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陰陽師 雪村深月4
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「お前たち、相手をしてやれ」
悪魔は薄気味悪い笑みを浮かべながら、よく響く低い声で叫んだ。
悪魔から浮かび上がった影は、二つに分かれた。
その影は次第に人のような形をなしてゆく。
その一人は美しい容貌の女性だ。
艷やかな長い黒髪で、真っ赤な唇が光り、そこから牙がのぞいている。
背にはコウモリのような羽根があり、薄笑いを浮かべ、私たちを値踏みするように見ている。
厚化粧でお色気全開だ。
もう一人は、大蛇の身体に女性の顔を持つ化け物だ。
大きく開かれた口からは長い舌がチロチロとのぞいている。
綺麗な顔がそこにあっても、身体が蛇なので怖いとしか思えない。
「ああ、そういえば、まだ土産があったな」
悪魔はそう言うと、口の端を上げ空中で羽ばたいた。
その羽ばたきから無数のコウモリが出現した。
それはまるで瘴気のように辺りに広がり、空を覆った。
嘘でしょ?!
こんなに敵が出たんじゃ、三十分で倒すなんて無理じゃないの!
予想以上の敵の出現に、焦った私は思わず後ずさった。
「深月、心配するな。俺たちも一緒に戦う!」
そう叫んだのは、真尋だった。
不安がる私を励ますように、事務所の面々が並び立った。
みんなが私を応援してくれる。
ありがたくて、涙がでそうだ。
「みんな···ありがとう」
知らずに、心が弱くなっていたようだ。
まだ、戦ってもいないうちから、弱音を吐いてちゃダメだよね。
みんなのおかげで、気持ちを切り替える事ができた。
「さっさと敵を倒してしまおう」
「うん!」
真尋は倶利伽羅剣を構え、力を込めた。
「式神・ヤタガラス!」
真尋の呼びかけに応え、ヤタガラスが剣から飛び出した。
『クルアー』
ヤタガラスは鳴きながら上空を旋回する。
「ヤタガラス、コウモリの群れを切り裂け!」
『クルアークルアー』
真尋の指示に二声鳴いたヤタガラスは、大きく翼を広げて羽ばたくと、コウモリの群れの中に突っ込んでいった。
「式神・剛力」
拓斗さんが叫ぶと、法具の暁から鬼神が現れた。
「剛力、敵を攻撃」
拓斗さんの指示で、剛力は走り出し、巨大な剣をコウモリに向け振るい、次々と倒してゆく。
「行け!破魔札」
悠也さんが、呪符をまとめて数枚投げつけた。
全ての呪符は命中し、即座に数体のコウモリを倒した。
みんな凄い!
よし、私も戦うよ!
式神のみんなに指示を出し、私も参戦するために天の美月を握りしめたその時、狛犬の式神であるコマとケンが愛らしい眼差しでこちらを見つめていた。
二人には特に指示を出していなかったんだよね。
小さい二人に負担をかけたくなかったというのが本音なんだけど。
でも、もの言いたげな二人を放ってはおけない気がして声をかけた。
「コマケンおいで!」
呼ばれたコマケンは、ぱぁっと愛らしい笑顔を振りまきながら私のそばに駆け寄った。
「みつきちゃん、ぼくたちも強くなって戦うよ」
「そうだよ。ぼくたちみつきちゃんの役に立ちたいんだ」
うう···。
なんて健気で可愛いんでしょう。
「あなたたち、もう体力は戻ったの?」
「「うん、だいじょうぶ」」
ぴょんぴょんと飛び跳ねる二人の子供は、しっかりと休めたらしく、力が戻っているように見えた。
こんなに元気になったなら、戦っても大丈夫だね。
それなら、本当の力を見せてもらおうかな。
「わかった。でも、あまり無理しないようにね」
「「うん!」」
コマケンは、私の前に並んで呼吸を整えている。
何をしていても可愛い子たちで、思わず私は二人の頭をグリグリと撫でてしまった。
そして、天の美月を二人の前に掲げ叫んだ。
「真の力を現せ!仁王」
コマケンは金色の光があふれ出し、一気に大きくなった。
金色に光り輝く仁王になった二人は、錫杖を片手に走り出した。
私も、彼らと共に戦おう!
