異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第5章 再度、スノービーク〜

みんなに配りに行こう!

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翌朝、朝食を食べた後、俺とリッキーはまずスコットさん達に会いに行くことにした。

ちなみに朝食の時にはミストさん達はいなかったから、昼食の時に会えたら聞いてみることにした。

まずは一番近いリリーさんの家へと向かうことに。

どうせならリリーさんにはリッキーからアクセサリーを渡してもらうことにしようかな!ニシシッ!


リリーさんの屋敷に着くと、さすがにこの積雪と気温のために門番はいなかった。

しょうがない、勝手に門の中に入るか。

玄関までの道が除雪されてなかったので、俺は少し大きめの火魔法を目の前に出して溶かしつつ先へと進んだ。

玄関まで行くと、リリーさんのお父さんが玄関に出てきてくれて、俺たちを歓迎して中へと誘った。

「おはよう、リッキー殿。それにシエル君も。2人ともこの雪の中、わざわざ遊びに来てくれてありがとうね。」

「いえ、まだここは近い方なので。この後スコットやエミリーのところにも行くんですよ。」

「そりゃあ大変だ。ここよりも街の外に近いから雪が多いと思うよ?」

リリーさんのお父さんはそう言って、心配そうな顔をする。

「大丈夫ですよ、通りは魔道具のおかげで雪は溶けていますし、通りから玄関までならシエルが溶かしてくれますから。な?」

リッキーはそう答えると俺の顔を見た。もちろん俺は頷く。

それを見てホッとしたリリーさんのお父さんは、応接間に俺たちを通すとリリーさんを呼びに行った。

しばらくするとリリーさんが応接間にやってきて、俺たちの座っている椅子の対面に座った。

「今日はどうしたの?春まで顔見れないかと思っていたから私は嬉しいけど、大変でしょ?」

「それはそうなんだけど、渡したいものがあったんだよ!ほら、リッキー!」

俺は姉さんにそう答えると、リッキーを促す。

リッキーは苦笑いをしながら鞄から俺の作ったアクセサリーを取り出し、リリーさんに手渡す。

リリーさんは頭の中が「?」になっている顔でそれを受け取った。

「これ……一体どうしたの?なんだか見覚えのある模様が刻まれている気がするんどけど……?」

「これはシエルが作ったアクセサリーなんだ。ほら、ネシアでスコットがプロポーズしたの覚えてるだろ?あの後グリーさん達が空から石を降らせたじゃないか。あの石をシエルが加工して、この紐もレッカさんの鱗をシエルが加工したんだぞ。凄いよな?」

リッキーがそう言うとリリーさんはとても驚いた顔で俺を見て、「それは本当なの?」と聞いてきた。

「そうだよ、俺がルーシェさんに習って加工したんだ。でも紐の形を整えたのはリッキーだよ?」

俺はそう言ってニヤニヤとリッキーをチラッと見た。

すると姉さんは嬉しそうに俺たちに「ありがとうね、大切にするわ」と言ってくれた。

「これ、自動で回復魔法が発動する魔道具だから、肌見放さずつけておいてね?あ、リッキーにも渡しそびれていたよ!」

俺は慌ててリッキーにもグリーさんの鱗で作った紐付きのアクセサリーを渡す。

2人にはその場で身につけてもらった。

これで何かあっても安心だね!



それから俺達はスコットさんの家に向かい、またもや玄関まで雪を溶かしながら向かう。……凄いねぇ、雪。

玄関にはスコットさんが出てきて、俺たちを中へと通した。

「今日はどうしたんだ?何かあったのか?」

応接間として使っている部屋に通されると、スコットさんの第一声がそれだった。

悪いことでもあったかと心配そうな顔をしている。

「違うよ、スコットさん。この前ネシアで空から降ってきた石を使って俺がアクセサリーを作ったから持ってきたんだよ。」

スコットさんはそれを聞いてホッとした顔をした。

……どんだけ悪いことを想像していたんだろうね?

「……で、どんなのを作ったんだ?」

「こんなのを作ってみたんだ。」

俺はそう言うとスコットさんに向かってアクセサリーを差し出す。

スコットさんのはみんなと同じペンダントトップにアースさんの鱗で作った茶色い紐を通してあるんだ!

