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まずは四方から

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「さて…敵は分かった訳だが…どう動く?」
俺とコノハ、マリー、各隊の代表で円卓を囲み会議中だ
敵は魔族、下手に動けば面倒だな…
「周りの国を落とすのが定石じゃのう…」
サイザは顎髭をこすりながらそう言った
そうだな…問題はどうやって落とすか…
「そうは言うが我が国は四方を他国に囲まれている、上手くやらねば周りの国が手を組み潰されかねんぞ」
ゼーレが地図を出しながら説明した
あぁ…まじでどうするか…
「なら、戦争は良くないだろうな」
横からマリーが発言した
その通りだそれこそ同盟を組まれれば四面楚歌だ、
俺達は頭を抱える
「ふむ…それなら俺っちが行こうか?」
グロッケンが細い目を更に細めニヤリと笑った
「交渉の材料はあるのか?」
ゼーレは聞いた、それはそうだ国が滅んでは元も子もないからな
「この国なら…どうにかできる♪」
グロッケンは地図上でこの国の北にある
リング王国に指を向ける
「…血の気の多い獣人の国…で、どうにかって?」
ゼロが聞いた、
「ふふ♪…その国ね、色んな国から人間を拐ってる、食料としてね…」
……は?
「はぁ!?国がそんなことするの!?」
モモが驚いて声をあげる
「しかも、首謀者は国のトップでそいつらは多分、魔族。そして国民はそういう事を良しと思ってない、これで暴動起こせば…ね?」
ニヤニヤと話すグロッケン、
あー良かった敵じゃなくて
「よし、じゃあ…リング王国はグロッケンの第八隊に任せる。2日に1回定期連絡を頼む」
俺はそう言って連絡用の白カラスを渡す
「りょーかーい♪」
グロッケンはニヤニヤとそれを受け取った
「他の3つの国もそれぞれで行ったほうが効率いい…」
そう言ったのはコノハだ
緊張してるのか下を向いてるが…
「だとしてもよ、何人かはここに残ったほうがいいだろうよ、この間みたいに襲撃されても敵わんだろうし」
タンクトップヤンキー、モリヤだ
こいつ…案外いいやつなのか?
「そうだな…誰が残るか…とりあえずゼーレには残ってほしい、この国にも詳しいだろうし頭も回る」
俺はゼーレを指名した、
「分かった、任せろ」
ゼーレは力強く頷いた
こいつに任せば大丈夫だろう
「…ボス…西は行く」
俺をボスと呼ぶのはゼロだ
西は…森の都グローバか…
「…そこはエルフの国…ボクが適任…」
そう言って髪を耳にかけるその耳は尖っていた
あの耳って…
「…ボクは…ハーフエルフ、人間とエルフの子供…エルフは異種族に対して警戒心が強い…だから見た目だけでも…近いほうが…」
なるほど…確かにほうだな…
「だが、一人じゃ不安だ…コノハ、マリー、ゼロと一緒に行ってくれ、こんな世界じゃ男ってだけでも警戒される、少しでも和らげるために頼む」
「…オーガが言うなら」「任せろ!」
良かった
「ありがとうな、じゃあ…ゼロの第三隊とコノハ、マリーは西を頼む」
「「「了解」」」
次は…
「なら…儂は南にかのぉ…」
南は…ゴラル国、ていうか、ご老体を動かすのは…
いや、この筋肉爺さんなら大丈夫か
「なんでゴラルなの~?」
レイが聞いてきた
「ゴラルは力が全ての国なんじゃ…力があるやつが行ったほうが良いじゃろ?」
確かにこの中でパワー型といえば爺さんだろうな…
「なら、俺も行く、爺さんだけじゃな、いくら力が強くても年は年だろ、介護係だ」
そう言ったのはモリヤだ、やっぱ良い奴なんだろうな、こいつ
「はっ…言いよる…して、どうじゃ?大将」
「え、あぁ、南は第三隊と第七隊に任せる」
「「了解」」
最後に東は…ん?この国名は…
「ジパング…!?」
これって…日本だよな…でも国の形は全然違う…ここは…
「良し…俺自身で行こう」
自分の目で見ねーと…日本っぽいのか…
「ならば拙者がお供しよう、そこの国の生まれ故」リンだ、そうだよな…そんな格好、日本しかねーよな…
「良し、じゃあ…ジパングは俺と第五隊で行こう」
あとのメンバーは…
「ここに残るのはビンゴとモモとコウモリ。ゼーレ、レイは国王の護衛を頼む、多分この国は魔族に目をつけられてるからな」
きっとゼノンは狙われる、なら先に護衛を送ったほうがいいだろう
俺はそれぞれに連絡カラスを渡した
「「「「了解」」」」
「各部隊、出発は3日後だ!解散!」
そう言って俺達は解散した




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