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第4章 ネシア国〜
とりあえずルーシェさんのところに行こう!
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あの後、受付のお姉さんを医務室まで運び、大会への参加を申し込むことになったのだが、ここで問題が発覚。
なんと、魔法は禁止なのだ!
いや、正確には強化魔法はありだが、魔法攻撃はNGなんだそうだ。
だから今回参加できるのはスコットさん、リッキー、俺の3人。
それに、流石にグリーさんやセバスは無しだろう。
たとえ手加減できても、『人』とは違う次元の強さなんだから。
とりあえず3人で出場すると登録すると、ひとまず今後どうするかを話し合うことにした。
「さて、成り行きで試合することになったわけだが……この大会?っていうのが、勝ち続ければ1週間戦い続けるものらしいじゃないか。その間どうするかを話し合っておかないとだめなんじゃないか?」
闘技場付近に屋台と共に休憩スペースもあったのでそこに全員で座り、おもむろにスコットさんが口を開く。
そうだね、確かにそこは決めておかないと。
「そうだな。まず確認なんですが……グリーさんはいつまで俺達と一緒にいてくれるんですか?」
「ん?私は別に予定ないから合わせますよって。そちらはどないする予定~?」
リッキーの言葉にグリーさんが答えると、それに対してスコットさんが答えた。
「とりあえずこの街に宿を取って1週間いるのは決まりですが、宿を取ったらまずはユーリとセバスの冒険者ギルドカードを作らないと。流石にこれ以上遅れるとこの街で過ごすにもいろいろ問題が出てきそうなんで。まずはそこから始める予定です。」
あ、ならルーシェさんのところに行かないと!
事情を知っていて融通きかせられそうなのって、ルーシェさんしか俺知らないんだけと。
俺が皆にそう言うと、他のメンバーもそう考えていたようだ。
「しゃあ身分証はそれでいくとして、俺たちの試合はみんな観戦でOKかな?その時にはエミリー達をセバスだけじゃなくグリーさんも守ってくれますか?」
「はいな~!ユーリ様もおりますよってに、私にお任せあれ~!」
スコットさんがグリーさんに確認を取ると、グリーさんは嬉しそうに頷いた。
「それで、だ。一番重要なのをみんな忘れていると思う。……俺も含めて、みんな家族にちょっと出かけてくるのは言ってあるとは思うが、まさか別な国に行くことは言ってないだろう?そこをどうするか決めないとなんだ。」
……あ。確かに!
俺が4人を誘った時、みんな俺の部屋にいたからそのまま連れてきちゃったもんね!
「だから宿をこの街で人数分取るのか、それとも期間中は毎日自宅からここに転移魔法で通うのか、そこを決めないと。」
「は~い!俺は自宅から通いたいかな!」
「私も~!」
スコットさんの言葉にリッキーとリリーさんは即座に答える。
エミリーさんも悩んだが、やはり自宅から通う方を選んだ。
それなら残った俺たちも一緒にってことで、みんなして転移魔法でコソッと来ることになった。
「じゃあシエルさん、私もとりあえず4属性竜の長の広場に送り届けてくれまっか?もしかしたらあいつらも観たい、言うかもしれまへんで?」
グリーさんはニヤニヤしながらそう言った。
あ~……ありそうだね。
っていうか、絶対言うね、レッカさん!
とりあえず話はまとまったので、この闘技場の空いてる部屋をコソッと借りて、光っても驚かれないよう転移した。
まずはグリーさんを送り、他の長への挨拶も軽く済ませ、すぐにルーシェさんのところに転移した。
いつもの見慣れたギルマスの部屋に着くと、ルーシェさんがどうしたのかと驚いた顔をしていた。
「すまない、ルーシェ。ちょっとお前にしか頼めない事があってな。実は俺たちみんなうっかりしていたんだが、セバスとユーリはシエルの従魔だろ?人型になっていると身分証がないんだ。そこで2人には俺たちスノーホワイトのメンバーになってもらおうかと思うんだが、どうだろう?できるだろうか?」
スコットさんが簡潔に話すと、ルーシェさんも「そうだね、確かにそうだ」と言って頷いた。
「じゃあちょっと待っていてね。道具持ってくるから。」
そう言ってルーシェさんは以前出してきた魔道具を棚から持ってくる。
それをテーブルの上に置くと、ユーリとセバスに書類を渡して記入してもらうよう指示を出した。
「……そういえばすっかり忘れていたけど、シエルくん、ちゃんとギルドでカード出したりしてる?」
ルーシェさんから言われて俺はハッとした。
そうだよ、俺、出してないじゃん!
