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② セシル Side ヒロイン
しおりを挟む目醒めると目の前には知らない天井が広がっていた。
いや、どこのラノベだよって心の中で突っ込んだわたしは悪くないと思う。
なんてふざけたことを考えていられたのも起き上がって、まわりの様子を見るまでだった。
ホテルの一室と言われればそうかもしれないと思うような内装、だけど豪華すぎて明らかに私の家みたいな一般庶民が泊まれるような部屋ではない。
歴史の教科書とかに載っているヨーロッパの昔のお城の一室みたいな部屋だ。
コンコンッ
「は、入ってます。」
トイレじゃないんだから・・・
急なノックに焦ってついそんな返事をしてしまう。
「失礼いたします。」
そう言いながら入ってきたのは、メイドさん、だった。
メイドカフェにいる萌え系のじゃなくて、クラシカルな正統派メイド。
つい、目を見開いてしまう。
「セシル様、お目覚めになったのですね。
お加減はいかがですか?どこか辛いところはございませんか?」
「あ、大丈夫です。」
そこで私はようやく自分が誰なのか分かった。
そうだ、私はセシル。
母さんと平民街で二人暮らしをしてた。
父さんとはずっと別々に暮らしていたけど、会いに来てくれた時はいっぱい甘やかしてくれて大好きな父さん。
やっと一緒に住めるようになったから父さんの住んでる家に行くことになった。平民街の家から父さんの住んでる家まで立派な馬車で移動してる途中、なんで一緒に住めなかったのか聞いたんだ。
父さんはお貴族様で、母さんとは別に結婚してる奥さまと奥様との間にできた娘がいた。
父さんは本当は母さんと結婚したかったのだけど、お貴族様はなんかいろいろ難しい決まりがあって、母さんじゃなくて奥さまと結婚しなくちゃいけなくって泣く泣く結婚をしたらしい。
だけどついこの間その奥さまが病気で死んじゃったから、母さんと私と一緒に住めるようになったんだって。
母さん以外に奥さんがいたとかいろいろモヤモヤしたけど、父さんの家っていうかお城を見た時全部吹き飛んだ。
いっぱいお迎えの人がいて、中はすっごいキラキラでいっぱいでついキョロキョロまわりを見渡しちゃった。
そのあとすごく立派な部屋でお茶をすることになって、父さんが娘を紹介するって!
父さんの娘ってことは私の姉妹だよね、姉ちゃんかな妹かなってドキドキしながら待ってて現れたのが・・・
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