異世界漫遊記 〜異世界に来たので仲間と楽しく、美味しく世界を旅します〜

カイ

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第1章 出会い〜旅の始まり

ステータスオープン!

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ステータスにはこんなことが載っていた。


『ステータス』


【名前】シエル

【種族】ハイヒューマン(異世界人)

【年齢】14歳

【職業】なし

【レベル】1

【体力】520

【魔力】800

【攻撃力】300

【防御力】350

【素早さ】220

【運】777

【スキル】

     鑑定…レベル1

     火魔法…レベル1

     水魔法…レベル1

     土魔法…レベル1

     風魔法…レベル1

     光魔法…レベル1

     闇魔法…レベル1

     神聖魔法…レベル1

     時空間魔法…レベル1

【固有スキル】

     インターネット

     異次元ポケット

     神魔獣使役術

     経験値倍化

【称号】

     異世界から来た異邦人

     神に選ばれし者



…なんてことが書いてあった。

なんか、どこから突っ込んだらいいんだろう。

まず年齢が若返っていて、日本では28歳だったはずなのにここでは何故か半分の14歳になっていた。

どおりでみんなが俺より身長が高いはずだよ。

当時の俺は周りよりも少し高いくらいで、確か172cmだった。

高校生からぐっと伸びて、大人の時には188cmにもなったんだ。

…またそのくらいまで伸びるかな?

でも、そう考えるとリリーさんでさえも180cmほどあるということだ。

やはりこちらの世界の人間はみんな背が高いのは間違いないだろう。

他にも気になるものがあるが、どうしたものかと頭を悩ませる。

『インターネット』なんてみんなに聞くわけにいかないもんな。

他にも『神魔獣使役術』や『異次元ポケット』なんてものもある。

これはみんなに聞いたことあるか聞いても大丈夫なんだろうか?

「今、自分のステータスを見ているんですが、皆さんは『神魔獣使役術』や『異次元ポケット』って聞いたことあります?」

すると4人は顔を見合わせて話しはじめた。

「聞いたことあるか?」

「いや、俺は聞いたことないなぁ~。あ、でも似たようなので魔獣を使役している魔獣使いっていう職種はあるなぁ~。」

「確かにいるわね、たまに街中で魔獣を連れて歩いてる人。でもそれならそんなに珍しいスキルじゃないのかしら?」

「えっとですね、1つずつ説明していきますね。まずは『神魔獣使役術』のほうですが、これはその名の通り神獣や魔獣をテイムして使役する術になります。異世界人ではないですがごくたまにそういう才能を持った人が生まれていて、リッキーの言う通り、現在では魔獣使いとして冒険者活動をしているそうですよ。でも魔獣は使役できても神獣は見つけることができないので使役してる人は見たことないですが。」

リリーさんはそこまで話すと俺の方に向いた。

「あと『異次元ポケット』のほうですが、それはどうやら異世界人特有のスキルらしく、世界を渡ったときに付与されるもののようです。それぞれのスキルの使い方などは文献にも載っていたはずですので、街に戻ったら図書館に行きましょう。」

スノーホワイトの4人は俺という一時的な仲間を加えたので、とりあえず森の探索は中止して街に帰ることになった。

街への道すがら、貨幣についてや人種、世界の国や情勢なんかも教えてもらった。

これから向かう街はクレイン国の南側にある町だそうだ。

森とは一番近い街になるそうで、冒険者もたくさんいるらしい。

このクレイン国は差別のない平和な国で、たくさんの様々な人種がいるが一番多い人種はやはり人族らしい。

貨幣の価値はとうやら銅貨が日本での10円、大銅貨が100円、銀貨が1000円、金貨が1万円、ミスリル金貨が100万円らしい。

さすがにこちらのお金は所持していないので、どうにかお金を手に入れないと街についても何もできないことに気づいた。

「そういえば俺、こちらの世界のお金を全く持っていないんですが、どうやったら稼げますか?」

まわりくどく言ってもしょうがないので、直球で聞いてみた。

「そうねぇ…やっぱり一番稼げるのは冒険者になって魔獣を狩って、その素材を売るって感じかな?でもこの森の中心部は結構高レベルの魔獣がいるから、もう少し街に近くなったら一緒に狩りをしましょうか。」

「そういえばシエルくんって戦えるの?武器は持ってないけど…何が扱えるのかしら?」

エミリーさんの問いかけで俺もそういえばそうだと気づいた。

「ステータス的には火、水、土、風、光、闇、神聖、時空間魔法が使えるらしく、あとは物理攻撃のスキルは1つも持っていません。それと、今までいたところでは魔法というものがなかったので使い方がわからないんですよね…」

俺がそう言うと皆が驚いた顔をした。

「えっ、全属性の魔法が使えるの!?しかも神聖魔法と時空間魔法まで!?そんな人、今まで見たことがないんだけど!魔法に特化しているエルフでも全属性は使えないのに…流石は異世界人ってところなのかしら!?」

「そうだな、俺も初めて聞いた。」

「俺もだぜ!確か300年生きているっていうギルマスでさえも攻撃魔法と時空間魔法しか扱えないって聞いたぜ?だから神聖魔法を扱えるのは神に選ばれたやつだけなんだってさ。」

「そうですね、確か今は、神聖魔法は神に仕える者しか扱えない事になっているはずです。それにスキルを持っていても神と契約を結ばなければ使えないと言ってましたしね、神聖法国の人達は。ちなみに私の使う回復魔法も神聖魔法ではなく水魔法です。」

「そうなんですか?なんか複雑ですね、神様なんて信じていないし、会ったこともないのに称号にも『神に選ばれし者』とかってありますし。」

「そうなのか?…まぁ、ともかくとして神聖法国の奴らにはシエルの存在は知られるわけには…いや、存在自体は知られてもいいが、神聖魔法のスキルを持っていることは絶対に知られないようにしないとならないな。そうじゃないと神聖法国の奴らがお前を拉致しようとするだろうからな。」

「そうよね、あの神聖法国の連中なら強制的に捕まえて洗脳をしそうだものね。」

えっ、神聖法国っていう国はそんなやばい連中ばかりなのか!?

「洗脳って、神聖法国って国は一体どんな国なんですか!?」

するとリリーさんが苦い顔をしながら教えてくれた。

どうやら回復魔法を使えるリリーさんも1度は強制連行されたらしい。

ただし、リリーさんだけではなくスノーホワイトのメンバー全員で行ったそうだ。

何かあったらすぐに助けられるようにだったそうだが、結局は鑑定を受けただけで無事に解放されたらしい。

その理由は『神聖魔法の使い手じゃなかったから』だそうな。

とにかく鑑定以外は何もされなかったから良かったものの、もし神聖魔法の使い手ならそのまま監禁されてしまうところだったと言っていた。

なんてひどい国なんだろう!
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