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めでたしめでたし、のその先に

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「違うの!わたしが何も知らないのが悪いの!お姉様はそれを注意してくれただけなの。」

ヒロインが何かを堪えるような悲しげな笑顔を浮かべてそう言うと、騒ぎを聞きつけた野次馬たちは一斉に姉である私に非難の目を向ける。

衆目の注目の中心で私は、女って怖ぁっとどこか他人事のように思うのだった。




朝起きたら三十路の黒髪黒目の平たい顔族から、赤毛に緑の瞳のフランス人形風美少女になっていたのはもう10年以上前のこと。

ワーオ美少女ぉ!!なんて乾いた笑いと共に驚きつつもパニックにならなかったのは、ラノベや漫画を読み漁っていたお陰か、それとも現実味がなさすぎたせいか。

まあ、それはともかく私の第二の人生が始まったのだった。

記憶が戻った当初5歳児だったわたくし、その名もシルヴェールちゃん。
裕福な伯爵家の御令嬢で、何不自由なく10歳を過ぎる頃まで過ごしておりましたです、はい。

いや、軽く言ったけど結構大変でしたのよ!
そりゃあ、貴族制のある世界だもの!本で読んで齧ってはいたけれど、実際にノブレス・オブリージュとか言われても知らんし!って言いたくなったし、他にも令和を生きる日本人からしたらお前化石かよ!みたいな思想がまかり通っているんだもん。

でも、ま、それはそれ、いつのタイミングだったかはわからないけど、ストン、とそんなものかって受け入れられてる自分がいた。
これこそ、空気を読む、郷に入っては郷に従えの思考の持ち主NIPPON人の真骨頂よね!!

そんなこんなで、まさに体は子供、頭脳は大人な幼少期は大きな問題もなく穏やかにすぎていった。

そして、10歳の誕生日を迎えしばらく経った頃お父様から久々に呼び出しがかかったので書斎に向かった。

あ、ちなみにうちは家族間の交流とか愛情が薄い系貴族なので社交シーズン以外で顔を合わせるのは年に1回あるかないかないかないレベル。
社交シーズンも社交会場に向かう馬車集合、下手すれば現地解散である。

そんな希薄な家族関係なのにわざわざ呼び出してなんだろうと着いた書斎には、私と同じ年頃の少女がいた。
そして、開口一番父親が放ったのは、

「この子はロゼ。新しい家族だ、仲良くしなさい。」

・・・一瞬の間の後、私絶句、母親発狂。

母親の反応に私さらに驚愕・・・。

・・・やっちまったなぁ、親父よ・・・。


一応補足しておくと、貴族家で養子を取るのも、他所で作った子供を引き取るのも一般的な話。個人の感情よりも家の存続や繁栄の方が重視されるからそれも当然。

ただし、通すべき筋が存在する。

最終的な判断は当主が決めるとはいえ家内のことは夫人の仕事だ。
子供の教育などはそこに含まれる。だから、もし子供を家に入れるならば、家を取りまとめる奥さんにきちんと話を通さなくてはならない。

でも、母親のこの反応は知らなかったんだろうなぁ・・・。

使用人も知っていて母親に隠されていたのならそれは当主の妻が蔑ろにされているということだし、使用人も知らない父親の独断なのであれば、もう何もいうことはない、ただただありえない・・・。

いくら仲の良くない家族とはいえ、これは良くないだろうよ親父ぃ・・・。

なんて思いながら、新しい家族(笑)の顔を改めてよく見ると、まあ可愛らしい美少女で!
化粧せずとも名前に相応しく薔薇色に染まった頬と唇、淡い色合いの金髪に澄んだ青い瞳。柔らかい顔つきは妖精のような美少女だ。
一方でみすぼらしい格好に、くすんだ肌に荒れた手足、そしてガリガリの体。

ふむ、この子はどうやら平民としてそれもあまり裕福ではない環境で暮らしていた子らしい。
まあでも、うちの美容部隊の手にかかればすぐに磨きのかかった卵肌の美少女爆誕だな!

