異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第5章 再度、スノービーク〜

ゼフィアをよろしくね!

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久しぶりにユーリとセバスのいる朝食だったが、やはりウォールさんたちには驚かれてしまった。

そりゃあ何日か見ない間に見た目が5歳も年を取ったくらいの成長を見せればびっくりするよね。

俺とも普通に兄弟にしか見えないくらいだ。

もちろん理由を伝えたけれども「ドラゴンはそんな成長の仕方もあるんだな」ってだけで済み、詳しく突っ込まれなくて良かったよ。



朝食を食べたあと、俺達はまずは俺の部屋に集まった。

「さて……これからどうする?俺、暇なんだけど!」

リッキーがそんな事を訴えてきた。

そうだよね、ここ暫く俺は単独で行動していたもんね。

でもとりあえずはゼフィアを皆に紹介したいんだけど、またアクセサリーの時みたいに皆のところに見せに行くの?

俺がリッキーにそう聞くと、どうせなら転移するか?と聞かれた。

そっか、そうだよね。

もう降ってはいないとはいえ、まだ外は雪が残っているもんね。

でもね、俺、皆の家ってあまり記憶していないんだよね。ごめんよ、リッキー!

でも街の外からこの屋敷まで順繰りに回って声をかけるのはありだから、この街の外に転移することにした。

この街の入り口はなんとなく覚えているから大丈夫だと思う。……多分?


とりあえずユーリとセバス、ゼフィアはここで待っていてもらうことにして、リッキーと2人でこの街の入り口に転移する。

門にはこの雪の間だけは門番がいないらしく、転移して現れても驚かれなくてちょっとホッとする。


「冬の間はこの街は閉ざされるから、門番は家で待機するんだよ。まぁ、この雪じゃ魔物も街へは近寄れないから問題は今のところないんだけどな。」

「……確かに、これは『閉ざされた』って言うよな。」

俺たちが転移した先は雪深かったらしく、転移した途端に腰まで雪に埋まってしまった……。やばい、動けん。


俺は慌てて周りを火魔法で溶かし、ついでに服も軽く乾かす。

辺りは雪解け水で溢れたが、徐々に雪に染み込んで無くなっていく。

周りをゆったり通れるくらいに融雪しながら街へと入る。

そこからは道には雪がないので、楽に歩けた。

この設備、日本にあったら便利だろうね。


とりあえず順繰りと3人に声をかけていき、リッキーの屋敷へと向かう。

皆には新しく加わった仲間のゼフィアのことを話しておいた。

見た目が産まれたばかりの大型犬の子犬ほどの大きさだから、みんな可愛がってくれることだろう。

……ユーリ、大丈夫だよね?



リッキーの屋敷に着いて俺の部屋へと向かう。

まだまだ雪解けまで時間がかかりそうな感じなので、その間に何をするかの話し合いをしようと思うんだ。

ちょうどリッキー以外にも暇すぎて死にそうだ~!なんて言っていたしね、誰とは言わないけど。



部屋に着いて中に入ると、そこではドラゴン姿のユーリがゼフィアを相手になにやら演説をしているところだった。

『……で、あるからして、僕はママの1番なの!君は僕の手下なんだから、遠慮してちょうだいね!』

「はい、ゆーりさま!ぼくはますたーにあまえすぎないようにきをつけます!」

『それならば良し!多少なら許すよ。』

ユーリが胸を張ってふんぞり返りながらそう言うと、ゼフィアがペコペコしながら「くぅ~ん」と鳴いた。

……ユーリよ、いつからゼフィアは君の手下になったんだい?

俺のいない間に一体何があった???


俺はそんな疑問を込めてセバスを見ると、苦笑いをして「なかなか大変だったんです。」と言った。

セバスに近づいてコソッと聞いてみると、どうやら俺がいなくなったあとすぐにユーリが『今のうちに力比べをしよう!』と言って部屋の中に結界を張り、その中で2匹は暴れたんだそうな。
確かに床を見ると少し焦げ跡があるような気がする……。

2匹の力比べはどう考えてもユーリの圧勝で、見るまでもないのだが……それでもユーリは自分の力を見せたかったのだろう。

ただしハンデとして小さい竜の姿のままで戦ったとのことだ。

……それ、あまりハンデになってない気がするのは俺だけ?


とりあえず2匹に序列ができたことでユーリは安心したらしく、俺の姿を見つけると胸に飛び込んできた。

セバスじゃないが、俺も苦笑いしつつユーリの頭を撫で、「程々にしとけよ?」と言っておいた。



「ねえ、この子が新しい仲間なの?」

リリーさんが俺の側にやってきてしゃがみ、ゼフィアに手を伸ばした。

ゼフィアは俺から前もってチームメンバーを連れてくると聞いていたので、じっと動かずに撫でられている。

それだけでは足らなかったらしく、リリーさんはゼフィアを抱っこして頬ずりまでし始めた。……予想通りだねぇ。

「可愛いわねぇ。名前はもう決まってるの?」

エミリーさんも近寄ってきて、ゼフィアの頭を撫で始めた。

すると他の2人も近寄ってゼフィアの顔を覗き込んだりし始めた。

概ねみんなには好感度高そうで良かったよ。

「うん、この子の名前は『ゼフィア』っていうんだ。親の名前が『ブリーズ』っていうから、『風』繋がりなんだ。」

「ゼフィアっていうのね!凄く可愛いわぁ♪……うちにつれて帰ったら駄目?」

「いや、ダメだろ、リリー。コイツ、こう見えてフェンリルの子供だからな?シエルの従魔だぞ?」

「「「……えっ!?」」」

リリーさんの「連れて帰りたい」病が発症したところでリッキーが釘をさした。

すると3人揃って驚きの声をあげる。

そりゃあ驚くよね、

見た目めちゃくちゃ小さい子犬だもんね。


とりあえず俺は3人にこの子を従魔にした経緯を話し、皆でしっかり守って育てていこうと話し合う。


……2年で見上げるほどにデカくなるって知ったら、4人はどんな顔するんだろうな?
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