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11章:深紅の薔薇姫とサーカスの象の末路
深夜の逢瀬はホットワインの香り
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「ソフィア?こんな時間にどうしたの?」
首をかしげた拍子に、揺れた金髪がアーサーの首筋をさらりと滑る。
今の彼は、仕事中のカチッとしたノーブルスタイルではなく、襟首が少し開いた白いシャツと細身のズボンという私服姿だった。
猫っ毛の髪も風呂上がりに拭いたまま整えられておらず、襟足がくるんとはねている。
いつもの完璧な貴公子姿しか知らないソフィアにとって、目の前の彼は何だか知らない青年のようで、何故か少し緊張してしまう。
「眠れなくて、何か飲もうと思って」
「そうなんだ。今日は一日色々あったからね。疲れすぎて眠れないのかな。廊下、寒くない?こっちにおいで」
招かれるまま、ソフィアはアーサーの隣にある椅子に座った。
その瞬間、ふわりと肩に厚手のナイトガウンが掛けられる。
爽やかでほんのり甘い、花のような香りに包まれた。
今日、アーサーに抱きしめられた時と同じ香りだ――そう気付いた瞬間、ソフィアは顔が一気に熱くなった。
「急に俯いてどうしたの?まだ寒い?火を強くしようか」
「大丈夫です……。でも、ガウンを貸して頂いたら、アーサー様が風邪を引いてしまいます」
「僕は寒くないから大丈夫だよ。飲んで少し熱いくらいさ」
ガウンに包まったまま、ソフィアは横目でちらりと彼の方に視線を向けて「お酒、お好きなのですか」と尋ねた。
テーブルに置いた透明なグラスをアーサーが片手で揺らすたび、ルビー色の赤ワインがゆらゆらと揺れる。
「わりと好きかな。あんまり強くないから、たしなむ程度だけどね」
月明かりに照らされるルビー色の煌めきが美しく、そしてそれを傾ける彼の仕草はもっと優雅で美しくて――ソフィアは思わずアーサーの顔をぼんやりと見上げた。
「そうだ。君は飲み物を取りに来たんだよね。良ければ僕が作ってもいい?」
「よろしいのですか」
「うん、もちろん。料理は好きなんだ。何かと何かを混ぜるのって、科学の実験みたいで面白いだろ?」
彼は椅子から立ち上がると、「どうしようかな」と楽しげな様子で悩み始めた。
腕を組み思案すること数秒、何かを思いついたようだ。
「寒いセヴィル帝国に馴染みがある飲み物といえば、ホットワインかな。スパイスは苦手じゃない?」
「はい、好きです」
アーサーは「それは良かった」と微笑むと腕まくりをして鍋を取り出し、赤ワインにシナモンとクローブ、そして蜂蜜とマーマレードを加えて火にかけていく。
すぐに湯気が立ち上り、調理場は良い香りに包まれた。まだホットワインを飲んでいないのに、体の奥がぽかぽかと暖まってくる。
しんと静まりかえった真夜中の空間に、ぐつぐつとホットワインが鍋の中で踊る音が響く。
お互いに何かを話すわけではない。
穏やかな表情で鍋をかき混ぜるアーサーと、それをぼんやり眺める自分。
ただそれだけなのに、何だかとてもホッとして、今この瞬間が何より大切なものに思えた。
「はい、出来たよ。アルコールは飛ばしたから酔わないと思うけど、少しずつ飲んで。熱いから気を付けてね」
「ありがとうございます。…………ふふっ、すごく美味しいです」
からかうような少し意地悪な顔で「今日は食レポしないの?」と言うアーサーに、ソフィアは「しません」と怒ったふりをしてそっぽを向いた。
そして再び顔を見合わせ、くすくすと声を潜めて笑い合う。
両手でマグカップを包み、ふぅと息を吹きかけて甘くて温かなホットワインを飲む。
一口、また一口とのみ進める内に、こわばっていた体がじんわりと熱ち、ほどけてゆく。
ソフィアがカップを傾けるのと同時に、アーサーもグラスを傾けた。
調理場の小さな椅子に身を寄せ合って座り、二人は色々な話をした。
お互いの昔話、家族のことや仕事中のやらかしてしまった失敗談、面白かったことや悲しかった出来事。