天の美月を握り、コマケンのあとに続いた。
狙うは蛇女。
とぐろを巻いて鎌首をもたげるような姿の化け物は、大きな口を開いている。
コマケンは攻撃を加えようと錫杖を振り上げた。
そこを狙ったかのように、蛇女の強力な尻尾が飛んだ。
ガガッと叩きつける音が大地に響いた。
「コマケン、ジャンプして避けて!」
私の指示にコマケンは従い、その攻撃を難なくかわした。
私が敵を引き付けて隙を作ると、彼らは連携して蛇女に迫った。
コマが顔を狙い、ケンが尻尾を狙う。
両方向から狙われ、蛇女はその速さに対応できずに攻撃を食らい、たまらず後退した。
「くっ!小癪な者どもよ!これでも食らいな」
蛇女はそう叫ぶと、口をかっと開いた。
その体から、鋭い電撃が走る。
一直線に放たれた電撃は私たちに襲いかかった。
この攻撃を食らったらまずい!
私はコマケンの前に躍り出た。
天の美月を前面に向け振り上げると、そこから疾風が走り電撃を分断した。
しかし、分断されたはずの電撃は網目のように広がり、コマケンに迫る。
「コマケン、避けて!」
「「!!」」
コマケンは電撃をもろに受け硬直し、うずくまったかと思うと、元の小さな二人に戻ってしまった。
「コマケン!!」
待ってて!
今、助けるから。
電撃をその身に受け苦しげに唸る二人を見て、無謀なことと思いつつ、私は二人を抱きしめた。
「ああっ!」
ビリビリと感電し、私も身動きが取れなくなってしまった。
全身に痛みが走り、息ができない。
心臓に負担がかかっているようで堪える。
私は大人だし覚悟もできてるから、こんな痛みは何とかなると信じている。
でも小さな二人は、私よりも重症だ。
コマケンにこんな辛い思いをさせたくはなかった。
自分の不甲斐なさを悔やんでもしょうがないけど、この窮地を何とかしなければ!
身体の自由が利かないこの時を狙って、蛇女の牙が迫る。
私が二人を守らないと!
二人を抱きしめる腕に、ぐっと力を入れたその時、大きな声が響いた。
「深月!」
クラミツハが叫び、私たちの周りに結界を張った。
蛇女は結界に阻まれ、攻撃が不発に終わったことで怒りを増し、尻尾を叩きつけている。
クラミツハは私たちの頭上に向け死神の鎌を構えると、ブンと振るった。
鎌から黒い水が飛び散り私たちを覆った。
その水は光り輝いて、私たちに浸透していき、それと同時に電撃の効果はかき消えた。
ううっ···。
やっとまともに呼吸ができる。
はぁはぁと荒く息を吐き、呼吸を整える私の側に、クラミツハが駆け寄った。
「深月、助けるのが遅れてごめん」
ごめんだなんて、とんでもない!
泣きそうな顔のクラミツハに、私は首を横に振った。
「クラミツハ、本当にありがとう。助かった」
私が微笑むと、クラミツハは心配そうに私の顔を覗き込んだ。
「深月、怪我はない?」
「うん、私は大丈夫だよ。だけどコマケンが···」
二人を見ると、私の腕の中でぐったりとしている。
熱もでているようで、体が熱い。
ああ、なんてことだろう。
私が代わってあげられたらいいのに。
クラミツハは二人の顔をまじまじと見つめ、意を決したように呟いた。
「この子たち、我がなんとかする」
私は驚いて顔を上げた。
「えっ、クラミツハ。もしかして治療ができるの?」
クラミツハは眉を寄せ言った。
「深月、あなたは我をなんだと思ってるの?こう見えても我は神だよ。なんだってできるんだから」
そうだった。
クラミツハは日本の神様なんだよね。
そういうことなら、彼女を信じて任せてみようかな。
「わかった。クラミツハ、二人を頼むね」
「任せて」
コクリと頷くクラミツハに、コマケンをゆっくりと預けた。
彼女は二人を横たえるとパッと両手を広げた。
そこから虹色の光が溢れだした。
クラミツハからコマケンへと、力が流れている。
二人の表情が変わった!