羨ましいなあ、シルヴェールはちょっとキツめの大人っぽい美人さんになっていて私の性格とちょっと合わないんだよねぇ。初対面の人にはちょっとビビられるし・・・。

ロゼちゃんみたいな純粋培養美少女って感じもなかなかオツなもの、ぐへへ・・・。
っと、ちょっとオヤジ入ってしまった・・・。

それはともか、

「行くわよ!シルヴェール!!!」

グヘェっ、てうめき声を出さなかっただけ偉いと思って欲しい。

突如、母親が思いっきり私の腕を掴んで立ち上がり足早に移動する、引っ張られて抵抗できない私。退室の挨拶もできないまま書斎を出て行くことになった。

そして、母的には早歩き、私にとっては駆け足なスピードで屋敷の中を突き進む。

「いいですねシルヴェール!あんな小娘にこの家を明け渡してはいけませんよ!この家を継ぐ娘としてしっかり努めるのです!」

母親は鬼気迫った表情を浮かべ、瞳に私を映すことなくそう何度も何度も繰り返した。
それはその時だけではなく、顔を合わせるたびに、何かあるたびに、重ねて紡がれていった。

・・・いや、普通の子供だったらマジ性格歪むかんな!?

正直今まで交流もほとんど無かったから一応母親と認識はしていても、本当の意味で母と思っていなかったから、傷つくとかそんなことはないけど、毎回毎回言われるとストレスマッハで溜まるわ~と齢10歳になったばかりというにため息がお友達になってしまったころ。
ふと、思い出したのだ。

そういえば、日本人の頃にハマっていたラノベのキャラに設定似てるな~と、そういえばヒロインの名前はロゼだし、その義姉はシルヴェールだったし、まじシンクロ率(笑)・・・。

・・・え、まじ?そゆこと?

ええ、そっから設定とか記憶の奥底から掘り起こしましたよ。

ラノベあるある~~~!
自分の知っている物語の中に転生~~、の巻!

でした、まる。

って気がついた時にはもう遅かったよね、ははは。

これもまたあるあるで、ヒロインには電波なお方が憑依していたようで、シルヴェールは悪役令嬢に仕立て上げられてましたよ、とほほ。

割と平和に暮らしたかっただけなのになぁ~~。


ああ、ちなみに家付娘だったはずの私はロゼちゃんを引き取って必要なくなったのか早々に公爵家の跡取り息子と婚約が結ばれた。
まあ、この後どうなったかは皆まで言わずもがな、うん、婚約者様はロゼちゃんと恋仲になってますよ。そして今回みたいにロゼちゃんが私をはめた時には、思いっきりロゼちゃんだけを信じて私のことを責めます。



はあ~~~~。
内心で思いっきりため息をつきつつ、踵を返しその場を後にする。

「シルヴェールっ!!」

婚約者殿が怒りをはらんだ声で私を呼ぶけれど、知ったこっちゃないとばかりにそのまま歩を進める。

本気で立ち止まらせたいならば、追ってくればいいけど、そんなことを彼はしない。
だってシクシクと涙を流すロゼを慰めるのに忙しいから。



ギリギリ、こちらからもあちらからも見えるか見えないかの場所で振り返って様子を見る。

ああ、やっぱりなぁ。

中心にいるとまるで全員が私を責めているように見えていたけれど、こうやって離れてみるとよくわかる。
あの場にいるほとんどは、あの寸劇を楽しみ、観察している傍観者でしかない。
本気でロゼを信じ、私を責めるのはロゼを中心とした一部の世間知らずの若者だけ。

そのことにロゼたちはいつ気がつくのかな?