慌てている俺を見てため息をついたルーシェさん。
「そんなことだろうと思ったよ」と言って俺のカードを受け取り、先に魔道具の上に置いた。
そしてスキャンをすると、そのカードに記憶されている討伐した魔物の数と種類、さらには『例の神』を倒したことまで記されているのが見えた。……えっ、あの神も載るの!?
俺と同じくものすごく驚いたルーシェさんが、すごい勢いで俺の方を見た。
「ちょっとシエルくん、何、この魔物の数!種類もそうだけど、ものすごい量だよ?えっ、この前話していたのってもしかして、これ!?よく生きていたね!?」
「ハハハハッ、そう、なんとか生き残りましたよ、なんとか。」
俺が乾いた笑い声でルーシェさんにそう返すと、みんなも苦笑いだ。
「それに『テネブル』討伐ってあるけど、これって例の国の神じゃない?」
「そうですね、なんで魔物と同列で載っているのか分からないですけどね。」
それを聞いたルーシェさんは、なんか目が据わっているような気が……?
「……よし、ギルドマスター権限で、一気にBランクにしてしまおう。うん、そうしよう!逆に、このままシエルくんをFランクのままにしておくのはおかしいからね。」
どうやら討伐された魔物の種類によって、俺のランクは一気にBランクへと昇格したようだ。
そんな事している間にユーリたちは書類を書き終わったみたい。
「これで良い?」
そう言って、2人分の書類をルーシェさんに手渡したユーリ。
書類を受け取って確認していたルーシェさんが、少し顔を歪めて頭を押さえた。
「ん~~、素直に書きすぎてますよ、ユーリ様たち。もっと偽らないと!」
そんな事を言うもんだから好奇心で覗いてみた。
するとそこには「ユーリ 3カ月? 神竜種 神聖魔法をはじめ、魔法もろもろ。」、「セバス 597歳 妖狐 魔法全般 爪攻撃」とあった……。
それは、確かに登録困るよね……。
それから改めて書き直してもらい、ユーリとセバスには実年齢は入れずに見た目年齢にしてもらった。
種族もそれぞれ「人族」に直してもらい、これでやっとカードを作れるね!
魔道具にギルドカードを乗せた後、ルーシェさんは少し考えていた。
「……皆さんと同じチームなんで、セバスはBランク、ユーリ様はまだ小さいのでCランクに最初から登録しておきます。お二人とも凄く強いですからね。」
そう言ってすぐに手続きに入った。
しばらくして2人のカードができたので、それぞれ魔力の登録を行い、これで完了だ!
いや~、これでやっと2人にも身分証ができてホッとしたよ!
なんと、魔法は禁止なのだ!
いや、正確には強化魔法はありだが、魔法攻撃はNGなんだそうだ。
だから今回参加できるのはスコットさん、リッキー、俺の3人。
それに、流石にグリーさんやセバスは無しだろう。
たとえ手加減できても、『人』とは違う次元の強さなんだから。
とりあえず3人で出場すると登録すると、ひとまず今後どうするかを話し合うことにした。
「さて、成り行きで試合することになったわけだが……この大会?っていうのが、勝ち続ければ1週間戦い続けるものらしいじゃないか。その間どうするかを話し合っておかないとだめなんじゃないか?」
闘技場付近に屋台と共に休憩スペースもあったのでそこに全員で座り、おもむろにスコットさんが口を開く。
そうだね、確かにそこは決めておかないと。
「そうだな。まず確認なんですが……グリーさんはいつまで俺達と一緒にいてくれるんですか?」
「ん?私は別に予定ないから合わせますよって。そちらはどないする予定~?」
リッキーの言葉にグリーさんが答えると、それに対してスコットさんが答えた。
「とりあえずこの街に宿を取って1週間いるのは決まりですが、宿を取ったらまずはユーリとセバスの冒険者ギルドカードを作らないと。流石にこれ以上遅れるとこの街で過ごすにもいろいろ問題が出てきそうなんで。まずはそこから始める予定です。」
あ、ならルーシェさんのところに行かないと!
事情を知っていて融通きかせられそうなのって、ルーシェさんしか俺知らないんだけと。
俺が皆にそう言うと、他のメンバーもそう考えていたようだ。
「しゃあ身分証はそれでいくとして、俺たちの試合はみんな観戦でOKかな?その時にはエミリー達をセバスだけじゃなくグリーさんも守ってくれますか?」
「はいな~!ユーリ様もおりますよってに、私にお任せあれ~!」
スコットさんがグリーさんに確認を取ると、グリーさんは嬉しそうに頷いた。
「それで、だ。一番重要なのをみんな忘れていると思う。……俺も含めて、みんな家族にちょっと出かけてくるのは言ってあるとは思うが、まさか別な国に行くことは言ってないだろう?そこをどうするか決めないとなんだ。」
……あ。確かに!