随分と楽になったみたいだ。
それを見て安心した私は、結界の外へ向け歩き出した。
悪魔は薄気味悪い笑みを浮かべながら、よく響く低い声で叫んだ。
悪魔から浮かび上がった影は、二つに分かれた。
その影は次第に人のような形をなしてゆく。
その一人は美しい容貌の女性だ。
艷やかな長い黒髪で、真っ赤な唇が光り、そこから牙がのぞいている。
背にはコウモリのような羽根があり、薄笑いを浮かべ、私たちを値踏みするように見ている。
厚化粧でお色気全開だ。
もう一人は、大蛇の身体に女性の顔を持つ化け物だ。
大きく開かれた口からは長い舌がチロチロとのぞいている。
綺麗な顔がそこにあっても、身体が蛇なので怖いとしか思えない。
「ああ、そういえば、まだ土産があったな」
悪魔はそう言うと、口の端を上げ空中で羽ばたいた。
その羽ばたきから無数のコウモリが出現した。
それはまるで瘴気のように辺りに広がり、空を覆った。
嘘でしょ?!
こんなに敵が出たんじゃ、三十分で倒すなんて無理じゃないの!
予想以上の敵の出現に、焦った私は思わず後ずさった。
「深月、心配するな。俺たちも一緒に戦う!」
そう叫んだのは、真尋だった。
不安がる私を励ますように、事務所の面々が並び立った。
みんなが私を応援してくれる。
ありがたくて、涙がでそうだ。
「みんな···ありがとう」
知らずに、心が弱くなっていたようだ。
まだ、戦ってもいないうちから、弱音を吐いてちゃダメだよね。
みんなのおかげで、気持ちを切り替える事ができた。
「さっさと敵を倒してしまおう」
「うん!」
真尋は倶利伽羅剣を構え、力を込めた。
「式神・ヤタガラス!」
真尋の呼びかけに応え、ヤタガラスが剣から飛び出した。
『クルアー』
ヤタガラスは鳴きながら上空を旋回する。
「ヤタガラス、コウモリの群れを切り裂け!」
『クルアークルアー』
真尋の指示に二声鳴いたヤタガラスは、大きく翼を広げて羽ばたくと、コウモリの群れの中に突っ込んでいった。
「式神・剛力」
拓斗さんが叫ぶと、法具の暁から鬼神が現れた。
「剛力、敵を攻撃」
拓斗さんの指示で、剛力は走り出し、巨大な剣をコウモリに向け振るい、次々と倒してゆく。
「行け!破魔札」
悠也さんが、呪符をまとめて数枚投げつけた。
全ての呪符は命中し、即座に数体のコウモリを倒した。
みんな凄い!
よし、私も戦うよ!
式神のみんなに指示を出し、私も参戦するために天の美月を握りしめたその時、狛犬の式神であるコマとケンが愛らしい眼差しでこちらを見つめていた。
二人には特に指示を出していなかったんだよね。
小さい二人に負担をかけたくなかったというのが本音なんだけど。
でも、もの言いたげな二人を放ってはおけない気がして声をかけた。
「コマケンおいで!」
呼ばれたコマケンは、ぱぁっと愛らしい笑顔を振りまきながら私のそばに駆け寄った。
「みつきちゃん、ぼくたちも強くなって戦うよ」
「そうだよ。ぼくたちみつきちゃんの役に立ちたいんだ」
うう···。
なんて健気で可愛いんでしょう。
「あなたたち、もう体力は戻ったの?」
「「うん、だいじょうぶ」」
ぴょんぴょんと飛び跳ねる二人の子供は、しっかりと休めたらしく、力が戻っているように見えた。
こんなに元気になったなら、戦っても大丈夫だね。
それなら、本当の力を見せてもらおうかな。
「わかった。でも、あまり無理しないようにね」
「「うん!」」
コマケンは、私の前に並んで呼吸を整えている。
何をしていても可愛い子たちで、思わず私は二人の頭をグリグリと撫でてしまった。
そして、天の美月を二人の前に掲げ叫んだ。
「真の力を現せ!仁王」
コマケンは金色の光があふれ出し、一気に大きくなった。
金色に光り輝く仁王になった二人は、錫杖を片手に走り出した。
私も、彼らと共に戦おう!