話しても話しても不思議と話題が尽きることなく、夜空を見上げると月の位置が変わっていた。
「そういえば、ミスティが『兄様は料理が下手なんです。特にお茶を淹れるのが下手で、いつも変な物を混ぜて激マズにするんですよ』って言ってたので、覚悟していたのですが……これはとっても美味しいです。何故でしょう?」
「あぁ、僕は料理が下手なわけじゃないんだ。ただレシピ通りに作るのが面白くなくてね。料理は科学!誰だって自分が世紀の大発明家になりたいだろう?だから色々入れてしまって、結果的に微妙な仕上がりになるだけさ」
「ふふ、アーサー様って意外に好奇心旺盛というか、お茶目ですよね」
「どちらかと言うと、貴族らしい性格ではないよね。ロイドにもよく『お前は見た目と中身が違う』って言われてる」
「ロイド様なら言いそうですね。でも私は、アーサー様の飾らない所がすごく素敵だと思います」
そう告げた瞬間、アーサーはぴくりと肩を震わせ動きを止めると、顔を背けた。
「アーサー様、何か気に障るようなことを言ってしまったでしょうか」
気になって顔をのぞき込んで問えば、彼は片腕で顔を隠しながら「いや……何でもないんだ。ただちょっと不意打ちで驚いただけだ。おかしいな、『素敵』だなんて言葉、聞き慣れてるはずなのに……」と呟いた。
顔を背けたアーサーが今何を思っているのか知りたくて、ソフィアはじっと彼を観察した。
長いまつげがふるりと震え、伏し目がちな青みがかった灰色の虹彩が揺れている。
柔らかな金髪からのぞく耳や首筋、目元が赤く染まっていた。ふれ合った肩や腕がじんわり熱を持っている気がする。
顔を真っ赤に染める彼の姿が物珍しくて、つい眺めるのをやめられない。
いつの間にか身を乗り出してまじまじと見つめてしまっていた。
アーサーは灰色の瞳をソフィアに向けると、少しぶっきらぼうな声で言った。
「そんなにじっと見ないでくれないかな。恥ずかしいんだけど」
「すみません。ですが、アーサー様がこんな表情をするのが珍しくて……」
「こら、見ないでくれって言っているだろ!そんなキラキラした目で見るんじゃない!」
顔を覆って体をよじって逃げるアーサーを、ソフィアが身を乗り出して追いかける。
気が付けばお互い手に持っていた物をテーブルに置き、子供のように満面の笑みでじゃれ合っていた。
小さな椅子の上で追いかけっこをした後、少し上がった息を整えながら二人は思わず声を出して笑った。
「まったく、子供じゃないんだから。何をやっているのかな僕達は」
「ですね」
「ですねって、ソフィアが始めたんだろう?」
「そうでしたか?」
「そうだよ」
肩を寄せ合い座りながら、再び他愛のないお喋りをする。
プライベートの彼は、優雅な微笑みを浮かべた貴公子というより、年相応の明るさと茶目っ気に溢れた青年だった。
遠い存在だと思っていたアーサーが、今はとても身近に感じる。
ゆらゆら揺らめく暖炉の明かりに、みんなが眠った静かな空間。
隣りにある心地よい温もりと、耳に優しく届く子守歌のような穏やかな声音。
非日常の出来事のはずなのに、こうして二人で寄り添っているのが当たり前だと思えるくらい、アーサーの隣は居心地が良い。
落ち着ける場所だった。
「アーサー様、ありがとうございます」
「ん?何のお礼?」
「あなたがいなければ、私は今頃市民に追われて、身の危険を感じながら日々を過ごしていたと思います。今こうして穏やかな気持ちで笑えるのは、アーサー様の優しいお心遣いのおかげです。ありがとうございます」
微笑んで感謝を伝えれば、彼は「どういたしまして。でもね――」と真剣な顔つきになった。
「僕は誰にでも優しいわけじゃないよ。家族と仲間以外、特に敵対する相手には容赦しない。どちらかと言えば、冷たい人間なんだ。僕が君を慈しんで守りたいと思うのは。ソフィアが僕にとって特別な女性だからだ。――君が、好きだよ」
彼は微笑むと、「返事は要らない。だけど、想いを伝え続けることは許して欲しい」と告げた。
――アーサー様は、いつも想いを伝えてくれる。私と、真っ直ぐ向き合おうとしてくれる……。なのに、私が逃げてて良いの?
