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リベンジ
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「深月!無事?」
声がする方を見れば、クラミツハがこちらに駆け寄って来る所だった。
「クラミツハ、私は無事よ。もしかして、時を止めたの?」
コクリと頷いて、クラミツハはユキちゃんの前まで来て手をかざした。
「この子は完全に石化してしまってるね」
クラミツハはユキちゃんの状態を、詳しく調べてくれているようだ。
ぎゅっと拳を握りしめ、石になってしまったユキちゃんの顔を見上げる。
微笑のままの彼は、もう動いてはくれないのだろうか?
石化する間際に「あいしてる」と言われたこと思い出した。
ユキちゃん···。
どうして私の隣で笑ってくれないの?
こんなにも苦しくて、悲しくて。
激しい焦燥にも似た感情が私の胸に去来する。
大切な人を失って初めて自分の心に気が付いた。
彼に寄せる私の想い。
それは、恋心。
またも涙が溢れてしまいそうで、ぐっと堪える。
ああ、今頃自分の気持ちに気がつくなんて。
この想いを伝えたくても、何も伝えることができない。
こんな思いをするくらいなら、私が石になったほうがまだ良かった。
私はユキちゃんが生きていてくれるだけで、幸せなのに。
「深月、自分を責めては駄目だよ。この子の想いを無駄にするんじゃない」
クラミツハは私の様子がおかしいのを感じ取り、眉間にシワを寄せた。
やっぱり、何もかもお見通しなんだね。
「クラミツハ。私はユキちゃんを助けたいの。彼を元に戻す方法はないのかな?」
無理は承知の上だ。
けれど、できることは何でもやってみなくては気が済まない。
「深月、祭雅の舞は葬送の舞。今の白虎は石の状態で、魂はまだここに居る。けれど、魂が黄泉に旅立ってしまえば、そこでお仕舞い。いくら我だろうと、どうにも手が出せないよ」
「そう···」
祭雅の舞は、本当に危険で恐ろしいものだった。
それにクラミツハでもユキちゃんを元に戻せないなんて···。
がっくりと肩を落とす。
それでも私は諦めきれず、冷たくなってしまったユキちゃんの手を握る。
我慢していた涙が零れ、ぽたりとユキちゃんの手に落ちた。
その途端、ユキちゃんの体から光が溢れだした。
「な、なに?!」
キラキラと放射される光は、ユキちゃんの体からぱっと飛び出し、丸い球体となってふわふわ浮かび私の腕に収まった。
その光は徐々に収縮して、そこにはもふもふが形作られた。
「ユ、ユキちゃん?!」
そう。
私の腕の中には真っ白い毛のもふもふが、黒いつぶらな瞳でこちらを見上げている。
どうなってるの?
私の目の前には石になったユキちゃんはそのまま存在しているというのに、もふもふのユキちゃんが私の腕の中にいる。
「クラミツハ、これどういう事?」
クラミツハは瞠目しながら石のユキちゃんに触れ、次にもふもふのユキちゃんに手をかざした。
「驚いた!深月の想いが奇跡を起こした。この子は助かるかもしれないよ」
「本当に?!」
「この子は白虎の魂の一部だ。本来ならその魂はすぐにでも黄泉へと旅立つはずなんだけど。黄泉へではなく、あなたの元に居ることを選ぶなんて、これは凄いことだよ」
「そうなの?」
「うん。定めに逆らうってことなんだからね。あなたもこの子も強運だ」
私はとても感激して、思わずもふもふのユキちゃんを抱きしめた。
「うにゃ、うにゃにゃん」と鳴きながら、私に顔を擦り付けてくる。
ユキちゃんを助けることができる。
腕の中の温もりは、彼が生きている事を実感させてくれる。
「クラミツハ教えて。ユキちゃんを元に戻すために、私は何をすればいいの?私ができることなら何でもするから」
「深月、分かった」
クラミツハは私の額に人差し指を当て、私の目を観察するようにじっと見つめた。
「これから我が言うことをよく聞いて」
「うん」
「石化を解くには祭雅を倒さないとならない。それには深月だけの武器を手に入れる必要がある」
「···武器?月雅を取り戻すのではなく、新しい武器を手に入れるということ?」
「そういうこと。あの舞は厄介だからね、祭雅に対抗するにはそれしかない。舞を封じるために武器は欠かせないから。それと、強力な式神を手に入れること」
「式神を?」
確かにユキちゃんが石化して、戦力は大幅にダウンしている。
新たに式神を手に入れないことには、祭雅に戦いを挑む前に、三人の式神にやられてしまう。
私は納得して頷いた。
「そうだよ。深月ならきっとできるはずだ。これからとある場所に行ってもらう」
「とある場所?そこにはクラミツハも一緒に行ってくれるんだよね?」