天の美月を握り、コマケンのあとに続いた。
狙うは蛇女。
とぐろを巻いて鎌首をもたげるような姿の化け物は、大きな口を開いている。
コマケンは攻撃を加えようと錫杖を振り上げた。
そこを狙ったかのように、蛇女の強力な尻尾が飛んだ。
ガガッと叩きつける音が大地に響いた。
「コマケン、ジャンプして避けて!」
私の指示にコマケンは従い、その攻撃を難なくかわした。
私が敵を引き付けて隙を作ると、彼らは連携して蛇女に迫った。
コマが顔を狙い、ケンが尻尾を狙う。
両方向から狙われ、蛇女はその速さに対応できずに攻撃を食らい、たまらず後退した。
「くっ!小癪な者どもよ!これでも食らいな」
蛇女はそう叫ぶと、口をかっと開いた。
その体から、鋭い電撃が走る。
一直線に放たれた電撃は私たちに襲いかかった。
この攻撃を食らったらまずい!
私はコマケンの前に躍り出た。
天の美月を前面に向け振り上げると、そこから疾風が走り電撃を分断した。
しかし、分断されたはずの電撃は網目のように広がり、コマケンに迫る。
「コマケン、避けて!」
「「!!」」
コマケンは電撃をもろに受け硬直し、うずくまったかと思うと、元の小さな二人に戻ってしまった。
「コマケン!!」
待ってて!
今、助けるから。
電撃をその身に受け苦しげに唸る二人を見て、無謀なことと思いつつ、私は二人を抱きしめた。
「ああっ!」
ビリビリと感電し、私も身動きが取れなくなってしまった。
全身に痛みが走り、息ができない。
心臓に負担がかかっているようで堪える。
私は大人だし覚悟もできてるから、こんな痛みは何とかなると信じている。
でも小さな二人は、私よりも重症だ。
コマケンにこんな辛い思いをさせたくはなかった。
自分の不甲斐なさを悔やんでもしょうがないけど、この窮地を何とかしなければ!
身体の自由が利かないこの時を狙って、蛇女の牙が迫る。
私が二人を守らないと!
二人を抱きしめる腕に、ぐっと力を入れたその時、大きな声が響いた。
「深月!」
クラミツハが叫び、私たちの周りに結界を張った。
蛇女は結界に阻まれ、攻撃が不発に終わったことで怒りを増し、尻尾を叩きつけている。
クラミツハは私たちの頭上に向け死神の鎌を構えると、ブンと振るった。
鎌から黒い水が飛び散り私たちを覆った。
その水は光り輝いて、私たちに浸透していき、それと同時に電撃の効果はかき消えた。
ううっ···。
やっとまともに呼吸ができる。
はぁはぁと荒く息を吐き、呼吸を整える私の側に、クラミツハが駆け寄った。
「深月、助けるのが遅れてごめん」
ごめんだなんて、とんでもない!
泣きそうな顔のクラミツハに、私は首を横に振った。
「クラミツハ、本当にありがとう。助かった」
私が微笑むと、クラミツハは心配そうに私の顔を覗き込んだ。
「深月、怪我はない?」
「うん、私は大丈夫だよ。だけどコマケンが···」
二人を見ると、私の腕の中でぐったりとしている。
熱もでているようで、体が熱い。
ああ、なんてことだろう。
私が代わってあげられたらいいのに。
クラミツハは二人の顔をまじまじと見つめ、意を決したように呟いた。
「この子たち、我がなんとかする」
私は驚いて顔を上げた。
「えっ、クラミツハ。もしかして治療ができるの?」
クラミツハは眉を寄せ言った。
「深月、あなたは我をなんだと思ってるの?こう見えても我は神だよ。なんだってできるんだから」
そうだった。
クラミツハは日本の神様なんだよね。
そういうことなら、彼女を信じて任せてみようかな。
「わかった。クラミツハ、二人を頼むね」
「任せて」
コクリと頷くクラミツハに、コマケンをゆっくりと預けた。
彼女は二人を横たえるとパッと両手を広げた。
そこから虹色の光が溢れだした。
クラミツハからコマケンへと、力が流れている。
二人の表情が変わった!
随分と楽になったみたいだ。
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二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
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