俺が4人を誘った時、みんな俺の部屋にいたからそのまま連れてきちゃったもんね!
「だから宿をこの街で人数分取るのか、それとも期間中は毎日自宅からここに転移魔法で通うのか、そこを決めないと。」
「は~い!俺は自宅から通いたいかな!」
「私も~!」
スコットさんの言葉にリッキーとリリーさんは即座に答える。
エミリーさんも悩んだが、やはり自宅から通う方を選んだ。
それなら残った俺たちも一緒にってことで、みんなして転移魔法でコソッと来ることになった。
「じゃあシエルさん、私もとりあえず4属性竜の長の広場に送り届けてくれまっか?もしかしたらあいつらも観たい、言うかもしれまへんで?」
グリーさんはニヤニヤしながらそう言った。
あ~……ありそうだね。
っていうか、絶対言うね、レッカさん!
とりあえず話はまとまったので、この闘技場の空いてる部屋をコソッと借りて、光っても驚かれないよう転移した。
まずはグリーさんを送り、他の長への挨拶も軽く済ませ、すぐにルーシェさんのところに転移した。
いつもの見慣れたギルマスの部屋に着くと、ルーシェさんがどうしたのかと驚いた顔をしていた。
「すまない、ルーシェ。ちょっとお前にしか頼めない事があってな。実は俺たちみんなうっかりしていたんだが、セバスとユーリはシエルの従魔だろ?人型になっていると身分証がないんだ。そこで2人には俺たちスノーホワイトのメンバーになってもらおうかと思うんだが、どうだろう?できるだろうか?」
スコットさんが簡潔に話すと、ルーシェさんも「そうだね、確かにそうだ」と言って頷いた。
「じゃあちょっと待っていてね。道具持ってくるから。」
そう言ってルーシェさんは以前出してきた魔道具を棚から持ってくる。
それをテーブルの上に置くと、ユーリとセバスに書類を渡して記入してもらうよう指示を出した。
「……そういえばすっかり忘れていたけど、シエルくん、ちゃんとギルドでカード出したりしてる?」
ルーシェさんから言われて俺はハッとした。
そうだよ、俺、出してないじゃん!
慌てている俺を見てため息をついたルーシェさん。
「そんなことだろうと思ったよ」と言って俺のカードを受け取り、先に魔道具の上に置いた。
そしてスキャンをすると、そのカードに記憶されている討伐した魔物の数と種類、さらには『例の神』を倒したことまで記されているのが見えた。……えっ、あの神も載るの!?
俺と同じくものすごく驚いたルーシェさんが、すごい勢いで俺の方を見た。
「ちょっとシエルくん、何、この魔物の数!種類もそうだけど、ものすごい量だよ?えっ、この前話していたのってもしかして、これ!?よく生きていたね!?」
「ハハハハッ、そう、なんとか生き残りましたよ、なんとか。」
俺が乾いた笑い声でルーシェさんにそう返すと、みんなも苦笑いだ。
「それに『テネブル』討伐ってあるけど、これって例の国の神じゃない?」
「そうですね、なんで魔物と同列で載っているのか分からないですけどね。」
それを聞いたルーシェさんは、なんか目が据わっているような気が……?
「……よし、ギルドマスター権限で、一気にBランクにしてしまおう。うん、そうしよう!逆に、このままシエルくんをFランクのままにしておくのはおかしいからね。」
どうやら討伐された魔物の種類によって、俺のランクは一気にBランクへと昇格したようだ。
そんな事している間にユーリたちは書類を書き終わったみたい。
「これで良い?」
そう言って、2人分の書類をルーシェさんに手渡したユーリ。
書類を受け取って確認していたルーシェさんが、少し顔を歪めて頭を押さえた。
「ん~~、素直に書きすぎてますよ、ユーリ様たち。もっと偽らないと!」
そんな事を言うもんだから好奇心で覗いてみた。
するとそこには「ユーリ 3カ月? 神竜種 神聖魔法をはじめ、魔法もろもろ。」、「セバス 597歳 妖狐 魔法全般 爪攻撃」とあった……。
それは、確かに登録困るよね……。
それから改めて書き直してもらい、ユーリとセバスには実年齢は入れずに見た目年齢にしてもらった。
種族もそれぞれ「人族」に直してもらい、これでやっとカードを作れるね!
魔道具にギルドカードを乗せた後、ルーシェさんは少し考えていた。
「……皆さんと同じチームなんで、セバスはBランク、ユーリ様はまだ小さいのでCランクに最初から登録しておきます。お二人とも凄く強いですからね。」
そう言ってすぐに手続きに入った。
しばらくして2人のカードができたので、それぞれ魔力の登録を行い、これで完了だ!
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