出してくれない
「アハハ、珊瑚くん頑張ってェ」
その扉を開けると階段が下へと繋がっていた
流石に引き摺りながら階段は無理よ?
チラッと後ろを向いて一段降りてみる

トン
ちゃんと降りてはきてくれるみたいだ
相変わらず手は腹に巻きついて戻そうとしているようにも見えるが
何故こんなにも懐かれてしまったのか
甚だ疑問ではある


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

BlueRose

雨衣
BL
学園の人気者が集まる生徒会 しかし、その会計である直紘は前髪が長くメガネをかけており、あまり目立つとは言えない容姿をしていた。 その直紘には色々なウワサがあり…? アンチ王道気味です。 加筆&修正しました。 話思いついたら追加します。

愉快な生活

白鳩 唯斗
BL
王道学園で風紀副委員長を務める主人公のお話。

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

王道学園にブラコンが乗り込んでいくぅ!

玉兎
BL
弟と同じ学校になるべく王道学園に編入した男の子のお話。

学園の支配者

白鳩 唯斗
BL
主人公の性格に難ありです。

真冬の痛悔

白鳩 唯斗
BL
 闇を抱えた王道学園の生徒会長、東雲真冬は、完璧王子と呼ばれ、真面目に日々を送っていた。  ある日、王道転校生が訪れ、真冬の生活は狂っていく。  主人公嫌われでも無ければ、生徒会に裏切られる様な話でもありません。  むしろその逆と言いますか·····逆王道?的な感じです。

とある金持ち学園に通う脇役の日常~フラグより飯をくれ~

無月陸兎
BL
山奥にある全寮制男子校、桜白峰学園。食べ物目当てで入学した主人公は、学園の権力者『REGAL4』の一人、一条貴春の不興を買い、学園中からハブられることに。美味しい食事さえ楽しめれば問題ないと気にせず過ごしてたが、転入生の扇谷時雨がやってきたことで、彼の日常は波乱に満ちたものとなる──。 自分の親友となった時雨が学園の人気者たちに迫られるのを横目で見つつ、主人公は巻き込まれて恋人のフリをしたり、ゆるく立ちそうな恋愛フラグを避けようと奮闘する物語です。

アリスの苦難

浅葱 花
BL
主人公、有栖川 紘(アリスガワ ヒロ) 彼は生徒会の庶務だった。 突然壊れた日常。 全校生徒からの繰り返される”制裁” それでも彼はその事実を受け入れた。 …自分は受けるべき人間だからと。

処理中です...