クラミツハは首を横に振った。
「我は時を止めているから、この場を動くことはできない。だから、深月の同行者は、もふもふ白虎ともう一人、そこのお前」
そう言ってクラミツハは指をパチンと鳴らし手招きをしている。
黒銀に光る結界が解除され、悠也さんがこちらに駆けて来た。
「俺になにかできるのか?」
「もちろん!でなきゃ同行なんて頼まない」
「クラミツハ、悠也さんとユキちゃんの同行でどこに行けばいいの?」
「ああ、行けば分かるよ。準備ができたら我がすぐに送ってあげる」
「ええっ?」
話も半ばだと言うのに、クラミツハはニコニコ笑いながら私とユキちゃん、悠也さんそれぞれに触れた。
光の洪水の中に投げ込まれたような感覚に襲われ、私は目を閉じた。
暫くして光の洪水が落ち着いた頃、目を開けるとそこは広い空間だった。
辺りには霧が立ち込め、先を見通すことができない。
「ここはもしかして?」
「まさか、須弥山か?!」
ここは確かに須弥山だ。
以前来た時と変わらない。
武器と強力な式神を手に入れるってことは、やっぱり須弥山に挑戦しないとならないんだ。
一度は訪れた須弥山。
でも、あれはなんの苦労もなしにユキちゃんと月雅を手に入れて戻ってきた、いわば反則みたいなものだった。
だから今回は真っ当に挑戦する。
祭雅を倒し、ユキちゃんを助けるために。
「所で悠也さんは須弥山に来たことがあるんですか?」
「俺か?いや、初めてだ」
そうだよね。
陰陽師でもない悠也さんが、須弥山に挑戦する必要なんて無いもんね。
もしかしたら、悠也さんが須弥山の攻略法を知ってるんじゃないかと思って聞いてみたんだけどね。
困ったな。
どこへ向けて進めばいいのか、皆目見当がつかない。
以前来たときのことは、全く参考にならないからね。
私が考え込んでいると、ユキちゃんが私の腕から飛び降りてさっさと歩き出した。
「ユキちゃん!どこへ行くの?」
私の声にユキちゃんはチラッと振り返り、またすぐに歩き出した。
こっちだよと言っているみたいに、道案内をしてくれているように見える。
「悠也さん、ユキちゃんの後に続いて行こう」
「ああ。分かった」
私と悠也さんは少し小走りになって、ユキちゃんの後を追った。
声がする方を見れば、クラミツハがこちらに駆け寄って来る所だった。
「クラミツハ、私は無事よ。もしかして、時を止めたの?」
コクリと頷いて、クラミツハはユキちゃんの前まで来て手をかざした。
「この子は完全に石化してしまってるね」
クラミツハはユキちゃんの状態を、詳しく調べてくれているようだ。
ぎゅっと拳を握りしめ、石になってしまったユキちゃんの顔を見上げる。
微笑のままの彼は、もう動いてはくれないのだろうか?
石化する間際に「あいしてる」と言われたこと思い出した。
ユキちゃん···。
どうして私の隣で笑ってくれないの?
こんなにも苦しくて、悲しくて。
激しい焦燥にも似た感情が私の胸に去来する。
大切な人を失って初めて自分の心に気が付いた。
彼に寄せる私の想い。
それは、恋心。
またも涙が溢れてしまいそうで、ぐっと堪える。
ああ、今頃自分の気持ちに気がつくなんて。
この想いを伝えたくても、何も伝えることができない。
こんな思いをするくらいなら、私が石になったほうがまだ良かった。
私はユキちゃんが生きていてくれるだけで、幸せなのに。
「深月、自分を責めては駄目だよ。この子の想いを無駄にするんじゃない」
クラミツハは私の様子がおかしいのを感じ取り、眉間にシワを寄せた。
やっぱり、何もかもお見通しなんだね。
「クラミツハ。私はユキちゃんを助けたいの。彼を元に戻す方法はないのかな?」
無理は承知の上だ。
けれど、できることは何でもやってみなくては気が済まない。
「深月、祭雅の舞は葬送の舞。今の白虎は石の状態で、魂はまだここに居る。けれど、魂が黄泉に旅立ってしまえば、そこでお仕舞い。いくら我だろうと、どうにも手が出せないよ」
「そう···」
祭雅の舞は、本当に危険で恐ろしいものだった。
それにクラミツハでもユキちゃんを元に戻せないなんて···。
がっくりと肩を落とす。
それでも私は諦めきれず、冷たくなってしまったユキちゃんの手を握る。
我慢していた涙が零れ、ぽたりとユキちゃんの手に落ちた。
その途端、ユキちゃんの体から光が溢れだした。
「な、なに?!」
キラキラと放射される光は、ユキちゃんの体からぱっと飛び出し、丸い球体となってふわふわ浮かび私の腕に収まった。
その光は徐々に収縮して、そこにはもふもふが形作られた。
「ユ、ユキちゃん?!」
そう。
私の腕の中には真っ白い毛のもふもふが、黒いつぶらな瞳でこちらを見上げている。
どうなってるの?