スコットさんはそれを受け取ると、ひっくり返したり光に翳したりとよく眺めていた。

「なぁ、この模様って『アレ』だよな?俺たちにはとても見覚えのある模様だ。そうだろう?」

スコットさんはそう言ってにやりと笑う。

やっぱり兄さんにはすぐ分かったのか。家長だったもんね、前世。

俺もニヤニヤとしながら頷く。

こればかりはスコットさんの家族にも秘密だから、あえて詳しくは口には出さない。

そんな俺たちを見てリッキーは呆れた顔をしながら肩を竦め、スコットさんに話しかけた。

「……そういえば、お前達、いつ結婚式するんだ?」

ああ、そうだね!

プロポーズしたんだから、そのうちしなくちゃ!

盛大……とはいかなかったとしても、しないわけにはいかないだろう。

「いや、俺たちは話し合ったんだが、結婚式をする暇がなさそうだから籍を入れるだけで済ます予定だ。まぁ……教会で誓いの言葉は言うが、結婚式らしい結婚式はしない。」

それを聞いて俺とリッキーは驚いてもを見開いてしまった。

「えっ?しないの!?何で!?」

「俺たちはあちこち移動するだろう?次にまたここに帰ってくるのがいつになるのかわからないし、衣装なんかも用意するとしたら何回も打ち合わせをしたりしないといけないからな。だから別に良いんだよ。きにするな。」

スコットさんはそう言って笑う。

……でもさ、ホントは義姉さん、きちんと結婚式挙げたいんじゃないのかなぁ……。

なんとかできないかな?

俺がう~んと悩んでいると、リッキーが肘で俺をつついてきた。ん?なんだい?

俺がそっちを見るとさりげなく口に指を当てて「黙っていろ」とジェスチャーをする。

なのでその話はそこで打ち切り、プレゼントしたアクセサリーの内容を伝えてから、俺たちはスコットさんの家をあとにした。


外に出てくると俺はリッキーにさっきの仕草の訳を教えてもらった。

どうやら俺から『山田に「ウェディングドレスを購入してくれ」と頼め』というものだった。

どうも過去に山田は、俺からそんな内容の頼まれものをしたらしい。

どんなタイプにするのかは任せるにしても、背中は紐でサイズを変えられるものにしてくれと伝えるらしい。

なんだか不思議な感じだが、とりあえず後で頼んでおくか。



最後にエミリーさんの家に行き、同じく玄関まで雪を溶かしながら進む。

玄関の呼び鈴を鳴らすと、中からはエミリーさんのお父さんが出てきた。

「いらっしゃい、リッキーくん達。エミリーは中で編み物をしているよ?」

そう言ってエミリーさんのお父さんはエミリーさんのところまで連れて行ってくれた。

俺たちが中に入るとエミリーさんは驚いて「どうしたの?何かあった?」と聞いてきた。……そこは兄さんと一緒だね!

「いや、コイツがメンバー用にアクセサリーを作ったから配りに来たんだよ。エミリーで最後だな。」

リッキーがそう言って、俺に出すよう促した。

俺はそれに合わせてアクセサリーを出し、エミリーさんに手渡す。

「ネックレスみたいだけど、これは……見たことある模様ね?」

どうやらエミリーさんも長年見てきた模様だったからかすぐに分かったみたい。

俺は頷くとすぐにアクセサリーの効果を説明した。

ちなみにエミリーさんの革紐?はアクアさんの鱗でできた水色の紐だよ!

「これはこれからの旅にとても大事な機能ね!常に身につけておくわ。ありがとう、シエル。」

エミリーさんはそう言うと俺の頭を撫でてきた。

……なんでみんな頭を撫でたがるかなぁ。


とりあえず俺たちはみんなに配り終えたのでリッキーの屋敷に戻ることにした。

あまりに外は寒いからもう良いだろうと、この場で転移させてもらうことに。

……なんかさ、それなら最初から転移でも良かったんじゃとも思うけど、転移先がどんなところか分からなければ転移できないもんね。


とりあえず俺達はエメリーさんに「またね」と言って、転移し慣れた俺の部屋へと転移した。
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