死にたがり令嬢と魔の王

序章

１１話

その夜寝静まった後

シャルティナの寝室で月明かりの影から一人の男

「神も大変だな」
『愛する女の見舞いでも来たのか魔王』
「うるさい
目が覚めたらどうするつもりだ」
そう言ってシャルティナの頬を撫でる。
愛しい人を見るように
それを見るアテナは優しい目をしていた。
やっとシャルにも愛してくれるものが現れたのだから

これでティナにも報告ができるだろう。
『魔王よ
これで良いのだろ？』
「ああすまないな
父親になにかすればこの子が悲しむのでな」
『びっくりした。
冷酷と言われていた魔王が一人の女の子それも神の愛し子を愛すことになるとはな』
「俺もびっくりだ。
まさか俺が人間を愛すとは思わなかった」
『魔王のお前がな
これも時の神が示した道なのかもしれないな』
「もう少しで日が明るくなるだろう
俺は一度国へ戻って準備をしてここへこよう
その頃には目が覚めている頃だろうから」
そう言って背中に羽を生やして飛びだって行って
『しかし、変なやつに好かれたものだなシャルティナ
私の加護を与えておこう
きっと守ってくれるだろう』
そういってシャルのおでこにキスをしてアテナも光の中へを消えていった。

そして朝になって

「お嬢様朝でございます。
起きてらっしゃいますでしょうか」
とアンナの呼ぶ声がして目が覚める

「ごめんなさい。アンナ起きてるわ」
「失礼します。昨晩はよく寝れました？
もうあんなことはしないでくださいね。アンナは悲しくなってしまいます。」
「ごめんね
しないよ。だって昨日幸せな夢を見たの。
このブレスレットみたいな色の人と母様もいて父様もいたの
とても幸せな夢だった。」
アテナの様風がレスティナに似ているからである。
「さようですか。それは良い夢を見られましたね。」
「そうなの。父様がね
ごめんって嫌いになったわけじゃないって夢だったけど話してくれたの
夢のなかでもすごく嬉しかったわ」
きっとそれは夢じゃないですよとアンナは思っていた。

「そういえばシャル様に客人が来ておりますよ。
旦那様の書斎にいらっしゃいます。急ぎではないので起こすのはゆっくりでいいとおっしゃっていました。
そのブレスレットのような黒のそして青い洋服を来た方でしたね？」
それを聞いたシャルはベットから急いで出て
ドアへを走ろうとした。

「お嬢様その格好では！」
「ごめんなさい
急いで支度しましょう。
またせたら大変だものそれに多分このブレスレットを返さないといけないもの」
そういってドレッサーの前へ行き準備を始める


その頃の書斎では
深黒の男と父が書斎で顔を合わせていた。