まあ、いつ気がつこうと一生気がつくまいと私には関係ないか。

そう思い、踵を返し再び歩みを進める。

ラノベなんかだったら、電波なヒロインとその味方になっている男がその性格や素行の悪さを批難され、ざまぁというように落ちぶれて、悪役令嬢に転生した女の子はその清く正しい性根に惚れた王子なんかと結婚して高い身分について幸せに暮らしました、ってなるところだろうけど、それは令和の価値観に受け入れられるように作られた夢物語でしかない。

現実は、もっと冷酷でシビアだ。
重要視されるのは家や、国を守れる能力であって、個人の性格の良さなんて捨て置かれる。
人権も、人の命ですらも軽いこの社会では、簡単に陥れられる私なんかより、陥れる冷酷さをもつロゼの方が正直評価は高い。

だから周りの人間はロゼの動きに同調するのだ。

彼ら、彼女らにとってロゼがいじめられているかどうかなど本当はどちらでもいい。
でも、現状当主である伯爵に愛され、次期公爵である私の婚約者に守られるロゼの方が周りから見たら立場が強い。
どちらに着いたほうが得かは一目瞭然。

本当に現実はシビアで冷酷。

その冷酷さは諸刃の剣。

ロゼの冷酷さ、周りを偽る頭の回転の速さもすべて高い評価を受けているけれど、同時に警戒もされている。
だってロゼはその能力を自分のためにしか使わないから。

自分の利益のために動くのは当然だけど、国として大きな方針を無視して動かれると厄介でしかない。

だから今は泳がされてる。
幼子の様に自分の好き勝手に振る舞う彼女が、大人として周りの意向を汲みつつ動けるようになるかを。


そのことに気づき、正しく振る舞えるようになった時、ロゼはこの国の中心人物として采配を振るう側になる。
その本性がどれだけ冷酷で残忍であろうとも。


帰りの馬車に乗って、やっと一息を吐く。

クスクス

目の前から笑い声が聞こえる。

「今日もお疲れのようですね。」

優しけれど揶揄うような声でそう声をかけてくれてたのは、ロマンスグレーという言葉よく似合う、でも初老と言うにはまだ若い男性。
私の婚約者殿の叔父に当たる人物で、私の夫。

ん?婚約者がいるのになぜ夫がいていいのかって?
それは私もよく分かってない!!

いや、お偉いさん曰く、夫がいる人間が婚約しちゃいけないって法律は無いってことらしいよ?
まあ、いざとなれば結婚前に婚約を解消した旨の書類の準備はあるらしいから、まあ、大丈夫なんじゃん?

こんなことになっているのは実を言えば、私はもうとっくの昔に公爵家の女主人になるのは無理だという烙印を押されて破談も決定しているから。

私は、能力的には及第点だったと思うけど、人を陥れ殺してでも家や国を守るあり方に馴染めなかったのよ。
日本人だった頃よりかはずっと馴染んだつもりだけど、三十路になるまでに日本で培われた倫理観を捨て去ることはできなかったんだわ。

高位になればなるほど求められる冷酷さを、持つことができなかった。

そのこと自体に後悔は無いけど、まあそのまま公爵家の婚約者なんてさせてもらえるはずもなく、その結果が公爵家との縁談は破談。

通常なら公爵家との破談なんてことになれば私みたいな普通の伯爵令嬢なんて修道院に入って一生を過ごすことになるのがこの時代のセオリー。
でもそうならずに夫を持てているのは、今お偉いさま方が進めている国の政策がうまくいけば我が伯爵領が要衝になるから。そこにうまく立ち回れる人間を配置しておこうって魂胆。