私の目の前には石になったユキちゃんはそのまま存在しているというのに、もふもふのユキちゃんが私の腕の中にいる。
「クラミツハ、これどういう事?」
クラミツハは瞠目しながら石のユキちゃんに触れ、次にもふもふのユキちゃんに手をかざした。
「驚いた!深月の想いが奇跡を起こした。この子は助かるかもしれないよ」
「本当に?!」
「この子は白虎の魂の一部だ。本来ならその魂はすぐにでも黄泉へと旅立つはずなんだけど。黄泉へではなく、あなたの元に居ることを選ぶなんて、これは凄いことだよ」
「そうなの?」
「うん。定めに逆らうってことなんだからね。あなたもこの子も強運だ」
私はとても感激して、思わずもふもふのユキちゃんを抱きしめた。
「うにゃ、うにゃにゃん」と鳴きながら、私に顔を擦り付けてくる。
ユキちゃんを助けることができる。
腕の中の温もりは、彼が生きている事を実感させてくれる。
「クラミツハ教えて。ユキちゃんを元に戻すために、私は何をすればいいの?私ができることなら何でもするから」
「深月、分かった」
クラミツハは私の額に人差し指を当て、私の目を観察するようにじっと見つめた。
「これから我が言うことをよく聞いて」
「うん」
「石化を解くには祭雅を倒さないとならない。それには深月だけの武器を手に入れる必要がある」
「···武器?月雅を取り戻すのではなく、新しい武器を手に入れるということ?」
「そういうこと。あの舞は厄介だからね、祭雅に対抗するにはそれしかない。舞を封じるために武器は欠かせないから。それと、強力な式神を手に入れること」
「式神を?」
確かにユキちゃんが石化して、戦力は大幅にダウンしている。
新たに式神を手に入れないことには、祭雅に戦いを挑む前に、三人の式神にやられてしまう。
私は納得して頷いた。
「そうだよ。深月ならきっとできるはずだ。これからとある場所に行ってもらう」
「とある場所?そこにはクラミツハも一緒に行ってくれるんだよね?」
クラミツハは首を横に振った。
「我は時を止めているから、この場を動くことはできない。だから、深月の同行者は、もふもふ白虎ともう一人、そこのお前」
そう言ってクラミツハは指をパチンと鳴らし手招きをしている。
黒銀に光る結界が解除され、悠也さんがこちらに駆けて来た。
「俺になにかできるのか?」
「もちろん!でなきゃ同行なんて頼まない」
「クラミツハ、悠也さんとユキちゃんの同行でどこに行けばいいの?」
「ああ、行けば分かるよ。準備ができたら我がすぐに送ってあげる」
「ええっ?」
話も半ばだと言うのに、クラミツハはニコニコ笑いながら私とユキちゃん、悠也さんそれぞれに触れた。
光の洪水の中に投げ込まれたような感覚に襲われ、私は目を閉じた。
暫くして光の洪水が落ち着いた頃、目を開けるとそこは広い空間だった。
辺りには霧が立ち込め、先を見通すことができない。
「ここはもしかして?」
「まさか、須弥山か?!」
ここは確かに須弥山だ。
以前来た時と変わらない。
武器と強力な式神を手に入れるってことは、やっぱり須弥山に挑戦しないとならないんだ。
一度は訪れた須弥山。
でも、あれはなんの苦労もなしにユキちゃんと月雅を手に入れて戻ってきた、いわば反則みたいなものだった。
だから今回は真っ当に挑戦する。
祭雅を倒し、ユキちゃんを助けるために。
「所で悠也さんは須弥山に来たことがあるんですか?」
「俺か?いや、初めてだ」
そうだよね。
陰陽師でもない悠也さんが、須弥山に挑戦する必要なんて無いもんね。
もしかしたら、悠也さんが須弥山の攻略法を知ってるんじゃないかと思って聞いてみたんだけどね。
困ったな。
どこへ向けて進めばいいのか、皆目見当がつかない。
以前来たときのことは、全く参考にならないからね。
私が考え込んでいると、ユキちゃんが私の腕から飛び降りてさっさと歩き出した。
「ユキちゃん!どこへ行くの?」
私の声にユキちゃんはチラッと振り返り、またすぐに歩き出した。
こっちだよと言っているみたいに、道案内をしてくれているように見える。
「悠也さん、ユキちゃんの後に続いて行こう」
「ああ。分かった」
私と悠也さんは少し小走りになって、ユキちゃんの後を追った。
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