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⑥ NO Side 断罪の場
しおりを挟む「セシルとの・・・。
いえ、セシル嬢とのことで望むものは何一つありません。
婚約者のことも陛下の決定に従います。」
「えっ!?」
アリスティドの言葉に、誰が発したのか、驚きの声が上がる。
「本当にそれでいいのかい?」
第一王子が優しく問う。
「はい。」
「なんで!?なんでなの!!??
アリスティド様は私のことが好きなんじゃないの??」
セシルが必死の形相でアリスティドに詰め寄る。
「・・・セシルのことは好きだよ。」
「じゃあ、なんで!!!!???」
「だって、セシル嬢は私に相応しくない。」
「なっ!!」
絶句するセシル。
「私の娘に不満があるというのか!?」
怒気を孕んだ声が響く。
先ほどまでのしおらしい態度はどこかに飛んでいってしまったようだ。
アリスティドは怯むことなく淡々と返す。
「不満というか不足、ですね。
私は第三王子です、婚姻を結び臣下に降ったとしても皆の印象から王家の人間であるという肩書きが消えることはありません。そして私の妻は王家に連なるものとして皆から見られることでしょう。
ですから、私の妻になる女性には王家に嫁ぐ方々と同等、少なくとも高位貴族が身に着ける知識や教養、立ち振る舞いが求められます。
さらに言えば、私はとても難しい立ち位置にいます。社交の場で、様々な場でより慎重な駆け引きが必要とされます。
セシル嬢の様子を見る限り、それらをこなすのは難しいかと。
だから私に、ではなく王家にセシル嬢は相応しくない。」
************
このシーンが書きたくてこの話を書き始めたのですが、
思った以上にのびたくん( ³ω³ ).。o
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