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第一章

驚愕の事実

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―アリスミール城大ホール控室―

バリファーンは一般人にもようやく試験説明を終えひと休みしていた。

すると廊下を勢いよく駆ける足音が響いてくる

「なんだバタバタと騒々しいな」

バリファーンがそう呟いたら、その足音は扉の前で止まり

コンコン!

やや強めのノックがきた

「開いている、入りたまえ」

落ち着いた声で返事をいう

「は!!失礼します」

ガチャ

と言って入ってきたのは、黒のラインに緑の色調が鮮やかな魔導衣に実を包んだ、美しい銀髪のシルフの士官だった

彼女は踵をカッ、と鳴り合わせ敬礼をした後

「閣下おやすみ中申し訳ありません、火急事態により報告に上がりました」


「!?続けてくれ」

「本日の試験監査員として13区の監査を実施し、データを集計した結果

…………魔力250万越えの者がいました」

「……!!?それはまことか!!!」

「取り入れた魔光玉を、何度も測定し直したので間違いありません

………それが3名です」

「は???」

聞いた瞬間バリファーン自分の耳を疑った

「魔力数値250万越えの者が3名いました、みな同郷のものでラズエール村出身だそうです」

「!?さっきから驚きのオンパレードだな……3人もか

王国建国後初の珍事だな…………ん??
ちょっと待て何村と言った?」

「は?、ラズエール村ですが…何か??」

するとバリファーンは、難しい顔から一変みるみるうちに上機嫌となった。

「そうかラズエールか、ははははは

兄者めわたしへの当て付けか?、やってくれる完全にやられたな~」

「あの~閣下?、話が全く見えないのですが??」

「その子達は女の子か?」

「はい
3人とも可愛らしい子達でしたが??」

バリファーンはニヤリと笑い

「間違いないな、ユミル中佐覚えているか?

以前わたしには兄弟子がいると言った事があるだろ?」

ユミルは記憶の糸を辿っていき、そしてハッと気がついた

「はい、閣下の副官をさせて頂いたときですね」

「彼女達は兄者の弟子だ、そしてわたしもあの子達に会っている…

まあ~、小さかったからあの子達は覚えていないかもしれないだろうが…」

!??
今度は閣下の代わりにわたしが驚いていると

「よし、ユミル中佐は各将軍にも事の経緯を報告してくれ、わたしは王や元帥に会って話してくる」

「は!!了解、では失礼しました」

バタン

………………………

ん~、閣下のあんなに嬉しそうな顔見るの初めてね~

等と考えながら、ユミルはそれぞれの将軍のところを駆け巡るのだった
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