今日、ブリジットさまと会って、話しをして気付いた。
時には、不条理なことや、立ちはだかる脅威に立ち向かわなきゃ。
幸せを掴むには、一歩踏み出さなきゃいけないんだって。
――私は、地位も名誉も財産もない。アーサー様には、相応しくない。でも、それでも……。愛する人の側にいたいなら、私も手を伸ばさなきゃ。近付く勇気を持たなきゃ。祖国のことも、これからの色んな困難も、二人で……アーサー様と一緒に、乗り越えたい。
「アーサー様。今回の事件が落ち着いたら、お話したいことがあるんです」
こちらの決意を感じ取ったのか、アーサーは真剣な表情で「分かった」と頷いた。
全て終わったら。私が、普通に街を歩ける日常を取り戻した暁には。
――アーサー様の想いに応えよう。
首をかしげた拍子に、揺れた金髪がアーサーの首筋をさらりと滑る。
今の彼は、仕事中のカチッとしたノーブルスタイルではなく、襟首が少し開いた白いシャツと細身のズボンという私服姿だった。
猫っ毛の髪も風呂上がりに拭いたまま整えられておらず、襟足がくるんとはねている。
いつもの完璧な貴公子姿しか知らないソフィアにとって、目の前の彼は何だか知らない青年のようで、何故か少し緊張してしまう。
「眠れなくて、何か飲もうと思って」
「そうなんだ。今日は一日色々あったからね。疲れすぎて眠れないのかな。廊下、寒くない?こっちにおいで」
招かれるまま、ソフィアはアーサーの隣にある椅子に座った。
その瞬間、ふわりと肩に厚手のナイトガウンが掛けられる。
爽やかでほんのり甘い、花のような香りに包まれた。
今日、アーサーに抱きしめられた時と同じ香りだ――そう気付いた瞬間、ソフィアは顔が一気に熱くなった。
「急に俯いてどうしたの?まだ寒い?火を強くしようか」
「大丈夫です……。でも、ガウンを貸して頂いたら、アーサー様が風邪を引いてしまいます」
「僕は寒くないから大丈夫だよ。飲んで少し熱いくらいさ」
ガウンに包まったまま、ソフィアは横目でちらりと彼の方に視線を向けて「お酒、お好きなのですか」と尋ねた。
テーブルに置いた透明なグラスをアーサーが片手で揺らすたび、ルビー色の赤ワインがゆらゆらと揺れる。
「わりと好きかな。あんまり強くないから、たしなむ程度だけどね」
月明かりに照らされるルビー色の煌めきが美しく、そしてそれを傾ける彼の仕草はもっと優雅で美しくて――ソフィアは思わずアーサーの顔をぼんやりと見上げた。
「そうだ。君は飲み物を取りに来たんだよね。良ければ僕が作ってもいい?」
「よろしいのですか」
「うん、もちろん。料理は好きなんだ。何かと何かを混ぜるのって、科学の実験みたいで面白いだろ?」
彼は椅子から立ち上がると、「どうしようかな」と楽しげな様子で悩み始めた。
腕を組み思案すること数秒、何かを思いついたようだ。
「寒いセヴィル帝国に馴染みがある飲み物といえば、ホットワインかな。スパイスは苦手じゃない?」
「はい、好きです」
アーサーは「それは良かった」と微笑むと腕まくりをして鍋を取り出し、赤ワインにシナモンとクローブ、そして蜂蜜とマーマレードを加えて火にかけていく。
すぐに湯気が立ち上り、調理場は良い香りに包まれた。まだホットワインを飲んでいないのに、体の奥がぽかぽかと暖まってくる。
しんと静まりかえった真夜中の空間に、ぐつぐつとホットワインが鍋の中で踊る音が響く。
お互いに何かを話すわけではない。
穏やかな表情で鍋をかき混ぜるアーサーと、それをぼんやり眺める自分。
ただそれだけなのに、何だかとてもホッとして、今この瞬間が何より大切なものに思えた。
「はい、出来たよ。アルコールは飛ばしたから酔わないと思うけど、少しずつ飲んで。熱いから気を付けてね」
「ありがとうございます。…………ふふっ、すごく美味しいです」
からかうような少し意地悪な顔で「今日は食レポしないの?」と言うアーサーに、ソフィアは「しません」と怒ったふりをしてそっぽを向いた。
そして再び顔を見合わせ、くすくすと声を潜めて笑い合う。
両手でマグカップを包み、ふぅと息を吹きかけて甘くて温かなホットワインを飲む。
一口、また一口とのみ進める内に、こわばっていた体がじんわりと熱ち、ほどけてゆく。
ソフィアがカップを傾けるのと同時に、アーサーもグラスを傾けた。
調理場の小さな椅子に身を寄せ合って座り、二人は色々な話をした。
お互いの昔話、家族のことや仕事中のやらかしてしまった失敗談、面白かったことや悲しかった出来事。
話しても話しても不思議と話題が尽きることなく、夜空を見上げると月の位置が変わっていた。
「そういえば、ミスティが『兄様は料理が下手なんです。特にお茶を淹れるのが下手で、いつも変な物を混ぜて激マズにするんですよ』って言ってたので、覚悟していたのですが……これはとっても美味しいです。何故でしょう?」
