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王都編

何この雰囲気

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スタスタスタ


「あの…あの!」


ピタッ

「助けてくださってありがとございます、えっと…ジルさん?一つ聞いてもいいでか?」


ジル「…なんだ」

「どうして俺の事助けてくれたんですか?あんまり接点ないですよね?」


ジル「…特に理由はない…ただこの国に縛られるのは俺だけでいい」


「それってどういう…」


ジル「…そんなことより【ジル】でいい」


「え?」


ジル「…タメ口で話してくれて構わない」


「いやっでも」

ジル「…ライには気さくに話してるのはなぜ?」


首を傾げるな首を

なんか大型犬に見えてきたな


「じゃあ遠慮なくジル、これってどこ向かってるんだ?」



ジル「…とりあえずギルドに」


「いやこれ明らかに森に向かってるけど」

ジル「…」


「えっと…もしかして方向音痴だったりする?」


ジル「そんなことはない」


「だっだよね」


ジル「ただ自分の直感を信じてるだけだ」


「いやだめでしょ」











…そんなこんなで



「なんとかついたな」


ジルの直感の逆に行ったらたどり着いたわ


ジル「…こんなに短時間でたどり着いたの初めてだ」


どんな生活送ってんだろ



ブルー「ご主人様ー!」


ギュッ


受付嬢「ご無事でなによりです…あの一体何があったんですか?」


「実は…」












受付嬢「なるほど…そんな事があったんですね、でもなんで知ってたのでしょう?」


ジル「…監視でもされていたのだろう」


受付嬢「ジッジル様!?」


「えっ気づいてなかったの?」


ジル「…意図的に気配を隠してきたからな…邪魔したらダメだと思って」


受付嬢「ぜんぜん気づきませんでした…さすがS級…」



「そんなことよりなんでただの冒険者である俺なんかのこと監視してたんだろ?」


?「説明しよー!」


「ライ!?」


ライ「リュウちゃんは異例の速さで冒険者ランクが上がったので目をつけられたわけなのですそれに加えて最低ランクの冒険者が最高ランク冒険者である俺と一緒にクエストしたじゃん?それも要因の一つだね」



「長々と説明ありがとうございます」


ライ「それはそうとよく無事に帰って来れたよね~心配したよ~」


むぎゅ


「ギャー!抱きつくな!」


ライ「え~ひどいな世の女の子たちなら喜んでくれるのにな~」


チャキッ


ジル「…今すぐ離れろ」


ライ「わぁ~こわ~い首に刃物は近づけちゃダメって教わらなかったの~」



いや怖い怖い怖い俺の真後ろで戦いが勃発しようとしてない?


ブルー「ご主人様が怖がってるでしょーがー!」


ライ「ちょっあぶなっ」

ジル「…」


ブルーから変な汁飛んできた


「ブルーこれなに?」



ブルー「遠距離攻撃が出来るようになるために僕のスキルである【溶解】を液体にして飛ばす練習をしてたんです!これでまた一段と強くなってご主人様を守る事ができるというわけなのです!」


「ブルー…俺の事尊死させるつもり?可愛すぎるだろ!」



ジル「…リュウヤの方が可愛い」




「いや、なにをふざけたこと…」



ジル「?ほんとのこと…」



「…」


ジル「…」


いや真顔で言われても

何この雰囲気


…なんか恥ずい








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