うん、つまりロゼではなく私が伯爵家を継ぐのはお偉いさま方の中で決定事項。

伯爵家が要衝になるのはぶっちゃけ私たちの子供世代以降の話。
そうなると私たち世代で必要なのは裏方として地盤を固めること。

そこにロゼを配置するには、役不足。
私では、能力不足。

だから私の夫という形で役割をこなせる人物が配置された。
そういう色々な裏があるのよこの結婚は。

そして、婚約者であり続けているのはロゼを試すため。
ロゼは私を悪役にしたり明らかに執着しているから、そばに置いておいた方がいいという判断だったのよね。

こうして夫がいながら婚約者もいるという謎の状態に・・・。

あ、ちなみに忘れてたけど私の婚約者どのを試すって意味合いもあったのよ、最初は。
だけど婚約者殿ももう見限られちゃってんのよね。弟君の教育が進められてるし、今後の行末も決まってるって話、私は彼がどうなるかは聞いてないけど。


そんなこんなでこの生活もあとちょっとで終わり、ロゼに対する観察期間は次の王家主催の夜会まで。その夜会で私たちは正式に夫婦であること、そして夫が伯爵位を継いだことが公表される。
それまでに気がつけなければロゼは、修道院行き、で済めば幸運かな?

そして奇しくもそれは、元のラノベのクライマックスで悪役のシルヴェールが断罪されるタイミング。

なんともまあ、運命的だこと・・・。



「こんな時に考え事、ですか?」

思考にふけっていた私の意識が一気に現実に呼び戻される。

「んっ、彼女たちのことを、あんっ。」

生まれたままの姿で、肌を重ねる、という行為はいまだに慣れない。

「それは、はっ、妬けますねえ。」

最中の睦言とはいえよくもまあこんなことが言えるよこの人は。

こんなことを平然と言う夫には心から愛する人がいて、私より少し年下なだけの子供が2人いる。
まあ、日本の感覚でもいい歳した人が離婚歴もなく結婚していないと何かあるよねって思われてしまうことを考えたら、この人にそう言う相手がいることも納得できること。

相手の女性は身分が低いと知ってはいたけれど、そこはそれ、公爵家の一員ならどうとでもできただろうになぜ結婚しなかったんだろうって思ってた。

それは、一度だけ会わせてもらった時に分かった。

夫の愛する人は私とは違う意味で、貴族には向かない人だった。
なんというかね、最初から最後まで1人の女だったのよ。明らかに身分は私の方が上なのに夫が紹介した私をずっと睨みつけていた。きっと彼女は貴族の義務とかを理解できない、知っても感情と分けて納得することができない。

だから夫は、妻にしないことで愛する人を守ってた。

結婚はできなくても、愛する人に愛されるそんな彼女がものすごく羨ましく感じた。



他に愛する人の妻になるなんて、なんて不幸なんだ
と、日本人の私は思うんだと思う。

でも、この世界に馴染んできた、貴族令嬢の私は今の状況を幸せだと思う。
夫は別に愛する人がいるけれど、それに私が不満を抱くような言動は取らない。

本当に上に立つ人たちは怒りや恨みという負の感情のパワーを理解してる。
だから、そうと気付かれないように利用し、搾取する。

夫はそれができる人。
私はそれを知ってもきちんと騙し続けてくれるなら、と受け入れた人。

幸せよ?
大切にしてくれる夫に何不自由のない暮らし。

私は、私に見合う生活を手に入れた。



ねえ、ロゼ

まわりの人たちはあなたを人を陥れることができる人間だと考えているけれど、私には違うあなたが見えている。

あなたは人を陥れるのが平気な人間なのではなく、まだ、物語の中にいるつもりなのでしょう?
まるで、あのラノベのストーリーをたどるように、時に無理矢理に動くあなたを見ていてそう思う。
そうであれば、悪役が悪になるのは当然のこと、まるでゲームの雑魚キャラを殺しても何にも思わないようにあなたは人を陥れる。

でもエンディングを迎えて、その先があると知った時、あなたはどうなるのかしら?
ロゼのままでいられるのか、それとも本当のあなたが顔を出すのか?


・・・まあ、そんな余裕もないうちに終わってしまうかもしれないのだから、考えるだけ無駄、かな?
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