「あぁ、僕は料理が下手なわけじゃないんだ。ただレシピ通りに作るのが面白くなくてね。料理は科学!誰だって自分が世紀の大発明家になりたいだろう?だから色々入れてしまって、結果的に微妙な仕上がりになるだけさ」
「ふふ、アーサー様って意外に好奇心旺盛というか、お茶目ですよね」
「どちらかと言うと、貴族らしい性格ではないよね。ロイドにもよく『お前は見た目と中身が違う』って言われてる」
「ロイド様なら言いそうですね。でも私は、アーサー様の飾らない所がすごく素敵だと思います」
そう告げた瞬間、アーサーはぴくりと肩を震わせ動きを止めると、顔を背けた。
「アーサー様、何か気に障るようなことを言ってしまったでしょうか」
気になって顔をのぞき込んで問えば、彼は片腕で顔を隠しながら「いや……何でもないんだ。ただちょっと不意打ちで驚いただけだ。おかしいな、『素敵』だなんて言葉、聞き慣れてるはずなのに……」と呟いた。
顔を背けたアーサーが今何を思っているのか知りたくて、ソフィアはじっと彼を観察した。
長いまつげがふるりと震え、伏し目がちな青みがかった灰色の虹彩が揺れている。
柔らかな金髪からのぞく耳や首筋、目元が赤く染まっていた。ふれ合った肩や腕がじんわり熱を持っている気がする。
顔を真っ赤に染める彼の姿が物珍しくて、つい眺めるのをやめられない。
いつの間にか身を乗り出してまじまじと見つめてしまっていた。
アーサーは灰色の瞳をソフィアに向けると、少しぶっきらぼうな声で言った。
「そんなにじっと見ないでくれないかな。恥ずかしいんだけど」
「すみません。ですが、アーサー様がこんな表情をするのが珍しくて……」
「こら、見ないでくれって言っているだろ!そんなキラキラした目で見るんじゃない!」
顔を覆って体をよじって逃げるアーサーを、ソフィアが身を乗り出して追いかける。
気が付けばお互い手に持っていた物をテーブルに置き、子供のように満面の笑みでじゃれ合っていた。
小さな椅子の上で追いかけっこをした後、少し上がった息を整えながら二人は思わず声を出して笑った。
「まったく、子供じゃないんだから。何をやっているのかな僕達は」
「ですね」
「ですねって、ソフィアが始めたんだろう?」
「そうでしたか?」
「そうだよ」
肩を寄せ合い座りながら、再び他愛のないお喋りをする。
プライベートの彼は、優雅な微笑みを浮かべた貴公子というより、年相応の明るさと茶目っ気に溢れた青年だった。
遠い存在だと思っていたアーサーが、今はとても身近に感じる。
ゆらゆら揺らめく暖炉の明かりに、みんなが眠った静かな空間。
隣りにある心地よい温もりと、耳に優しく届く子守歌のような穏やかな声音。
非日常の出来事のはずなのに、こうして二人で寄り添っているのが当たり前だと思えるくらい、アーサーの隣は居心地が良い。
落ち着ける場所だった。
「アーサー様、ありがとうございます」
「ん?何のお礼?」
「あなたがいなければ、私は今頃市民に追われて、身の危険を感じながら日々を過ごしていたと思います。今こうして穏やかな気持ちで笑えるのは、アーサー様の優しいお心遣いのおかげです。ありがとうございます」
微笑んで感謝を伝えれば、彼は「どういたしまして。でもね――」と真剣な顔つきになった。
「僕は誰にでも優しいわけじゃないよ。家族と仲間以外、特に敵対する相手には容赦しない。どちらかと言えば、冷たい人間なんだ。僕が君を慈しんで守りたいと思うのは。ソフィアが僕にとって特別な女性だからだ。――君が、好きだよ」
彼は微笑むと、「返事は要らない。だけど、想いを伝え続けることは許して欲しい」と告げた。
――アーサー様は、いつも想いを伝えてくれる。私と、真っ直ぐ向き合おうとしてくれる……。なのに、私が逃げてて良いの?
今日、ブリジットさまと会って、話しをして気付いた。
時には、不条理なことや、立ちはだかる脅威に立ち向かわなきゃ。
幸せを掴むには、一歩踏み出さなきゃいけないんだって。
――私は、地位も名誉も財産もない。アーサー様には、相応しくない。でも、それでも……。愛する人の側にいたいなら、私も手を伸ばさなきゃ。近付く勇気を持たなきゃ。祖国のことも、これからの色んな困難も、二人で……アーサー様と一緒に、乗り越えたい。
「アーサー様。今回の事件が落ち着いたら、お話したいことがあるんです」
こちらの決意を感じ取ったのか、アーサーは真剣な表情で「分かった」と頷いた。
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――アーサー様の想いに応えよう。
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